番外編として書こうとしていたのですが、やっぱり本物のヤンデレはまだ手に負えなかったので、ヤンデレ風味で我慢してください。
ヤンデレ。
それはメンヘラとは違い特定の人物に依存することだ。
メンヘラとヤンデレの違いが分かりづらい、という声をよく聞くが分かりやすいように例を出すと、
メンヘラ「誰も私に構ってくれないなら死んでやる!」
ヤンデレ「貴方が私に構ってくれないなら死んでやる!」
極端ではあるがこういう風だろうか。
個人的にはメンヘラよりもヤンデレの方が可愛げがあると考えている。
✴︎ ✴︎
僕ははじめ、ヤンデレなんて漫画や小説の中だけのものだと思っていた。
主人公に他の女が近付けばその女を躊躇なく脅すし、男に対しては厳しい束縛をする。
そんなことをする女性が現実の世界に存在しているなんて考えたこともなかった。
しかし、存在してしまった。
よりにもよって、僕の恋人が。
無能力者の僕とは釣り合わないようなレベル4の能力者で、さらさらのショートヘアにいつも際どいセーターのようなワンピースを着用している。少し小さめな体型をいつも気にしているところがとても可愛い。
そんな彼女に僕は今、足を椅子に拘束され、腕は背もたれの後ろで手錠を付けられ、胴体は紐で背もたれに固定されている。どこも痛くないようにされているところに彼女の優しさがうかがえる。
「ねぇ■■、この女……超誰です?」
現実逃避していた思考が彼女の言葉によって引き戻される。
「ちゃんと聞いてます?私は貴方のために言ってるんですよ?他の女によって超大切な貴方が汚されないようにって」
彼女は自身の手に持っている写真をペチペチと指で叩く。
その写真には教室のような場所で僕と女性が楽しそうに話している姿が映っていた。
その女性はクラスの委員長で、独りになっていた僕を気遣って話しかけてくれた人だ、そうやって僕が言えば、
「へぇ、そうなんですか……はぁ………面倒ですね…」
大きなため息をついて、ボソッと独り言のように話す。
その独り言は隠す気がないのだろう、普通に人と話しような声の大きさで、僕の耳にもしっかりと入ってきた。
僕の彼女は僕に対して一途な気持ちを向けてくれている。しかし、現在進行形で縛られているように、その愛が少しばかり行き過ぎている気がしなくもない。
彼女は初めからこうだったのか、それとも僕に原因があるのか。
理由はさっぱりわからない。
けれど歪んでいるのは彼女だけでなく、僕もだろう。
なにせヤンデレともいうべき彼女が僕を求めてくれるのが、とても、嬉しいからだ。
僕は変態だし、ドMだ。
縛られるのに若干の抵抗はあれど、嬉しかったりする。なんなら興奮する。
そんなことを考えていれば、彼女は下を向いてポツポツと話し始める。
「貴方がいつ他の女のところへ行くのか超怖いんです」
他の女……というと委員長のような人だろうか。と言っても、最愛以外の女を恋愛的な目で見たことがない。
僕は最愛を愛しているし、他の女のところになんて絶対行かない。
ここまで熱烈に僕を愛してくれる人なんか世界中を探しても最愛しかいないし、そんな最愛を僕は好きになったんだから。
それが例え歪んだ愛であろうと関係ない。
そんな考えを僕が話すと、
「……そんな事は超知っています。それでも、こうして束縛しないと私はいつも不安なんです」
こちらを見上げるように見てくる最愛の瞳には涙が溜まっていた。
「いつか貴方が私から離れるんじゃないかって、私と別れて他の女のところに行くんじゃないかって…」
ポロポロと溢れる彼女の涙は許容量を超えた僕への愛なんじゃないか、なんて自意識過剰に考えてしまうのは現実逃避だろう。
僕は無意識に、無自覚に彼女を不安にさせていた。
僕はこうして毎回彼女を不安にさせてしまう。そんな自分が情けなくて、不甲斐ない。
数秒前の、彼女のヤンデレに興奮するなんて考えていた自分を殴り殺したい。
そう思っていた時、
「だから……絶対に離しません」
ギュッと抱きしめられる。
「こうやって私が貴方に迷惑を超かけているのに、貴方はいつも自分で自分を責めますよね」
そう…なのだろうか。
こうやって最愛に束縛されているのも僕が勘違いをさせるようなことをしたからだし、悪いのは僕だと思うんだけど。
それに最愛がヤンデレになったのもいつも僕が彼女を不安にさせているからだと思う。
その旨を告げてみると、
「ち が い ま す !」
大きな声で否定される。
違くないだろうに。僕が彼女に心配や迷惑をかけているからこうして束縛される。
「あぁもう!超めんどくさい人ですね!」
僕の後頭部を掴み、こちらの目をじっと見る最愛。
その瞳は怒っているように見えた。
「私がこうして異常に貴方に執着するようになったのも、貴方が私に迷惑をかけていると思っていることも!私は一度だって迷惑だと考えた事はありません!」
………。
