今回も突然イチャイチャし始めるんで注意してください。
とあるロリキャラを出しますが、今後の出番はあまり無いと思います。
エイプリルフール。
それは4月1日のことを指し、嘘を吐いても許されるという日。
その日だけは企業や個人間で大小の様々な嘘が飛び交い、世間を賑わせる。
とある地域では嘘は午前中に言い、午後は嘘だとばらす時間というルールが設けられたりもする。
しかし、だ。
エイプリルフールと言えど、言ってはいけない嘘も存在することを忘れてはいけない。
あくまで嘘を言った人も言われた相手も楽しめなければ、このイベントは酷いものになるのだから。
✴︎ オリ主 ✴︎
カレンダーを見れば今日は4月1日。エイプリルフール。
SNSを開けば企業の大きな嘘や個人の小さな嘘が飛び交っている。どれもすぐに嘘だと分かるものばかりでなんだか微笑ましくなる、
本当ならこのビッグウェーブに乗って最愛に小さな嘘でも言おうと思うのだが、残念なことに最愛はこういったイベント事には非常に弱い。
それは世間知らずというか、元々世間のイベントには興味がない性格をしているからだ。
エイプリルフールのことを知らない最愛に嘘を言って傷つけてしまうのだけは、絶対に避けなければならない。
まぁ嘘を言わないといけないという制約もないし、今日は何もせずに過ごそうか。
僕自身はイベントごとは好きなのだが、それを最愛と楽しめないのならどうでも良い。
夏祭りは是非行ってみたいが。浴衣姿の最愛、可愛いだろうなぁ。
最愛の浴衣姿を妄想していたら、携帯からメールの受信音が聞こえた。
メールを開けば最愛から送られてきたようだ。
件名 別れましょう
もう貴女には嫌気がさしました。もう顔も見たくないです。
これはエイプリルフールの嘘ではありません。
さようなら。
は?
いや……落ち着け、これはエイプリルフールの嘘だ…。
きっとそうに違いない。いやもしこれが嘘じゃなかったら…。いやでもそんな急に別れは切り出さないはずだし、もしそうだとしても最愛ならちゃんと顔を合わせて言うだろうしこれは絶対に嘘これは絶対に嘘これは絶対に嘘……。
携帯を部屋に置いたまま、よろよろと重たい腰を持ち上げ、静かに部屋を出て行った。
✴︎ 最愛 ✴︎
「なんてことしてくれたんですかぁぁぁぁあああああああ!」
ついにやりやがったこのクソ女ッッッ!
目の前には土下座の体制を取らせたフレンダ、私の手にはとあるメールが映し出された携帯。
お手洗いに行って帰ったらニヤニヤと私の携帯を持ったフレンダがいて、何をしたのかと携帯を奪い返せば■■に送ったクソみたいなメール。
イベントごとには興味のない私でもさすがにエイプリルフールぐらいは知っている。
知っているからこそ限度がある。別れのメールを勝手に送るなんて目の前の女は相当な馬鹿なのだとよくわかる。
「キレる気持ちはわかるけど、先に彼にメールしといた方がいいんじゃない?」
椅子に座った麦野が土下座をしているフレンダの尻をゲシゲシと蹴りながら言う。
麦野も■■のことが心配なのか普通に怒っている。
ブチ切れていないのはきっとこの場をこれ以上混乱させない為なのでしょう。
「ごめんなさいって訳よ……」
フレンダがこういう頭がお花畑の愉快犯だということも知っていたのに、油断していた私もゴマ粒程度の責任はあるかもしれません。
やって良いことと悪いことの区別が分からないほど馬鹿なのは理解していたはずなのに。
「次やったら、窒素纏って本気で殴ります」
「………はい」
蒸れたトマトを地面に叩きつけたよう頭を破裂させるフレンダなんて私も見たくありません。
「そんなことより早くメールしたら?いい加減取り返しが付かなくなる」
「そうでした!馬鹿は放っといて早くメールしないとっ!」
件名 先程のメールは友人のイタズラです。
すみません。さっきのメールは友人がやりやがりました。
会って話をしたいです。今から会えますか?
