※この作品はR-18です。

トガちゃん結婚してください!   作:九龍城砦

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闇の中へ

「さてと、じゃあ荼毘くんの所に戻ろっかな」

 

 気絶させた緑谷くんを抱えながら、僕は森のなかを歩いていた。

 マスキュラーとの戦いでついた傷は僕の血にて完全に消え去っており、今の緑谷くんには怪我ひとつ付いていない。

 ちなみに僕が気絶させました。こう、首の後ろをトンッてやって。

 

「おーい荼毘くん、生徒一人捕まえたよ」

『爆豪か?』

「いや、緑谷くん」

『緑谷……? っておい、そいつは殺害リストの方にあったヤツじゃねぇか。どうすんだ、そんなやつ捕まえて』

「さぁ? でも見込みあると思うよ、この子」

 

 ある種、常人から見れば異常な程の自己犠牲の精神を宿している。

 人間として美徳とされるそれは、しかし一歩間違えればヴィランになっていてもおかしくない類いのものだ。

 僕の個人的な感想だけど、ヴィランに向いてる気がするんだよね、緑谷くん。

 

『はぁ……まぁ、いいだろ。拠点に帰った後で殺せば良いしな』

「殺すの? 勿体ないなぁ」

『だったらリーダーに直談判でもするんだな。お前(ヒーラー)の言葉なら聞き入れてくれるかもしんねぇぞ』

「うーん……じゃあちょっとお願いしてみよっかな」

 

 誠心誠意心を込めてお願いすれば、きっとあの偏屈なトムラくんでも首を縦に振ってくれると思うし。

 そんなこんなで荼毘くんと雑談していると、無線を通していきなり別の声が響いてきた。

 

『開闢行動隊! 目標回収達成だ!』

 

 この声は……確かコンプレスか。どうやら一番の本命が順当に仕事をしてくれたらしい。

 

『短い間だったがこれにて幕引き!! 予定通りこの通信後五分以内に回収地点へ向かえ!!』

 

 んじゃ、僕も向かおっかな。向かってる最中だったけども。

 少しだけ小走りになりながら、荼毘くん達が待っているであろう場所に向かっていく。

 そうしてしばらく歩いていくと、特に問題もなく回収地点に到達することができた。

 

「やっほー、荼毘くん」

「来たか。お前のことだから、てっきりドジって生徒を奪われるもんだとばかり」

「失礼な。僕は仕事となればキッチリやれるタイプなんだよ」

「だったらヴィランなんてやってねぇだろ」

 

 確かに。荼毘くんに一本とられてしまった。

 

「遅ぇよアライブ。早かったな!」

「トゥワイスも絶好調みたいだね」

「俺はいつでも絶好調だぜ! 帰っていいか!?」

「ダメに決まってるでしょ」

 

 ここ数日一緒に行動していたせいで、トゥワイスのテンションにもだいぶ慣れてきた。故の、この塩対応である。

 この状態のトゥワイスには、マトモな会話を期待しない方がいいのだ。

 

「というわけではい、これおみやげ」

「何がというわけなんだ!? なるほどな!」

 

 そんな賑やかな(うるさい)トゥワイスに、緑谷くんを預ける。押し付けたと言ってもいい。

 

「こいつ重いな。羽毛みたいだぜ!」

「……ホントにどうすんだ、コイツ」

「帰ってから考えようかと」

 

 緑谷くんを背負ったトゥワイスを尻目に、荼毘くんは僕にジトッとした視線を向けてくる。

 と、そんな時。

 

「ありゃ、まだこんだけですか?」

 

 茂みをかき分け、愛しい彼女が姿を表したのだった。

 

「トガちゃん……と、そっちは?」

 

 始めて見る、茶髪のふっくらとした女の子を連れて。

 

「あ、紹介しますね。お友達のお茶子ちゃんです」

「はぁ……お前もか、イカれ野郎」

 

