※この作品はR-18です。

この素晴らしい世界に居座るTSド変態野郎にも祝福を   作:らいじゅう

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エロに届かないぃ・・・エロが遠いぃぃぃ。

早く、エロしたい・・・_(:3」∠)_ガク


女の子って色々面倒だってきくけど?うん、あれは本当だわ。

転生してから早三日、四日、五日。

相変わらずギルドで住込みウェイターをしてる俺は、女の子になってから生まれたある事に頭を悩ませていた。

なので掃除中、隣にいた同僚に声を掛けた。

 

「なぁ、同僚」

「同僚って呼ぶな馬鹿。私には・・・まぁいいか、っで、何?」

「あそこが濡れないんだけど、どうしよう」

「死ね」

 

成る程・・・っておい。

 

「辛辣過ぎない?ねぇ、同僚?こんなに真剣に悩んでるのに?同じ女の子なのに?痛いんだよ?あれ入れると、メチャ痛いの?ねぇ、これあれかな?俺がおかしいのかな?ちょっと見てくんない?」

「うっさい、禿げろ、死ね、ド変態」

 

ド変態であることは否定しないけど、あんまりじゃない?同じパンツ穿いた仲なのに。

 

「なんでそんなに怒ってるの?ずっ友でしょ?俺達」

「僅かでもあんたの心配したのが間違いだったわ。ていうかね、毎晩毎晩下のベッドで煩いのよ!!」

「喘ぎ声大きかった?ごめん」

「喘ぎ声なんて聞こえた試しがないわ!!苦痛の声しか聞こえてこないわ!泣くくらいなら止めなさいよね!!気になって眠れないのよ!!」

 

泣いてなんかいない。

ちょっと涙がちょちょぎれただけだ。

あれは汗だから。

 

いや、予想以上に入らないんだもん。

なにこれ、ってなったわ。

痛みより入っていかない事実に悲しくなったわ。

ローション買わないとあかんか?やたら高いんだよなぁ。

 

転生した翌日。

同僚に例の店に連れてって貰って、お目当ての玩具を買うことが出来たのは良かったのだけど、それからがあれだった。全然気持ちよく無いんですけども、って事だ。

 

おかしい、こんな筈ではなかったのに。

 

考えられる事は幾つかある。

一つはこの体に心が馴染んでないという事。

一つは肉体的な面が見掛けより未熟である可能性がある事。

一つは性的対象がいない事だ。

 

先にあげた二つは、もうぶっちゃけ時間待ち以外手はないので、仕方がないとしても最後の一つが問題だ。

生まれてこの方、俺は本当の意味で誰かに性的興奮を覚えた事がない。

 

元男ではあるが、ぶっちゃけそこまで女の子が好きじゃなかった。幼馴染といたしてる時も、男特有の不思議と沸き上がる性欲に従ってやったもので、どうもそこまで興奮はしてなかったように思う。

ぶっちゃけ、俺と位置代われよと本気で思ってた。突かれたかった。羨ましかった。

 

けれど、男が好きかと問われれば、それもどうも違う気がするのだ。親友になら突かれてもいいかな?と思ってたけど、それくらい。

 

どうも俺は、性別うんぬんより個人のあれこれを重視するみたいだ。

 

つまりはふたなり女子に突かれるのも、場合によっては吝かではないと言うこと。

 

「同僚、ちんこ生えてたりしない?」

「仮に生えてたとして、何させる気なわけ?」

 

俺は右の親指と人差し指で輪を作り、左手の人差し指を突っ込む。どやぁ!

 

思いきり頭を叩かれた。

痛い。

 

 

 

 

 

 

 

 

朝番の仕事を終えた俺は着替えて街に出掛けた。

特にやることはない、ただの散歩だ。

五日目になるがレンガの家が並ぶ街並みを眺めるのは未だ飽きない。やろうと思えば、きっと何時間でも出来ちゃうだろう。━━━あ、いや、実際は足疲れるから、適当な所で止めるけどね。

 

脇道にある屋台を見ながらブラブラしてると、元気な声が響いてきた。

 

「安いよ安いよーー!大根、レタス、ニンジン、トマト!どれも採れたて新鮮ぴっちぴち!元気に跳ねる天然もの!一口食べたらあら不思議!栄養満点なうちのお野菜なら、お肌ツヤツヤ!お腹の調子も絶好調!さぁさぁ!安いよ安いよーーー!」

