※この作品はR-18です。

この素晴らしい世界に居座るTSド変態野郎にも祝福を   作:らいじゅう

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そろそろ、エロしようかな(*´ー`)
いや、したいな(希望)


駄目と言われたら余計にやりたくなるのが人間の性ですが?え、ああ、いえ、オナニーの話です。

オナ禁生活三日目。

 

サトウカズマにタケシくんを奪われ、性欲を満足に満たせず絶望の淵をさ迷い歩いていた俺は今、沸き上がる劣情の波を押さえ込み朦朧とする意識に鞭を打ちながら━━━━━飛び交うキャベツを殴り飛ばしていた。

 

「うっだらぁ!!」

 

唸りをあげるモーニングスター。

鬱憤が込められたそれはキャベツの顔面を粉砕する。

攻撃を受けたキャベツは力なく地面に転がった。

 

「よーし、よくやった変態。今日だけは、あんたと同室で良かったと、心の底から思うわ。この調子でどんどん頼むわよー」

 

そう言いながら俺が打ち落としたキャベツを拾う同僚はホクホク顔。俺と違いご機嫌だった。そのご機嫌、ちょっと分けて欲しい。

 

「あ、ほら!次来たわよ!やっちゃいなさい、変態!」

「死んだキャベツだけが良いキャベツ!」

「意味わかんないけど、やっちゃいなさい!ボーナスー!いぇぇーい!」

 

 

 

 

少し前、いつものようにウェイターの仕事をしていた俺の耳に届いたのは聞き慣れない警報だった。

すわゴジラでも攻めてきたのかな、と思いながらのんきにモップの棒の所へ股間を擦り付け、沸き上がる劣情を紛らわせていると非番でいない筈の同僚に頭をスパンと叩かれた。

 

幾ら同僚とはいえ許せず「何故にいきなり叩くのか」「あと少しだったのに」と問えば、仕事中にオナニーしてるからだと至極真っ当な事を言われた。

 

せやな。

 

まぁ、オナニーの事はおいておいて。

結局警報がなんだったのかと言うと、アクセル名物のキャベツの収穫祭が始まる合図らしかった。

 

この世界のキャベツは何故か飛ぶ。それも集団で飛ぶ。理屈とか理由とかよく分からないけど、渡り鳥の如く飛ぶのだ。諸説は色々あるらしいが、まぁそこら辺は考えても仕方ないと個人的に思う。何故なら、川でバナナが釣れて、畑でサンマがとれる世界だ。考えるだけアホらしい。

 

そんなキャベツ渡りだが、毎年アクセルの近くで起こるらしい。そんな訳の分からない物、放っておけば良いのにと思うだろう。俺はそう思う。けど、実際問題そうもいかない。何故ならこのキャベツ、季節物で特別高く売れるのだ。アクセルブランドなる名前もあるらしく、今年は当たり年で一個一万エリスで取引される事が決まっている。

 

その為、キャベツ収穫に深く関係する冒険者ギルド職員と、それを収穫する冒険者達は熱気に満ちていた。

アクセル冒険者ギルド『灼熱の刻』である。

 

 

そんな激動の日。

同僚によって突如早退させられた俺は冒険者なりきりセットを装備させられ、あれよあれよという間に戦場へと連れていかれた。そして同僚に肩を叩かれこう言われたのだ。「日頃の借りを返せ」と。

 

はい、そういう訳でキャベツを狩ってます。不本意だけど狩ってます。

いやだってね、断れないもん。同僚めちゃ怖ぇんだもん。目がエリスだったもん。逆らったらやられるっ!って思ったよね。売られるって。

 

そうしてオナニー出来ない悲しみと鬱憤と切なさを込めてキャベツを殴り飛ばすこと暫く、第一波のキャベツ達を討ち滅ぼした所で聞き覚えのある声が耳に響いてきた。

 

