IS(インフィニット・ストラトス) 楽しく過ごしたい転生者 作:ナハト・リコリス
今回のは臨海学校が終わってからの千冬と統夜達に起きた事案です
これは臨海学校が終わり、IS学園が夏休みになるまでの間に起きた話であります。
織斑千冬の場合
篠ノ之箒が連行されたその日の夜、織斑千冬はとある政府官僚のいる場所の一室で座っていた。
彼女がここにいる理由は簡単で、IS学園の生徒で、自分の教え子でもある『篠ノ之箒』の返還である。
彼女はIS学園の特記事項とブリュンヒルデとしての名声を理由に返還を求めようと思っていたのだ。
そして彼女がこの家に来て数分後、彼女が会いたいと思っていた政府官僚が来た。
彼女が会いに来た人物、もう年は60を過ぎているが、体格は60歳の人間には全然見えない存在で、茶色のスーツをビシッと着て現れたのは、現在の日本の内閣総理大臣である男性『板垣 重政(いたがき しげまさ)』であった。
そして彼の秘書なのか、綺麗な長髪をした若い黒髪の女性が後ろに立っていた。
彼は女尊男卑の今の社会で人々からも支持を受け、彼の前に何人か女性の内閣総理大臣が生まれたのだが、そのさいにはさまざまな悪法が生み出されかけたのだが、彼がそれを悉く潰したのだ。
それだけではなく、生み出されそうになった悪法を知った男性達が一致団結し、女尊男卑のこの世界で悪法を出そうとさせまいとさまざまな活動が展開され、潰されてきたのだ。
そのため彼の支持者は男女問わずそれなりに存在し、彼は千冬で知っている限りでも5回目も内閣総理大臣になっているのだ。
そして二人の会見は千冬の思惑とはまったく違い、たったの数分で終わった。
彼からの返答は千冬の思いとは違い『No』だった上に、話が終わってすぐの即決に千冬は狼狽しながらも反論した。
「な、何故ですか!?私はIS学園の教師として、ブリュンヒルデとしても来ています。おまけにそちら側の対処を考えれば私が言っている事になんら問題は無いはずです!?」
「・・・君は何か最初から勘違いしているようだね?君、例の物を彼女に渡しなさい」
「分かりました。・・・・・・・・・どうぞ」
そう言って何枚もの紙の束になっている少し厚めの書類のような物を千冬の前に出し、一番最初の紙には『篠ノ之柳韻及び篠ノ之箒に関する事案』と書かれていた。
千冬はそれを読むように言われて当初は一枚一枚ゆっくりと読んでいたのだが、内容を見るごとにスピードを上げ、そして書類を全てを読んだ後板垣の顔を見た。
「それは篠ノ之束がISが発表し、その後の白騎士事件の後に両名がした事案で、それなりに纏めた物だ。実際ならそんな薄っぺらな物ではなく、もっと莫大だった物を君にも分かるように簡略化したものだよ」
「こ、これは・・・。・・・・・・う、う、嘘です。このような事・・・」
書類の内容に狼狽した千冬を、この部屋に入ってからずっと千冬を厳しい目で見つめていた板垣は、さらに厳しい目をし、一呼吸おいてから口を開いた。
「それらに書かれているのは全て事実だ。分かるかい君に?我々はその両名のして来た『犯罪』を、国連やIS委員会の人間から握り潰すように
言われて来たんだよ、今日まで。分かるか、君に?世界中の国家は篠ノ之束の家族に対して法で罰せようにも『ISを生み出した篠ノ之束が家族に手を出した事で全てのISを使用できなくするかもしれない』と可能性の恐怖に怯え、ISで世界情勢が変わっている今、ISが使えなくなったら国家防衛どころか、ISが出た事で色々と被害を受けた男性がどのような暴挙に出るかわからないでいた」
千冬は沈黙するしかなかった。
そして更に厳しく睨みつけて来た瞳に流石のブリュンヒルデと言われた千冬ですら後ずさるほどの眼光で睨み、そして椅子から立ち上がった。
