【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「そうそう、なかなか上手ですよ、スクルズ殿。じゃあ、もう一度最初からやりましょうか。口を大きくあーんとあけて、それから舌先を絡ませるんです。俺の顔を見てください。気持ちのいいときには、そんな顔をしますから。それを目安に刺激する場所ややり方を変化させてください」
一郎がそう言うと、何度も同じことをやらされて顎が疲れたのか、スクルズは一度大きく息を吐いてから、呼吸を整えるような仕草をした。
また、焚き火の横で、馬車からおろした木製の椅子に腰掛けている一郎に対して、スクルズは一郎の脚の間で地面に跪いている。
両手は後手に拘束させた。
拘束しているのは、一郎の施した粘性体の縄だ。
昨日のことだが、屋敷で破廉恥ファッションショーをしているとき、コゼが裸体に特殊な糊でカードを貼りつけてやってきたとき、一郎は同じようなことができないかと、ふと思ったのだ。
淫魔師として、この世界に召喚された一郎は、性交のときに自分の思うままに怒張にゼリー状の潤滑油をまぶすことや、体液を自由自在に媚薬成分に変質させることなどが、最初からできた。
だから、できるのではないかと思ったが、やったらできた。それは不思議な感覚であり、本当は前からできたのに、ただやろうとしていなかっただけだというような感覚だった。
あまりにも、呆気なかったので、当の一郎が内心で驚愕したくらいだ。
また、スクルズを後手に拘束しているのは、特段の意味はない。
一郎がその方が興奮するからだ。
いかにも、女を征服しているという気持ちになる。
また、拘束で興奮しているのは一郎だけじゃない。
スクルズもまた、一郎の性器を縛られて奉仕するという行為に、すっかりと欲情しているのは、ステータスを確認するまでもなく丸わかりだ。
「では、やらせていただきます。最初は口づけでしたね」
スクルズが一郎の怒張の尖端に口づけをして、ぺろりと先っぽを舐めた。
王都三神殿の筆頭巫女といえば、かなりの格式であり、スクルズ自身は貴族出身ではないようだが、それに匹敵する権威もある。
しかも、スクルズは王都三大美女に数えられるほどの美貌である。さらに、人当たりのいい穏やかな性格ということでも有名で、王都で、民衆からもっとも慕われている女神官に間違いないだろう。
そんな女に、生まれて初めてのフェラチオをやらせるというのも、少し怖い気持ちもあるが……。
「……至らないところは、どんどん教えてくださいね、ロウ様」
スクルズがすぐに一郎が教えたままに、大きくはない口を精一杯に開いて、一郎の怒張を口の中に含ませた。
スクルズの舌が本格的に一郎の怒張を口の中で舐め始める。
ぎこちないが、一生懸命のスクルズの舌の刺激が気持ちいい。
「いい感じです。気持ちいですよ。余裕ができたら、舐め方に工夫をしてください」
一郎の言葉に、舌を動かしているスクルズの顔が小さく頷く。
そして、スクルズが後手の身体を膝立ちのまま少し前にずらして、一郎の怒張を口の奥まで咥え直す体勢にした。
一郎の怒張の先端を口に含んだままスクルズが身体を動かすので、大きな刺激が一郎の股間に込みあがり、それだけで射精しそうな錯覚まで起きる。
もちろん、自制する。
「ああ……。そこ、気持ちいいですね。先っぽの割れてるところ、もう少し強くしてもいいですよ……。そうそう……。だけど、同じ場所ばかりはだめです。どんどん、変えて……。あ、ああ……、そんな感じです……」
「ん、んんっ」
かなり長くこれをしているので、疲労も溜まってきたようであり、スクルズの鼻息が荒くなってきたのがわかった。
「ほらっ、もっと工夫するんです。口でできる思いつく限りのことを試してください。とにかく、俺を射精させないと、いつまでも休憩はないですからね」
しかし、一郎はあえて、鬼畜な言葉をかける。
すると、思ったとおり、スクルズの欲情の度合いがあがり、ステータスの「快感値」がごそっとゼロに接近した。
もうすぐ完全に陽が暮れるだろう山街道沿いにある小川の河原である。