 ボーッとした状態のままの女の子──お茶子ちゃんの手を掴み、彼女は嬉しそうにそう告げる。

 そんな光景を、荼毘くんはため息をつきながら眺めていた。なんか疲れてるっぽい。

 

「おい、そんなモン連れてきてどうするつもりだ」

「さぁ? でもお茶子ちゃんかぁイイから、私たちの仲間にしちゃいましょうよ」

「じゃあついでに緑谷くんも仲間にしちゃおうか。その方が面白そうだし」

「……もう好きにしろ、お前ら」

 

 ありゃ。なんか荼毘くん、僕たちへの対応が投げやりになってない? 

 そんな荼毘くんに文句を言うこともなく、彼女はお茶子ちゃんをトゥワイスに預けた。押し付けたとも言う。

 

「はい、仁くん。ちゃんと手ぇ握っててくださいね」

「任せとけ! 自分で握りな!」

 

 さて、あと三分……それまでにどのくらい帰ってくるかな? 

 そうして雑談をしながら待っていると、残り一分といったところで空からコンプレスが降ってきた。

 僕たちとは数メートル離れた場所に、真っ逆さまに落ちてくる。

 

「俺は着地も華麗に決めるのさ──って、こんなオジサン相手にも容赦ねぇな、あのプロヒーロー!!」

 

 そして、地面に鮮やかに着地すると、急いで僕たちの方へと走ってくる。

 どうやら誰かに追われているらしい。そうして数秒後、森の奥からいきなり一枚の白い布が飛び出してきた。

 

「うおぉっ!?」

 

 それは正確にコンプレスに巻き付くと、バランスを崩したコンプレスは盛大にスッ転んだ。

 

「チクショウ! あともう少しだったってのに!」

「プロ相手に"もう少し"は甘いんだよ」

 

 森の奥から現れたのは、黄色いゴーグルをつけ、黒いコスチュームに身を包んだ男だった。

 ボサボサの髪に、首元にマフラーのように巻いた捕縛布──間違いない。抹消ヒーロー、イレイザーヘッドだ。

 

「厄介なの連れてきやがったな──っと」

「出ねぇよ」

 

 荼毘くんがイレイザーに向けて腕を振りかぶり、炎を放とうとする。しかし、それは不発に終わった。

 他ならぬイレイザーの個性『抹消』によって。

 

「じゃあこれはどうですかー?」

 

 いつの間に動いていたのか、彼女がイレイザーの死角から勢いよく飛びかかる。

 しかし、イレイザーはまるでその奇襲が分かっていたかのように避けて見せた。最小限のステップで、あっという間に彼女と距離を取る。

 

「動きが鈍いな、回り込むスピードも遅い」

「むぅー……アナタ、かぁイくないです」

 

 と、そうやって距離を取ったところを狙って。

 

「じゃあ、これならどうかなっ!」

 

 思いっきり跳躍し、一気にイレイザーの眼前まで跳んでいく。例のごとく両脚がバッキバキに破壊されるが、いつものことなので問題なしである。

 その光景にイレイザーは一瞬だけ動きを止めるが、すぐに捕縛布を僕の方へと投げてきた。流石はプロ、対応が速くて正確だ。

 

「でも残念」

 

 その捕縛布を掴み、体を回転させて勢いを殺しながら、捕縛布を持ち前の馬鹿力で手繰り寄せる。すると、イレイザーはグンッとこちらに手繰り寄せられた。

 そうしてこちらへ近づいてきたイレイザーの腹部を、思いっきり殴ってやる。

 

「がはっ……!」

 

 少量の血反吐を吐きながら、イレイザーは吹っ飛ばされた。

 しかし気絶はしなかったようで、空中で体勢を立て直したイレイザーは、捕縛布を引き戻して僕と距離を取る。

 

「くっ、そのリミッターが外れた馬鹿力……不死身のアライブだな」

「へぇ、僕のこと知ってるんだ」

 

