互いの想いを告白した舞踏会が無事に終わり、
宮殿にある俺の部屋の前に到着した。俺とセルベリアはどちらともなく視線を交わした。
たぶん俺もだろうが彼女の目は熱っぽく濡れていた。
ひどく興奮していた。
お互いにとって初めての事だったし緊張と期待で体が震えていた程だ。
だが衝動とは怖いものだ。
自然と体は勢いよく動いていた。彼女の腰に手を回し部屋に入る。
本当に必要なのは勢いだけだった。
流れるように入った寝室のベットにセルベリアを押し倒す。
戦場では驚異の戦闘能力を誇りあらゆる敵を討ち倒す彼女があっさりとベットに倒れた。まるで抵抗がない。舞踏会用に来ていた白いドレスがふわりと揺れる。
「あ.....ラインハルト様....」
「どうしたリア、怖いか?」
俺は普段二人だけの時にしか使わない愛称で呼んだ。
耳元に息が掛かるくらい近くで囁くと、それだけでセルベリアは腰の辺りをピクピクと震わせた。
感じているのだ。あまりに発情していると脳内麻薬が誤った快楽を本人に与えるらしい。
どうやらセルベリアは耳でも感じるようだ。
類まれな戦士だから感覚も人並み以上なのかな。それとも俺だからか。
試しに下腹部をさわさわと撫でてみる。下地をなぞるようにもたつくような遅さで円を描いた。
初めての愛撫だが上手く出来ているだろうか。少し不安だったが効果は上々だった。
白い肩がピクッとびくつき。セルベリアは気持ち良さそうだ。確かに快楽を感じている。
「っ....は、恥ずかしいです」
「これからもっと恥ずかしい事をするんだぞ」
「もっとですか....」
初めての経験に恐れが見える。だがその目にはそれ以上の女の情欲があった。セルベリアも期待している、俺がこれからする行為の一つ一つに。感覚を鋭敏にしている事が分かる。
その期待を高めるのも男の役目だ。
俺はおもむろに服を脱いだ。鍛えた体が露わになる。男らしい肉付きだ。
それを見たセルベリアの目が輝く。戦場に立つ彼女にとって男の裸なんて見慣れたものだろう。
だが今は状況が明らかに違う。
どうしようもないほどに否応がなく思い知らされる。これからする行為が何なのかを。
気分を高める為のパフォーマンスが上手くいった事を感じてほくそ笑む。
彼女は強い兵士だ。裸の男に馬乗りにされた事などないだろう。
今まで感じた事のない感覚のはずだ。
それで終わりじゃない。
革のズボンのチャックを開けて、パンツからいきり立つ肉棒を取り出した。
膝立ちの体勢からちょうどセルベリアの顔近くにそれが現れた形に成る。
ボロンと出て来た肉の塊にセルベリアの瞳が身開かれる。
はちきれんばかりに膨張していた。男の俺は部屋に入った時からこのありさまだった。それを外に出せた解放感からフウッと息を吐く。
「あ.....あ...」
言葉にならないセルベリアに向けて俺はあえて高圧的に言った。
「....しごけ」
その命令口調に自然とセルベリアの手は伸びる。
綺麗な白魚のような指が怒張した俺の肉棒に振れ。壊れ物を扱うようにそっと両手で掴んだ。
そしてゆっくりとしごきだす。彼女も成熟した女性だ、どうすればいいのか分からない少女ではない。
知り合いの女から聞いた未熟な知識を動員して懸命にラインハルトの肉棒を上下させる。
まだまだ拙いが必死に尽くそうとしてくれるセルベリアに男としての征服欲が満たされる。
こういう快楽の得方もあるのだ。
セルベリアもカウパー液で濡れた俺の肉棒に目が釘付けのようだ。
手が汚れるのも気にせず夢中でしごき続けている。
気持ちいい。このまま続けてもらいたい。――だが、
「もういい止めろ」
「え.....」
呆然としている。
何か駄目だっただろうかとセルベリアは青ざめた、慌てて目の前の肉棒に手を伸ばすが届かない。俺が後ろに退いたからだ。体を震わせうるうると涙を潤ませる。何だか子犬みたいだな。
もう少し見てようかと思ったが可哀想なので口を開いた。
「それではドレスが脱げないだろう?」
「っ....!」
直ぐに腰を起き上がらせドレスを脱ごうとするが、このタイプは人で着脱するのが難しい。脱ぐのに手間取ってしまう。これでは殿下に呆れられてしまう。目じりに涙が溜まる。
