【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
《鞄にある下着に着替えろ。すぐにだ》
移動術で届けられた鞄の中にはそう書いてあった。
「えっ?」
リィナは一瞬に呆けてしまったが、すぐにロウの性的悪戯だと悟った。
そして、自分の顔が真っ赤になるのを自覚した。
「ロ、ロウ殿……」
とりあえず、周りを見渡す。
もちろん、こんなことをするくらいだから、どこかでリィナを観察しているのだろう。
だが、当然のことだが何の気配も感じられない。
とにかく、鞄に入っていたのは、革製の下着だった。
上下に分かれており、股間に身に着ける側については、ロウの女の全員が身に着けることを要求されている「紐ぱん」のような股間を覆う部分が極小のものであり、しかも、下着の内側には二本のディルドが生えている。
そして、胸につけるものについては、これでも下着といえるのかわからないが、乳房を包む部分に穴が開いていた。
戸惑いながら取り出すと、さらに一枚の紙が入ってきた。
《すぐにやれ。調教だ。ディルドが挿入しにくい場合は、外のポケットにある油剤を使え。乳房用の下着は根元までしっかりと嵌めること。ロウ》
調教という単語に、リィナの身体はかっと熱くなる。
すでに、リィナにはこの下着を身につけないという選択肢はない。
だが、もう一度周りを見る。
とにかく、ロウに会いたかったのだ。まだ、一か月程でしかないが、ロウたちがこの地を去ってからの時間は、リィナについてはつらい時間でもあった。
また、王国では辺境域と称されているこの地の混乱を収めたあと、あのロウがまずは王国南方域で、そして、王都近郊で戦場に出たのも知っている。心配もしていた。
いずれにしても、寂しいというのもあるが、ロウの愛人になるのを承諾して数日間の日々は、完全にリィナの肉体を作り変えてしまった。
ロウに犯され、蹂躙され、被虐の快感を覚えさせられて、リィナはこの歳にして、すっかりと性欲に目覚めてしまったのだ。
あのロウに躾けられて、いたぶられることを想像して、自慰に耽ったの夜は両手では足りない。
五十を越し、大勢の子供もいて、孫もいるような女が恥ずかしいとは思うのだが、ロウの不思議な能力で若返ってもいるリィナの肉体は、女の悦びを求めて疼くようになってしまっていた。
しかも、その疼きは、日に日に大きくなる。
ロウに会いたい──。
滅茶苦茶に調教されたい──。
こうやって、日中のあいだは、執政官としての多忙さにかまけられるが、ひとりになってしまうとそうはいかない。
その原因を作ったロウが戻ってきた。
リィナは大きな喜びに包まれていた。
いささかの不安とともに……。
しかし、やはり、気配はない。
だが、どこかで見ているのだろう。
とりあえず、身に着けているものを脱ぐ。
普段着なので、ひとりで脱げないような衣服はつけない。
内衣も脱いで胸を剥き出しにすると、鞄に入っていた革の胸当てに腕を通す。
「くっ……。これって……」
腕は通せたが、穴の大きさが小さいのだ。
とてもじゃないが、「指示」の通りに、根元まで嵌められるとは思えなかった。
躊躇ってはいられない。
ロウの命令なのだ。
鞄の外のポケットを探り、溶剤の缶を見つけた。
蓋を開けて、油剤をたっぷりと両手につけると、乳房の表面に塗り込んでいく。
塗ると、油剤の当たった部分がかっと熱くなる気がしたが、それよりも、リィナは早く、ロウの指示に従おうと必死になっていた。
左の乳房から穴に押し込んで、下着の穴の中に乳房を入れていく。
「くっ」
乳房の先端部に指を喰い込ませて引っ張り、なんとか穴の中に乳房全体を通した。
次いで、右の乳房……。
ロウに抱かれることで、若さと美しさを得たリィナの乳房は、垂れることなく丸みを帯びてやや上に突き出るようになっていた。
