※この作品はR-18です。

適当に書いた百合小説   作:PH_L

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『この作品を読むにあたっての注意事項』

1、この作品は「ゆずソフト」さんの「天色アイルノーツ」及び「千恋万花」を既に全ルートプレイ済みの方のみでお願いします。ネタバレ要素を含んでいますので。

2、基本的にガールズラブをメインに書きますので「NLしか認めねぇんだよ!」等々、創作GLがお好きでない方は読むのをオススメしません。

3、多少の自己解釈を含む場合がありますのでご容赦願います。が、原作要素を排除することは一切ないことを約束致します。


導入部分

「私は……空を見上げることが多くなったような気がします。」

 

 少女は空を見上げて呟(つぶや)いた。ふと立ち止まりそう言葉を吐くのはこれで何度目だろうか。誰に聞かせるわけでもない。誰か聞いてくれるというわけでもない。まして『聞いて欲しい』とも思ってもいない。ただ、自分の内に秘めておけばいいものを。意味もなく呟いただけだと少女は思った。

 

「ここからはやはり見えませんか……。」

 

 少女は理解している。呟くのに意味はなくとも、空を見上げるのには理由があると。見えないとわかっていても見上げる理由を。それは自分の心象に多大な影響を与えたからに違いない。あの場所で悩み、苦しみ、それだけでなく喜びも、経験を得て。そして…………

 

「逃げたのも私ですか………。」

 

 そしてまた歩き出す。そこにはか(・)つ(・)て(・)の(・)少(・)女(・)の面影はあまり残っていなかった。だがすぐに少女はい(・)つ(・)も(・)の(・)少(・)女(・)に戻る。かつての少女の面影がなくともこれは少女のたった一面だ。感情は作られるものだ。作り出すことなら簡単である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

「浩也<ひろや>さん。私は寝ていてくださいと言った気がしますが私の気のせいですか?」

「恵<めぐみ>さん……大丈夫ですよ、少しばかりの朝のお見送…」

「寝ていてください。大丈夫ですから。私は私でしっかりと出来ますから。一応、お礼は言っておきますねありがとうございます。それと夕音にも行ってきますと。」

 

 

 二人の夫婦が玄関前で会話をしている。恵さんと呼ばれた人は恐らく奥さんであろう。働きに出るのかトントンと外履き用の歩きやすい靴を合わせている一方で浩也さんと呼ばれた人は未だにパジャマを着ていた。さらにもうひとり。

 

 

「夕音<ゆね>。学校に行く時間は大丈夫なのか?」

 

 

 父である浩也さんのう方が奥のリビングに声をやる。するとぴょこっと出てくる顔が一つ。

 

「大丈夫ですよ。」

 

 夕音と呼ばれた女の子は紐で結ばれたポニーテールを揺らしながら笑顔でそう答える。

 

 

「では浩也さん。行ってきます。」

「はい…行ってらっしゃい。」

 

 

 母である恵さんはそう言って玄関から出ていった。浩也さんは別段、みるからに体調不良の人というわけでもないのだがそれでも足取り悪くまたリビングに戻るのであった。そして数刻すれば夕音と呼ばれた少女もどうやら学校に行くようであった。

 

「お父さん行ってきます。」

 

 少女の学生服は洋風も取り入れながらどこか和風の雰囲気を保ちつつある制服であった。補足というわけでもないのだが制服に張り付くように。それはそれは目立つのだが少女にしては不釣り合いな、だが相対的に見れば均整のとれた乳房もそうだが下を見れば艶(なまめ)かしい肢体に這うようなタイツも扇情的(せんじょうてき)な様相を更に強めていた。

 

 

 

「行ってらっしゃい夕音。」

 

 

 

 母と同じく玄関を開ける。朝焼けは既に終えた陽が夕音を照らす。眩(まぶ)しいと目を細め再び開ければまだ『見慣れた』とは言えない景色。でも慣れていかないと。少女はまたの決意と共にその足を踏み出した。

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