Subterranean Electron World -True Ending 灯火の希望- 作:深緑 風龍
エデンside
一体、如何なった?刺されたところに痛みがないが、暗殺されたのか?というか、死んだのか?だとしても、何故鼓動が聞こえるんだ?
いや、それより油断した。まさか、気配を感じずに暗殺が出来るとは思わなかった。何処で隙を見つけた?少なくともあの僅かな隙を突くなんて、至難の業だぞ?
…………考えても無駄か。どちらにせよ、負けた。参ったな、まだ使命を果たしていないってのに、こんな、あっけない最期を迎えるなんてな。
んじゃあ敗北者は敗北者らしく、さっさと消え去ると───────
『何処行くの?』
ん?誰かの声が聞こえた気がするが、まぁ答えていいだろう。
エデン「知らない。けど、負けた以上、諦めるしかない。どうすることも出来ないしな。」
『まだ負けてないよ、君は。』
エデン「暗殺されたんだぞ?それに、死んだ以上負けでしかない。生きてる内は負けを認める気はないが、死んだのなら、それを受け入れるほか───────」
『君は死んでない。なら、まだ負けてないよ。エデン。』
エデン「…………っていうか、そもそもお前は───────ッ!!!」
後ろを振り向き、声を掛ける者を見ると、信じられない人物…………いや、魔物がいた。もうこの世にはいない、僕のせいで死んでしまった、『アズリエル・ドリーマー』の姿があった。
エデン「…………ぇ…………?」
アズリエル『ただいま…………って言ったら、変かな?どっちかって言うと、久しぶりの方がいいかもしれないけど…………。』
エデン「アズリエル…………なのか…………?本当に、あの…………アズリエル……なのか…………?」
アズリエル『そうだよ、エデン。君を庇って、リリカとセリカを託して死んだ、『アズリエル・ドリーマー』だよ。』
エデン「嘘…………!?だ、だってお前…………、完全に消えて無くなったはずじゃ…………!?あのカプセルと、カードを託して…………。」
アズリエル『うん。けど、如何やらそれが良かったみたいで、思念って言うのかな?それが君に宿ったみたい。だから死んでるけど、君の中で生き続けている感じかな?』
……テラで言う、『留まりし思念』に近いものが、僕の中で生き続けてきたって言うのか?
アズリエル『最も、僕だけじゃないけどね。』
エデン「え?それって如何いう事?」
『こういう事、エデン。』
エデン「ッ!!江ノ島盾子!?」
おいおい、倒したはずの盾子も生きてるって如何いう事だ!?いや、しぶといのは分かっていたが、ここまでとは…………。
盾子『再会の喜びはさておいて。』
エデン「別に喜びでも何でも───────」
『ベチンッ!』
エデン「ッ!?」
盾子『何であんたが腑抜けるのよ。それでも私を倒し、惚れさせたエデンなの?』
エデン「な、何でビンタを───────」
盾子『アンタがここで諦めるなんて、あり得ないっての!!アンタはまだ生きてる!!勝負はこれからだって言うのに、もう諦めるの!?』
エデン「生きてるって……、じゃあこの鼓動は!?」
盾子『まだ生きて───────』
アズリエル『生きてるんだ!!君の中の何かが、生かしているんだ!!』
エデン「…………本当に?」
盾子『嘘ついてどうするのよ。じゃなきゃ、私もアズも、アンタに会いに行かないじゃん。』
エデン「…………盾子。」
だとしても、戻ってどうすればいい?あの暗殺した奴の顔が分からない、その方法すら分かんねえんじゃ、如何しよもねえじゃん…………!!
アズリエル『…………まだ、勝機がある。』
エデン「でも、どうやって───────」
アズリエル『…………ついてきて。』
ついて来てって言われて、2人は一体どこに連れて行こうとしているんだ?というか何処に行くんだ?
って、さっきの塔?何でそこから───────
盾子『連れてきたよ、ルシファー。』
エデン「は?」
『刻は来た、と言う事か…………。』
『ようやく、という訳か。』
誰かいる?声が聞こえるけど、一体どこから?そう思っていると、塔は一瞬で砕け散り、その場から7体現れる。
ルシファーと言えば、七つの大罪に出てくる悪魔か?けど、何で2人はそいつ等の元に。
エデン「何で、この場所に?」
盾子『アンタの特典よ。』
エデン「特典?」
アズリエル『君が持ってる、本当の特典。ただ、最初から使えたわけじゃなかったんだ。』
エデン「あれが?如何いう事だ?」
『私が説明しよう。』
前に出たのは銀髪に蒼い瞳、小手と下半身以外は何も着ておらず、漆黒の十二枚羽を付けた男だった。
『君の事を待っていた、■■■■。』
エデン「え?」
『ああ、そうだった……。もうその名前すら、聞くことも、話すことも出来んのだったな。もう名乗られてしまったが、私はルシファー、『傲慢』に位置する元熾天使…………と言うべきか。』
エデン「ルシファー…………?」
ルシファー『その通りだ。』
エデン「盾子とアズリエルは、君と、そこにいる6体を、僕の本当の特典と言った。如何いう事だ?」
ルシファー『文字通りだ。エデン、貴様の本当の特典は、『七つの大罪』の力、そして…………創造主、言わば作者や抑止力などに反抗し、打ち破る『叛逆』の力を宿している。』
七つの大罪と、叛逆が…………僕の特典?
