IS(インフィニット・ストラトス) 楽しく過ごしたい転生者 作:ナハト・リコリス
俺は第3アリーナのAビットで、織斑の状況を見ていた。
実は織斑のISである『白式』が今ここに搬入されたのだ。
そして当初は『織斑VSセシリア』の戦いだったのだが、俺が待ったをかけ、先に俺がセシリアと戦うと言った。
これには本来の対戦相手の織斑や、何故かここにいる篠ノ之が牙をむいて来たが、織斑先生はそれに了承したが、篠ノ之が未だに牙をむくので、俺に理由を述べるように言われた。
織斑も当初は俺に牙をむいていたが、姉である織斑先生に言われて渋々大人しくなっていた。
「何でって、織斑の機体は今来たばかりで、初期化(フォーマット)も最適化(フィッティング)も済んでいない。しかもその状態で戦闘すると後々が大変なんだぞ?知ってたのか、篠ノ之?」
「??どう言う事だ、それは?」
俺の言った言葉に篠ノ之が反応し、織斑は俺に敵意だけを向けていた。
織斑先生と山田先生に関してはISに関しては長いので、そのまま続けるように言われた。
「本来ISの初期化(フォーマット)と最適化(フィッティング)は最低でも30分位の時間がかかる。専門の技術者がいれば大幅に短縮できるが、今の織斑にはそれをする時間すらない。このままの状態で戦闘を行い、しかも初期化(フォーマット)と最適化(フィッティング)をすれば、機体の破損状態のままでそれが終了する。結果、白式が一次移行(ファースト・シフト)してもだ、戦闘で破損した部分等が原因で、後々操縦者が死ぬかもしれないバグが残る可能性があるんだ」
「そうだ。もしも他の操縦者がいないなら織斑をこのまま戦わせるしかないのだが、ここには不動がいる。仕方ないが不動には先に出てもらい、織斑の初期化(フォーマット)と最適化(フィッティング)の時間を稼いでもらう。篠ノ之、そう言う事だからお前の言い分は通らないから、順番を変更して行う。織斑は次の風見と戦ってもらう、いいな。不動もさっさと行け。アリーナを借りていられる時間は決まっているんだからな」
「わかりました」
そう言って俺はアリーナのほうに歩いて行った。この場所の雰囲気でISを展開するほど俺は馬鹿じゃない。
何しろ理由が分かったにも拘らず、未だに俺に敵意むき出しの『馬鹿(篠ノ之)』がいる前で、展開する気など毛頭ないからだ。
俺はアリーナの入り口付近の場所まで歩いて行った。
序に思ったのだが、妹があんな性格になったのは束が原因だったかもしれないが、束という存在がいなくなればどうなるか、分かっているのだろうかと思った。
そして俺がアリーナ内に入ると、上空でセシリアが俺を見ていた。
「あら、最初の相手は織斑春樹だと聞いていたのですが、何故あなたが出てくるんですか?」
ISに使われている通常の通信で、俺にセシリアは話しかけてきた。
ちなみにだが、アリーナの観客席にいる生徒もセシリアと同じ思いを口にしていた。
「織斑のISが今来たばかりでな。そのための時間稼ぎだ」
「あら、そうですの。では早く始めたいものですね」 「分かったよ」
そう言って俺は待機状態になっている左手首のブレスレットのファイバードを展開し、セシリアがいるアリーナの中央に向かって飛んだ。
とは言っても、俺はセシリアがいる位置からすれば、下のほうにいるが。
「それがあなたのISですか。しかし全身装甲(フル・スキン)型とは思いませんでしたわ」
「そうか。これが俺の専用機『ファイバード』だ。セシリア・オルコット、あの時お前に言い忘れていたが、この試合、正々堂々と勝負しよう。手加減抜きでな」
「……そうですか、解りましたわ。ですが、最後に勝つのはわたくしですわ」
そうセシリアが言った瞬間試合開始の鐘が鳴り、彼女が手に持っていた2メートルを越すような銃器であり、レーザーライフルでもある『スターライトMkⅢ』から俺に向かってレーザーが発射された。
俺はそれを回避したのだが、俺を逃がすまいとセシリアはレーザーの嵐を俺に向けて放った。
「さぁ踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲(ワルツ)で!」
「悪いが、こんな状態で踊りたくは無いがな」
そう言いつつ俺は、『今の状態での』近接用の武器である『フレイム・ロッド』を展開し、それを棍棒状態のロングバトンにして前方で回転させ、即席の盾を作り出してレーザーの嵐ともいえる攻撃を防いだ。
本来ならこのような戦法を取らなくてもいいのだが、何しろ仕方が無いのだ。
俺が織斑先生より課せられているのは、『織斑の時間を稼ぐ』と言うのもあるので、本来なら速攻で終わらせたいこの戦いも、織斑の初期化(フォーマット)と最適化(フィッティング)ために長い時間をかけなければいけないのだ。
しかも最低でも25分程度の時間を稼がなければいけないので、俺自身内心は腹が立っているのだ。
これに関してで言えば仕方ないのだ。
実際であるならセシリアの攻撃を防ぐのではなく、こちらから攻撃して倒すことはできる。
何しろISに初めて乗って戦う初心者ではないので、この攻撃も何とかできるのだ。
だがしかし、織斑の初期化(フォーマット)と最適化(フィッティング)の時間を稼ぐと言う『枷』があるため、攻撃が上手いこと出来ないので、腹が立つのだ。
「25分。まさかここまで持つとは思いませんでしたわ。私とブルー・ティアーズの前で」