 僕ってば結構有名人? まぁ、宗教が出来てるってギラン言ってたし、順当なのかなぁ。実感わかないけど。

 それにしたって、まさかこんなところにまで名前が知れ渡ってるとは思わなかった。

 

「数多のヴィラン組織を壊滅させまくってきたお前が、なぜ今さらヴィラン連合なんかに属しようと思った」

「愚問だね。それはもちろん、トガちゃんの為さ」

 

 僕が何かする理由なんて、彼女のお願いくらいしか無いしね。あれ、そう言えば僕って趣味らしい趣味とか無いような。

 強いて言えば、彼女の性感帯を開発することが趣味だろうか。

 

「僕はトガちゃんの為なら、何だって出来るんだよ」

 

 そう言って、僕は後方へと飛び退いた。自身の個性でいつの間にか捕縛布から抜け出したコンプレスと共に、荼毘くんが立っている場所まで後退する。

 

「ふふ。嬉しいこと言ってくれますね、アライブったら」

 

 同時に、彼女も僕の隣へと帰ってきてくれた。僕の腕へと抱きつき、その立派に育ったおっぱいをむにゅむにゅと押し当ててくれている。

 僕の理性が一瞬でトんじゃうから、そういうスキンシップは後でにしてほしいなぁ。なんて思ったり。

 

「ターゲットは?」

「バッチリだ。ここに居る」

 

 荼毘くんがコンプレスに向けて言葉をかける。そうして、コンプレスは懐からビー玉のような透明の球体を取り出した──所で。

 

「ごわっ!?」

 

 急にその場に出現したツンツン頭の少年によって、いきなりコンプレスが吹っ飛ばされたのだ。

 あまりに急すぎる展開に、僕たちは目を白黒させてそれを眺めているしか出来なかった。

 おそらく、というか確実にイレイザーの仕業だ。コンプレスに対して抹消を使ったのだろう。まったく、抜け目のないヒーローだこと。

 

「ちぃと油断しすぎじゃねぇか、雑魚共」

 

 手のひらを爆発させながら、ツンツン頭の少年──爆豪勝己(ばくごうかつき)は不敵に嗤う。

 うん、ヒーローの卵がするような顔じゃないね、それ。

 

「おーおー、元気一杯じゃねぇか」

 

 感心したように呟きながら、荼毘くんがまた腕を振る。しかし、またしても炎は出てこなかった。これもまたイレイザーの仕業だろう。発動系には厄介すぎる個性だ。

 そんな攻防を他所に、バクゴーくんは空中を飛ぶように僕たちから距離を取ってイレイザーの隣に着地する。

 

「あと四人、不本意だが……いけるか爆豪」

「愚問だな」

 

 そう言葉を交わす二人の視線は、緑谷くんとお茶子ちゃんに注がれている。

 もしかしなくとも、僕たちを倒して二人を奪い返すつもりなのだろう。まぁ、無駄な努力だけども。

 

『合図から五分経ちました。帰ってきてください、荼毘』

 

 そんな声と共に、僕たちの後ろの空間に黒いモヤが立ち込める。どうやらお迎えが来たみたいだ。

 

「チッ……! 行かせるか!」

 

 叫んで、イレイザーが空間のモヤを睨み付けるが、モヤは一向に消えない。

 それはそうだ。このモヤはただのワープゲートであり、使用者のクロギリさん本人がここに来ている訳ではないのだから。

 

「仕方ねぇ、行くぞ」

 

 荼毘くんの言葉に従って、僕たちはモヤに入っていく。もちろん、トゥワイスに連れられた二人も一緒だ。

 と、その瞬間。

 

「逃がすと思ってんのかぁ!?」

 

 僕の目の前に、いきなり飛びかかってくる影が一つ。バクゴーくんだ。

 流石は雄英生。行動力もスピードも一流だね。

 

「オラァ!!」

「でも遅い」

 

