この素晴らしい世界に居座るTSド変態野郎にも祝福を 作:らいじゅう
おいらは。
「あいつらぁ!俺の苦労なんてちっとも分かってねぇんだよぉ!!もう、本当、勘弁してくれよぉ!返してっ!俺のやる気とっ、平穏とっ、冒険心返してよぉ!!」
そう言って空のジョッキをテーブルに叩きつけたサトウカズマは泣いた。いや、正確には飲み始めてからずっと泣いてるけど。
幹部様の襲撃後、約束通り愚痴を聞いてやる事にした俺は、普段はいかない飲み屋へとサトウカズマを連れていった。━━━と言うのもギルドには顔見知りが多すぎるからだ。身内の問題で愚痴を溢したいというのに、そのテリトリーで話すというのもアレだからね。
水色みたいな事言うサトウカズマの背中をさすっていると、ちょうど良く店員が近くを通ったので呼び止めておく。おつまみはまだあるが、俺とサトウカズマもお酒が空だからだ。
「サトウカズマ、サトウカズマ。おかわりなんにする?」
「・・・・同じやつ」
店員に先程頼んだものと同じ物を頼む。
そう時間も掛からずおかわりがやって来る。
再びジョッキをぶつけ乾杯すれば、サトウカズマは手にしたジョッキに口をつけクピクピと飲み始めた。
何度見ても可愛い飲み方するな、こいつは。
乾き物をしゃぶりながらサトウカズマの様子を見ていると、据わった視線と目があった。
何か言いたげな目だ。
「どうした?」
「いっ、いや、なんでもねぇよっ」
「ふぅん?もしかして、見とれてたりした?」
「誰が見とれるかっ・・・!?」
元より女顔である事も、それなりに可愛いのも自覚してる。まだ男だった頃、何度ナンパされたか分からない。サトウカズマに女への免疫がない事を考えれば、そういう事もあるかなぁと思って言ったのだが、反応を見れば本当にそうだったらしい。
面白くてサトウカズマを眺めてるとそっぽ向かれた。
ちょっとからかい過ぎたかも知れない。
「ごめんってば。ほら、スルメくえ」
「スルメで誤魔化そうとすんな・・・いや、貰うけど」
差し出したスルメを掴もうとしたので華麗にかわす。
訝しげな視線を送ってくるサトウカズマに「あーん」といって口元へソレを差し出せば、ただでさえ酒で火照ってる顔を赤くさせ狼狽えた。
「か、カナデっ、そいうのは止めろっ!」
「夢だって言ってたろ?女の子にあーんされるの。叶えてやるよ。ほら、あーん」
「元男にやられても嬉しくないんだよ!!」
成る程━━━━と言いたい所だけど、その割りには鼻息とかメチャ荒いんだよなぁ。
「本当にいらない?なら止めるけど」
「あ、いや、その・・・・お願いします」
「そうそう、人間素直が一番。ほら、あーん」
開いた口にスルメを入れてやった。
恥ずかしそうにしてるけど、満更でもないように見える。
「ほら、もう一本くうか?」
「あのな、スルメばっかり食わせようとすんなよ」
「ん?ならチーズにしとくか?ほら、あーん」
一つチーズの欠片を摘まみサトウカズマに差し出す。
サトウカズマは少し躊躇ったけど、さっきより早く食いついてきた。まるで餌を待つ小鳥みたいで可愛い。親鳥が頑張って餌を運ぶ気持ちも分かる。
それから何度かあーんしてくと、サトウカズマも慣れたのか視線で物を要求するようになってきた。若干生意気にも思ったけど・・・まぁ、今日くらいは勘弁してやろう。いつにも増して楽しそうだし。
あ、そうだ。
寧ろ乗っかってやるか。
サトウカズマのご所望通りのおつまみを手にした俺は、それまで通り口元に運んでやった。ほんの少しおまけつきで。
「カズくん、あーん」
「ぶはっ!!?」
サトウカズマは景気よく噴いた。
それは見事に。
「大丈夫、カズくん?」
「ごほっ、馬鹿っ!本当に止めろっ」