「これ以上そこまでしている犯罪者を君が庇うと言うならだ、君にはIS学園での教師資格を剥奪、君の財産等も全て没収し、篠ノ之柳韻と篠ノ之箒が起こした被害者に対しての賠償金を君が全額これから支払いたまえ!!とは言っても、幾らブリュンヒルデと言われた君でも『犯罪者を救うため』という理由で君を支援しようという国家も企業もは何処にも存在しないだろうがね。今の君ができることはあの時のように、君の言う『弱者であった自分の妹の命を見捨てた時』のように、見捨てるんだね。それが君にとっての最善だ」
千冬は苦虫を潰したような顔になりながらも、何も言い返す事ができなかった。
「・・・・・・」
「両名は本来なら『死刑』扱いが妥当だが、『名も無い島送り』がもう決定した。君がどうこう言おうともう覆らん」
千冬はそれを聞いて顔をあげ驚愕した。
『名も無い島送り』と言うのは、国家の一部の人間しか知らない監獄送りの名称で、日本の国家代表だった千冬も聞いて知っているものだからだ。
そして同時にこの刑になった場合は如何なる理由も意味を成さないということも聞いていたのだ。
千冬はもう自分では何もできないと分かって頭を下に向け、板垣は秘書に言って部屋を退出した後、千冬は秘書に部屋から出て行くように言われた。
千冬は何も言葉を発せずに部屋から出て行き、そしてその場所からも出て行った。
さまざまな光が輝く町の中で、織斑千冬は帰りに偶然見つけた公園のベンチに近くのコンビニで買った数本のビールが入った袋から一つを取り出して座っていた。
そしてこんな惨めな思いをさせる原因でもある過去を思い返していた。
第2回モンド・グロッソの準決勝の時、妹であった一夏が誘拐された事は政府の人間から聞かされて知っていた。
だが、今も昔も自分『織斑千冬』にとって最も大切な存在である『織斑春樹』が誘拐されていなかった事で見捨てたのだ。
何にもできない上に、何の役にも立たない『弱者』であった妹は、彼女にとっていらない『存在』だったのだ。
だが、その後は自分にとっても最悪なものに転落していった。
ISによる世界大会2連覇と言う偉業を成し遂げたにも拘らず、大会が終わって1週間後、日本政府から国家代表資格を永久剥奪処分にされるか、一夏誘拐の知らせを日本に教えたドイツに1年間の間教官として過ごし、その後はIS学園限定での教員につくかの二つを選択させられたのだ。
当初はどちらも『ふざけるな!!』と言って断った。
だがしかし、その後日本どころか他の諸外国ですら国家代表候補生の枠すら入れてもらえなかった。
国家のIS仕事が無理ならと思って就職しようとしたのだが、何処も面接も入社も許可してくれなかった。
昔アルバイトしていた所ももう一度採用して貰うように頼んだのだが、それも拒否された。
その後私は政府に乗り込み事情を聞こうとした。そしたら、すんなりと教えてくれた。
『君のような《人としての大切なものを持たない人でなし》は今後の国家代表に相応しくない。また同様に企業でも君のような人間はいらないのだよ。君がブリュンヒルデと言う名を持っているから、国家としてはこれ以上は何もする義務も無い』
流石にそう言われて私もキレ、政府の人間を殴ろうとしたのだが、殴れば何処にも居場所は無いと言われた。
私が持っている家も、資産も、全て没収すると言われたのだ。
それが嫌なら、前にも言った二つの内のどちらかにしろと。そしてこのことを誰にも喋るなと言われた。
もしもこの情報が漏洩した事がばれた場合、私は『ブリュンヒルデ』と言う英雄から、『親友を使った卑怯者』として世界に報告すると言われたのだ。
私には誰にも言う事ができなくなった。私の親友はただ一人だけだから。
『ISの生みの親』である篠ノ之束以外、私には親友と言える存在はいなかったからだ。
もしもそうなったら、私が今まで勝ってきたのは実力ではなく、篠ノ之束が勝たせるために相手のISコアに何かをしたと言えるものになるからだ。
結果私は春樹との生活のため後者を選び、そして未だにこんな悲惨な人生を歩んでいた。
過去を振り返ってみると、中学・高校時代、そして国家代表候補生の時代、それは今思い返しても素晴らしく輝いていた。
束とであった時、剣の才能を柳韻さんに認められて磨き、その結果全国剣道大会でもまったく相手がいないほどだった。