 

何故だか例の水色が野菜の叩き売りしてた。

ふと曜日を考えると工事現場がお休みの日。

成る程。

 

声に釣られて見てみると、どの野菜もネットを突き破らんと必死の抵抗を見せている。採れ立て新鮮は本当みたいだ。美味しそう!とはならないけど。

 

「あら?最近よく見るウェイターの子じゃない!!いらっしゃい!!安くしとくわよ!!何か買ってて頂戴よ!!ねぇ、ねぇ!」

 

何度か話した事はあるけど、ここまで親しくされる覚えはない。俺氏ちょっと困惑。しかし野菜か。この世界に来てから、その跳ね回る姿が気になってあんまり食べなかったけど・・・そろそろ野菜も食べないとかなぁ。

 

「ん?あ、もしかしてカズマと同じ?跳び跳ねる野菜が苦手だったりするかしら?」

「えぇ、まぁ。踊り食いって好きじゃないんで。ほら、食べたらお腹の中で根を張ったりしたら怖いじゃないですか。内臓とかに根がからまったりしたら」

「こ、怖い想像しないでっ!!私まで苦手になるじゃないの!!そんな事ないわよ!・・・本当にないのかしら?」

 

そこは自信持って大丈夫って言って欲しかった。

 

なんやかんや逃げる野菜スティックを勧められ食べてみたが、これが意外と美味しかったりした。元々野菜は好きじゃないけど、これは幾らでもイケる。

 

差し出されたそれを水色とポリポリ食べてると、「何してんだ、アクア」と呆れたような声が聞こえてきた。

視線を向ければジャージ姿のサトウカズマがいた。

 

「ちゃんとやってんのかと思って来てみれば、お前。店番さぼって・・・その上摘まみ食いか。どうしようもないな」

「ちょっ、止めてよカズマ!そんな可哀想な子を見る目で見ないでよ!!これはさぼってた訳じゃないわ!!試食品に不備がないか確かめてただけなの!!それに朝からずっと働いてるんだから、ちょっと休憩するくらい良いじゃないの!!」

 

えぇ?それは・・・さぼってるちゃ、さぼってるのね。

 

「分かった。店の商品食いながら、さぼってんだな」

「ちっがうわよ!!ヒキニート!!」

「誰がぁ、ヒキニートだ!!昼飯時くらい交代しにきてやれば、お前!!もういい帰る!!」

 

さっと背を向けたサトウカズマに水色が飛び付いた。

 

「うわぁぁぁぁん!ちょっと待ってよぉ!!ヒキニートって言った事は謝るから、交代してよぉぉぉ!!朝からずっと頑張ってるのぉ!!お腹減ってきたのぉ!!ご飯食べたかったのぉ!!マジックで野菜消して遊べなくて暇だったのぉ!!ごめんなさぃぃぃぃ!!」

「えぇい、泣きわめくな!!分かったから離せ!!てか、最後にとんでもないこと言ったなお前!!またか!またやろうとしてたのか!?」

 

一騒ぎした後、店番をサトウカズマにパスした水色は「ちょっと行ってくるわ!」と上機嫌で街中へと消えていった。

残ったサトウカズマはいつものエロい目でこっちを見てきた。見ても良いけど何がそんなに面白いのか。服もウェイターしてる時と比べたら別に過激な訳じゃないし、野菜ポリポリしてるだけで面白味ないんだけどな。

 

「あ、あのー、えっと、野菜買ってきます?」

「いや、別に」

 

試食の野菜スティックを頬張りながらぼやーっとしてると、何となく気になってる事が頭を過った。些細な事だ。

 

「サトウカズマさん、ちょっと良いですか?」

「は、はい、らっしゃい。おかわりっすか?っても、俺どうもこの野菜捌くの抵抗あって上手く━━━」

「いや、おかわりは別に」

「━━━っそうっすか。で、何か?」

 

俺はサトウカズマの姿を頭から爪先まで確認する。

どうみてもジャージ、Tシャツ、スニーカーと異世界らしくない。その上、言動がこちらの人とかけ離れてるし、名前にも違和感がある。

 

「あ、あの、なんでふか」

「転生者だったりします?日本からきた」

「おふっ!!?」

 

どうやらそうみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ド変態じゃねぇーか」

 