メールを送ってからソワソワする気持ちが抑えられない。
いつもならすぐに返信のメールをしてくれるのに、かなり遅い。
時計を見ればクソみたいなメールを送ってから20分も経っている。
イタズラだというメールを送ってから10分。何の通知音も出さないメールが憎く思えてしまう。
返信が早い彼でここまでメールが返ってこないということは携帯を持っていないか、メールを返せるような状況じゃないか。
そう考えた後の行動は早かった。
「彼の家に行ってきますっ!」
「あぁ、外にいるかもしれないしこっちでも探しとくわ」
オラ行くぞフレンダ、と言ってフレンダの足を持って引きずる麦野は本当に素敵な友人だ。
しかし、急いで駆けつけた彼の部屋には誰もおらず、机の上には携帯が寂しく置かれているだけだった。
✴︎ オリ主 ✴︎
雲ひとつない青空の下、家の近所にある公園のベンチに座る。
子供が砂場で遊んだり追いかけっこをしているのを見て、若かりし頃が懐かしくなる。
今ではもう雪かきをしただけで腰が悲鳴をあげて、次の日には筋肉痛になってしまう体だ。自分はまだピチピチの高校生なのに。
あぁそういえば携帯を家に置いてきてしまった。
もしメールが来ていても気付かないなぁ、とかなり重要なことなのに他人事に思っている自分に驚く。
ここまで呑気に考えれているのはやはり子供の元気というのを見たからだろうか。
「にゃあ。そこで何してるの?」
「ん?」
ふと気付けば目の前に少女がいた。
肩を超えたあたりまで伸びたフワフワとした金髪に、赤色のベレー帽のような帽子。
子供用の西洋のドレスのような服を着ていて、まるで人形のようだと思った。
クリクリとした綺麗な青色の目がこちらをジッと見ていた。
「そこで、何してるの?」
「……現実逃避、かな」
可愛く首を傾げる少女を見て、子供には難しい言葉を使ってしまったかと反省する。
「まぁいいんだよ。子供たちを見てると気が楽になったというか、何とかなりそうな気がしてきたし」
嘘言いました。全ッ然小さく思えません。
しかしそれをこんな小さな子供に言うのは筋違いというものだろう。
「ならお兄ちゃんも一緒に遊べば良い。砂でお城を作ろう」
柔らかく手を繋いでくる少女。その手は子供特有の熱があり、少し冷えた自分の手をじんわりと温めてくれる。
別に子供と一緒に遊びたいって訳じゃなかったんだけどなぁ。
でも、目の前の子供の期待の眼差しを向けられて、断れる訳がない。
「……うん、じゃあ、遊ぼうか」
「にゃあ!でっかいお城作る!」
少女に力強く腕を引っ張られ、砂場へと連れられて行く。
大きい城……まぁ、どうせ子供の砂遊びだ。小さな家のようなものが出来て終わりだろう。
それでも、少しウキウキと楽しみにしている自分がいる。
ふと、引っ張っていた腕を止めて、こちらを振り向く少女。
「大体、私の名前はフレメア。お兄ちゃんの名前は?」
「僕は■■。よろしくね」
「にゃあ!よろしく!」
✴︎ 最愛 ✴︎
「■■はどこに行ったんですかッ!」
彼の家に行ってからかれこれ30分も経ってしまった。
彼が行きそうな場所は全て探したが見つからない。麦野たちも必死に探しているらしいが、送られてくるメールは『見つからない』の一言だけ。
これで彼の身に何かあったとしたら、冗談だとしてもあんなメールを送ったフレンダを許すことは出来ない。
窒素を纏った足で道路を駆けていた時、ふと、公園に人だかりが出来ているのを見つけた。
それを見ている人は皆『嘘……だろ…』『まさか…こんなことが……」と、一点を見つめて震えている。
……その反応はまるで……なにかを初めて見たような反応で。
想像したくも無い未来が思い浮かんでしまう。
その先にあるものを見たくない。けれども、見なくてはならない。
人混みを掻き分け、皆の視線の先に進んでいく。
そこに、あったのは……。
砂で構築された、恐ろしく精巧な2メートルを超える大きな城。西洋の城と日本独特な古風の城を上手く噛み合わせたような素晴らしい出来栄え。
そして一仕事終わったとばかりに『ふぅ』と一息つき、額に浮かんだ汗を拭く■■の姿とどこかで見た少女の姿だった。
「って何をやってるんですかぁぁぁぁぁああああああ!?」
突然の大声にびくりと驚く彼と少女。
ゆっくりとこちらを見た彼は、嬉しそうな顔をした後、すぐに悲しそうな顔をした。
……彼にそんな顔をさせた原因を作ってしまったのは私でありません。
けれど、そんな顔はしないでほしい。
笑顔でいて欲しい。無駄に頑固でいて欲しい。貴方には、笑顔が超似合うのですから。
それを言葉に出来るような力は安心した時に抜けてしまっていて、それでも気持ちだけは伝えたくて、抱きついた。
「ふぁっ!?」
彼の胸に顔を埋めるように。
彼に私の存在を刻み込むようにグリグリと頭を押し付ける。
腰に回した手を離さないように、強く、強く抱きしめる。
「あっあぁあ!さ、最愛!?ま、周り!あ!こ、腰ッ!鯖折りッ!?」
『周り』という単語が聞こえて、はたと思い出す。
そういえば、ここに来るまでに人を掻き分けたような……。
問1、超精巧な砂の城の前で突然恋人らしき人たちが現れて、抱きしめあってたら貴方ならどういう反応をする?
答え、とりあえず静観する
壊れたブリキのロボットのように、ギギギ…とゆっくりと後ろを振り向く。
この嫌な予感が外れますように、と。
冷や汗を流しながら見たその先にはーーーーーーー。
ニヤニヤとしている、多くの人だった。
ボッ、と。瞬間的に熱された頭が悲鳴を上げてショートする。
色々考えていた事が全て吹き飛び、何も考えずに窒素を纏い、何も言わない■■を脇に挟むように抱え上げ、跳び上がる。
空白だった頭を埋めたのは、この場から早く逃げなければ、という使命感だった。
「にゃあ!また遊ぼうねーーー!」
跳びだった場所から元気で大きな声が聞こえる。
力無く項垂れている彼が、ゆっくりと、声のした方向に手を振った気がした。
おまけ
「フゥゥゥレェェェンダァァァァァ!?どーこーに逃げるのかにゃぁぁん!?」
「ひぃぃぃい!?極太のレーザーが掠ったぁ!?」
「だいじょーぶ、一発なら誤射だからァ!」
「誤射で死んでたまるかってのよぉぉおおおおおおお!」
UA50000いきました!ありがとうございます。
記念にっていうのもおかしいですけど、前回アンケートさせてもらった番外編の学生だったら、という話を書こうかなと思ってます。
エロを入れるかどうかとか、まだ構想とかはなにも考えてないんですけどね。
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