「キャベツが飛ぶって本当なんだよ!?ふざけんな!!」

 

視線を向ければ宿敵の姿があった。

タケシくんを奪った、サトウカズマだ。

憎しみが心の中で燃え上がる。

 

百歩譲ってタケシくんを奪った事はいい。

誰が悪かったかと言えば、お家に帰るまでオナニーを我慢出来なかった俺が悪いのだから。遠足は帰るまでが遠足。つまりオナニーは帰ってからすべしということ。━━━いや、本当の問題点をあげるなら、オナニー出来るような玩具を売ってる所が悪くて、もっと言えばオナニーが気持ちいと思ってしまう体のつくりが悪くて、究極的に言えば俺は全然悪くなくて寧ろ神の悪戯によって苦悩する被害者だとは思うのだけど。

 

まぁそれは兎も角、俺には許せない事があった。

サトウカズマからふわっとやってきて、鼻を刺激したソレだ。

 

俺は同僚に向かって踏み出した足を切り返し、サトウカズマに向かってダッシュする。

そしてモーニングスターを構えた。

 

「このオナニーやろうぅぅぅ!!一人でシコシコ楽しんでじゃねぇぞこらぁぁぁぁ!!」

「うぉっ!?カナデ!?」

 

降り下ろしたそれはあっさりと避けられた。

この野郎、悪運だけは強い!

 

「あっぶね!いきなり何すんだ馬鹿野郎!?」

「うるせぇぇぇ!!それはこっちの台詞だ!!おまっ、人にオナ禁させておきながらっ!おまっ、オナニーしたなぁぁぁぁ!!羨ましいいいいい!!」

「うおっおお!?おおお!?おまっ、止めろおおおおお!!」

 

俺達の周囲にいた冒険者達(女性)から、サトウカズマへ軽蔑の眼差しが飛ぶ。サトウカズマは頬に汗をかき焦り、俺の口を勢いよく押さえてきた。

噎せ返る性の臭いに、ちょっと心が癒される。

 

「おまっ、こんな時に何言ってんだ!?そ、そんな訳ないだろ!?ただでさえクリスとの一件でクズマとか鬼畜のカズマとか、見に覚えのないあだ名が━━━━━━って、おい、聞いてるのか、カナデ?」

「はふ、はぁ、はぁ・・・も、もうちょっと、このままで」

「臭いを嗅ぐんじゃねえ!!」

 

パッカーんと良い音が鳴った。

頭がめっさ痛い。

 

「ちょ、ちょっとは手加減しろぉ」

「誰がするかド変態!!てかおまえなっ、なんて事口走ってんだ!!みなさーん違いますよー!妄言ですからー!このド変態の妄言ですからー!」

「嘘つくな、サトウカズマ。この臭いは、このイカ臭さは、百パー精液の臭いだ。きっとそうだ、絶対そうだ、そうに違いない、そうだと言ってよオナマ」

「誰がオナマだっ!」

 

パッカーんと二回目になる良い音が鳴った。

言わずもがな、痛い。

 

「おい、カズマ。私の前で女性に暴力を振るうな。騎士として三度目は看過出来んぞ」

 

凛とした声がサトウカズマの動きを止めた。

声の方へと視線を向ければいつかの金髪ノーコン騎士がいる。真っ正面から見れば、中々に綺麗な人だった。色気が凄い。だが聞いてる噂通りなら、ただの見せ掛けポンコツである。この間もギルドで騒いでるの見ていたが、中々のポンコツっぷりだった。

 

俺はサトウカズマにそっと耳打ちした。

 

「・・・サトウカズマ、見損なったよ。所詮か」

「どういう意味だ、おい。こら」

「エロマか」

「どんどんあだ名を増やしていくな。ダクネスは・・・あれにも色々あったんだよ」

 

詳しく長々と言い訳のような事情を聞いたが、要はサトウカズマがヘタレて断れなかったらしい。そして今現在進行形でお試し期間中の仲間みたいになっており、今回のキャベツ収穫の活躍次第ではーみたいな話になってしまったという。

