前回からの期間が長いにもかかわらず短めです。
浴衣。
それは女性でも男性でも着ることの出来る情緒あるもの。
男が着るとむさ苦しい太ももが露わになるが、女性が着るとあら不思議。湯上り特有の少し赤っぽい綺麗な太ももに思わず手を出し触りたくなってしまうし、豊かな胸をしている人は大きく浴衣を押し出し、思わず視線を送ってしまうような悩殺的な服になってしまう。
時には『え?浴衣って下着着るの?』なんて少し無知な人も居るおかげで、理想郷を想像しやすくなったりする。
そんな男殺しの恐ろしい服だ。
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結局一度も射精をさせてもらえず外は暗くなり、時計の短針は9を指し示していた。
最愛と沈利が僕に亀甲縛りをしようということになり、縄を探していると、
「あっそびに来たわよぉぉーー!」
パァン!と襖を勢いよく開けて、ピンクジャージを着た滝壺さんと浴衣を着たフレンダが部屋に遊びに来た。
滝壺さんがずっとピンクジャージなのにはもう驚かない。何着同じものを持っているのかは不思議には思うが……。
逆にフレンダが浴衣を着ているのを見て少し驚く。長めの金髪は1つに括られポニーテールになっていて新鮮だ。後関係ないが金髪のフレンダが浴衣を着ていると『this is Japanese YUKATA!』といった風になる。
「ねぇねぇ■■!結局私には浴衣も似合ってるって訳よ!ねっ!ねっ!?」
きゃわわ。
「適当過ぎない!?」
「フレンダ超うるさいです。■■は『ロリコンに好かれそうだね』って思ってますよ」
「はぁぁ!?絹旗の方がロリコンに好かれそうな体してるって訳よ!それに私は■■に感想を聞いたんであって絹旗には聞いていないんですけど!」
フレンダはやっぱり脚に自慢があるから滑らかな太ももに程よく引き締まった脹脛なんてとても美味しそうだ。それにポニーテールになったことにより普段拝むことができなかった綺麗なうなじが見えて大変興奮する。
「……私流石にそこまでは求めてないって訳よ」
「ロリコンはここにいましたね」
あと、2人とも、そろそろ沈利が拳を構えるから静かにしよう。
「………っ!」
「関係ない関係ない!ほらほらみんなぁ!元気が足りないって訳よ!まだまだ9時!お泊まりはこれからって訳よ!ほら滝壺寝ない!絹旗は黙らない!麦野は拳を構えない!さぁ!まずは人生ゲームをあ゛ぁ゛……っ!」
殴られた衝撃で手に持っていた遊び道具が散乱する。
いつもなら拳を構えた沈利にビクビクする筈のフレンダが元気なまま殴られている。これがお泊りの深夜テンションってやつか。くっ、恐ろしいやつだ。
「あっ……あぁっ……頭が…絶対頭蓋骨の形が変わったって訳よ…私には分かる……」
それでもゴロゴロと痛みに悶絶するのはいつも通りか。少し安心した。
が、パンツ丸見えだぞフレンダさん。ピンク色なんですね。ありがとう。
「まぁフレンダは超放っておきまして。■■は何がしたいですか?今なら選び放題ですよ」
うーん……人生ゲームをやるにはモチベが少し足りないし……麻雀とちんちろは抵抗あるし。
沈利は何がいい?
「ん?私は……無難にトランプやりたいわね。ババ抜きとかで良いと思うけど。滝壺は何が良い?」
「……ガールズトーク」
僕にちんこ切り落とせと申すか。中々難しいこと言うじゃないアンタ。
「じゃあ、ババ抜きしますか」
「………」
こうして、持ち込んだ人の意見無く、淡々とすることは決まっていくのだった。
「じゃあ負けた人は■■にキスね」
恐ろしいことを言い始めた沈利。罰ゲームで僕にキスってなんだろう。普通に心が傷ついた。
というか僕が負けた場合は?唇切り落として自分のほっぺに合わせるの?おかしくない??
✳︎
この世は理不尽だ。人によって得意不得意が存在してしまう。
例えば僕で考えれば、鞭で叩かれるのは得意なのだが、叩くことは腕が震えてしまうので得意ではない。
このように人にとって得意なことと不得意なことがあるのだ。
「超こっちです」
嬉しそうに首をブンブンと縦に降るフレンダ。
「やっぱりこっちにします」
目を潤わせ、首を横にブンブンと振るフレンダ。
「やったーアガリーです」
「負けた゛あ゛あ゛あ゛!」
知 っ て た。ここまで気持ちが顔というか頭に出る人初めて見た。
というか、これでフレンダが僕にキスする事になったんだけど。ここはせめて最愛か沈利が負けてあげてキスした方がフレンダの為というか……。
「私たち超負けず嫌いなんですけど、知らないんですか?」
「それに人の前でキスとか恥ずかしくて出来る訳ないじゃない」
「………」
「キッキきキッキkkkキスすっすすthththす」
ほらフレンダ壊れちゃった。顔真っ赤。
流石に可哀想だし罰ゲームは無しということで……。
「待って!」
えっ。
「す、するから!ほ、ほら!罰ゲームだしちゃんとしないと良くないって訳よ!……は、恥ずかしいけど、別にそ、そこまで嫌じゃないし……」
お、おぉう……本当に、良いんだろうか。この初心な反応からして初めてのキスっぽいし……それを僕にするというのは中々勇気があり過ぎるというか……。
「ほ、ほら!早く目を瞑って欲しいって訳よ!
あ、は、はい。
ギュッと力一杯目を瞑り、10秒待つ。大きな深呼吸が聞こえた。
更に20秒待つ。服が擦れる音が聞こえた。
更に30秒待つ。すぐ目の前から暖かな吐息を感じた。
更にーーーー
「「(超)長い(です)」」
ドンっと何かを押すような音がして、
「ふぁっ」
柔らかな感触が、唇に重なった。
「〜〜〜〜〜〜〜ッッ!」
3秒ほど、どちらもが硬直し、緩慢な動きでフレンダが離れていくのを感じた。
瞼をゆっくり上げていくと、ニヤニヤとした最愛と沈利、目をクワッと開けてこちらを見る滝壺さん、そしてこちらに背を向けるフレンダ。薄っすらと見えた耳は真っ赤に染まっている。
「ち、ちょっと眠くなったから、先に部屋に戻るって訳よ。お、おやすみ……」
時々足が縺れ、こけそうになりながらも部屋から出ていくフレンダ。
これから、どうやって顔合わせればいいんだろうか……。気まず過ぎる。
「じゃあ、私も。おやすみ」
ゆっくり後を追うように部屋を出ていく滝壺さん。
キスをする事に対してはあまり恥ずかしさは感じなくなったが、流石に何人もの人の前でキスするのは恥ずかしい。
「フレンダ、絶対帰ってから布団の中で超悶えますよ。はっきりと目に浮かびます」
いや確かに想像できるけども。罰ゲームでファーストキスをさせられるとかそりゃ悶えるでしょうよ。僕が言うのもなんだけど可哀想に……。
「まっ、いいんですよ。こうでもしないと自覚しないでしょうし。ささ、それよりも今日は麦野の初めてですよ初めて!準備をしますから待ってて下さいね!」
途端に元気になる最愛。
考えないようにしていたのか、突然恥ずかしそうにする麦野も可愛い。
ということでフレンダ回でした。エロを期待した方には申し訳ないです。
始めに言っておきますと、次回のエロ回はまた期間開くと思います。ここさえ切り抜けられればなんとかなりそうな気もするんですけどね。