――ふわりとセルベリアは抱きしめられた。
ラインハルトの腕の温もりを感じる。
背中に腕が回り気づいた時にはドレスが腰から落ちる所だった。
「これを脱がせるのは男の役目だ」
ラインハルトの目が細まる。
セルベリアの体は美しかった。硝煙と銃弾にまみれたはずの体には傷一つ無い。柔らかそうな女の肉感を保っている。どこに身長を超す槍を振り回す程の力があるのかと不思議に思う。
首筋から鎖骨をなぞり、きめ細やかな肌をラインハルトの指が走る。
やがて胸元のコルセットで止められる。これは前からでも紐を解くと外れる仕様になっている。
するりと慣れた手つきで外していき。
バサリと白のコルセットが外れた。
窮屈に押し込まれていた圧倒的な乳房がまろびでる。
とっさに隠そうとするセルベリアだったが、俺の目を見て意を決したのか、おずおずと手は払い下げた。俺は両手でセルベリアの胸を掬い上げるように揺すった。
白い二つの山が動いた。同様にピンク色の先端がフリフリと蠱惑的に揺れている。
その光景を見て衝動的に吸い付かなかった俺の理性を褒め称えたい。
そんな事をしたら今までの苦労が水の泡だ。
「....綺麗だ」
「殿下....」
セックスは相手との兼ね合いが大事だ。
場の雰囲気、互いの気分、これらが密接に関わる。
独りよがりでは、それらをぶち壊してしまう。
ここまでは上手くいっている。大事なのはここからだ。
どう攻めるか何通りもの戦術を考えていく。
セルベリアという牙城をどう崩すかの作戦だ。
連邦軍を相手に立てた、どんな戦略よりも攻略が難しい。
手始めに俺はセルベリアの唇にキスをした。
唇が触れ柔らかな感触を楽しむと舌を割り入れた。
この時代ではまだ認知の薄いディープキスだ。当然驚く彼女を無視して彼女の口蓋に侵入する。上顎から硬口蓋を舌先でなぞる。口の中は人間の最も敏感な部位の一つだ。背筋を電流が突き抜けるような衝撃だろう。やがて遠回りしていた俺の舌は彼女の舌根に辿り着き、濃厚に舌を絡ませ合う。唾液を含ませるのも忘れない。代わりに俺も彼女の小さな舌を音を立てて吸った。
「――んう!?」
気持ちよすぎるのだ。舌を吸われただけなのに。
当然だ。舌には味蕾という受容器官がある。味を感じる為の。
そう、感じるのだ。舌は快楽を作る為の器官でもある。
脳が近いから刺激が即座に伝わる一種の性感帯だ。
「....はぁはぁ」
セルベリアが酸欠になる前に離れた。
息が荒く目が虚ろだ。
やりすぎたかもしれない。だがこれで攻撃を中断すれば手痛い逆撃を喰らうのは目に見えている。戦いとはそういうものだ。遠慮はなしだ。
全裸に剥いたセルベリアを寝台に押し倒すと下腹部に目を向けた。
引き締まった腰回りと足の付け根に生えた銀色の茂み。
そこに隠れた秘所は溢れでる愛液で淫靡に濡れていた。
女性特有の先走り汁を確認して前戯は十分だと判断する。
ここで焦ってはいけない。
いよいよ挿入する。だがその前に指で膣口をほぐす。クチュリと秘所に中指が差し込まれる。ゆっくりとストロークしながら時間をかけて丹念に愛撫する。
セルベリアの腰が震える。軽くいったようだ。
これで挿入時の負担が和らぐだろう。そう思ったのだがセルベリアは顔を手で覆ってしまった。
痛かったのかと焦る。
「申し訳ありません、殿下よりも先に気をやってしまいました.....っ」
違った。どうやら俺より先にイッた事を恥じているらしい。
身分的に俺を気持ちよくさせるのであって逆ではないと思っているのか。
俺としては緊張をほぐすためにやった事だから気にしなくてよいのだが。
やるなら一緒に気持ちよくやりたいしな。
「気にするな。お前も楽しめ、獣の如く乱れてしまえ」
「そ、そのような破廉恥な事は....」
「命令だ」
「っそんな.....ずるいです」
そう言って非難するものの、目は蕩けていた。声も甘い。
前から思っていたが確信した。セルベリアは命令されると興奮する性癖のようだ。
強い兵士だからこその反動なのだろうか。表に出していないが無意識に喜んでいる。
