※この作品はR-18です。

マモノムスメイクライ   作:I to so

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mission4

酒場の中へと入っていったセラータとネロ、そこには様々な種類の魔物娘達で賑わっていた。

 

角が生えている緑色の肌の大柄な女、下半身が蛇のようになっている女、手足が鳥のようになっている少女。

様々な姿、様々な色の肌をした彼女達だが、皆酒を呑んでいるためか一様に顔が赤い。

 

酒場の外の城下町に比べてサキュバスの割合は少なく、多種多様な魔物娘達で溢れかえっているが、やはりネロがいた世界の悪魔のような匂いはしない。

 

だが、全くの悪魔では無いようで、厚手の手袋で覆われたネロの右腕は彼女達に反応している。

 

セラータから聞いたこの世界の話と合わせて、益々彼女達は自分が最初考えていた悪魔とは異なった存在であると考えているネロを後目に、セラータは酒場の奥へと進んでいく。

 

セラータ「やあ皆、調子はどうだい?」

 

「よう!セラータ、仕事終わりか?」

 

「一杯飲もうぜ!」

 

「今日は奢りだ!」

 

セラータの挨拶に反応して、酒場にいる魔物娘達が返事を返す。どうやら彼女達とセラータは顔見知りのようだ。

 

セラータ「悪いがまだ仕事中さ、彼を案内しているんだ。」

 

そう言ってネロのいる方向を指し示す、それにつられて彼女達が視線を移し、ネロを視界に捕らえると。

 

「……依頼か?」

 

皆、目の色を変えてネロを舐め回すかのように見つめ始める。実際、何人かは唇をわざとらしく舐めている。

 

本当に獣だなとネロは思った、今の自分はさしずめ狼の群れに迷いこんだ羊の様なものなのだろう、少なくとも彼女達の目には獲物にしか見えていない。

 

だが、この程度の事で怯むネロではない。

 

ネロ「悪いが依頼をしに来たんじゃねえ、受けに来た。」

 

「へ?」

 

ネロのその言葉に疑問符を浮かべる魔物娘達、だが

 

セラータ「彼、ネロは元便利屋らしくてね、ここレスカティエで魔界戦士として働きたいそうだ。」

 

「…へぇ~」

 

セラータの話を聞き、さらに目を細める彼女達、その視線を気にもせずネロも酒場の奥へと進んでいく。

 

ネロ「それで、どうすりゃ依頼を受けられるんだ?」

 

セラータ「まぁまぁ落ち着いて、とりあえず此方に座ろうじゃないか。」

 

既にカウンター席に座っていたセラータが、自分の隣の席に座るように促す。

言われるがままにネロがそこに座ると、

 

「よう、アンタ魔界戦士になりたいんだって?」

 

その隣に、酒場に入った時に見かけた角のはえた緑色の肌の魔物娘が座り込んできた。

彼女以外の魔物娘達も身を乗り出して此方をうかがっている。

 

ネロ「なんだよ、入っちゃ悪いのか?」

 

そんな彼女達の反応に少々ウンザリしてきたネロ、自分のいたフォルトゥナではよく白い目で見られたものだが、それに比べればよっぽどマシでも、こうまで注目されるとやはりクルものがある。

 

「イヤイヤイヤ、大歓迎さ!ただし…」

 

ネロ「なんだよ」

 

「戦士って名乗る以上、それなりに腕が立たないと入れられなくてな。少しばっかし手合わせしてほしいんだが、なぁに怪我しないように手加減はするからさ。」

 

「ハッ、手加減ね、」

 

ナメられたもんだな、とネロは心の中で呟く。

別に自分自身の実力に慢心しているわけではない、自分よりも強い奴は世の中に大勢いるだろうし、それこそ、実際に自分の本気を遊び感覚で相手できる男をネロは一人知っている。

 

ネロ「………」

 

『ダンテ』

自分のはるか格上の実力を持ち、ネロの命の恩人でもあり目標でもある男。

半年前の大事件の際、色々あってダンテと本気の戦いをしたのだが、あれほど実力の差を見せつけられた勝負は初めてであった。

ダンテの繰り出す小手調べ同然の攻撃は、ネロにとって一瞬の油断も出来ない攻撃となり、逆にネロの繰り出す全力の攻撃は、軽くいなし、よけ、防がれ、反されてしまうのだ。

 

「あ~、もしかして今ダメだったか?」

 

ネロ「あ?」

 

そんな苦い記憶を思い出していたネロに彼女が声を掛ける。

 

「いや今、機嫌悪そうな顔してたからよぅ、もしかしたら武器を持ってないとか長旅で疲れてるとか思って」

 

ネロ「気にすんな、得物は持ってるし今すぐにでも始めていいぜ。」

 

「本当か!ヨシ!ならさっそくアタシと」

 

「先輩!こういうのは交流を深める的な理由で比較的若い私たちが相手した方がいいと思います!」

 

「イヤ、今回は相手の実力を引き出すのが目的だ、それなりに技術を持つ私が適任だと思うが」

 

ネロが手合わせを承諾すると、我先にと酒場にいる殆どの魔物娘が手を挙げて立候補しだした。

 

ネロ「血の気の多い奴等だな。」

 

酒場の中央で誰が相手をするのか揉めている彼女達を尻目に、隣にいるセラータに話しかけるネロ。

 

セラータ「戦うのが大好きという訳じゃないさ、戦いに勝って負かした相手と、普段自分達が妄想していることを叶えようとしているのさ。」

 

どういう事を妄想しているのかは分かるだろう、と付け加えた後、セラータは視線をネロの顔から腰へと移し、

 

セラータ「ちなみに、得物って言うのは君の腰にある銃のことかい?」

 