自分に言い寄る存在は多数表れ、ファンレターなど毎日のように靴箱や教室の机にあった。
束がISを開発し、それを世界に出したが認められなかったとき、私の脳裏に最高の考えが見えた。
自分と春樹、そして篠ノ之家の人以外どうでもよかった自分にとって、ISの性能を世に知らしめるのと、私にとって一番いい世界に変えられると思ったのだ。
私は束を誑かし、あの白騎士事件を起こした。
その後束から死んだ人間が少しいたと聞かされたが、私は『ISの性能を目にした人間からすれば捨て駒だ』と言った。
束自身妹と私以外の人間がどうなろうと関係無しを決め込んでいたため、それで納得した。
そして私はISという力のおかげもあり、世界最強という栄光と称号を手に入れた。
だがしかし、今はそうではない。
一夏という出来損ないの弱者一人を見捨てた事で、私の人生は急転落して行った。
政府も、そして今まであった賞賛の数々も、IS学園の教員と言う事で昔よりも大分低くなった。
そのうえ、今年ISを動かせる男子と言う事で入学して来た『春樹』以外で見つかった『不動統夜』が原因で、春樹は人気が無かった。
私と同じように賞賛されるべき『選ばれた人間』が、あんな育っている家以外何にも無い『劣等種』に、ボロかすにされているのだ。
だからこそ、自分でできる範囲で色々と手をうった。
だが、今回の福音事件でおきた篠ノ之の問題が原因で、副担任である真耶も、そして私も学園から絞られるだろう。
あの妹を、クズの一夏を見捨ててからの転落人生に私は嫌気がさしながら、全ての酒をあおり、そして家に帰って行った。
統夜達の場合
「だぁ~~なんだよ、これ~!!もう嫌だ~~」
現在俺は生徒会の仕事ででて来た『織斑関係の書類』の多さに涙が出るほど困っていた。
内容は全部同じなのだが、ここまで書類の量が多いと勘弁してほしいものがある。
前は篠ノ之関係だったのに、今度は織斑関係って、呪われているのかと思ってきた。
「あぁ~、また織斑君の『いりません』系の書類?多いわね、最近」
「ああ。臨海学校から帰って来て、しかもこの未処理の書類の多さはなんだよ。しかも追加で来てるのが、織斑の『部活』・『研究会』・『クラブ』からの『不要申請書類』なんだぞ?どうなってんだ、これ?入学当初は逆だったろ?」
そう、刀奈は俺達が臨海学校に行っている間あまり仕事をしていないため未処理の事案書類は多数存在し、さらに追加で生徒から緊急書類と称してきた『織斑に対する部活動等からの不要申請』に関する書類がバカみたいに来ているのだ。
しかも緊急書類と言う事で急いで処理しなければいけない事案の為、分けるのに苦労しているのだ。
元々女子高であったのが原因なのか、IS学園には運動系や文科系の活動から、趣味関係の研究部やクラブ活動が存在している。
中には許可されていないが『BL』や『GL』系のクラブ活動まであり、認可・無許可合わせれば無数にあるのだが、その全てじゃないかと言うくらい、織斑不要の書類が臨海学校から帰ってから何枚も来ているのだ。
と言うのも、一部知らない名前の書類があったので聞いてみたら無許可系のかもしれないと言われたからだ。
臨海学校が終わって経ったの半日で、俺と雪子は緊急出頭を命じられて連日生徒会の仕分け作業に没頭し、更に俺は自分の仕事方面までやってるため地獄でしかなかった。
ちなみに今日で三日目なのだが、急遽提出されて来た部活動関係からの書類の処理に手間取り、未だに今学期中に処理しなければいけない書類に手が出せない状態で、俺達は限界に達していた。
「あの~よろしいでしょうか?」
声がしたほうを向くと、生徒会の部屋の扉のところにセシリアとシャルロットの二人がおり、そしてその手には書類が握られており、聞いたら部活動方面の物だったため俺達は泣きたくなった。
俺はセシリアとシャルロットに流石に猫の手が欲しいほどの状況なので、支援を要請したら上の先輩を理由に断られたのだが、俺は二人にここん所の書類処理でうんざりしていた事もあり、最終兵器である手紙を二人に渡した。
