【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
扉一枚挟んだ向こうに、親しくはないギルド職員がいる。
その緊張の中で、エリカは必死に激しい掻痒感と身体の疼きと戦っていた。だが、すでに股間と乳首の痒みは痛みにも等しいほどの大きなものになっている。
なによりも、アナルの中で暴れている触手付きの「ろーたー」の存在がエリカを追い詰めていた。
椅子に両脚を頭側にあげられた破廉恥な格好で拘束されている裸身から流れる汗がとまらない。
額はもちろん、首筋、うなじ、脇の下、股間、足先……。
すべての場所で水でも被ったように汗が滴り落ちている。
必死に身悶えをやめようとするのだが、あまりもの痒みは、エリカがじっとしたままでいるのを許してくれない。
痒い……。
疼く……。
狂うほどに痒い──。
「……えっ、ミランダに面会? こんな夜中に?」
一方で、イライジャは意地悪なことに、向こうが扉を開いたら、エリカの恥ずかしい格好が曝け出される状態にしたまま、何事もないかのように、扉越しにマーサと話を続ける。
とにかく、エリカはひたすら声が漏れないように、歯を強く喰いしばった。
「はい、とにかく、ミランダを出せと怒っていて……。明日にして欲しいと伝えたところ、そっちからすぐに戻れと言ったのに、どういうことだと……。あんまりの権幕で、あたし、殺されるかと思いましたよ」
また、職員当直のマーサという女職員の報告は、二人組の冒険者パーティがギルド長のミランダに緊急の用事ということで面談を求めているという話だった。そして、すでに冒険者ギルドは夜間閉鎖しているので、明日の朝にもう一度出頭して欲しいと告げたらしいだが、どうしても聞き分けないという話だった。
「はあ……。ミランダが呼び出したって、そいつらは言ったの?」
イライジャは困惑した口調になった。
そのときだった。
突然に、イライジャがエリカの左の胸をぎゅっと握り締めてきたのだ。
「あうっ」
エリカは思わず声をあげ、びくりと身体を跳ねあげてしまった。
『えっ? どうかしましたか、副ギルド長?』
マーサが驚いた声を出した。
エリカは懸命に口をつぐむ。
「なんでもないわよ。気にしないで、マーサ。それで、ミランダからの呼び出しというのはなんなの? 緊急クエスト? もっとも、あたしは聞いてないんだけど」
イライジャは平然とした口調で会話を続ける。
だが、話しながらも、エリカの胸への悪戯をやめてくれない。さらにくすぐるように静かにエリカの乳首に指を這わせ、さらに反対の乳首にも手を伸ばしてくる。
「んんっ」
エリカはまたもや、いやらしい声を出してしまった。
『ええっと……。そこに誰かおられますか?』
「いないわよ。気のせいじゃない。それで、そのしつこい冒険者とやらは、ほかになにか言ってるのかしら?」
マーサと扉越しに会話を続けながら、イライジャはエリカの乳首に刺激を与え続ける。
エリカには、もうただただ耐えるしかない。
しかも、ロウの「
いずれにしても、痒みと疼きに襲われている乳首に与えらてているイライジャの愛撫は、天にも昇るほどの快感に感じた。
だからこそ、それを耐えるなんてできない。
気がつくと、エリカはイライジャの手に乳房を押しつけるようにしていて、はっとして引っ込める。
すると、イライジャは深追いのようなことはせずに、すっと手を離す。
しかし、ほっとしたのは束の間だ。
乳首に刺激を与えられて、ほんの少しでも掻痒感が癒えてしまったことで、それがなくなった瞬間に大きな苦悶が襲い掛かってきたのである。
しかも、まったく癒されることなく放置されたままの股間が激しく痒いままだ。
それなのに、声も出せないし、身じろぎも許されない。
「うっ……、くっ……」
エリカは必死にこの痒みの苦しさに耐える。
イライジャは、そんなエリカの苦悶の顔を見ながらにやにやとするだけだ。
まったく意地悪だ。
『あっ、ああ……。それがとにかく、ミランダを呼べの一点張りだけで……』
「わかったわ。それで、そいつらの名は?」
『ゼノビア様とシズ様です』
「ゼノビアとシズ──?」
マーサのその言葉を聞いた途端にイライジャは爆笑した。
エリカもちょっと驚いた。
そして、思い出した。
そういえば、ロウがミランダに指示して、懲罰調教のやり直しだとか言って、どこかに逃亡したゼノビアとシズを呼び出した気がする。
よくは聞いていなかったが、確か、ターナ=ショーというタリオの女工作員のことを巡って、ロウに報告を忘れていたので、すぐに戻ってこないと、映録球でふたりの痴態をあちこちに公開するとか脅していたような気がする……。
「ははは、そうだったの。ごめんごめん、それなら聞いているわ。通してちょうだい。あたしが話をするわ。面談室に通しておいて」
『わかりました……。では、お願いします。そのふたりを入れます』
