この素晴らしい世界に居座るTSド変態野郎にも祝福を 作:らいじゅう
「━━━━かずまぁ」
窓のない薄暗がりの部屋の中、熱の籠った声が響く。
声に応えるよう蝋燭の頼りない光がゆらゆらと揺れる。そしてそれは光に照らされた影も同じように。
碌に調度品もないその部屋に照らされる物は数える程度しかない。黒褐色の壁に映されるのは、部屋に備え付けられた大きめのベッドの影と、その上で絡み合うように寄り添う二つの人影だけ。
「━━━んっ」
不意にその人影が重なり合う。
それはまるで壊れ物に触れるかのように。
優しく。
つつき合うような触れるだけのそれが幾度か続いたが、それは次第に深く重なり合うようになっていく。
「カナデ、舌出してくれ」
囁くような声に影の一つであったカナデは何処か気恥ずかしそうに赤い舌を出す。カナデに向き合うもう一つの影、サトウカズマはカナデの両肩を掴み引き寄せ、誘うような赤にしゃぶりついた。
サトウカズマは音を立てカナデの舌をねぶる。
彼にとって果実のように甘く感じるそれを。
伸ばされた赤に自らの赤を絡ませなぞる。
労るように撫でるように這わせる。
溢れ出す彼女の唾液を蜜のようにすする。
「んっ、ん、ぅん」
サトウカズマの執拗なそれに、カナデは声に鳴らない音を漏らす。その頬の赤みを濃くさせながら、その息を更に荒くさせながら、その目を熱に浮かされたように蕩けさせながら。
カナデの様子を伺いながら、サトウカズマは肩に置いた手を滑らせるように動かす。肌をなぞる掌の感触に、カナデの体は小さな電気が走っているかのようにビクリと肩を跳ねさせる。
サトウカズマはその反応を楽しむように肌に指を伝わせる。羽のように軽く。うっすらと。あくまでさするように。
それは強く触れられるよりずっとカナデを疼かせた。
クモが這うような指の感触に何とも言えない刺激が走り、思うより早く体が熱くなっていく。
カナデの呼吸は更に荒れていく。
性的な興奮から心臓が激しく脈をうつ。
そして図らずもその刺激はカナデの陰部から、蠱惑的な香りを伴う蜜を溢れさせた。
目敏くそれに気づいたサトウカズマはねぶっていた舌から唇を離し、惚けたカナデの目を見つめる。
言葉より多くの事を語るサトウカズマの視線に、カナデは目の前の彼が何を求めているのか察し頷いた。
サトウカズマの指がカナデの陰部へと伸びていく。
カナデが息を飲んで見つめる中、指先は艶めく割れ目を撫で付けた。
「あっ、ぅん」
サトウカズマの指は優しくて割れ目の周りをなぞる。
幾度か焦らすように這っていた指だったが、次第にその触れる位置は割れ目に寄っていき、ついには蜜の滴るそこへその身を沈めた。
ニュプという音と共に、サトウカズマの指が蜜に満ちた割れ目の奥へ進む。その侵入を喜ぶように、膣壁はウネウネ動きながら何かを絞りとろうと強く締め付けてくる。きゅう、きゅうと。
その度にカナデの肩は跳ねた。
顔を赤くして何かを堪えるように口元を抑えるカナデから、何度もくぐもった声が漏れる。
その彼女の姿に、彼女の声に、彼女の出す淫靡な空気に。サトウカズマの股間で反り立つそれは、更にその硬度をあげ大きく膨らんでいく。
サトウカズマは指先を軽く折り曲げ、締まる肉の壁に押し付けた。
「━━━ひゃっ、あぁあん!」
グリッと押し付けられる感触に、カナデの体はビクリと大きく跳ねる。膣はその刺激に応えるよう、それまで以上に強く指を締め付けた。
腕を伝い愛液が滴る。
噎せかえるような雌の臭いに釣られ、サトウカズマがカナデの体を押し倒す。
「カナデ、そろそろ・・・」
「・・・うん、きて」
短い言葉を交わし、二人は一つに━━━━━━━。
「ダクネス!私の話聞いていますか!」
「ひゃぅぅん!!?」
突然の大声に心臓が飛びはねた。
冷や汗が噴き出し、バクバクと心臓の音が耳に煩い。
声に視線を向ければめぐみんが膨れていた。
「何をぼーっとしてるのですか?まったく」
「す、済まない・・・・」
カズマに物の見事に撒かれた後、めぐみんに捕まった私は彼女の日課の爆裂魔法撃ちに付き合わされ街の外までやってきていた。
めぐみんが今日の目標を決めるまではちゃんと付き合っていたのだが、前口上を考え始めたところで暇になり、ついつい二人の事を考えたら妄想が止まらなくなってしまい・・・・ふう。情けない。
「『我が深紅の流出を似てー』と、『我が赫灼の瞬きを似てー』と、どちらが良いと思いますか?私的には、やはり赤を強くイメージさせるシンプルな深紅が良いと思うのですが・・・・しかしですね、爆裂魔法のあの爆発を表現する赫灼も捨てがたいと言いますか・・・」
