日常編① 寒い季節には温かい気持ちを
12月。
雪がいつ降ってもおかしくないような寒さになり、クリスマスやら年末やらのイベントや行事がある季節だ。
去年まではクリスマスとか非リアの僕には関係ない、なんて胸を張って言っていたのだが、今の僕には最愛という超可愛い彼女がいる。
年末もクリスマスも、一緒にいられたらいいな、と思う。
✴︎ ✴︎
寒さで、少しづつだが意識が覚醒していく。
毛布が恋しくて、自身の体に載っているというのに体に巻きつけるように毛布を集めようとする。
「…んんぅ……っ」
なんてすぐ真横で声がするものだから、ぼやけた視界の中で隣を見てみる。
そこには『全裸の』最愛がいた。
体を少し丸めて寝ている彼女を見て、猫みたいだと思った。
あどけない寝顔は天使みたいに可愛いし、小ぶりな美しい胸が見えてしまい興奮してしまう。
あぁ、いや。興奮している場合じゃない。驚きで意識が完全に覚醒する。
もしかしてこれが朝チュンというやつなのだろうか。昨晩はお楽しみでしたねってやつなのだろうか。
混乱する頭の中でハッとなり自身の体を見てみる。
全 裸 だ っ た 。
……ふぅ、とりあえず落ち着こう。
よくよく思い出せば確かに昨晩、最愛とセックスをした記憶がある。
そのまま疲れて2人とも眠ってしまったのだろう。全裸のままで。
「すぅ……すぅ…」
可愛らしい寝息が聞こえる。
どうしようか。嬉しいことに今日は休日。学校はない。
つまりこのまま二度寝をしても問題ないわけだ。
こんなに気持ちよさそうに寝ているんだ。下手に動いて起こすのも悪い。あぁそれに寒いから体を密着させて体を温めてあげよう。冬山で遭難した時も2人いれば全裸で密着して暖をとると聞いたことがあるし。
そんな事を早口で頭の中で考え、自分自身に言い訳をする。
「んんぅ……◾️◾️……」
寝言に自分の名前が出てくる。どんな夢を見ているのだろうか。
あぁ、本当に可愛いなぁ。愛おしくて仕方がない。
未だに可愛い寝息をしている最愛を優しく抱きしめて、サラサラな髪を撫でてやる。
おやすみ、と耳元で呟けばくすぐったそうな顔をする。
そうやって、僕はまた気持ちのいい微睡みに沈んでいくのだった。
✴︎ 最愛視点 ✴︎
夢を見ていた。
私は麦野にフレンダや滝壺。いつも仲の良い、親友とも呼べる彼女達とゲームセンターとかカラオケとか、ボーリング場で遊んでいた。
フレンダが麦野をからかって、それで麦野がフレンダにブチ切れて。
滝壺は「自分でからかって怒られているフレンダを私は応援している」と言いながらどこかに電波を飛ばしていて。
楽しい夢なのは違いない。
思わず隣の彼に向けて「超楽しいですね」なんて声をかけたが、隣には誰もいない。
右を見ても、左を見ても、遠くに目を凝らしても。「彼」がいなかった。
何かが足りない気がして。でも、それが何かわからなくて。
胸が苦しくなる。
絶対に忘れてはいけない何かがあるはずなのに。
ふと、体が優しい温もりに覆われる。何かに撫でられているような感触も。
そんな感触がとても気持ちよくて。どこか覚えがあって。
あぁ、そうか。やっと思い出した。
◾️◾️。それが彼の……。
ゆっくりと意識が覚醒していく。
不安になるようで、でも気持ちのいい夢を見ていた気がする。
開いていく視界の中で、肌の温もり。つまりは彼が私を抱きしめていることを把握する。
ふと布団の中を見ればお互いが全裸で寝ていて。そういえば昨晩、セックスをした後に疲れて全裸で寝てしまったのだと思い出す。
少しだけ恥ずかしい気持ちになる。けれどもそれ以上に嬉しい気持ちが勝っている。
今寝れば、さっき以上の気持ちの良い夢が見れそうだと思った。
だから私も、彼に密着するように背中に手を回し体を近づける。
彼の唇に優しいキスも忘れない。
「超おやすみなさい。良い夢を」
そう言って、気持ちの良い微睡みに身を任せるのだった。
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