ほっとした様子のマーサが戻っていった。
その足音が遠くなったところで、エリカはイライジャを涙目で睨んだ。
「ひ、酷いわよ、イライジャ」
「ふふ、でも、満更でもなかったでしょう? それよりも、ちょっとのあいだ仕事してくるわ。悪いけど、それまで、あんたには待ってもらうわね。仮眠室に行ってくれる?」
イライジャがエリカが拘束されている椅子を押していく。
この部屋には、仮眠室と呼んでいる寝室が併設させているのだが、そこに連れて行かれる。
次いで、エリカを載せている椅子が寝台に横付けされた。
「一度解くけど、暴れちゃだめよ」
イライジャが懐からアナルでうごめいている者と同じ触手付きの「ろーたー」を取り出した。
そして、それをエリカの股間に押し込んだ。
「ひんっ」
エリカは激しく身体を震わせる。
ところが、次の瞬間、それがいきなり強く振動を開始した。
「んふうううっ、くうううっ」
そのあまりもの甘美感に、エリカは腰が抜けたように脱力してしまった。
すると、一瞬にして、太腿や胴体を縛っていた縄が解かれて、椅子からは外された。両手首こそ首の後ろに繋がったままだが、大きく開脚して頭側に持っていかれていた両脚もやっとおろすことができたのだ。
とにかく、逃げようともがいたものの、淫具の刺激で腰に力が入らなかった。
そして、イライジャが突き飛ばすように寝台にエリカを押し乗せる。
さらに、強引に仰向けにさせると、まずは両足首に縄を巻いて、大きく開脚縛りで寝台の隅に固定してしまう。
手錠にも縄を繋げて、寝台の頭側に固定された。
あまりにもあっという間で、まったく逃げる隙がなかった。
エリカが寝台に完全に仰向けで拘束されたところで、股間とアナルに挿入された「ろーたー」が完全に静止する。
「じゃあ、行ってくるわ。一応、鍵はしておくけど、静かにね。それと念のために、助けが呼べないようにしておくわ。まあ、その恰好を見られてもいいなら、騒いでもいいけどね」
イライジャは、エリカの口にボールギャグを咥えさえ、頭の後ろで固定する。これも、ロウが最初に作ったものかもしれない。小さな穴が開いている丸い開口具であり、それをされた途端にすぐに小さな穴からエリカの涎が流れ出した。
「じゃあね、エリカ。ふふふ……」
そして、イライジャは、エリカを置き去りにして、仮眠室を出ていく。
執務室側に通じる扉が閉じられて部屋が真っ暗になった。
だが、それはエリカの新たな絶望の始まりでもあった。
痒い……。痒い……。
「んんっ、んんんっ」
エリカはひたすらに身体をうねらせながら、呻き声を出し続けた。
*
今頃はエリカは、閉じ込められた仮眠室の寝台の上で、さぞやいやらしく身体を悶えさせているのだろう。
その痴態を想像すると、イライジャは思わずにんまりとしてしまう。
エリカには悪いとは思うけど、あの娘には苦悶の表情がよく似合う。
今夜は久しぶりにとことん、エリカで遊ばせてもらおうと決めてしまった。
わざわざ、ひとりでやって来たのがエリカの災難だろう。
イライジャは、職員の部屋側から、普段冒険者たちが出入りするロビー側に向かいながら、置き去りにしてきたエリカのことを想像しながら、くすくすと笑った。
やがて、ロビーに到着した。
マーサは指示のとおりに、ゼノビアとシズを面談室に入れてくれたようだ。
すでに夜間閉鎖している時間なので、ロビー全体は消灯をして人気もないが、ひとつの部屋だけ明かりが漏れていて、人の気配もしている。
マーサには、気を使わないでいいふたりだから、マーサ自身は当直用の部屋に戻るように告げているので、部屋ではゼノビアとシズだけで待っているのだろうと思う。
それにしても、考えてみれば、あのふたりもロウの犠牲者といえるだろう。
もともと、ミランダの指示だった本物のテレーズ=ラポルタ女伯爵の捜索のために、ゼノビアとシズのふたりがカロリック公国に向かって経緯はもちろん承知している。
結局、本物のラポルタ女伯とその娘の令嬢は、カロリックの闇娼館に売り飛ばされていて、ゼノビアたちは、その確認と救出までは成功はしたみたいだ。
ただ、当の本人たちが、ハロンドールに帰国することを望まず、娼婦が娼婦として堂々と生きることができるデセオ公国行きを望んで、王国に連れ帰ることはできなかった。
その代わりに、その娼館で偶然に出遭ったロクサーヌ少女大公をハロンドール王国まで連れ帰ったのだから、大したものだといえるだろう。
クエストが成功かどうかの判断以上に、ふたりの功績は大きい。
大公の保護と亡命の手伝いを冒険者ギルドが関与したということであり、改めて、ギルドの力を内外に植え付けることにもなるだろう。うまく喧伝すれば、ハロンドール地区内の冒険者ギルドの能力と影響力を世間に広く知らしめることにもなる。