 振りかぶられた右腕を弾き、バクゴーくんの攻撃を防ぐ。すると、間髪を容れず別の方向から左手が迫ってきていた。

 初撃といい追撃といい、どうやら顔面を狙っているみたいだ。

 

「ブッ殺す!」

「物騒だなぁ」

 

 その攻撃を捌きながら、周囲の様子を確認する。吹っ飛ばされていたコンプレスを含め、僕以外の全員がワープゲートに入っていったようだ。

 これなら、少し本気を出しても大丈夫かな。

 

「火事場の馬鹿力って知ってる? 人間の体ってさ、普段は100%の力が出せないように無意識にリミッターを掛けてるんだよ。精々80%しか出せてないんだって」

 

 そのリミッターが外れたとき、人は想像を越えたものすごいパワーを出すことができる。

 ただ、リミッターを掛けているってことは当然、その力を出せないようにしているわけだ。

 出し続けたらどうなるか? もちろん、肉体がそのパワーに耐えきれず破壊されてしまう。

 

「それがどうした、モヤシ野郎ォ!!」

 

 まぁ、つまりはね。僕にはそんな肉体破壊(デメリット)は関係ないってことを言いたいんだよね。

 

「ハァッ!!!」

 

 僕は地面に向けてありったけの力を籠めたパンチを放つ。すると、僕を中心に凄まじい程の衝撃波が発生した。

 

「うおっ!?」

「くっ、これは……!」

 

 衝撃波は当たり前のようにバクゴーくんを吹き飛ばし、遠くにいた筈のイレイザーをも森の奥へと吹き飛ばした。

 これが僕の本気のパンチ。人に向かって撃てば間違いなく体が爆発四散するであろう攻撃だ。まぁ、使ったら僕の腕が無くなっちゃうんだけどね。

 肩から先が綺麗に無くなった自身の肉体を見て、少しだけ苦笑する。どうやら肉や骨も残らず爆散したようだ。

 

「ま、すぐ元に戻るからいいけど」

 

 断面から、ズルリと新しい右腕が生えてくる。うーん、これ、見る人が見たら失神しそうだなぁ。

 そんな間の抜けた事を考えながら、二人が吹き飛んでいった方向をチラリと見やる。どうやら、もう襲ってはこないようだ。

 

「んじゃ、ごきげんよう」

 

 戻った腕の感触を確かめながら、僕はゆったりとワープゲートをくぐるのだった。

 

 

 ──────────────────

 

 

 暗い、暗い場所に居る。

 目を覚ました麗日が感じたのは、そんな感覚だった。

 

(ん……ここは……?)

 

 まだボーッとする頭で、周囲の状況を探ろうと頭を振る。

 

「あ、やっと起きたみたいだね」

 

 すると、頭の上から声が降ってきた。

 聞いたことのない声だ。声質からするに、自分達よりも少し年上の青年だろうか。そうしてその声を聞いた麗日は、二つばかり新しい事実に気づいた。

 

(これ、周りが真っ暗なんじゃなくて、目隠しされてる……? あと、なんか体がスースーする……)

 

 横たわったままの自分の肌を、ふわりと緩やかな風が通り抜けていく感覚を麗日は味わっていた。まるで、何も着ていないかのような──

 

「って、私ホントに何も着てない!?」

 

 肌に触れる布の感覚が全くない。それこそ、背中に当たるベッドの感触しか感じないのだ。

 恐らくだが、全裸にされてどこかのベットにでも拘束されているのだろうと麗日は当たりをつける。実際、両手と両足は動かそうとしてもガチャガチャという音が鳴るばかりであった。

 

「目ぇ覚めたばっかりなのに元気だねぇ」

「っ! いやっ、見ないでっ!!」

 