こんな美乳になったのは、リィナの若い頃でさえもない。
ロウが与えてくれた、素晴らしい贈り物だ。
リィナは、ロウの女になって、身体が作り替えて以来、この身体が大好きになっていた。
ただ、その乳房はいまは歪に変形されている。
「ふう……」
大きく息を吐いてから、スカートを捲る。
下着を脱ぐ。
股間に嵌める革の下着を股間に持っていく。
内側の二本のディルドには、よく見ると小さな突起が前側についているのがわかった。
それがどこに当たるものかは、身につけなくてもわかる。
リィナは恥ずかしさに、さらに身体が熱くなった。
もう一度、油剤をとる。
ロウに会える喜びと、調教を受けられるようだという期待で、いつの間にか股間は糸を引くほどに濡れているが、それでもディルドはそれなりの大きさなので、そのまま挿入できない気がしたのだ。
それに、二本のディルドとも同じ大きさであり、アナル側を油剤なしに挿入するのは不可能だと思った。
ディルドに油剤を塗りたくる。
それにしても、このディルドの形と大きさに見覚えがある。
多分、これは勃起したときのロウの怒張の形と大きさに合わせているのだと思う。
「うっ……くっ……」
声を噛み殺しながら、なんとか前後の穴に挿入して、革の下着を股間に密着させていく。
腰の部分はベルト式だ。
そのベルトを腰の横で突起に入れて締め付ける。
「あっ」
そのとき、思わず声を出した。
金属音のような音がして、さらに全体が強く絞られたのである。
咄嗟に外そうとしたが、もう外れないようになっていた。
そのときだった。
廊下に通じる扉が控え目にノックされた。
リィナは慌てた。
ノックに次いで聞こえたのは、アンテローナの声だった。
「な、なに──? ちょっと取り込んでいるから開けないで──」
リィナは急いで怒鳴る。
アンテローナには、声をかけるまでひとりにしろと命じていた。だが、それにも関わらず声をかけてきたのだから、なにか重大事があったのかもしれない。
しかし、リィナはまだ乳房を剥き出しにしたままだ。
とにかく、慌てて服を着直すとともに、まくっていたスカートも元に戻す。
「申し訳ありません、リィナ様。そのう……。王都からの使者の方がご訪問を……」
「王都からの使者?」
リィナは服装を整えながら言った。
意外な答えだった。
王都だろうが、なんだろうが、列州同盟の「盟主」の地位にもなったリィナは、簡単には人に面会を許すことはない。
無論、面会を求める者は大量だが、順番待ちの状態であり、突然にやってきた相手とすぐに会うことなど、そもそもあり得ない。
アンテローナもそれを知っているはずなのだが、それにもかかわらず、人払いをしていたリィナに、予定のない訪問者をアンテローナが取り次いだのが意外だったのだ。
「どういうこと?」
リィナは扉に近づく。
しばらくひとりにしろと命じているので、アンテローナも声はかけてきても、扉は開けずに、扉越しに声をかけてきた。
リィナも部屋に入れる予定はないが、誰がやってきたのかくらいはとりあえず、訊ねようと思ったのだ。
「あうっ」
しかし、動いた瞬間に強い衝撃が襲い掛かってきた。
転びそうになるのをなんとか踏ん張って、下腹部を両手で押えるようにして耐える。
そして、よろけそうになりながら、なんとか扉の前まで来た。
「ど、どういうこと? 後にしなさい──。いまは、面会の余裕はないわよ。誰なの──?」
リィナは訝しみながら言った。
「いいから開けるのよ、おばさん──。あんたの大切なロウの使いで来たのよ。さっさと入れなさい。それとも、ロウの指示で、あんたがどんな格好をしているのか、大声でばらされたい?」
揶揄うような少女の声が扉の外から聞こえた。
ロウの使い──?