ところが、あのロウは、女伯爵母娘を連れ帰ることができなかったという一点で、失敗クエストだと言って、ゼノビアとシズに手酷い悪戯をしたのである。
いま現在、イライジャ自身がエリカにしている仕打ちを思えば、ロウのことを批判することはできないが、ふたりにとっては気の毒で随分と理不尽なことだとは思う。
ミランダはミランダで、なんだかんだで、ロウの押しに弱いので、その片棒を担いだ感じになって、その扱いにもゼノビアたちは怒っている。
あとで知ったものの、しばらくは戻らないと激怒して、ふたりが王都から立ち去ってしまったのは、無理もないと思った。
しかし、そのゼノビアたちを、ロウは再びミランダを使って、戻ってくるように命令したらしいのだ。
それも、戻って来なければふたりの破廉恥映像を映録球で公開すると脅迫してだ。
ロウの悪ふざけいつものことではあるものの、結局、ロウの言いなりになって、そのままの伝言を遠方に向かったゼノビアに送りつけたミランダにも呆れてしまう。
とりあえず、どうやって宥めようかと考えながら、イライジャは面談室に入った。
「お待たせしたわね……。シズも久しぶりね。この前は入れ違いで会えなかったものね」
イライジャは言った。
「う、うん、イライジャ……」
シズが小さく頷く。しかし、なぜかシズはいつも以上におどおどしている感じだ。
一方で、ゼノビアは明らかに激怒している。
だが、それはともかく、イライジャは部屋に入ってふたりの姿を見て、ちょっと驚いてしまった。
ふたりは椅子には座らずに、壁に背もたれるようにして、イライジャが来るのを不貞腐れた雰囲気で立って待っていた。
だが、イライジャが戸惑ったのは、ふたりの服装だ。
シズはともかく、いつもズボンしかはいているのしか見たことのないゼノビアがスカートをはいているのである。
しかも、シズもそうだが、随分と丈がおそろしく短く、太腿のほとんどが露出している。丈が股間ぎりぎりくらいまでしかないのだ。
さらに、上衣も変である。
乳房の谷間がはっきりとするような開脚の襟で、全体的に小さめであり、身体の線も胸のかたちもくっきりと出ている。
なによりも、胸当ての下着をしていないのか、乳首が布地にしっかりと浮き出ているのである。
冒険者というよりは、まるで場末の娼婦だ。
「……というか、その恰好はどうしたのよ? 前回のクエストでは、娼婦になってまで潜入調査したらしいけど、娼婦の格好がやみつきにでもなったのかしら? シズも可愛いわよ」
イライジャはくすくすと笑った。
すると、もともと怒ったような表情で真っ赤だったゼノビアが、さらに顔を険しくして顔を赤くした。
「ああっ──。どうしたかだと──? あんた、そう言ったのかよ──。あんたのところのくそ魔術使いと、くそギルド長のせいだろうが──」
ゼノビアがいきなり怒鳴りあげてきた。
くそ魔術使い?
くそギルド長?
もしかしなくても、スクルドとミランダのことだと思うけど、どうかしたのだろうか?
「そのふたりがどうかしたの?」
「どうかじゃないよ──。もうひとつ加えれば、あんたらのくそ独裁官だ──。いい加減にしてくれよ──。もう構わないで欲しいんだよ。いい加減にしろってことだよ──」
ゼノビアはますます怒りで顔を赤くする。
いまにも、血管が切れそうだ。
イライジャ首を傾げた。
「怒鳴るだけじゃなくて、怒っている理由を説明してくれないとわからないわね。とにかく座ろうか」
イライジャは部屋の真ん中にあるソファに促して、まずは自ら座った。
ふたりは、ちょっと迷ったみたいになったが、すぐにお互いの顔を見つめ合って、その後諦めたように腰をおろす。
テーブルを挟んで。向かい合ったかたちになったが、改めてふたりのスカートの短さを実感してしまった。
座ると、短いスカートがさらにせり上がり、股間を露出したのである。
そして、イライジャはさらに、ふたりのそのスカートの中に違和感を覚えた。
「あんたら、もしかして、そんなに短いスカートなのに、下着をはいてないの?」
イライジャは、呆れて言った。
ふたりがはっとしたように、両手で股間を隠した。
その慌てたような仕草が面白くてイライジャはちょっと笑ってしまった。
「お、お前らの伝言だろうが──。戻ってこないと、あたしらの破廉恥映像を王都の広場でばらまくって脅迫しやがって──。そして、仕方なく、あの女魔道遣いとミランダの指示に従って、ゲートを使って戻れば、さらに伝言の追加だ」
「伝言の追加?」
「そうだよ──。この服以外のものを身に着けて王都に入ったら、その瞬間に映録球の公開だという、ロウ殿からの伝言付きで、最後のゲートの前に置いてあったんだよ──。この馬鹿みたいな服はね──」
ゼノビアがいつもの男勝りの姿ではなく、短い丈のスカートを持て余している感じで怒鳴った。
どうやら、いつの間にか、ロウの悪戯が追加になっていたらしい。
イライジャは噴き出してしまった。