今夜はこの辺りで露営ということになり、街道から脇に入り、露営に都合のいい河原を見つけて、ここに馬車をとめたところだ。
すでに、夕食の支度も終わり、野獣や盗賊避けのための結界も刻み終わっている。また、馬車を曳いてきてくれた馬の世話も済み、その馬は少し離れた場所で自由に水を飲んだり、草を食んだりしている。自由にさせても、結界の外には行けないので、逃げる心配もないし、野獣に襲われる危険もない。
さらに馬車の中の寝床の準備も完全だ。
つまりは、あとは夕食をみんなで食べて、やることをやって寝るだけというところだ。
もっとも、これらをやったのは、一郎ではなく女たちだ。
結界と夕食はスクルズが買って出て、ほかのことは三人娘たちが手分けして行った。
一郎は見ていただけだ。
手伝おうとは思ったが、あまりにも全員の手際がいいので、なすすべがなかったというところだ。
ところで、いま露営をする馬車の横にいるのは、一郎とスクルズだけだ。
河原の奥は、樹木の拡がるまばらな林になっていて、エリカたちは鍛錬をしたいからと、スクルズに一郎のことを託して、三人で奥に入っていった。少し前のことだ。
遠くから、それらしい声や音がするが、まだ戻っては来てない。
スクルズが腕を振るうと張り切った牛肉と野菜をスクルズ特製だというソースで煮込んだ煮物料理も完全にできあがり、いまは焚き火の横の石に載せて、スクルズの魔道で保温をしている。
エリカたちが戻れば、すぐにでも食べれられる状態だ。
それはともかく、ちょっと空いた時間ができると、どうしても一郎の中の好色の虫が湧き、女たちを抱きたくなってしまう。
淫魔師レベルが“75”まであがったことが関係していると思うが、おそらく一郎は、かなりの淫乱体質になっていると思う。頻繁に女を抱かせてもらわなければ、まるで喉が渇いたかのような苦しい気持ちにまでなるくらいだ。
それでいて、周りには一郎が誘えば、絶対に断ることなく、むしろ、一郎が手を出すのを待ち望んでいるような美女たちがぴったりと横にいるのだ。
だから、どうしても、四六時中、誰かしらの女を愛しているという状態だ。
少しは休ませないととは考えるが、自制はきかない。
目の前のスクルズにしてもそうだ。
試しに、これまでに口で男の性器を舐めたことがあるかと訊ねたら、とんでもないと首を横に振るので、だったら、そのフェラチオの練習をしましょうかと、半分冗談で声をかけると、二つ返事で応じてきた。
どうやら、スクルズは一郎がなにを言おうとも、断る気はなかったようだ。
もっとも、フェラチオ自体がなんのことなのか知らなかったみたいであり、いまは一から教えながらやらせているところである。
また、フェラチオの単語も知らなかったスクルズだが、それでいて、まったく性に
スクルズの告白によると、少女時代の神学校では、魔道の鍛錬と称して、夜な夜な百合遊びを繰り返していたらしく、女同士についてはしっかりと生娘でもなく、大人の身体を持っていた。
それでいて、男相手はほぼ一郎が最初の相手なのだ。
まさに、理想の女というところではないだろうか。
「じゃあ、次は、犬が水を飲むように、口を開けて舌だけで舐めるとか……。顏を動かして、睾丸をしゃぶるというのもいいかもしれません」
一郎の指示のままにスクルズが口と顔を動かして、一郎の股間を舐め尽くしていく。
まさに、目の前の女を征服しているのだという気持ちになっていい心地だ。
それに、スクルズは旅装だが、しっかりと高位巫女の装束を身にまとっている。その恰好のまま、破廉恥な口吻をしているというアンバランスさが一郎の嗜虐心を駆りたてる。
一郎は、思いつくままに、スクルズに舐め方の指示をした。
スクルズは、そのすべての指示になんの躊躇いも示さずに従っていく。
ところで、スクルズの両手首を背中で拘束している粘性体の術は、今回は初めてやってみた技なのに、前からできることだったような感覚だ。
ただの勘だが、おそらくもっと、この身体はいろいろなことが可能だと思う。
一郎の淫魔師の身体……。
一体全体、どのくらいの潜在能力があるのだろう……?
もしかして、もっと粘性体を操っていやらしいことも可能か……?
