※この作品はR-18です。

マモノムスメイクライ   作:I to so

3 / 4
mission3

男「着いたぜにいちゃん、ここがレスカティエだ。」

 

検問所を通り抜けてからしばらく経った後、ネロ達は目指していたレスカティエの外壁の門の前へとたどり着いていた。

 

ネロ「助かったぜおっさん。この借りは必ず返す。」

 

男「いいのさこれぐらい。お安いご用さ。」

 

そう言って男はネロを降ろした後、レスカティエの中へと進んでいく。彼とはここで別れることになっていた。

 

中へと入っていく男を見ながら、ネロは道中男と話していた事を思い出す。

 

 

 

ここレスカティエはサキュバスが多く住む国だと言う。

というよりも、殆どの魔界や、魔界にはなっていないものの魔物娘と深く交流している親魔国家では、多くのサキュバスが住んでいるという。

 

その為、ネロのような未婚の男が一人でぶらつくのはとても危険なのだそうだ(性的な意味で)。

とはいえ、ネロも自分のいた世界の悪魔ではあるが淫魔に誘惑された事が無いという訳ではない、いざとなれば力ずくで対処出来るし、何より悪魔は掃き溜めのような臭いがするのでそもそもそんな気分にならないのだ。

 

だが、ここの魔物娘や魔界獣からは掃き溜めのような臭いはしないし、魔界と人間界の境にある検問所と魔界(レスカティエ)の中心に近いこことでは空気中の魔力の濃度が段違いの筈なのに、魔界の魔力から感じるピリピリとした感触もない。

その代わり、甘ったるい匂いがするものの、不快感が感じられずむしろ清々しさすら感じているのだが、それがかえってネロを不安にさせた。

その為、ネロはレスカティエに対する警戒心を強めていた。

 

これらのことに加え、ここの土地勘もない以上簡単に仕事を見つけられないと考え、少し心配していたネロだったが、男はネロに案内人を頼んであると言った。

 

 

 

ネロ「その、案内人ってのはアイツの事か?」

 

城下町の中へと進んでいく男と入れ違いに此方に向かって進んでくる人物がいる。

検問所にいた他の鎧を着た魔物娘とは違い、彼女の格好はかなり軽装で、鎧の類いを身に付けてはいなかった。

 

そして、彼女はネロの前に来ると

 

「君が新しくレスカティエに来てくれた人だね。

始めまして、私の名はセラータ、この国にある魔界銃士の部隊の一つ、宵闇部隊の隊員さ。」

 

そう言って帽子を取り、優雅にお辞儀をする。

 

ネロ「ネロだ、アンタが案内人で合ってるな?」

 

セラータ「ああそうとも、よろしく。」

 

顔を上げ、ネロに向かって微笑む彼女の頭や下半身には山羊のような角や蹄が生えていた。

また、魔界銃士と名乗っていたように、彼女の腰には銃とホルスターかあった。

 

セラータ「さて、早速だがレスカティエを案内しよう、たしか仕事を探しているんだったかな?」

 

ネロ「ああ、アンタらで言うとこの『魔界戦士』ってのがあっちでやってた仕事と似てるって聞いたが?」

 

セラータ「たぶんね、入ること自体は簡単だから今日中にもなれるさ。それじゃあ目的地も決まったことだし、行こうか。」

 

 

 

 

 

 

 

セラータ「…と、言うわけで私達魔物娘は魔王様とその旦那様の勇者様のお陰で、こうして全員女性の姿になったというわけさ。」

 

ネロ「そうか」

 

城下町に入ってから数分後、ネロは彼女から魔物娘達の歴史について教わっていた。

ネロが魔物娘について全く知識が無い事を知った彼女が、それならと思い話したのだ。

 

セラータ「と言っても、あまり信じてもらえて無いようだがね。」

 

ネロ「何がだ?」

 

セラータ「さっきから顰めっ面しかしてないじゃないか。」

 

ネロ「ああ、それか。」

 

彼女から指摘されネロは自分がしていた表情に気付く。

 

ネロ「別に疑ってる訳じゃねぇさ、ただ、周りの目が気になるだけだ。」

 

そう、城下町に入ってからというものの、ネロは様々な視線に晒されていた。

だがその視線は、別にネロを警戒するものでも、ましてや危害を加えようとする目では無い。

 

セラータ「フフ、みんな君の事が気になるのさ。」

 

ネロ「それにてもだろ。」

 

ネロはセラータから視線を外し、周りを見渡す。

 