「そりゃどうも。こっちは結構きついんだがな」
「よく言いますわ。私からの攻撃で、数発しか直撃していらしゃらないのに。しかも初見とはいえ、私とブルー・ティアーズを相手にここまで耐えれるとは思いもしませんでしたわ」
「機体上、機動性面は結構高かったからよかっただけだ。序にそのせいで振り回されりもしたがな。それに回避するのも結構きついんだぜ、あんたからの攻撃を」
今セシリアの周りには4つのフィン状の自立機動兵器が彼女の周りに存在しており、兵器名『ブルー・ティアーズ』と言うが、面倒なので俺は『ビット』としていた。
俺は軽口を叩きつつも、実はセシリアに対しての攻略法もできていたのだ。
持っている武器であるフレイム・ロッドの状態も確認し、ついでに時間もいいので、セシリアを倒そうと考えた。
伊達に回避に専念していたわけではないのだ。
どうやって彼女を倒すかも、同時に考えていたのだから。
「ですが、これでもう終わりですわ」
「こっちがな」
そう言って俺は、俺に対してレーザーを仕掛けたビットの攻撃を回避して、フレイム・ロッドをビットの銃口から突き刺し、ビットを一機破壊した。
そして相手が俺を爆発見れていない状況である存在を呼び出し、そして俺は爆炎を突き抜け、セシリアに攻撃を仕掛けに行ったのだが、彼女はその攻撃を回避し、ビット2と3を迎撃に向かわせてきた。
だが俺はそれもう一度フレイム・ロッドでビット2に関しては後部推進部を攻撃して破壊し、ビット3に関してはロングバトンからバトンモードに変化させたフレイム・ロッドを投げ、爆発させた。
そしてビット4は近づいてISでの回し蹴りで破壊し、セシリアに近づいて行った。
だがしかし、セシリアは腰部のスカート部にある突起を動かした。
「お生憎様。ブルー・ティアーズは『6機』ありましてよ」
「悪いが、『読んでたよ、それくらい』」
セシリアがその突起から攻撃しようとした瞬間、セシリアは『後ろ』から攻撃を受けた。
セシリアはその背後からの攻撃で突起からの攻撃が出来ず、俺はセシリアに近づき、残ったもう一つのバトンで彼女の切り札である突起を一つ破壊した。
同時にセシリアが手に持っていた銃を、残ったバトンを銃口に向かって投げ、結果バトンが銃口に突っ込んで破壊した。
「い、一体何が」
そして一気にシールドエネルギーと自身が隠していた切り札、更には手持ちの銃を失った彼女は、
急いで機体の制御を取り戻し、自分の背後にいた存在に気付いた。
「せ、戦闘機。一体何時の間に」
そこには二門のキャノン砲をもつ不思議な形をした戦闘機が存在しており、先程の攻撃はこの戦闘機からだと分かったのだ。
「最初にお前のビットを破壊した時に、爆炎に紛れさせて出した、ファイバードの支援用特殊戦闘機『フレイムブレスター』だ。後はお前に気付かれないように移動させて、攻撃させたのさ」
セシリアは驚いていたが、同時にこのような方法で奇襲を受けるとは思っていなかったので、苦虫を潰したような顔になっていた。
「これで終わりにするぜ。フレイムブレスター!」
そう言って俺はフレイムブレスターでセシリアを攻撃しつつ、俺の目の前に移動させて合体シーケンスを起動させ、俺のISであるファイバードを真の姿へと変化させた。
「武装合体!ファイバード!!」
「な、合体した」
「もう俺自身遠慮は要らないからな。決めさせてもらうぞ、フレイムソード!」
セシリアがファイバードの合体システムを見て驚愕している間に、この状態での解禁される単一能力(ワンオフ・アビリティー)と専用の武装をコールし、セシリアに近づいて行った。
セシリアも急いで思考を取り戻し、残っている突起からミサイルを発射してきたが、一つしかないミサイルもすぐさま斬られ、そして俺はセシリアに対して手に持っているフレイムソードで攻撃できる距離まで迫った。
「くっ、インターセプター!」
彼女も俺が近づくいて来たので、近接用のショートブレードを展開したが、近接格闘に関してはセシリアは余り得意ではないらしく、俺からの攻撃を数回防いだだけで、最後の武器を落としてしまった。
「しまっ」
「終わりだ!フレイム・アップ!!」
俺はその隙を見逃さず、単一能力使用の解除コードを言った。その瞬間額のエンブレムとフレイムソードの柄部分が輝き、フレイムソードにシールドエネルギーの一部が供給され、そして刀身に炎状になったエネルギーを纏わせて俺はセシリアに突っ込んだ。
「でぇえいい!!」
セシリアを斬り捨て、フレイムソードを消した瞬間、試合終了のアラームがなった。
『シールドエネルギーエンプティ。勝者、不動統夜』
そして俺は彼女に契約がなった事を知ったと同時に、彼女のほうを見たら、ISの機能が上手く働いていないのか、墜落しそうになっていた。
俺はすぐさま彼女を助けようとし、地面に付く前に何とか助けれた。
ただし、その格好はあれだったので、セシリアの顔は思いきり赤くなっていた。
「あ、あの、お、下ろしてくれませんか///」
「ああ。そのつもりだが、このままピットに運ぶぞ」
そう言って俺は彼女をピットまで運んだ。
『お姫様抱っこ』の格好で。
その後自分のピットに戻ると、織斑のISが一次移行をすませて、織斑の専用機体の状態になっていた。
そして俺は軽く織斑と話をして、その場を後にした。
次は織斑と雪子の戦いになるのですが、すみませんが省略します。
理由は書くのが面倒なんで。
セシリアがどうなるか、皆さん期待していてください。