この素晴らしい世界に居座るTSド変態野郎にも祝福を 作:らいじゅう
今夜はプチエロやけん。
かつてアクセルの街に駆け出し冒険者でありながら、初心者殺し討伐という偉業を成し遂げた女戦士がいた。
彼女の名はカナデ。
魔王軍幹部ベルディア討伐の際、最も活躍したとされるサトウカズマパーティーのアタッカーを務めた、類い稀な才能を持つ少女であった。
しかし、その彼女はもう何処にもいない。
初心者殺し討伐という偉業を成し遂げたその時、誰よりも前に出ていた彼女は敵の攻撃を受け、二度とその目を開けることはなかった・・・・・・・。
━━━━━とかはなく、俺は普通に生きていた。
「はい。カナデ、あーんですよ」
「あーん」
そんでめちゃ甘やかされていた。
プリン旨い。
一度意識を失った後、次に目を開けると見知らぬ天井をぼんやり眺めていた。妙な体の重さを感じながら、訳も分からず周囲を確認すると、俺にのし掛かるように突っ伏して眠る水色の姿を見つける。
叩き起こして話を聞けばサトウカズマが傷だらけの俺をギルドまで運んできたらしい。それで治療する為に控え室の一室を借りて、水色が治癒魔法をかけたのだと。
古傷まで綺麗に治したのだから感謝しろと横柄な態度をとる水色にやんわり感謝していると、サトウカズマ達がやってきた。早速事情を聞こうとしたのだけど、涙目のめぐみんに抱き着かれたり、出来るお姉ちゃんムーヴでダクネスが労いの言葉を掛けてきたりとゴチャゴチャ祭り。
暫くして落ち着いた頃合いを見計らい、サトウカズマから事情の説明がされた。まずはサトウカズマを含めリーン達が無事であること。次に初心者殺しは討伐出来たこと。━━━━それと俺の体調のことだ。
水色の治癒魔法で全快したものの疲れ自体はまだ体に残っているらしく、暫くはウェイターの仕事もお休みしろとの事だそうだ。
なのでお言葉に甘えて寮で休養中なのだが・・・日替わりで皆が訪ねてきて、思った以上に甘やかしてくる事態になっていた。
「カナデ、飲み物も飲みますか?」
「ありがと。でも大丈夫。というか、水差しくらい自分で取れるからお構い無く」
今日はめぐみんがやってきていて甲斐甲斐しく世話をしてくれている。昨日は水色で、その前がダクネスだったか。リーンとかクリスも顔を見せにきてくれたので暇だけはしてない。
していないのだが・・・・。
「めぐみん、サトウカズマは?」
俺の言葉にめぐみんは苦笑した。
「元気にしてますよ。今日もこれから一緒にお仕事に行ってきます。魔道具店の貧乏店主━━━ウィズっていって分かりますかね?前に話したリッチーです。そのウィズの所から貰った仕事みたいなのですが、何でもお屋敷にいくとかなんとか」
「そっか。なら良いけど」
あの日からサトウカズマはクエスト漬けの毎日で、こっちに顔を出しにこない。
それは確かに、女子寮だから来づらいのは分かる。連れ込まれるならまだしも、あいつから来るのはちょっと勇気がいるだろう。
けど、ちょっと顔を見せに来るくらい━━━と思わずにはいられない気持ちもある。別に彼女面するつもりはないが、エッチするくらいの仲なのだし。
「なんか言ってたか?」
「カズマがですか?いえ、特には。まぁ、心配そうにはしてましたよ。いっそ自分で見にくれば良いと思うのですが・・・なにか意地になってるみたいで」
「ふぅん?」
喧嘩したのが尾を引いてて会うのが気まずい、とかなら別に良い。後であいつが折れやすいように水を向けるだけだ。それよりも俺が怪我した事とか、そういうのに変に責任とか感じてなければ良いけど・・・あれは俺の責任でもあるし。
ぼんやりそんな事を考えてると、面白そうにこちらを見てるめぐみんと目があった。
「━━━ふふ、カズマはしょうがないですね。療養中のカナデに心配させるなんて」
「別に心配してる訳じゃないぞ?サトウカズマなら無茶はしないだろうし━━━」
「『心配するほど、弱くないから大丈夫だろ』ってカズマがカナデのこと言ってましたよ。その癖、私達がカナデの話をしてると、気になるのかずっとソワソワしてましたが。ちょうど、今のカナデみたいに」
・・・・・むぅ。
「別にぃ・・・」
「二人とも素直ではありませんね」
取り込んだ洗濯物を綺麗に畳み終えると、めぐみんはクエストの為、日が茜に染まる前には帰っていった。
やる事もないので同僚から借りた小説を読みながら過ごす。小説は良い。とても時間潰しになる。尤も同僚はラブロマンス好きなので、そういう系統ばかり読む羽目にはなってしまったが。
はぁ、冒険譚とか戦記物とか読みたい。
私的にはラブロマンスとかはそんな━━━━━なにぃ!!そんなっ、急展開過ぎるぞ!!ジョナサンが兄妹だったなんて!!ユリコは、ユリコはどうなるの!?続き、続き・・・同僚ぉぉぉ!!ユリ×ジョナの続きが無いぞぉぉぉ!!