二人は当初は不思議そうにして、部活の先輩に渡せばいいと言って渡した。その後30分もしない内に二人は走って来たのか息絶え絶えで生徒会室に帰って来た。
そして二人は書類整理をしている俺の前にやって来た。
「どう言う事ですの!?あの手紙を渡したら物凄い形相で部長から生徒会の手伝いをしろと、先輩から言い渡されましたわ!!」
「僕もだよ!?統夜、一体何を僕達に渡したのさ!!」
二人は俺にそう言ってきたので、俺は書類整理が忙しいので、二人の顔を見ずに言った。
「簡単だ。手紙には渡した者をIS学園が夏休みになるまで生徒会の手伝いをさせろ。させた場合、俺が3日間提供した部活の手伝いに行くのと、遠峰コーポレーション系列の飲食店で期間限定だがケーキバイキングの半額券を3枚、部員全員分に提供すると書いた」
流石の二人も俺が言った意味に気付いた。
二人は自分のいる部活の先輩達が俺と言う人間が期間限定だが部活の手伝いに来てくれる事による甘い思いと、使う場所は限定されてしまうがケーキバイキングの半額券3枚が部員全員分という破格の条件を掲示されたのだ。
つまり、俺が渡した手紙を上の先輩等に渡しに来た人間は、俺達生徒会の今の現状を何とかする為の生贄だったのだ。
流石の二人も俺が言った事に何も言えなくなった上に、俺や周りの人間が処理している山のような書類を見て呆然としていた為、俺が『もしもここ(地獄)に引き込む奴がいればそいつもお前達と同じにするが、どうする?』と言ったら、すぐさま二人は顔を輝かせて生徒会室から出た後、鈴とラウラを縄を使ってまで(ラウラは首根っこを捕まれていた)連れてきた。
連れてこられた二人は俺達の現状を見て唖然とし、俺が簡単に事情を説明した後手伝ってくれた。
そのため書類の処理は大幅に改善し、その結果何とか夏休み前に全ての事案が処理された。
そして俺は刀奈に俺が直接このIS学園の上層部でまともな人に渡して欲しいという書類を渡した。
流石の事態に生徒会にいた全員が唖然としたが、刀奈はふざけた顔色を一変し、マジメ顔になっていた。
「何なの、これ?」
「正式にはIS学園に不動研究所で開発している次世代型訓練機である『ゲシュペンスト改』を提供するって書いた書類だ。理由に関しては『ISを動かせる男子が入った事によるIS学園への襲撃対策』としている。事実、1学期だけで3回も行事が中止になったんだ。今後も似たような事件が起きる可能性は高いから、新型のスペックデータ等も書いてある。変更時期に関しては夏休み中から始めて、2学期の中頃にはIS学園にあるゲシュペンストは全部変更予定のつもりだ。会社の人間としては一円の利益にもならないが、それでも未来の国防を担う可能性のある原石のいるこの場所を護る為で、仲間を守るためなら幾らでも支払うさ」
流石に俺の言った事に今生徒会室にいた面々は唖然としたのだが、だが同時に納得もしていた。何しろ1学期だけで3回も行事関係は全て中止なうえに、臨海学校では福音という軍用ISの暴走問題まであったのだ。
これを全て偶然で片付けるには無理があるとしか言いようがなく、また同時にIS学園の防衛能力強化に必要と思ってしまうと、何も言い返しができない部分もあるのだ。
同時に俺が思い返したのはIS学園で最初に起きた事件で、あの時アリーナの隔壁は最大レベルでの状態になったのもあり、もしもあの時侵入して来た相手が単機ではなく複数だった場合、あの時アリーナでいた生徒の内何割かは確実に遺体すらない状態で死んだだろう。
生きていたとしても、一生病院か他人か道具の補助が無ければ生活もできなかったかも知れないのだ。
「まぁそう言う事だから、頼む。それと俺に関しては夏休み中はあんまり連絡取れないからな」
「わかったわ。一応見せてみるけど、覚悟はしておいてね」
刀奈がそう言ったので、俺はそれを了承して生徒会室から出て行った。
流石の俺もこれを掲示する以上、次世代型訓練機『ゲシュペンスト改』によって発生するだろうさまざまな利益に関してはもう得られないだろう。