エデン「ちょっと待て!?だとしても、何故今となって!?」
『うっさいわね!!ピーチクパーチク戸惑い過ぎるのよ!!』
『レヴィアタン、落ち着け。』
『そう言うあんたが怒らないって如何いう事よサタン!!』
俺を鳥かなんか勘違いしてる奴は、何故か容姿がラクシーヌに似ているが、髪の色が青緑色で、コートっぽい何かにリヴァイアサンの絵柄を着ている。
んでそれを止めたサタンは、何だろ?ダンテの真・魔人化とバージルの真・魔人化を足して2で割ったような姿で、紫と黒の2色だが…………そこ赤じゃねえのか?
『地の文で筒抜けですよ、エデンさん。』
『やめといた方がいいぜ、エデン。ベルフェゴールには、メタ認知も出来るぐらいの力をお持ちでね。』
『ねぇマモン、おなかすいたんだけど。』
『もう!?ベルゼブブ、どんだけ食う気だ!?』
『…………。』
メタ認知もありかよ。まぁ言うけどよ、ベルフェゴールは…………女性か?熊耳の茶髪のセミロングヘアで、さとりみたいな赤い目に、片手に魔導書っぽいものを持ってる。
んで、マモンは…………ハガレンのリン=ヤオの姿か?その隣は…………、ベルゼブブか?蠅っぽいところない、と思ったら翼が蠅っぽかった。
と言うか幼女なのかよ。って事は、何か物陰に隠れてるのが、アスモデウスで…………いいんだよな?薄桃色のロングヘアで、悪魔の尻尾と蠍の尻尾を持ってるのか。
っていうか、何でアスモデウス隠れてんだ?色欲…………、なんだよな?
ルシファー『ああ、アスモデウスは小心者でな。』
エデン「色欲の悪魔なのに!?」
アスモデウス『ヒィィィ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい───────』
盾子『エデン…………。』
アズリエル『今のは、君が悪いよ。』
エデン「(0w0 )ウェイ!?」
ルシファー『…………あれでも色欲の悪魔なんだ。あんな状態でも、我らと引けを取らない。』
そうなのか…………。
エデン「んでルシファー、さっきも質問───────」
ルシファー『答えるのならば、この先の運命に抗わなくてはならない。だが、今のままでは運命に破られてしまう。貴様とて、納得いかない運命は、いやであろう?』
エデン「…………ああ。それは嫌だ。」
ルシファー『これら特典を入手するには、抑止力に殺されなくてはならないのだ。』
抑止力に殺される?んじゃあ、僕を殺したのは、抑止力の奴らって事か!?
ルシファー『本来歪みの元凶を殺せば、世界は自然元の状態に戻る。だが、特典を与えた者は、それを逆手にとろうとしたらしい。
歪みの元凶を殺せば、更に『最悪』な事態を巻き起こすように仕掛けたらしい。元の状態に戻るはずが、逆に混沌を深めることになるように。
恐らく、あの世界に追い出されたのは…………お前によって滅茶苦茶にされることを恐れた思う。』
エデン「…………僕が覚醒しようとしている『七つの大罪』と『叛逆』は、それだけ危険なのか?」
サタン『危険、とはちと違うな。まぁ間違ってない。これを扱えるものは、よっぽどの悪を自覚した者でないといけない。加えて、自らが望んで悪人にならなくてはならない。そして、それを制止してくれる者がいなければ、まず解放できんだろうな。』
エデン「僕を、制止してくれる者?」
ベルフェゴール『そう、そして貴方は出会った。貴方を止めてくれる、貴方にとっての抑止力を。』
エデン「…………矛盾してないか?僕を止めてくれる抑止力が必要なら、何故?」
ルシファー『ハッキリ言うが、貴様は餓鬼のような奴だった。あのまま会わず、成長せず、抑止力に殺されていたら、そのまま消えていただろう。』
エデン「だとしても、誰が───────」
アズリエル『リリカ。』
エデン「え?」
アズリエル『リリカが、君にとっての抑止力なんだ。もしも間違いを犯そうとしていたら、リリカなら…………必ず止めてくれる。』
エデン「…………リリカが。」
ルシファー『今の貴様なら、我らの力を使っても問題はないだろう。制御が難しいが、それに見合うほどの力を持っている。
それで、如何する?諦めてさっさと去るか、それとも、我々の力を受け入れ、運命を、真理を、世界を壊してでも、己の意志の為、己の願望の為に抗うか。』
…………僕は、死んでいると思った。死んでいるのなら、ここで去ってもいいと思った。けど、まだ生きていて、更に……、まだ切り札があった。
ここで諦める?まさか、まだリリカとの約束を果たしてねえってのに、こんなところで……。
エデン「ルシファー、サタン、マモン、レヴィアタン、ベルフェゴール、ベルゼブブ、アスモデウス。お前らの力を、使わせてもらう……!
