調べてもわからなかったので、みんながアイテムの拠点で寝泊まりしていることにします。勉強不足ですいません。
デート。
それは男の真価を発揮するものである。事前に計画を練りに練ってシチュエーションを何パターンも計算。
想定外の事態が起きぬように思考を張り巡らせる。
もし彼女を楽しませることができなければ、その時点で男としての価値が定められ、少しづつ冷めていき、いずれは破局する。すなわちデートとはこれからの2人を左右する重要なイベントなのだーーーー!
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なんてどこかの元テニスプレイヤーのように熱く考えてはみたが、映画鑑賞なら超C級映画を自分なりに考えて一緒に見れば最愛は喜んでくれるし、お家デートも気づけばまったりとしている。
そもそも付き合ってからの期間よりも、友人でいた時間の方がはるかに長い。
友人として遊びに行った回数はかなり多いが、カップルとしてデートした回数は片手の指で数えきれてしまう。
付き合い始めてまだ二ヶ月も経っていないとはいえ、一般のカップルよりもデート数は少ないだろう。
こうしちゃいられない、と思い行動し始める。
バッと隣を向く。
僕の急な行動に驚いた顔をしている最愛。
デートでどこに行きたい?
そう聞いてみると、はぁ、と大きいなため息を吐かれた。
「急にテンション高そうな動きをし始めたんでどうしたのかな、なんて思ってたんですけど。
そんなこと考えてたんですね……」
「それに」と付け加える。
「こうやってほぼ同棲みたいなものしてるんで、デートとか考えられないんですよねぇ。
私としては貴方さえ一緒にいれば超楽しいんですけど……」
なんてことを頬を少し赤く染めて言われると照れてしまう。
ちなみにほぼ半同棲というのは、最愛は仲の良い4人組でマンションの一室を借りていて、そこで寝泊まりをしている。しかし、付き合い始めてからは僕の家と4人組のマンションの2つで寝泊まりをしているのだ。
アパートにある僕の部屋にも最愛の荷物が多くなってきているし、最終的にはこの部屋だけで寝泊まりするようになるのだろうか。
閑話休題。
あぁ、でもどうしようか。
外は寒いが、久し振りに外にデートをしたくなってきてしまった。
最愛が良ければ映画鑑賞にでも行きたいのだが……。
「映画ですかぁ……ちょっとパンフレット見ますね〜」
なんて言いながら、近くに落ちていた映画情報が載っているパンフレットを手に取りめくっていく。
チラリと見えた作品名は『恐怖!迫り来る百頭サメ』や『消しカス〜その誕生に密着〜』なんてタイトルのものが多かった。最愛の趣味は健在だなぁ、と微笑ましくなる。
「よしっ!超面白そうな映画見つけましたし、超行きましょうか!」
ワクワクしながら言う最愛は超可愛い。
念のためのカイロを取っておき、最愛に渡すと「超助かります」と一言。
部屋の電気を消してドアを開ける。もうこの時点で寒い。
ドアから出た瞬間には凍りつきそうなほど寒かった。
「うぅ……超寒いですねぇ……」
寒い風を一身に受け止めながら歩いて行く。
大きなビルに付いている電光掲示板を見れば今の気温は8度だそうだ。
そして今の最愛の服装は、オレンジ色のパーカーにホットパンツ。僕だったら寒すぎて、とてもじゃないが外に行こうなど思わない。やはり女子の足は鉄か何かなのだろうか。
「むっ、今失礼なこと考えてるでしょうけど、女は寒かろうが暑かろうがオシャレに命を超かけるんです。寒いからオシャレをしないとか甘えです」
……すごいな。最愛らしいといえば最愛らしい考え方だ。
そこらの男よりも男らしい。ちなみに僕はそこらの男側だ。
「それに貴方の服装も大概……あぁ、いや、なんでもないです。人それぞれですもんね」
と温かい笑みを向けてくる最愛。
……?
僕の服装はおかしいのだろうか……。
『I love 学園都市』という文字が大きな星で囲まれているパーカーを着ているだけというのに。
服屋で運命を感じて買った品だが、なかなか気に入っている。
「……それにしても本当に寒いです。
あぁ、そうだ。手を繋ぎましょう。そうすれば片手だけでも暖かくなります」
そう言って手を出してくる彼女の顔は少しだけ赤かった。寒さのせいか、別の理由か。
手を繋ごう、なんて本来なら男の僕が言うべき台詞なのに、やっぱり最愛はかっこいい。
ゆっくりと手を繋ぐ。
繋いだ手はとても小さくて、柔らかくて。それに人間らしい暖かさもあった。
手も温まったが、どこか、別の部分も暖かくなった気がした。
短いですがここまで。
デート編は後編のようなものも書こうと思います。
感想評価待ってます。
追記 主人公のパーカーは、アレイスターをモチーフに考えました。
18/12/2 R18日間ランキング2位。ありがとうございます。