 

「・・・・・」

「な、なんだよっ、その目は」

「お前、結局はおっぱいと顔に負けたろ」

 

サトウカズマの視線が明後日を見た。

 

「カナデ。今日はさ、良い天気だな。空が青い」

「キャベツ飛び交ってるけどな」

 

サトウカズマが見上げた先には沢山のキャベツ達が舞っていた。

僅かな沈黙が流れた後、サトウカズマの瞳にやけくその四文字が映った。

 

「うるせぇぇぇ!お前も元男なら分かるだろ?!しょーがねんだよおおお!童貞舐めんなぁ!ころっといっちゃうんだよ!本当に、悲しくなるくらい、ころっといっちゃうんだよ!大人の色気は童貞には強すぎるー!」

「知るかあああ!そこを踏ん張るのがリーダーの務めだろぉぉぉ!!二人のアホの子連れてるだけで一杯一杯の癖に、もう一人体しか取り柄がないノーコン猪ポンコツ騎士なんて捕まえてどうするつもりだぁ!」

 

「体しか取り柄がないっ、ノーコンっ、猪っ、ポンコツ騎士っ・・・・ぐふっ」

 

視界の端っこでポンコツが膝をついた。

何故だか顔が上気してる。

まぁ、良い。無視しておこう。

 

「カナデ、お前、自分の事平然と棚上げしてよく言えたな。お前だって━━━」

「もう!そんなにムラムラしてるならっ、俺を抱けば良いじゃない!!」

「━━━誰が抱くか!!!!」

 

拳を握りサトウカズマの前で上下させる。

 

「シコシコしたんだろっ。なぁ、シコシコしたんだろ。このポンコツで」

「しっ、してない!してないぞ!!止めろっ、ちょ、そんな目で見るな!」

 

人差し指と親指をくっつけ丸を作り、もう一つの手の人差し指で丸をズコズコする。

 

「ぶつかってこいっ、ガツンとぶつかってこい!サトウカズマだったら受け止めてやる!俺の股間は受け入れOKだ!こい!出来れば、ちょっとムーディーにこい!」

「ちょっ!違うんですぅぅぅ!!俺は無実なんですぅぅぅ!!そんな目で見ないでぇぇ!変態はこいつと、そこのダクネスだけなんです!そんな犯罪者を見る目で見ないでぇぇ!!」

 

「お、おい!カズマ!今、私の事も売らなかったか!?おい!カズマ!!」

 

それから程なくして金の亡者と化した同僚に連行された俺は、キャベツ達との熱い戦いを繰り広げる事になった。凄いムラムラした。

 

いつものサトウカズマパーティーはそれぞれ別で活動し、それぞれそこそこに稼いだようだ。水色が捕まえた奴だけ、なんか形が違う気がしたが・・・・まあ、黙っておいた。面倒そうだから。

 

それであのポンコツはというと、大量のキャベツに襲われ悦んでいた。なんだあの変態は。

 

キャベツ収穫が終わったら、カズマからタケシくんが返却された。何故かローションも一緒で。

 

「サトウカズマ・・・・いいの?」

 

そう聞いた俺に、サトウカズマはとても良い顔で答えた。

 

「襲われたくないからな」

 

そう言い残しダッシュで逃げていったサトウカズマを眺めながら、返して貰ったタケシくんを撫でながら思った。

 

 

 

 

「・・・・・フリかな?」

 

 

 

 

よし、なら襲うか。

 

そう心に決めた俺はそっとタケシくんをポケットにしまった。オナ禁続行である。




はい、原作ちゃんと呼んでる組は気づいたかもしれませんが、時間がズレテおります。僅かにズレテおります。

特に弁明はない。
やり易かったら、そうした。
まぁ、許せ(*´ω`*)
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