照れてるかと思って顔を覗けば、割りと嫌そうな顔をしてた。そう言えば前に俺が幼馴染との体験を話した時、随分と微妙な顔をしてたのを思いだした。
それで何となく察する。
「あーごめん。サトウカズマ。ちょっと悪ふざけが過ぎた」
「いや、そんな謝る程の事でもないけど・・・でも出来ればカズくんは止めてくれ」
「OK把握、カズマくんにしとく」
「分かってくれれば・・・・いや、カズマくんも止めろ。なんか背筋がゾクゾクする」
そんな事言ってるが反応は悪くない。
カズマくんは大丈夫らしい。
カズくん呼びに何があったかは知らないが、そっちは触れないでおくとしよう。誰しもそういう事はある。俺にもある・・・・・いや、ないな。特に。それでもしいていうなら、アナルに茄子突っ込んで抜けなくなりそうになった事くらいかな。あの頃は、俺も若かった。ローションも無しでなんて・・・・ふっ、認めたくないものだな。若さ故の過ちというものは(赤い彗星)。
それからカズマくん呼び続行で飲むこと暫く、酔いも限界まできたのかサトウカズマがうっかりコップを落とした。
よりにもよって俺の方に。
コップが並々注がれていた事もあって、俺はお腹の辺りから下、スカートからパンツまで全部びっしょり酒に濡れた。愛液でグチャグチャになるならまだしも、別の理由で濡れているのはなんか気持ち悪い。取り敢えず店員さんにタオルを借りて拭いてみたけど、どうにもならなさそう。
「わ、悪い・・・」
俺の姿を見てたサトウカズマが申し訳なさそうに謝ってきた。その言葉に嘘はなさそうだけど、どうももう一つの事に意識を持ってかれてる気がする。
サトウカズマの目に欲情の色が見えたのだ。
サトウカズマの視線の先はびっしょりと濡れた下半身。改めて確認してみればシャツもスカートも肌に張り付いてて、しっかりと体のラインが浮き出てる。個人的には何も感じないが、サトウカズマの厭らしい目を見れば自分がスケベな格好してるのは理解出来る。
もしかしたらこれが、かつての親友が力説していた着衣エロというやつなのかも知れない。
そうとなれば誘惑しようか。
「良いよ、気にしなくて。態とじゃないだろ?それよりさ、ちょっと変わった飲み方教えてあげよっか」
「変わった飲み方?どんなだ?」
不思議そうなサトウカズマの視線を受けながらメニューを開き、同僚に教えて貰ったたそれを頼んだ。そう時間も掛からず届いたそれは淡いピンク色のカクテル。
同僚曰く、アルコール度数が低めで甘く飲みやすいお酒であるらしのだけど━━━━余計な効能もあるとか。
同僚から、これを出す男は信用するなと言われる、そんな効能が。
「はぁ、洒落たもの飲むんだなぁ・・・・で、どう飲むんだ?火でも点けんのか?」
「あれはアルコール強くないと出来ないんじゃないか?これは弱いからな。そうじゃなくてさ、こうね━━━━」
「ん?・・・・ん??んぶっ!?」
俺はそのカクテルを口に含み、サトウカズマと唇を合わせた。驚きのあまり固まるサトウカズマの唇を舌で抉じ開け、口に含んでいたカクテルを口内へと注ぎ込む。
俺の口の中で生まれた熱が、舌を伝って少しずつサトウカズマの中に入っていくのを感じる。
それがどうしてだか、凄く俺を興奮させた。
気持ちに任せてサトウカズマの舌に自分の舌を絡める。
最初はびくっとしたけど、直ぐに俺の動きに応えるように舌を絡ませてくれた。
厭らしい音が鳴り始める。
俺達の口元から。
男の頃キスは苦手であまりしたことがない。
だからキスの良し悪しなんて分からなくて、同然今サトウカズマとしてるそれが上手なキスかどうかも分からない。━━━でも、カクテルの味とサトウカズマの唾液が混ざったそのキスは、どうしようもない程に甘くて、蕩けそうになるほどに気持ちよかった。