━━━━え、買ってないの!?面白くなかったから?馬鹿野郎!これからだろうが!俺買ってくるけど!
「ユリコぉぉぉ、良かったなぁぁぁ」
なんやかんや休憩中だった同僚にユリ×ジョナの続きを買ってきて貰い読書に耽ること暫く。帰って来た同僚がイビキをかき始めた辺りで漸く全巻読み終えた。
魔神が降臨して世界の四分の一が海に沈んだり、百年前にワープしてご先祖様と共闘し悪魔王と聖戦したり、魔法大神官ジャッジメントの人類淘汰計画にジョナサンが巻き込まれたりした辺り、急展開過ぎてついてくのが大変だったが何とか読み終えた。
ラストはすっかり忘れさられていた兄妹設定が二人の邪魔をするんだけど、結局血が繋がっていない事が判明して結婚して終わるという、世界と時空を股にかけた壮大な冒険の終わりとしてはなんとも言えない尻窄みな話幕切れだったが・・・・・・トータルとして見ると割りと面白かったので良しとしようと思う。
何より頑張ったユリコが幸せになるのが良かった。ジョナサンは一生ユリコを幸せにする製造機であって欲しい。ほんと、あいつ基本何もしてないから、それくらいはして欲しい━━━━。
「んがっ!!・・・・がぁ、んが、ぎぎぎぎぎ」
心の中で感想を言っていたら、同僚がいつものように歯軋りし始めた。同僚は大体決まった時間にこうなる。これが始まるのはもう夜も更けた頃なので、俺も眠った方が良い時間ということだ。
読み終えた本を棚にしまい、抱いていた枕を定位置に置き直す。同僚を起こなさないように静かに。掛け布団も軽く敷き直したら、手元を照らしていたランプの火を落とし、小説の余韻に浸りながら横になった。
頭に浮かぶのは波乱万丈過ぎるユリコの物語。
紆余曲折あったものの望んだ相手と幸せになった逞し過ぎるユリコ。ユリコが二人いたら、きっと世界は滅んでいただろう。やべぇなユリコ。
「・・・・そう言えば、サトウカズマ達は今頃仕事中かぁ」
ふと、皆の顔が浮かんだ。
調子に乗って暴走する水色とか、直ぐに最強魔法をぶっぱしようとする好戦的なめぐみんとか、敵と認識するやいなや見境なく突撃するドエムネスとか。
そんな三人をなんやかんや面倒見ちゃう、スケベな視線がデフォのサトウカズマとか。
「泊まりの仕事って言ってたもんなぁ」
泊まり。
泊まりかぁ。
泊まり・・・・。
「・・・・あいつ、誰かに手だしたりしないよな」
大丈夫か、あいつ。
よく考えたら俺は一週間は会ってない。
つまりそれは、あいつが性処理出来てない日数と比例する筈だ。
俺とおいたする前、禁欲生活を営んでいた頃のあいつなら大丈夫だろう。何とかしただろう。他に手段がないし。水色では立たないと悲しげに言ってたし。
でも今はどうなんだ。
エッチの味を覚えたエロ猿なサトウカズマは。
穴があれば良いとか言うのではないか。
少なくともサトウカズマはスケベだ。
人よりちょっぴり、ほんのちょっぴり性欲の強い俺が満足出来るまで付き合えるくらいのスケベ力がある。
そんなサトウカズマが、性格は別として見た目のいいあいつらを前に我慢出来るのだろうか。
いや、我慢出来る筈がない。
「・・・・・でもまぁ、いっか」
だからと言ってどうという事もないか。
サトウカズマが誰と宜しくしようと何か変わる訳でもない。性処理だけ付き合ってくれるなら━━━━くれるのか?