ネロ「……」

 

先程からネロを見ていた魔物娘達と視線が合うと、あるものは魅惑的な視線を送り返し、あるものは誘うようなポーズをし、またあるものは自分の胸や尻を見せつけるようにしてネロを誘惑する。

 

ネロ「全員サキュバスの魔力を持ってるってのは本当なんだな。」

 

そう言ってあきれた様子でため息をつくネロ。

セラータはそんな様子のネロを見て笑った後、再び話始めた。

 

セラータ「それじゃあ話を戻すけど、君は信じてくれるのかい?」

 

ネロ「ん?」

 

セラータ「人を愛する魔物がいると言うことを。」

 

ネロ「…まぁ、信じるさ。」

 

自分のいた世界の悪魔を思い出しながらネロはそう返した。事実、彼の世界も人間を愛した一人の悪魔によって救われているし、その悪魔の息子によって何度も救われている。

その他にも、片手で数えられる程ではあるものの、人を愛する悪魔をネロは実際に見てきたのだ。

 

セラータ「おや、案外すんなりと受け入れてくれるね。私達を見ても、信じてくれない教団の人も多いというのに。」

 

ネロ「まあな。」

 

少し照れ臭そうにそっぽを向きながらそう答えるネロ。

それが余程面白かったのか先程よりも朗らかに笑う彼女は、とある建物の前で足を止めた。

 

セラータ「っと、目的地に着いたようだね。」

 

ネロ「ここは、酒場か?」

 

セラータ「そうさ、私の姉が経営してる酒場さ。基本的にどこの酒場にも魔界戦士がいて、彼女達に頼めば魔界戦士にしてくれるさ。」

 

ネロ「随分と賑やかそうだな、と言っても女の声しか聞こえねぇがな。」

 

セラータ「まぁ、男性の魔界戦士は殆どいないからね。」

 

ネロ「この国に男が居ないって訳じゃねぇんだろ?」

 

 

 

セラータ「…訳を教えて上げようか?」

 

 

 

そう言って彼女はネロに近付き、耳元で呟くように喋りだした。

 

 

 

「魔界戦士である彼女達は、みんな飢えた獣なのさ」

 

「全員、自分と交尾してくれる未来の旦那様を探していてね」

 

「君みたいに誰も手をつけてない男がいたら」

 

「一目散に飛びかかって押し倒して」

 

「いきり立ったオチンチンをオマンコでくわえ込んで」

 

「パンっパンって音がなるほど」

 

「腰を振って」

 

「相手を骨抜きにしてしまうのさ」

 

「相手の方も彼女にメロメロになって」

 

「頭から魔界戦士になることなんてすっぽり抜けて」

 

「彼女を犯すことしか考えない一匹の雄になるのさ」

 

 

 

そこまで言って彼女は離れる、淫らな笑みを湛えながら。

 

 

 

セラータ「それじゃあ行こうか、ネロ」

 

そう言いながら酒場の扉を開ける彼女、その彼女の後に続いて、ネロは覚悟を決めた表情で酒場へと入っていくのだった。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

『魔界銃士』

 

 

親魔国家レスカティエに存在する兵士。

レスカティエでのみ生産されている銃を扱っており、戦場では狙撃や偵察をやっている。

詳しくは

『魔物娘図鑑ワールドガイド外伝Ⅱ

サルバリシオン

レスカティエの魔界騎士たち』

に載っているのでそっちを読もう!(丸投げ)

 

 

 

『宵闇部隊』

 

 

重要人物の狙撃よりも戦場での攪乱や制圧に重点を置いた魔界銃士。

部隊の半数以上がサテュロスで構成されており、又扱う銃が単発式のグレネードランチャーのような形をしているのが特徴。

彼女達が放つ『妖煙の魔弾』は他の魔界銃士のものよりも命中精度が高く、煙の範囲も広い。

又、弾にサテュロスの魔力が込められているため、煙を吸い込んだものはサテュロスのワインを飲んだ時と同様に、心地よい陶酔を味わうこととなる。

そして、この煙の中で囁かれる誘惑や堕落への誘いは教団の兵士達の心の中へと容易く入り込み、本能のままに答えてしまうという。

彼女達が打ち出す弾によって、昼間でも宵の闇のように暗くなることから名付けられた名前だが、一部の魔物娘達からは『酔いどれ部隊』とも呼ばれている。

 

 




ぼくのかんがえたさいきょうのへいし(まる)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。