約束のために!!この信念を掛けて!!全てを蹴落としてでも、更なる先へ進むために、力を貸せ!!」
ルシファー『よかろう、これでお前は正式に『七つの大罪』の力と『叛逆』の意志を覚醒させた……!
そして、エデンよ。』
エデン「?」
ルシファー『貴様は傲慢だ。自分を嫌いながらも、誰にも負けたくない、他者よりも優先したい何か、他にもあるが、それぐらいならば、『継承者』にしても問題はなかろう。』
エデン「え?傲慢?僕が?」
うんまぁ確かに誰にも負けたくないのは事実だし、自分の意志を曲げずにやってたこともあったし、いやいやそれより…………。
エデン「アズリエル、盾子。僕ってそんなに傲慢なのか?」
アズリエル『え?自覚なかったの?』
盾子『影からずっと見ていたけど、アンタ結構傲慢さがにじみ出てたよ。正直ドン引きよ、自虐的思考の癖に。』
おい盾子、一体どこから僕を見てたんだ……?
ルシファー『しかし、その傲慢さが……好ましい。』
エデン「それで継承って、もしや?」
ルシファー『私が持つ全てを、貴様に託すという事だ。』
エデン「…………継承して、お前は如何なる。」
ルシファー『貴様と統合する、だろうな。もう時間がない、颯爽と始めよう。
力を使いたくば、こう言うがいい。
『
深層に眠る傲慢よ、今こそ開放し、理不尽な運命に叛逆せよ。』
そう言うと、ルシファーは光の粒子と共に消えるが、何故か傍にいるような感覚に陥った。そんで、サタンたちは?
サタン『無論力をやる。だが、適応出来るかはお前次第になる。』
マモン『それまでは苦しい思いをすることになるが、俺らが言える事だが。何度でも立ち上がれ、どんな奴らがそう言っても耳に流せ。お前の意志で、お前がやりたいことをやれ。』
エデン「ああ。……サタンたち、お前らの力も使わせてもらう。貸してくれるか?」
レヴィアタン『フンッ、言われなくても貸してあげるよ。』
ベルフェゴール『元より、そのつもりです。』
ベルゼブブ『何か食べさせてくれるなら。』
マモン『だから、それは俺がやるっての!!あと、返事はイエスだ。』
アスモデウス『わ、わわわ、分かったから、乱暴はやめて?』
サタン『…………どちらにせよ、全員エデン…………いや、その他の人格たちにも協力するつもりだ。どうか、今後ともよろしくな。』
6体もルシファーと同様に光の粒子となって消えて無くなった。すると、階段と思わしきものが目の前に現れる。空を見上げると、一筋の光があった。
…………いかないと。
アズリエル『待って!』
エデン「何?」
盾子『これを渡さないとね。』
アズリエルと盾子に手渡しされたのは、2枚のカードだった。1枚目はアズリエルの絵柄に、背景には白いソウルが描かれており、上には『希望』と書かれている。
2枚目は盾子の絵柄と、背景には黒いソウルが描かれており、上には『絶望』と書かれている。
ってか、これソウルカード!?