そういえば子供の頃からそうだったような。
俺が命令すると何でも喜んで動いてくれた。昔から素養はあったというわけか。
「む?」
感慨深い思いに浸っていると、いつの間にかベットに倒されていた。
何時の間に。全く気付かなかったぞ。
俺の腹に圧し掛かるセルベリア。たぷたぷとした尻が臍の上に当たる。
冷たい感触だ。大量の愛液で濡れているのが分かった。
迫力のある二つのお山が俺の目の前で揺れている。
自然と視線はその頂点にぶらさがる桜色の乳頭に固定された。
その隙にセルベリアは腰を浮かせていた。
「今度は私が殿下を気持ちよくさせる番です」
逸物の先端が何かの中に入っていく感触に包まれる。
目線を下げると、セルベリアの女性器に俺の男根が刺さっていた。
まさかの騎乗位だ。恥ずかしいと言っておいて、なんだノリノリじゃないか。
やはり俺にやられるだけの女じゃない。子犬が牙を剥いてきた。
「ぐっ」
ジュクリと鋭い快楽が脳天を直撃する。
まだ挿入されているのは先端だけなのに。彼女の肉壺が鈴口に吸いついてくる。
チュパチュパとアイスをしゃぶる様に。俺の肉棒をいたぶる。
甘い疼きが腰に来る。直ぐに出してしまいそうだ。
射精を耐える俺も一杯一杯だったが、彼女も彼女で必死だ。
「グ....うぅ」
戦場で受けた傷の何倍もの汗を滴らせ、ゆっくりと腰を沈めている。
その表情は明らかに痛みを我慢していた。
初めて受ける喪失の痛みによるものか。だが血は出ていなかった。
不思議な事ではない。彼女は激しい動作を求められる戦場の兵士だ。
処女膜が破れていたとしてもおかしくない。
それでも痛みを覚えていると云う事は、それは幻覚痛によるものだ。
初めては痛いものだという認識が脳に幻の痛みを与えている。
その痛みを和らがせるには、楽しいという感情が一番だ。
だから俺はセルベリアの手を絡めとって囁いた。
「嬉しいよリア、お前が俺の初めてで。こんなに幸せな事はない。
――愛しているぞセルベリア」
「っっ!」
効果は抜群だ。幸福度に比例して愛液の量が増しているのか、俺の逸物を伝ってドンドン流れ落ちている。潤滑油としては十分過ぎる程だ。俺は滅多に愛しているなんて言わないからな。効果は十分にあると思っていた。
「ああ.....でんか.....私の愛しい殿下、お慕いしています!.....」
泣くほど嬉しいのか。
誰も勝てない強さを持っているのに、たったそれだけの事で涙を流す。
本当に可愛い奴だな。
我慢できないぐらい興奮して来た。この泣き顔を快楽で歪ませてやりたい。
「――アンッ!」
欲望のままに勢いよく腰を跳ね上げた。尻肉を打つ音が響いた。
セルベリアの体が仰け反る。今ので完全に俺の逸物が彼女の中に入り切った。不思議な感覚だ。肉棒全体が暖かな粘膜に満たされている。動かなくてもじんわりと気持ちがいい。
これはまずいな。何も考えず無遠慮にこの中を楽しみ性欲を吐き出したい。
だがまだ動いてはいけない。彼女が慣れるのを待たなければ。
いきなり太い異物が腹まで挿入されたのだ。慣れない感覚に戸惑っているはずだ。
だが我慢の限界だ。この雌を孕ませたい。本能が訴える。
もう一秒も耐えられない。――堰が外れた。
「んあぁ~!.....あ、温かいのが私の中に流れてくるぅっ」
自分の体の中の変化だ。手に取る様に分かる。
逞しい逸物の圧迫感も、そこからドクドクと出ている熱い血潮のような奔流が私の中を満たしてゆく感覚も。それが何とも心地よい。自分の中に新たな受容器官が出来たのだ。子宮口が疼いているのが分かる。殿下の精を浅ましくも搾り取ろうとしているのだ。膣内全体がもっともっと欲しいと殿下の肉棒にねだっているようではないか。何と淫らなんだ。自分の体だからこそ分かってしまうその感覚をセルベリアは愛おしく思った。
「出されたのですね子種を」
「はあはあ.....すまない我慢できなかった」
軽く息を荒げるラインハルトを見てセルベリアは微笑む。
私の中で気持ちよくなっていただけだ。その事実が多幸感を生んでいた。
男を満足させたという事象は女にとって自信に繋がる。
――女に生まれて来て本当に良かった。