だが、それ以上に俺がこのIS学園でいる3年間という時間の中で、誰かの下らない思惑によってここにいる教師や関係者、そして大切な学友や仲間が死んでしまうのは、俺としては一番嫌なのだ。
白騎士事件の真実を知っている俺にとって、とても身近でいた人がIS関係の思惑で死んでしまうのは、もう懲り懲りなのだから。
その後俺は刀奈からIS学園の運営者の人からゲシュペンスト改への変更が認められたのだが、国には専用機持ち以外でのトライアル試験運用という名目でIS学園が受領する事にしてくれたらしい。
一応これだとデータ取りもあると同時に、少しだが会社に利益が出るようになっていたのには驚いたが、刀奈が言うには相手の人間が俺の思いに共感してくれたらしい。
俺はその人の顔を知らないが、刀奈に礼を言ってくれるようにだけ頼んでおいた。
そして夏休みになり、俺と雪子は玄武さんの世界に行って自分達に起きた不思議な事を話した。
何故雪子が来たのかと言うと、書類地獄が終わって夏休みまで後1日と言う時にかすみから連絡があり、雪子の単一能力である『花鳥風月』がおかしいと言われたのだ。
かすみが言うには紅椿には元々『絢爛舞踏(けんらんぶとう)』というエネルギー回復能力を単一能力として付けており、もしも篠ノ之がまともであったのなら、白式の持つエネルギー消滅能力である『零落白夜』と対になるようにしていたらしい。
だがしかし、その能力でエネルギーを回復させるには『機体接触』が必要であったにも拘らず、雪子のは触ってもいない状態で発動し、エネルギーどころか機体の装甲ダメージまで回復させた為、ISの能力以外があると言われたのだ。
当初は本人も知らなかったのだが、暇つぶし程度で俺達と福音との戦闘時の映像を見直し、異常に気付いていて俺に何度も連絡していたらしいのだが、今日になるまで俺も色々と書類地獄の疲れが溜まっていたせいで連絡等を確認しておらず、そのせいで遅れてしまったのだ。
その後俺と雪子は玄武さんと紫さん、そして幻想郷の地獄を担当している閻魔の四季映姫・ヤマザナドゥの協力のもとで俺達二人に起きた異変を調べてもらったら、俺達二人に能力がある事が分かった。
俺のは『断ち切る程度の能力』で、雪子は『思いを形に変える程度の能力』と言われた。
そして俺が見えていた『黒い鎖』であるが、それは人が持っている『負の思念や思い』が具現化したようなものらしく、雪子の白銀・椿の単一能力『花鳥風月』の異常とも言える回復能力の意味がこれでわかった。
当初は俺達二人も唖然としたのだが、玄武さん曰く、
『別の世界とはいえこの世界で能力を持った一夏と戦った事で二人の中にあった能力が開花する手助けをしてしまい、そして俺達が持った思いが原因で開花したのかもしれない』
と言われたのだが、玄武さん達から俺の能力は制御をきちんとしなければ『世界そのものを崩壊させる』と言われたので、玄武さん達の監修の下俺は自分の能力を完全に制御できるように修行をつけてもらう事にした。
実際問題制御に一度失敗して別の世界に転移してしまい、しかも転移した先で命に関わるほどの面倒事に巻き込まれたのもあったため、当初よりも制御はしやすくなり、同時に俺もそうなったからと言って慢心はせず、二回目を起こして同じような目に会うのはゴメン被りたかったので、失敗しないようにと頑張ったかいもあり、一般的な生活ができるくらいに運用も可能になり、また同時に戦闘時には抜群な効能を持っているため結構重宝したのだが、最終試験で玄武さんと一緒に別の地域で発生したギャオスを倒せと言われたのだが、能力を発動させたら一撃でギャオスを真っ二つにしてしまったので、俺自身考えようと思ってしまった。
今回でた日本の総理大臣ですが、とある漫画のキャラクターが元です。
知っている人はいるのかなと思いますが、この人みたいな人なら千冬にバシッと言えると思い、採用しました。
それとですが前話を少し改定しましたので、違和感が無いようにしてみました