ふと思った。
一郎は跪いているスクルズのスカートの中に、粘性体が存在していると想像してみた。
すると、果たして、次の瞬間、スクルズの内腿にぴったりと粘性体の塊が出現したのをしっかりと感じることができた。
すごい……。
自分でも驚いた。
粘性体を出現させたことだけじゃない。
しっかりとスカートに隠されているスクルズの股間に、粘性体が存在しているのが感覚でわかるのだ。
まるで透視術でもあるかのように……。
「んんっ?」
スクルズが違和感を覚えたのだろう。
腰をちょっと反応させるような動きをした。
一郎はスクルズが逃げないように、肩先を押さえた。
粘性体は、一郎の想像のとおりに、柔らかくもできるし、固くもできそうな気がした。限りなく液体のように薄くすることもできるし、逆に硬い石のようにすることも……。
一郎はスクルズの内腿に貼りつかせた粘性体をスクルズの下着の隙間から入り込ませて、股間全体を覆うようにして、ぶるぶると振動させてみた。
「あっ、なにが?」
スクルズが驚いて口を開いて悲鳴をあげた。
一郎は笑いながら、ぐっとスクルズの頭を一郎の股間に押しつけ直す。
「ご褒美ですよ。だけど、途中でやめようとしたのはいただけないですね。じゃあ、今度は罰です」
肉芽の周りの粘性体だけの硬度をあげて、きゅっと抓るように動かす。
「んぎいっ」
スクルズが顔をしかめてびくりと身体を硬直させたが、とりあえず舌だけは離さなかった。
一郎は誉め言葉の代わりに、粘性体を再び柔らかくして、股間全体をくすぐるように動かす。
「んっ、んんっ、んんっ」
スクルズの身体が震えだす。
一郎はさっきの肉芽を抓るような痛みさえも、実際にはスクルズには大きな快感だったのを知っている。
スクルズは一郎の股間を拘束されて舐めさせられた段階で、かなり欲情を示していたが、ステータスの「快感値」の数値が一気に下降していく。
「ほらほら、刺激にかまけてはいけないですね。もっと集中するんです。舐めて、舐めて」
一郎はそう言いながら、さらにスクルズの股間に忍び込ませている粘性体の振動を激しくした。
スクルズの反応が大きくなる。
一方で、一郎は自分の能力に感動さえしていた。
これはかなりの能力だ。
しかも、武器としても遣えるだろう。
そういえば、あのノルズは粘性生物のウーズを操り、武器としてエリカたちを襲った。
一郎の粘性体は生物ではないが、まったく同じことができるだろう。
例えば、粘性体を男根のような形状にして、女陰に挿入するとか……。
スクルズの股間に貼りついている粘性体の量を増やして、表面を振動させながら膣の中にも入り込ませていく。
だんだんと、男根の形状にして、堅さもそれなりに変え、さらに律動のような動きも加える。
「んふううっ、んはあっ、んんんっ」
スクルズの身悶えがさらに大きくなる。
そのとき、林の切れ目から三人娘たちがやって来るのが、遠めに見えた。
鍛錬とやらが終わったのだろう。
一郎は終わらせることにした。
「気をやっていいですよ、スクルズ殿。それに合わせて射精します。全部飲むんですよ」
なんだかんだで、スクルズを性奴隷とする支配を刻んでから十日余り──。
毎日のようにやってくる目の前の女神官様を、一郎は毎日、一度ならずも、二度三度と抱いている。
すでに、なにをどうしたら、スクルズが達するかなど、完全に把握している。
一郎は粘性体で、スクルズを絶頂させる刺激を激しく加えてあげた。
「んんんんっ」
スクルズががくがくと腰を震わせ、すぐに絶頂をした。
一郎はスクルズの口の中におもむろに精を放つ。
「んふっ、んぐっ」
精を出した一郎はスクルズの口から男根を抜き、同時にスクルズの腰や両手首にまとわりつかせていた粘性体を消失させる。
風に溶けるように、全ての粘性体が一瞬にして消えていった。
「はあ、はあ、はあ、あ、ありがとうございました。そ、それと、つ、次はちゃんとします。だから、もっと教えてください、ロウ様……」
一郎の言葉のままに全部の精を呑み込んだらしいスクルズが、口の周りの唾液や残り精を舐めながら息を整えている。
そして、がっくりと脱力したように、その場に座り込んでしまった。
まるで精根尽きたという感じだ。
それにしても、本当は感謝の言葉を口にするのはロウ側だろう。
こんな美女にフェラをさせて、精まで飲ませたのだ。
それでお礼を言われるのなら、世の中にこれほど恵まれた立場の男もいないと思った。