「私にそういうのは聞かれても分からん。後でカズマにでも聞いたらどうだろうか?━━━あ、いや、べべべ別にっ!今、カズマの事を考えていた訳ではないからな!?」
「?何を言っているんですか、ダクネスは。しかし、そうですね。後でカズマに聞いて決める事にします。カズマも今や、私に次ぐ爆裂魔法ソムリエですからね!」
爆裂魔法ソムリエ。
いつからあいつはそんな人に自慢出来なさそうな称号を得るようになったのだ。
「ん?なんですか、その目は。もしかして疑っているのですか?」
「いや、そんな事ないが・・・・」
自分でもどんな目をしていたのか分からないが、めぐみんの膨れ具合からそれ相当の顔をしていたのだろう。
めぐみんは杖を突き付け口を開いた。
「いーえ!その目は疑っている目です!良いでしょう!カズマが帰ってきたら確認して下さい!カズマがどれだけ爆裂魔法に傾倒しているか、知ることになるでしょう!」
「カズマがか?少しイメージが湧かないんだが」
「そんな事ありませんよ。この間━━━━まぁ、習得ポイントを聞いて、少し言葉は濁しましたが・・・・爆裂魔法をとってみたいと言っていました。それに、カズマは爆裂魔法の採点も出来る程の審美眼を持っているのですから、取らない訳はありません!絶対です!」
その言葉を聞いてカズマが頭を抱えながら「爆裂魔法の出来より、お金の稼ぎかたを知りたい」と嘆いていた姿が頭を過った。━━━━過ったが、まぁ、それは言わないでおこう。
「ふふふっ、今から楽しみです。二人で爆裂魔法を撃ち込む、その時がっ!!あぁ、きっと、きっと、凄い爆裂が起きるのでしょう!大地を砕きっ!海を割りっ!空を切り裂くような!!空前絶後の最強魔法!!くぅぅぅ!!」
楽しそうだから放っておこう。
水を差すこともない。
少しして落ち着いためぐみんが「そういえば」と口にした。
「カズマは今日何処にいったのでしょうか?探したのですが宿にもギルドにもいませんでした・・・アクアに聞いても分かりませんでしたし。折角、パワーアップした爆裂魔法を見せてあげようと思ったのですが」
「ふぁっ!?あ、いや、かず、カズマは、うん、そ、そう、そうだなぁー私にも分からないなぁー」
「・・・・・ダクネスは何か知っているのですか?」
「ぜっ、全然!私は知らないなぁ!いきなり何を言うんだ?おかしなめぐみんだ」
めぐみんのジト目がこちらを見つめてくる。
完全に怪しんでいる目だ。
暫くこちらを見つめためぐみんだったが、諦めたのか小さく溜息をついた。
「・・・・まぁ、良いでしょう。もうすぐ冬ですからね。きっとお金を稼ぐ方法でも探しにいったのでしょう。今年の冬越えについて、随分と頭を悩ませていたようですし」
「そ、そうか」
めぐみんは目標に視線を向け、杖を高くかかげる。
「今日は気持ちよく一発撃って、カナデの所でご飯食べて帰りましょう!きっと唐揚げの一つもサービスしてくれる筈ですから!」
「ぶほっ!?カナ、ごほっ、ごほ、ごほっ!!」
「ダクネス、さっきから何なのですか!?気が抜けるのですが!!」
◇◇◇
「━━━━ふぇっ、ぷしょん!!」
鼻がむず痒いと思ったらくしゃみが出てしまった。
勢いよくやったせいで鼻水が垂れてしまう。
「なんだ、その可愛いくしゃみは。風邪か?」
「可愛いか?初めて言われた。うぅん、風邪って訳じゃなさそうだけど・・・噂でもされて・・・・ああ、スカートなんて穿いてるから」
「自分で言うなよ。はよ、ふけ」
「分かってるつーの」
ポシェットからハンカチを引っ張りだしさっさと綺麗にする。念の為に手鏡を出して確認したが、特に問題は見当たらない。
「うん、よし。我ながら男前だ」
「いや、男前だけはないだろ。そんな女顔で」
「なんだよぉ、そんな速攻で突っ込まなくて良いだろ。TSジョークだぞ。TSジョーク。一回くらい乗ってからにしろよ」
「ツッコミの質求めんなよ。芸人じゃねぇんだからな。てか、なんだその、使いがっての悪そうなジョーク」
サトウカズマには風情がないな。まったく。
しかし、TSした者だけが使える必殺ジョーク。俺はなんて素晴らしい物を作り上げてしまったのか。センスの塊だな。ふぅ・・・いつかTSした奴がいたら教えてやろ。
「それはそうと、もう日が暮れる訳だが・・・本当に帰るのか?一発やってく?」
ぐーにした人差し指と中指の間に親指を突っ込み、嵌めようぜアピールをしたが、アピールはあえなく失敗。代わりにチョップされた。
「一発やってく?じゃねぇーよ。もちっと、雰囲気とかあるだろ。最近まで童貞だったとはいえ舐めんなよ。発情期の猿じゃねぇんだからな」