 ベッドに固定された麗日は、無意識におっぱいやおまんこを隠そうと手を動かす。しかし、それは全く無駄で無意味な抵抗だった。

 それどころか、体を揺すったせいで健康的なおっぱいがぷるんと大きく揺れる。同年代と比べてもそこそこ大きいそれは、男ならば自然と視線が吸い寄せられるほどには淫靡であった。

 しかし。

 

「いやいや、安心して。僕、トガちゃん以外の裸にはまったく興味ないから」

 

 そう言って、青年は微笑んだ。

 それはそれで、ちょっと傷つく麗日なのであった。

 

「っていうか、裸云々よりも自分が今どこに居るかとか、僕は誰かとか、色々聞いた方がいいと思うんだけどなぁ」

「っ……!」

 

 至極もっともな声を浴びせられ、麗日は即座に羞恥心を捨て去る。

 

(そうだ、確か私は林間合宿に行ってて……そこでの肝試し中にヴィランが現れて)

 

 あのクレイジーなヴィランに人質にされたところまでは覚えているのだが、それ以降の記憶が曖昧な麗日なのであった。

 そんな様子の麗日を見て、青年──アライブは愉快そうな笑い声を上げる。

 

「気づいた? そう、君は誘拐されたんだよ──僕たちヴィラン連合にね」

 

 その言葉にゾクッと背筋が粟立ち、全身から冷や汗が噴き出してくる。

 じゃあ今いるこの場所は、敵の本拠地というわけで。

 

「み、みんなは、無事……なの? 他に拐われた人は……」

「へぇ、この状況で自分のことより仲間の心配? 流石はヒーローの卵だね」

 

 麗日の言葉に、感心したように頷くアライブ。

 

「まぁ、教える義理は無いけど」

 

 しかし、そんな麗日の心を嘲笑うようにアライブはその質問を切って捨てた。

 そして、唐突に麗日のおっぱいに手を這わせ、その頭頂にある薄桃色の乳首をキュウッと摘まむ。

 

「ひゃうんっ!?」

 

 ごく自然に、麗日の口からは快感の声が漏れ出した。自分の口からそんな色っぽい声が出たことに麗日は驚愕し、それによってまた、押し込めていた羞恥心が再び顔を覗かせる。

 そう、麗日は依然として全裸なのだ。

 ふっくらと瑞々しいおっぱいも、最近毛が濃くなり始めたおまんこも、その全てが白日の元に晒されている。

 

「っ……!!」

 

 意識した瞬間、麗日の顔は目に見えて真っ赤に染まっていった。目隠しをされているというのも相まって、麗日の頭にはひどく卑猥な想像が浮かんだのだ。

 すなわち、目の前のこの男以外にも他に人が居るんじゃないのか、という想像である。部屋の隅で複数の男が、ただ声を出さずに、自分の体を厭らしく眺めているのではないかと。そう、妄想してしまったのだ。

 

「いやあああぁぁ!!」

「おっと、元気いいね」

 

 ガチャガチャと金属音を立てながら、麗日はささやかな抵抗を始める。しかし、それはまったくの無駄であった。

 少しだけ、ベッドがギシギシと軋みを上げるだけに留まる行為。

 

「トガちゃんみたくはいかないけど……まぁ、大体なら」

 

 先程から摘まんだままの乳首を、指の腹でくりくりと転がすアライブ。

 すると、瞬く間に麗日の乳首は固く屹立した。そうして、その先端を爪でカリカリと優しく撫でてあげる。

 

「んひっ!?」

 

 その瞬間、麗日はビクンと腰を跳ね上げさせた。突然襲ってきた乳首からの快感に、麗日の体は実に素直に反応してしまったのだ。

 

(な、なに、いまの!?)