と、質問した。

 

ネロ「コイツか?」

 

コートを捲りホルスターに入った自身の愛銃『ブルーローズ』を見せるネロ

 

ネロ「よく銃を持ってるのが分かったな。」

 

セラータ「なに、ここに来るまでの君の姿勢や手の位置を見て気付いたのさ、私も銃を使うからね。」

 

「おや、銃を使うなんて珍しいね。」

 

そこへ、二人に出す水の入ったコップを持った酒場のマスターが表れる。

見れば彼女は、セラータと瓜二つの顔をしていた。

 

セラータ「紹介しよう、私の双子の姉アルバ姉さんだ」

 

アルバ「よろしく、ネロ、とりあえずこれを。」

 

ネロ「どうも、ここじゃ銃はそんなに珍しいのか?」

 

アルバ「少なくとも、この国以外の所では見かけないだろうね。」

 

セラータ「それとも、君の所では一般的なのかい?」

 

ネロ「いや、俺以外の奴は持ってねぇな。」

 

セラータ「成る程、それじゃあ「チクショー!」

 

セラータがネロに質問をしようとしたところ、セラータとネロの間に角のはえた魔物娘が入り込みカウンターに突っ伏してきた。

 

後ろを振り向き、集まっている魔物娘達を見れば、どうやら手合わせの相手をジャンケンで選んでいるようで、彼女以外にも負けた者が元の席にと帰っていた。

 

ネロ「そろそろ準備した方がいいか、オイ、手合わせはどこでするんだ?」

 

「ううう、酒場の裏手の広場、『グスン』案内するからちょっと待って。『ズビ』」

 

ネロ「OK、なあアルバ、荷物を預かっててくれ。」

 

アルバ「ああいいとも、そっちのケースも預かろうか?」

 

ネロ「コイツは今から使う、此方に獲物が入ってるからな。」

 

見るからに重そうな鉄製のケースを片手で持ちながらそう答えるネロ。

 

セラータ「それでネロ、君が使う獲物って言うのは一体何なんだい?」

 

ケースを見ながら先程遮られた質問をするセラータ、ネロがその質問に答えようとするがどう言えばいいか少し考えた後、実際に見た方が早いと返す。

 

ネロ「それに、相手は決まったようだぜ。」

 

ネロに促され、後方の彼女達を見れば、チョキを出している数人の魔物娘達の中心に、拳を突き上げ、生涯に一片の悔いが無いような表情をした魔物娘が立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、始めよう!」

 

そう言ってツヴァイヘンダーの剣先を此方へと向ける女性、彼女は先程拳を突き上げていた魔物娘である。

一見すると角や尻尾、羽もなく肌の色も多少色白なだけで人間と変わらない姿をしているが、彼女から感じる魔力やネロの右腕の反応から、彼女も魔物娘なのだと確信する。

 

ネロ「少し待ってな、すぐ準備する。」

 

酒場の裏手の広場に移動してから、鼻息を荒くし見るからに興奮している対戦相手とは裏腹に、落ち着いた様子で手に持っていたケースを地面に置くネロ。

 

周囲には二人の勝負を見ようと酒場にいた魔物娘達が集まっており、カウンターに突っ伏していた角がはえた魔物娘も、マスターから出された酒を片手に見に来ていた。

 

ネロとセラータが酒場に入って来たときには既に酔っ払っていた彼女達は、勝負の行方よりその後起きるであろう二人の交わりを待ちわびているようで、犯される時にネロがどんな表情をするのか、どんな可愛らしい声を出すのかと話し合っていたが、ネロはそれらを無視してケースを開く。

 

そのケースの中には片刃の大剣の刀身と幾つかのパーツが入っており、ネロはそれを馴れた手付きで組み立てる。

 

 

 

ネロ「準備出来たぜ。」

 

そう言って立ち上がったネロの表情にはこの世界に来てから初めての笑みが浮かんでいた。

 

彼の左手には奇妙な片刃の大剣が握られており、それをネロは地面へと突き刺しそして『柄を捻る』、その瞬間エンジンの唸る音と共に刀身の背面から火が吹き出す。

 

この光景に、周りの魔物娘達と対戦相手の魔物娘も驚く。

 

前から、特にダンテに負けてからはどうにも下に見られるのがネロは気に食わなかった。

今回も、酒場に入ってから向けられる獲物を見る目が気に入らず、どうにか見返してやろうと考えていた。

そんな時、彼女達の方からご丁寧にも場を用意して来たのだ、利用しない手はない。

レッドクイーンでの掴みは上々、後は

 

「暴れまくるだけだな」

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

『レッドクイーン』

 

ネロが使う規格外の大剣。

フォルトゥナでは悪魔の強靭な皮膚や甲殻を切り裂けるように、騎士達の用いる剣にはイクシードと呼ばれる推進機構が備わっているが 、ネロの剣はより頑丈に、より大きく、より推進力を強くした結果、両手でも持ち上がらないほど重く、火を吹くほどの推進力を持った常人には扱えない代物になっている。

サラマンダーさん大興奮間違いなしの一品。

 

 

 

『ブルーローズ』

 

ネロが使うこれまた規格外のリボルバー銃。

一度に二発の弾丸を発射し、先に当たる一発目は敵の体表を傷つけ、後の二発目は敵の内部を貫くようになっている。

大事件の後の半年の間に、魔力によって弾丸を撃てるようにネロ自身がなったため、弾切れの心配は無くなった。




片腕義手のデビルハンターのゲームをやったり、片腕義手の忍者のゲームをしていたらこんなにも遅れてしまいました。
申し訳ありません。
もっと言えば、両方のお父さんがとても強く、攻略するのがかなり大変だったのが原因です。
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