「猿で良いだろぉ、別に。てか、雰囲気とか贅沢だなぁ。俺は早々に諦めたぞ?それにな、こういうのは、やれる内にやっといた方が良いぞ。━━━ほら、例えばさ、子供とか生まれたりしたら、そういう事してる時間とかないじゃん?世話とか━━━」
がつっと、サトウカズマに両肩を掴まれた。
酷く焦った顔が迫ってくる。
「子供出来たのか!?いつ!?なんでもっと早く言わねぇの!?」
「おお?いや、例え話だって。出来てないから」
「は?ん、あ、そう。そっか。びっくりした」
そんなにびっくりしなくても。
そら、やることやってる訳だから、出来る時は出来るだろ・・・・おおう、なんだ。サトウカズマがこっち見てる。
「・・・・なんだよ?」
「今更ではあるんだけどさ、その、お前避妊とか、してるんだよな?」
「一応。ピルみたいなのあるから飲んではいるぞ。魔法薬なんだけどな。ギルドで知り合った元娼婦のおねーちゃんからオススメされた奴。効き目は超保証するってさ。だから、安心して中出ししろ!中出しされてイクの凄い気持ち良いからな!」
「セリフがど変態そのものじゃねぇか・・・・いや、まぁいいか。で、その薬高くねぇの?それに、絶対って訳でもないんだろ?」
疑うような目に少し困ってしまう。
そう言われてもって感じだ。
「高いのは高いけど、それなりにサービスして貰ってるから大丈夫。それにその薬頻繁に飲むやつでもないから、そんなに財布に負担掛かってないんだよ。子供は・・・まぁ、よっぽどの事ないと出来ないと思うけど・・・・どうだろな」
前に避妊薬を買う時、お医者さんに軽く体を調べて貰ったから分かっているのだが、俺の体は初潮的な物は来た覚えはなかったのだが、既に子供を産める状態らしい。生理も来てんじゃないかと言われたけど、そこら辺はあんまり覚えがない。血便的なのがあったけど、と言ったらお医者さんに「それじゃぁないかなぁ」と呆れた顔された。
なので調べる前まで、てっきり初潮はまだで中出しし放題かと思っていた。まぁ、そういう訳で、最初の一発目は実はかなりヤバかったりしたのだが・・・・大丈夫、その後も、最近も生理きたし。
「まぁ、仮に出来たとしても、何とかなるだろ」
「お前な、そんな軽く言うなよ。お金も掛かるし、子育てとか大変だって聞くし・・・おろすつもりはないんだろ?」
「ないなぁ。ぶっちゃけて言うとさ、俺、お母さんになりたかったからな。別にそれはそれで良いんだ」
「何処まで変態なんだよ。男の癖にガチで子供産みたかったとか・・・中々いないぞ」
「はははっ、そうだろうな」
━━━でもなぁ、それも夢だったからな。
「ふふっ」
隣を歩くサトウカズマの肩にちょっと頭を預ける。
上目遣いで見上げてやれば、童貞臭さの抜けないドギマギしてるサトウカズマの顔があった。
「ねぇ、本当に今日は、何もしないで帰るの?」
「きゅ、急に美少女ムーヴしてんじゃねぇよ。帰るんだよ、今日は」
そんな事言うサトウカズマの股間は少し膨らんでる。
ちょっと撫でてやればビクリと反応した。
「ふぅん?」
「っ!!おまっ!道端では止めろっ、マジで!」
「道端じゃなければ良いんだ?ん?」
「お前なぁぁ・・・」
声が荒くなったけど、はね除けたりしない所を見ると満更でもないらしい。相変わらずのスケベな目がそこにあった。
なので腕に抱きついて胸を押し当ててやる。
ぎゅっとすれば、サトウカズマのズボンに綺麗なテントが出来上がる。
「━━━ぷっ、お猿さんじゃねぇか」
「う、うるせぇぇ・・・!!仕方ねぇだろ!?経験少ないんだからっ━━━━っ!?」
煩い口を塞ぐように唇を重ねる。
勿論、がっつりのディープキスだ。
サトウカズマも慣れたもので、最初こそびっくりしていたけど舌を差し込めばちゃんと絡めてくれる。グチュグチュと舌を舐め合った後、そっと口を離せば唾液が糸を引いた。
それがなんか、凄いエッチい。
「今日、もう帰るの?本当に?折角の王都なのに?」
「・・・・お前なぁ」
なんかもう揺らぎそうになっているので、そっと耳に息を吹き掛けながら、もう一回言ってみる。
「エッチしたいなぁ、カズマくんと。お腹の所がね、きゅうきゅうってしてるの。カズマくんの熱いのが欲しいって。・・・ねぇ、しよ?」
「~~~っ!!くっ、俺の馬鹿!!しょうがねぇぇな、一回だけだからな!!」
「わーい」
一回って何が一回なのか分からなかったけど、OKを貰えればこっちの物。そのまま目を付けていた連れ込み宿に直行。結局テレポート屋が閉店するギリギリまで嵌めまくり、お腹タポタポにして貰った所で帰宅した。
いやぁ、エッチって良いものですね。