 

 高校一年生ともなれば、性にはある程度理解を示している年頃である。そして、その好奇心ゆえに自慰──オナニーをしたことも少なからずあるだろう。

 麗日も、なんだかんだそういった事は経験済みであった。しかし、今回のこれはオナニーによる快楽を余裕で上回る破壊力。

 

「どう? 他人に触られるのって気持ちいいでしょ」

 

 表情こそ見えないが、麗日にはアライブが笑っている事が手に取るように分かった。

 続いて、アライブは麗日の乳首を口に咥えた。まるで赤ちゃんがするように、美味しそうに勃起した乳首を全て咥え込んだのだ。

 

「あひゅっ!?」

 

 またも、麗日の全身に電流が走る。温かい粘膜に乳首が包まれ、ぬるりとした唾液でコーティングされている。

 なんとも言えない快感に、麗日は堪らずおまんこからトロリとした愛液を漏らす。

 

「ちゅっ、んちゅっ……ちゅぅぅぅっ、れろっ……コリッ、コリコリッ」

「んやあああぁぁぁっ!? やめっ、ちくびかんじゃ……らめぇぇぇ!!」

 

 続けざまに行われた乳首への責めによって、麗日はおまんこから更に愛液を漏らしていた。

 ぶぷっ、ごぷっ、という卑猥すぎる音を立てて、まるでお漏らしでもしたかのように愛液が溢れ出す。

 

(おかしぃ!? わたしのからだ、おかしくなったぁ!?)

 

 今まで感じたことのない快感の嵐に、麗日の精神はあっという間に焼き切れそうになる。

 そんな中で、僅かに残った麗日の理性は疑問を浮かべる。いくらなんでも、乳首だけでこんなに感じるのはおかしい、と。

 

「ぷはっ……流石、媚薬の効果は絶大だね」

「はぁ……はぁ……びや、くぅ……?」

 

 呂律の回らない口で、麗日は聞こえてきた単語を繰り返す。

 

「そ、媚薬。トガちゃんが貰ったやつを使ったんだ」

 

 気絶してる間に塗ったんだよ。と、アライブは何てことないように答える。

 その言葉に、麗日は心の底から安堵した。

 

(良かった……こんなに、気持ちいいのは……媚薬のせいだったんだ……私がエッチな訳じゃ、なかったんだ……)

 

 そうやって気持ちいい理由に納得することで、自身の心を落ち着けている麗日。しかし、アライブはそんな麗日の考えを嘲笑うかのように真実を告げる。

 

「って、あれ。まだ塗ってなかったみたい。ごめんね、机の上に置きっぱなしだったよ」

「──え?」

 

 わざとおどけた口調で、アライブは告げる。その言葉を聞いた麗日は当然、無意識に思考を再開してしまう訳で。

 

(う、うそ……媚薬、使ってなかった……? じゃあ、私が気持ちよくなったのって、全部……!)

 

 顔から火が出そうなほどに、麗日の顔は真っ赤に染まっていく。先程よりも随分と赤くなったその顔を見て、アライブは麗日の耳元に顔を寄せた。

 

「ヴィランに弄られてあんなにヨガっちゃうなんて……君はドスケベでド変態な、ヒーローの面汚しだね」

「あ、あ……あぁっ、いやあああああああああああぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 

 堪らず、麗日の目から大粒の涙が零れる。恥ずかしさと恐怖、情けなさと快感が混ざりあって、麗日の心をぐちゃぐちゃに融(と)かしていく。

 もう訳が分からない。目隠しの隙間から、透明な液体がゆっくりと流れ落ちていった。

 

「あれ、泣いちゃった? 困るなぁ、これからもっと激しい責めをするっていうのに。こ(・)ん(・)な(・)序(・)盤(・)で壊れないでよ──麗日お茶子ちゃん」

「ひっ……!?」

 

 逃げられない、この男からは逃げられない。本能的にそう感じた麗日は、これから起こるであろうもっと激しい調教(せんのう)に、ぶるりとその瑞々しい体を震わせるのであった。

 

「さぁ、ようこそ──僕らのヴィランアカデミアへ」

 




 僕らのヴィランアカデミア。
 受講科目・保健体育のみ。
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