ずっとそうしていたかったけど、ここはお酒を飲むところでそういう事をする場所じゃない。
我慢して唇を離す。
そうしたら、ギラギラした目付きのサトウカズマと目があった。望んでいた雰囲気がそこにあったたけど、脳裏に浮かんだのは『苦笑い』の言葉。確かに誘惑には成功したみたいだけど、どちらかと言えば墓穴を掘った気分になっていたからだ。
だってきっと、サトウカズマより、俺の方が興奮してる。
「ここは・・・流石に、不味いでしょ?」
絞り出した声にサトウカズマは頷いた。
「二次会、しよっか」
いつもの宿に場所を変えた俺とサトウカズマは、部屋に入ると直ぐにキスを交わした。店でしたような丁寧なキスじゃなくて貪るような激しいキスだ。
エッチな音が部屋中に響いてく。
子宮がきゅんきゅんしてるのを感じ、そっとアソコに触れる。予想していた通りグチャグチャになっていて、手には溢れ出たそれが滴っていた。
指をあそこに這わせ、サトウカズマと何度もキスをする。唇が触れ合う度に、舌が絡み合う度に、気持ちよくて心地好くて、胸の奥とお腹が熱くなってく。何も考えられなくなる。
息が切れるまで繰り返して、息を吸ったらまたキスをした。数えられないくらい、沢山。
どちらとも知れずキスを止めた俺達は息を整えながら見つめ合う。自分がどんな顔をしてるか分からないけど、目の前のサトウカズマのエロい目を見れば察しはつく。きっと同じような顔だろう。エッチな事しか考えてない、頭悪そうな顔だ。
ふとサトウカズマの視線が下がるのを感じた。
「・・・お前、本当、おっぱい好きだなぁ」
「し、仕方ないだろっ!男の性なんだよ」
男の性かぁ・・・・ん?
あ、そうだ。
ふとある事を思い付いた俺は服を脱ぎ捨て、水色用に買っておいたお酒を手にした。不思議そうなサトウカズマをよそに、片手で胸を中央に寄せ、出来た谷間にお酒を注ぐ。
「谷間酒・・・・だとっ!?」
サトウカズマの知識の偏りぱないな。
これは知ってるのか。
まぁ、何でも良いけど。
「ほら、遠慮しなくて良いぞ。一杯やってけ」
というより早く飲め、ヘタレ。
このサイズだと思ったより酒を置いとくの難しい。
急かすように上目使いで見てやると、喉を鳴らしたサトウカズマが顔を近づけてきた。
そして音を立てて飲み始める。
それは何とも言えない様子で、不思議な気持ちにさせられた。気持ちいい訳ではないけど、嫌でもない。
本当、不思議としかいえない気持ちだ。
全部啜り終えると、サトウカズマは徐にキスしてきた。
俺がやったように舌で唇をこじ開け、さっきまで胸の所にあったお酒を注ぎ込んでくる。
辛めのお酒を買った筈なのに、舌を滑っていくそれはいやに甘く感じる。
全部飲み干すとまた舌が絡んできた。
厭らしい音をたてながら、いっぱい舐め合う。
「・・・っあ、もう、きしゅわっかり」
そうぼやくとサトウカズマの手が胸の所に置かれた。
キスを止めて顔を離したサトウカズマの目が俺を見つめる。
「そ、それじゃ、その、良いか?」
「いちいち聞くもんじゃないぞ。でもまぁ、サトウカズマらしくて良いけどね」
俺はサトウカズマの手を胸に押し付け、軽くちゅーしてから伝えておく。
「いっぱい触って?カズマくんっ」
そうお願いするとサトウカズマの手に力が入り、ぎゅっと掴まれたおっぱいが形を変えた。
甘い刺激と共に。
それからサトウカズマとの二次会が本格的に始まった。
結局夜明けまで沢山セックスしてしまい、その日は夕方まで二人して泥のように眠った。宿代が馬鹿みたいに跳ねあがったのは言うまでもない。
少し失敗したけど、またやりたいと思った。マル。