エデン「何でこれを!?」
アズリエル『『決意』、『忍耐』、『勇気』、『誠実』、『不屈』、『親切』、『正義』。その7つのソウルに加えて、僕の『希望』と。』
盾子『アタシの『絶望』を付ければ、更に上に行けるはず。』
アズリエル『エデン、こんなところで諦めないで。』
盾子『アタシを恋焦がしてくれたんだから、それぐらいの責任は持ってもらうよ?』
BGM Devil May Cry 5 『Your Legacy』
エデン「…………ありがとう。如何やら、またアズリエルに救われたようだな。そして、盾子にも…………。ん?」
突然、僕が持ってた7枚のソウルカードと、アズリエルと盾子から貰ったソウルカードが共鳴するかのように光り、僕の胸に刺す。
そこから、10枚目のソウルカードが現れ、手に取って見ると、自分の絵柄がなく、代わりに白と黒が対となす翼が描かれており、『世界ノ叛逆』と書いてあった。
エデン「…………分かってる。ここで立ち止まるわけにはいかねえもんな。」
アズリエル『……信じてるよ、エデン。』
盾子『アンタ色の絶望を染め上げてきな!!』
エデン「…………ああ!!」
僕はアズリエルと盾子に今度こそ別れを告げ、階段を上り始めた。
…………あの時の僕は、アズリエルを、爺さんを、お婆ちゃんを、失ってしまった。僕が、俺が弱かった故に、抗えるほどの力を持ってなかった故に…………。
エデン「けど、今回からは違う…………!俺は惑わされない、己の信念を貫くために!!二度と、俺の家族を、大切なものを奪わせないためにッ!!
俺の手が届く限り救ってみせるッッ!!世界を壊してでもッ、全ての者たちに嫌われてでもッッ!!
僕のカードを、ソウルリングにスキャン!!
エデン「来い!『オーブリベリオンカリバー』!!!」
見た目がオーブカリバーと大差ないが、時計周りに『楽』、『混』、『進』、『全』の1文字ずつ描かれており、それを掴み、オーブカリバーのように中央のリングを回すと、4つの文字が光り、その中央には『想』が光っていた。
その剣を押し出しと眩しい光景が、僕を覆っていた。
BGM変更
「? あの一瞬の連絡で何処にもいない?よもや、もう既に覚醒を───────」
気が付けば、僕は横たわっておらず、僕を暗殺したと思われる者の真上にいた。そして、ルシファーの詠唱を言う。
エデン『『
深層に眠る傲慢よ、今こそ開放し、理不尽な運命に叛逆せよ!!!
BGM Devil May Cry 5 『Resolve』
轟音と同時に光が、闇が、僕を覆い始める。自分でも姿が変わっていくことは自覚していた。刺されたはずの場所に傷跡がなく、痛みもない。そして、光と闇が薄れると同時に、翼を広げ…………!?
エデン『(いやデカッ!?ていうか多い!!)』
目立った翼を除くが、鷹、鷲、隼、ペンギン、鶏などの鳥類の翼がカラフルな色で出現していた。数を数えるだけでも多いのは知っているが、それでも相当な量で生やした事に対して驚いていた。
ストリングス『エデン!!大丈夫ですか!?』
ゴジラ『というか、今のは何だ!?今の貴様の姿はどうなっている!?』
ニャルさん『この力、一体何なの?』
エデン『(大丈夫、如何やらまた、アズリエルに救われたようだ。そして、如何やらこれが本来の力…………いや、本来の特典なんだろう。)』
ニャルさん『特典?』
エデン『(最初に転生した時、如何やら特典を3つ貰ったらしい。1つはシン・ゴジラ。2つ目が『七つの大罪』。3つ目が『叛逆』。)』
ゴジラ『七つの大罪と叛逆?だが、七つの大罪は───────』
エデン『(使っていたが、本来のものじゃない。借り物だ。しかもこれらを解放するには、抑止力に殺されなくちゃならなかったらしい。現に、彼奴が抑止力から派遣された奴らしいな。)』
ニャルさん『何か喚いてるように聞こえるけど?』
エデン『(まぁ、感謝するしかないな。そして、如何やら僕は『
ストリングス『傲慢…………ですか。確かに、エデンは話を聞いてもくれず、突き進んでいましたしね。』
ニャルさん『うんうん。』
ゴジラ『…………まぁ、ともかくとしてだ。相手は抑止力から派遣した奴だが大丈夫なんだよな?』
エデン『(ああ。今の僕は、負ける気がしない。必要とあらば、3人の力を使わせてもらう。)』
使用することにしたのは『
アンチ・インフィニティ・ソードは、必要な時だけ使おう。今使ったら、恐らく砕け散るかもしれないし。
…………もういい加減、馬鹿な運命に付き合うのも飽きた。こっからは、好きにやらせてもらう。
エデン『運命を、真理を、秩序を、誰もが決めた物語も、創造主だろうと、何だろうと……、何もかも壊してやろう……!!僕は僕だけの判断で、救いたいものを救い、大切なものを守るために、世界を壊そう……!
我は『世界の叛逆者』、『
「クッ、あんなものを世に放してはならない。ここで、殺さなくては…………!」
コルニクスが言っていたのはこの事だったのか?まぁ、どっちでもいい。今は彼奴と戦いながら、この力を使いこなしてみせる。
じゃなきゃ、この先の戦いに勝てない気がする…………!!
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