そう思えるほどに。性交は自己の確立に強く関わる。
だから男と女は古来より性技を磨いて求め合うのだろう。
まだ足りない、もっと欲しい。この男に求められたい。
もうそこにいるのは貫通前の彼女ではない。男を知った一種の獣、ただの雌だ。
まだ殿下のモノは硬さを維持している。完全に満足してもらいたい。
上で淫らに腰を振る一匹の獣を見上げるラインハルトは目を奪われていた。
まさか射精が引き金になるとは思わなかった。
女というのはここまで豹変するものなのか。
知らなかった新たな一面に驚きはしたものの、
ここまで女に求められているのだ。男として黙ってられない。
本能が熱を上げる。ガバリと上体を起こした。
「ああんっ.....!あっっ!」
軽快に弾んでいた白い二つの乳房を鷲掴みにして、先端の乳首を口に含んだ、
思う存分に舐めまわし吸い上げる。もはや外聞なんてものはない。
プリプリとした乳首の触感を舌で堪能する。ほんのりと甘い。
美味いのかな。我慢できずに歯で軽く噛んでみた。
甘い嬌声が奏でられる。
「あん!.....あ、ああ!ラインハルト様っ」
逃げようとするが離さない。
彼女の細い腰を抱きしめ拘束する。
舐める吸う揉むの三拍子を続ける。やめられない止まらない。
たまらずセルベリアが腰の挿入を再開する。体が上下に動くから乳首が上手く吸えない。
小癪な真似を。ならばと乳首を放棄した。ホッとしたのが透けて見える。
この程度で終わると思うな。
俺は彼女の豊かな胸の谷間に頭を埋め込んだ。圧が掛かるように両手で乳をサンドする。
男なら一度は味わいたいセルベリアの豊かな胸の谷間は思った通り素晴らしかった。
子供の頃はちっこかったのにな。
セルベリアの胸で時の流れを実感する。
あの頃とは大きく違う。俺も彼女も。大人になった。
随分いやらしくなったな。丸みを帯びた女の肉付きを楽しんでいると腰を揺するセルベリアの動きが徐々に強くなっていく。彼女の波がもうすぐ其処まで来ている。このまま一緒にイケそうだ。
「出すぞ?」
「はい!っ出してっ一緒にィ―――っ!!」
セルベリアの足が俺の背中に絡みつきホールドする。
波に押し流されないように全身でしがみついてきた。今まで一番強くキュウっと膣肉が収縮する。それに合わせて俺は射精した。――ドクドクドクと脈打つ。熱い血糊の様なリビドーが注ぎ込まれていく。出し尽した。射精し終わった後も、お互いそのままの体勢で五分ぐらい動く事ができなかった程だ。
チュッチュと啄むようなキスをして俺達は事後の余韻を楽しんでいた。
先程の様な獣の混じり合いを掻き消す優しいキスだ。
気恥ずかしさと楽しさが混じった様な時間だった。
「....ふふ」
「?」
「殿下があんな事をするなんて、赤ちゃんみたいでしたよ?」
「お前の様な美女を前にしたら男なんてみんな赤ちゃんみたいなものさ。
.....何百年経ってもそれは変わらないんだろうな。進化しない生き物だよ男というのは。俺ですら性欲の楔から逃れる事が出来ないなんて......」
俺なら本能をコントロール出来ると思っていたんだがな。
全然無理だった。げに恐ろしきは人の欲か。
「幻滅したか?」
「安心しました。殿下もちゃんと甘えられるだな.....と」
男として格好悪い姿を見せたと思ったんだが、何故かセルベリアは嬉しそうだ。
俺としてはずっとお前に甘えて来たつもりなんだが。
先の戦いでもお前がいなければ勝てなかった。
何度も守られて来た。――だから今度は俺がお前達を守りたい。
力が必要だ。
その為には今まで忌避してきたこの記憶を使う事になるだろう。
惜しむらくは肝心の記憶が失われている事だ。
アレに関する記憶がどこかにあるはずなんだが、思い出せない。
ラインハルトはあくびをした。眠気が襲ってきた。
いま悩んでも仕方がない。
考えるのは寝てからだ。夢でも見れば思い出すかもしれない。
セルベリアもうとうとしている。明日は早い、宮殿に行くことになっている。
俺は彼女を抱き寄せて、眠りについた。
初めて書きましたがどうだったでしょうか?
気になった方は本編の方も読みに来てください。