「そう思うことに深い理由なんていっっっっっっさいありません」
……。
「私が貴方のことを超好きだから。それだけです」
くしゃりと微笑む最愛。
最愛が異常に執着するようになったのは僕のことが好きだから。
僕を束縛するのは彼女を不安にさせているからではなく僕のことが好きだから。
あぁ、本当に。僕はめんどくさい奴だ……。
「えぇ、貴方は超めんどくさい人です」
僕は彼女に好きだと言ってもらわないといつも不安になってしまう。
「何度でも私は貴方のことが超好きだと言ってあげますよ」
どの部分をとっても、普通で平均な僕は可愛い最愛に釣り合いが取れないかもしれない。
「いえいえ、私は貴方の超良いところを何個も知っています」
こうしてまた彼女を不安にさせるかもしれない。
「不安になるのは嫌ですが、私を好きでいてくれるなら特別に超許しちゃいます」
本当にありがとう。最愛。
「いえいえ、こちらこそ。私は後ろ向きな思考の貴方も超好きなので問題ないです」
愛してるよ。
「ほぇっ……あ、は、はい。私も超愛してます」
……この流れで言うのもなんだけど、手を縛っている縄を解いてくれないだろうか。
ずっと後ろ手で縛られていたためか少し痛い。
「っと、あー、そうですね。超解いてあげたいんですけど……」
ごそごそと、僕の股の部分を触る最愛。
えっ、ちょ、まさか……
「んっ、やっぱり超勃起してますねっ!」
えぇ…いや……超可愛い最愛に抱きしめられて甘い良い匂いを嗅いで、愛しているなんて聞いて勃起しない男はいるだろうか。
いや、いないだろう。
「なに開き直ってるんですか。普通抱きしめられただけでこんなに勃起しませんよ」
いや、それはする。
「えっ」
彼氏としての贔屓目をしなくても最愛は超可愛い。
しっとりとした美しい髪に整った年相応な可愛い顔、大きいとはいえないが女性らしい柔らかい胸、引き締まった脚にハリのある美しい肌。
どれをとっても素晴らしいし、こんな可愛い子に抱きしめられて勃起しない男はホモか特殊性癖以外にいないだろう。
「わ、分かりましたから!貴方がどれだけ私が好きかよーーーく分かったんでストップです!それ以上言うと抜いてあげませんよ!」
褒めると抜いてあげないとはどういうことなのだろうか。
「ほら!超静かにして勃起させたままにしといてください!」
了解です。
「……じゃあ、ズボンとパンツを下ろしますね……」
ズボンとパンツを下ろす時に少しだけ腰を浮かして下ろしやすくする。
そして、パンツを下ろした瞬間、ブルンっと現れる息子。
自慢できるほどではないが、日本人の平均の少し上くらいだろうか。
「うっわ、ズボンの上からでも分かってましたけど超勃起してるじゃないですか。超窮屈そうですね」
観察するように息子を見る最愛。
まぁ、確かに少しだけ窮屈で痛かった。
「それじゃあ……触りますね〜」
そういってワキワキと手を近づけてきて……
「と言いながら舐めちゃいますっ!」
突然の快楽に下腹部を見れば股間に顔を埋めている最愛。
亀頭を重点的に、カリ首を重点的にジュルジュルと舐められる。
「………んっ…ほう……れすか?……きもひいいれふか?」
咥えたままモゴモゴと話されて更に気持ち良くなってしまう。
何度もフェラされて僕の気持ちいいところは全部知っているというのもあるし、拘束されている状態のフェラという背徳感のせいか、いつもよりも気持ちがいい。
しかし、まだまだ射精感は現れない。
「んっ……はぁ……れろぉ…■■はここ舐められるの超好きですよねぇ…」
咥えるのをやめて竿を指でシコシコと擦りながら、亀頭や鈴口、カリ首を舌で撫でるように舐める最愛。
あっ、まずい、イきそう。
突然の射精感。
数秒前まで余裕で耐えれそうなんて思っていたのにどうにも我慢できそうにない。
もしかして、僕は早漏なのだろうか……。
「あっ、ビクビクしてきましたね?いいですよ。咥えるんで、いつでもどうぞ」
亀頭だけを舐めるのをやめてまた咥えてジュポジュポと頭を上下に振る最愛。
裏筋を擦り上げるようなフェラに耐え切れるわけもなく、呆気なく射精してしまった。
「んぐぅっ……んっ…んっんっ……ぷはぁ……相変わらず沢山出しますよねぇ…」
ちゃんと飲み切りましたよ、なんて言いながら開く口の中にはたしかに精子は見当たらない。
「ほんと超溜め込むのやめてくださいよ。ネバネバして喉に絡みそうなものを飲む私のことも考えてくださいよね」
いや、この前オナニーしてもいいって言うからオナニーしたら『私以外の女をオカズにオナニーしないでください!』なんて言うから気軽にオナニーを出来なくなってしまった。
それに飲み込むことを強要しているわけじゃないんだから、吐き出せばいいのに……。
「まぁ、いいです。それじゃあセックス。しちゃいましょうかっ」
切り替えの早い最愛も超可愛い。
こういう愛を確かめ合うのって良いですよね。