「俺こそ最高でした。それよりも、ほら、ちゃんとして、スクルズ殿……。みんなが戻りましたよ」
一郎はスクルズに笑って声をかけた。
「えっ、あっ」
スクルズがやっと三人娘の接近に気がついたらしく、慌てたように乱れた装束や髪を直す仕草をする。
三人が目の前に来た。
「やっぱり、お愉しみしている──。あっ、まだ、しまわないでください。あたしがお掃除のご奉仕しますから……。やっぱり、筆頭巫女様くらいになると、自分のことをご主人様よりも優先するんですね。自分のことをするのは、ご主人様のお世話を最後までしてからですよ」
コゼが駆け寄って来て、スクルズの身体を押しのけるようにして、一郎の股間を咥えた。
「あっ」
スクルズが“掃除奉仕”と言われて、はっとしたような表情になる。
どうしようかと迷っているような仕草をしたが、一郎はスクルズを手で制する。
「問題ありません。ここはコゼに譲って、食事の支度を……」
「は、はい。み、皆さん、お疲れさまでした」
スクルズが慌てたように立ちあがって、焚き火の横に置いてある夕食の煮物に寄っていく。
まだ、少しだるそうだが……。
「あっ、ちょっと待ってください、スクルズ様……。ほら、コゼ、もう終わりにしなさい。さっき言ったでしょう? 最後に、今日の鍛錬の仕上げをスクルズ様にお願いしようよ。覚えているうちに連携動作を確認した方がいいわ」
そのとき、エリカが言った。
それで気がついたが、エリカだけでなく、シャングリアもそうだし、コゼもところどころに、擦り傷のようなものができている。服も少し汚れている。
かなり、激しく鍛錬とやらをやって来たのだろうか。
このところ、三人は時間を見つけて、魔術遣い相手の戦いの訓練を繰り返してやっているのだ。
先日、ウルズにやられたのが、かなりショックだった気配であり、エリカを中心にして、いろいろと模索のようなことをしているようなのだ。
いまも、それで頑張ったに違いない。
これもそれも、一郎を襲うかもしれないアスカの襲撃に対抗するためなのだから、一郎としては本当に申し訳なく思っている。
「はあーい、じゃあ、ご主人様、ありがとうございます。元気をもらいました」
コゼが一郎の男根を口から離して、ぱっと破顔する。
そして、手を伸ばして、一郎がズボンの前から出していた一物を下着とズボンの下に戻してくれた。
「待て、ちょっと傷があるな」
一郎は立ちあがろうとしたコゼをそのままにさせ、淫魔術でコゼの身体を探り、傷や打ち身のようなものを治療していった。
汚れはとれないが、傷はあっという間に消失していく。
「ロ、ロウ様は治療術もおできになるのですか? さっきは、不思議な粘性物を操る魔道を遣っておられたし、ロウ様は本当に何者なのです?」
スクルズが目を見開いた。
一郎はコゼの傷を治し終わり、次いでエリカとシャングリアを呼び寄せながら笑った。
「別に魔道が遣えるわけじゃありませんよ、スクルズ殿。だけど、俺が淫魔師という特殊な能力保持者ということはもう話しましたよね。俺は、支配している女に限って、治療術のようなものが使えます。それだけでなく、身体を操ることもね……」
スクルズの胸に粘性体を出現させて、両乳首を振動させる。
「きゃん」
スクルズがびっくりして両手で巫女服の上から胸を押さえた。
そのときには、粘性体は消失させている。
スクルズはなにが起きたのか、わからなかったみたいで、ただただ驚いている。
「粘性物を操る術? そんなことできるのか?」
コゼと場所を交代したシャングリアが一郎の治療を受けながら首を傾げた。
一郎は粘性体を飛ばして、シャングリアの両手首に手錠のように発生させ、それを背中側に移動させて、両方を密着させた。
「うわっ、なんだ?」
シャングリアが声をあげた。
横のエリカも目を丸くしている。
「こんな感じだ。なんで、こんなことができるようになったかは知らん。なぜかできるようになった。というわけで、いろいろと試したいんだ。実験台になってくれるか、お前たち」
一郎はシャングリアの粘性体による拘束を解除した。
これは面白い。
新しいこの能力は、かなりの応用性がある。プレイの幅も広がりそうだ。
「そ、それはいいですけど、その前に、今日の稽古の仕上げをさせてもらえませんか、ロウ様。スクルズ様にちょっと手伝ってもらいたいことがあるんです。その後でよければ、わたしたちは喜んで、ロウ様にお付き合いさせていただきます」