よく考えたら、もし仮にサトウカズマが誰かとそうなったとしたら、もう俺の相手はしなくなるのではないだろうか。俺と違ってめぐみんもダクネスもあんなんだけど貞操観念はしっかりあるみたいだし、一発やったら最後責任を取らせて結婚とか・・・そこまでいかなくても恋人くらいはあり得るのではないか。
何かとてきとーな水色は兎も角として。
「・・・・・」
何となく枕を抱いてみた。
ちょっと落ち着く。
ぎゅっとすると、少しだけサトウカズマの匂いがした。
「ちゃんと洗ったのになぁ」
サトウカズマとここでエッチした次の日。
シーツやら枕やらに匂いが染み付いてえらい事になった。それこそ何かと寛容な同僚が、部屋に入ってくるなりぶん殴ってくるレベル。
だから二人でめちゃ洗濯して、掃除して、消臭剤とか撒いて━━━━。
もう一回抱き締めた。
ぎゅっとすると、やっぱりサトウカズマの匂いがする。
良い匂いかと聞かれればちょっと違うけど、嗅いでると落ち着く好きな匂い。
「サトウカズマぁ・・・」
匂いを嗅ぎながらそっと胸に手を当てた。
覆うように当てた掌に突起の感触が伝わる。
サトウカズマの触り方を思い出しながら揉んでいると、先っぽがどんどん敏感になっていくのが分かる。それが服に擦れるだけで甘い刺激が生まれる。
きゅっとそれを摘まめば、痺れるような刺激が全身に走っていたった。
片方の手を胸から離しアソコに触れる。
パンツの上から谷間をなぞれば、うっすらと濡れてきていた。繰り返しなぞれば、湿りは更に広がってく。
堪らなくなってパンツをズラして指を潜らせた。
ニュプニュプと指が奥へと沈んでいく。
奥へ、奥へと沈む指を、膣壁がきゅうきゅうと締め付ける。何かを欲しがるように。
根元まで入れた二本を外へと引き出す。
そしてもう一度奥へと押し入れる。
ぐちゅぐちゅ。
そんな音が鼓膜を揺らす。
自然と息が荒くなる。
何度も何度も、指を出し入れしていく。
時に広げたり、折り曲げたり、壁を押しながら。
サトウカズマの指の感触を、サトウカズマのそれを思い浮かべながら。
何度も。
「かずまぁ、かずまぁ」
お腹の下の所が熱くなってきた。
いつもサトウカズマのそれを受け入れるモノが、下へと下がってきてるのが分かる。
もうすぐ、あの感覚がくるのも。
「かずまぁ━━━━ッッッッんぁ」
サトウカズマのカリがいつも擦ってくる所を指で思い切り押し、胸の突起を強くつねる。
瞬間、腰の所から、胸の先から思わず身を捩ってしまうような大きな快感が走ってきた。体が大きくビクつき、股の所から暖かい物が溢れる。
休養の為、自慰も控えていた。
一週間ぶりのオナニーは気持ち良かった。
でも、何故か物足りなかった。
ふとタケシくんの事を思い出したけど、何だか使う気にはなれなくて、そのまま少し余韻に浸ってぼぅーっとする。
「・・・・寝よ」
あそこはまだ熱い。
でも気分が萎えてしまった。
だから枕元に置いてあるタオルで濡れた所を拭き、ささっと着替えてまた横になる。
そして同僚のいびきを聞きながら目を瞑った。
胸の中にある、よく分からないモヤモヤする物を感じながら。
その日はいつもと違って、少しだけ寝付けなかった。