一頻り転生にいたるまでの事情を説明すると、そんな事言われた。

 

「いやぁ、それほどまででも」

「いや、それほどだよ!?転生特典で女の子にして貰うって正気かよ!?お前っ、街は比較的平和だけど、一歩街出たら化け物の巣窟だぞ!?死にたいの!?アホなの!?」

 

おぉう、酷い言われよう。

 

「まぁまぁ、そんな事言いながら、この世界の人は普通に生きてるし。何とかなるでしょ」

「楽観的ってつーか、凄いなお前」

 

感心してるんだか、馬鹿にしてるんだか微妙な視線が突き刺さる。ちょっとこそばゆい。

それにしても俺が元男と分かっても、その性欲にまみれた目で見れるのね。サトウカズマ凄いな。

 

「そう言えば、あの水色・・・アクアも転生者だったりする?」

「ん?いや、あいつは・・・認めたくないが、一応女神だ。転生特典として連れてきた」

 

成る程、分からん。女神を特典とか、分からん。

けどその後悔が浮かぶ顔を見れば分かる。

サトウカズマも失敗した口か。

 

「分かる。俺も素直に感度とかあげて貰えば良かった、名器にして貰ったりすれば良かったって思うもん」

「下品過ぎるだろ。最初にカナデに会ったとき、ドキッとしたあのトキメキを汚すんじゃない。くそぅ、漸く会えた転生者仲間がこんな変態だなんて━━━てか、一応今は女の子なんだから、言葉使いには気を付けろよ」

「女の子として見てくれるんだ?」

「ん?いや、まぁ、なんつーか、俺は女の子のカナデしか知らないし、ピンとこないってのが本当の所かな」

 

まぁ、それもそうかもなぁ。

 

「あ、もしかして顔とかも弄ったのか?」

「いや?男の時と同じだと思うけど」

「マジか」

 

寮にある姿見の鏡で何度か確認してるけど、若干丸みを帯びた以外は前の俺と同じだ。女みたいな顔してんなと親友にからかわれたりしてたから、まぁそうなんだろうなぁと思う。

 

それから日本にいた頃の話をしてると、サトウカズマが生粋の引きこもりのオタクである事が分かった。アニメとかネトゲは勿論、そこから派生した雑学的な知識も凄くて、これは素直に尊敬した。

 

俺にはこういうのはないからね。

TS物のネット小説は読んだけど。

 

そうこうしてると水色が帰って来た。

パンパンになった幾つもの袋を抱えて。

何持ってきたのかと疑問に思ってると、水色は感謝の言葉と共にその袋の一つをサトウカズマに渡した。

 

「これは交代してくれたお礼よ!感謝なさい!!」

 

お礼なのか、恩義を売りたいのか分からないな。

 

「なんだよ、これ・・・パンの耳じゃねーか。パン屋のおっさん達に迷惑かけてねーだろうな」

「失礼しちゃうわね!そんな事する訳ないじゃない!仮にも女神よ、私は!ちゃーんとお願いしたら、涙目で「頑張るのよ」とか感動しながら譲ってくれたわ。私の美しさに見惚れたのね、きっと。ね、タダよ!タダ!!褒めて!さぁ褒めて!!」

 

どやぁと笑顔を見せる水色に、サトウカズマの方からプチっと何が切れる音が聞こえた。

 

「完全に物ごい扱いじゃねーか!!最近妙にいたたまれない目で見られると思ったら原因お前か!!パンの耳でもお金を出せって言ったろ!!ちょっとでも良いから!」

「な、なんでよ!タダでくれるって言うんだから、タダで良いじゃない!!いやっ!私のお財布に触らないでっ!これは駄目!今晩のシュワシュワ代なの!!生き甲斐なの!!」

「アル中か!!良いから、よこせぇ!」

 

争う二人に釣られて人が集まってきた。全員お客なら大繁盛なんだろうが、全員等しく野次馬なので意味なし。

最早恒例なのか、どちらが勝つか賭け事まで始まる始末。水色に誰も賭けないのは笑った。

 

巻き込まれるのも面倒なので、サトウカズマにばいちゃして俺は散歩の続きに戻った。

悲鳴とか怒鳴り声とか背後から聞こえるが、まぁ、基本的に平和な一日だった。

 

 

 

さぁ、ローション買わないと。

 

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