シャングリアに次いで、肌の擦り傷の治療を受けていたエリカが慌てたように言った。
「そういえば、そんなことをさっき言いかけていたな。連携動作の仕上げか」
一郎は思い出して言った。
さっき、エリカがそんなようなことを口にした気がした。
「いえ、仕上げというほどのものでも……。ただ、万が一、アスカ様のような魔女がロウ様を襲撃してきたときに、あたしたちでロウ様をお守りできるよう連携した戦いについて、模索しているんです。それで、スクルズ様に一度手合わせさせてもらえないかと……」
「ああ、練習台になって欲しいということか……。どうです、スクルズ殿?」
一郎はスクルズに視線を向ける。
「わたしでよければ喜んで……。もっとも、わたしは光魔道と呼ばれる浄化魔道や治療魔道が得手なのですが、攻撃魔道もひと通りこなせます。皆様の練習相手は十分にできると思います」
スクルズがにこにこしながら言った。
一郎は、それでふと思いついた。
「だったら、四人でバトルロイヤルというのはどうかな。四人入り乱れての対抗戦だ。ただ稽古するよりも、面白いんじゃないか」
一郎は言った。
しかし、四人はきょとんとした表情になった。
「ばとる……ええっと、すみません、ロウ様。ちょっと、その言葉がわかりません」
エリカが四人を代償するかたちで言った。
この世界の召喚されて以来、読み書きはともかく、会話については困ったことはない。一郎は普通に喋っているつもりでも、こちらの言葉に勝手に翻訳されている感じだなのだ。これも、召喚された影響なのようだが……。
だが、時折、この世界のない概念については、意味が通じないときがある。
いまもそうなのだろう。
「バトルロイヤルというのは、一対一ではなく、複数が同時に戦って勝敗を決める勝負だ。連携動作を確認したければ、最初は全員でスクルズ殿を倒すんだな。それから、三人で戦い、一番を決める……。そうだな。最終的に勝ち残った者にご褒美と、最初に脱落した者には罰を与えるか」
一郎は笑った。
四人が怪訝な表情になる。
「どんな罰で、どんな褒美なのだ?」
シャングリアだ。
「ううん、そうだなあ……。とりあえず、最初の脱落者の罰は、肉布団の刑というのはどうだ? 夕食のあとは、お前たちを抱かせてもらうけど、最初の脱落者の不甲斐ない者は、性交の後、俺の肉布団となって、俺の新しい技である粘性体術で身動きできなくなってもらい、俺の身体の上で寝てもらう。しかも、股間には俺の一物を挿入しっ放しにする。これを朝までだと、かなりつらいと思うぞ」
一郎は笑いながら言った。
我ながら馬鹿げた思いつきだが、一郎の男根を入れっぱなしで寝るというのは、かなりつらいだろう。
だが、やってみたい。
すると、四人の女たちが真っ赤な顔になり絶句した。
しかし、その表情がなんとなく奇妙だったので、一郎は困惑した。
「どうした?」
すると、コゼが息を嘆息するように大きく吐いてから口を開く。
「ご主人様は、まだあたしたちのことをわかっていないんですね?」
「わかっていない?」
一郎は首を傾げた。
「あたしたちは、みんなご主人様が大好きです。その中でもあたしが一番好きですけど……」
「なにを言うか──。ロウを慕っていることで、お前に負けるか」
「やめさいよ、シャングリア──。コゼも煽るようなこと言わないの」
突然にコゼの物言いにシャングリアが噛みつき、エリカが間に入った。
「ロウ様、わたしもお慕いしております。新参者ですが、誰にも……」
すると、スクルズまで割り込んできた。
一郎は苦笑しながら、慌てて四人を落ち着かせる。そして、コゼに話の先を促す。
「……とにかく、あたしたちは、いつでもご主人様に愛されることを望んでます。いつでもです。だから、ご主人様にくっついて寝るなんて、罰なんかじゃありません。それこそ、ご褒美です」
コゼの言葉に全員が大きく頷く。
一郎は唖然とした。
「ご褒美って、そんなんでいいのか?」
一郎の言葉に四人が揃って頷いた。
「もちろんです。じゃあ、やりましょうか。とにかく、ここはお互いに、相手に致命傷を負わせない代わりに、負けと思ったら、素直に負けを認めて離脱すること。それでいいわね」
「あんたが一番、聞き分けなさそうだけどね」
エリカが馬車に走って、そこに立て掛けてあった小弓と矢束を持つ。
それを合図にするように、四人がぱっと散ってそれぞれに武器を構えた。