すると、扉の下から一枚の手紙が差し込まれた。
屈んで拾うとして、また声を出しそうになる。今度はなんとか耐えて、拾いあげる。
表書きにはロウの名前と、ロウが使っていた紋章印が押されていた。
中を開く。
手紙には、この書類を持ってきた者に最大限の便宜を与えることという趣旨の言葉が書かれていた。
ロウの手紙?
だが、リィナにはそれが本物なのかどうかの判断はつかない。ロウの文字など見たことがないからだ。
そもそも、ロウが自分で文字をかいたり、読んだりした場面に接したことはない。誰かの手紙のようなものでも、周りの女たちに読ませていたので、もしかしたら、ロウは文盲ではないかと思っていたくらいだ。
それはともかく、アンテローナも、リィナがあのロウに特別な感情を抱いていること知っているし、ロウとリィナの特殊な性的関係も承知だ。
だから、取り次ぐことにしたのだろう。
いずれにしても、ロウがこっちに来ているのは間違いないのだ。
そのロウの使いというのだから、誰だかわからないが、ロウの意を汲んでここに来たのは間違いないだろう。
「いいわ。会うわ」
リィナは扉を開けた。
外にいたのは、周りをアンテローナを含むリィナの部下に囲まれているふたりの女だった。
ひとりは褐色エルフで、ひとりはたてがみのような髪をした獣人女だ。
いずれにせよ、やはり面識はない。
「はじめましてね。わたしはユイナという者よ。ロウの指示で、夕方まであんたの相手をするように命じられたの。こっちは、ルカリナ。新入りよ。夕方までよろしくね」
ユイナと名乗った褐色エルフの少女が愉しそうに笑った。
だが、リィナには訳がわけがわからない。
そもそも、なにしに来たのか。
いや、それよりも、ロウはどこなのか?
「夕方までって……。とにかく、ロウ殿はどこなの?」
リィナは眉をひそめた。
すると、ユイナが鼻を鳴らした。
「わかってないわねえ、おばさん。夕方まで、わたしらがあんたの相手だって言ってんでしょう。さっさと部屋に入れなさい。それとも、お仕置きされたい? 言っておくけど、こうやって、わたしらが来たのは本意ではないのよ。あのロウの命令なの。まあ、悪く思わないでね」
「あたしも、このユイナ殿と組まされるとは思わなかった。初めまして、ルカリナという。本来は、あるお方の護衛なのだが、ロウ殿の命令でね。ユイナ殿の言い草じゃないが、悪く思わないで欲しい」
ルカリナという獣人女性が苦笑している。
ロウの使いだと名乗っているが、なんという随分な無礼なふたりだろう。
なんなのだ。
「悪いけど、忙しくてね。ロウ殿自身でないなら、申し訳ないけど時間は割けないわね。出直しなさい──」
リィナは言った。
そして、アンテローナに、追い返せと眼で示す。
ロウの使いだといきなり言われても納得がいかないし、そもそも、このユイナというエルフ少女の態度には、むっとくるものがある。
ロウの指示だとしても、相手にしないと決めた。
その瞬間だった──。
突然に、股間を貫くディルドが激しく動きだしたのだ。
「うわっ、あっ」
なにが起きたのか半分も理解できずに、リィナは腰を折ってスカートの前を押えていた。
とにかく、強烈な刺激が股間から全身を貫く。
「リィナ様──」
「閣下──」
「閣下」
アンテローナや護衛たちが一斉に声をあげて、リィナに駆け寄ろうした。
だが、崩れそうになったリィナを支えたのは、目の前にいた大柄の獣人女のルカリナだ。
そのルカリナが耳元でささやいてきた。
「ふふふ、その玩具はユイナ殿の持っている操作具で動く。ここは逆らわない方がいい……」
ルカリナがくすくすと笑いながら、小さな声でささやく。
「そういうことよ、おばさん」
ユイナもそばに寄り、反対側からリィナの身体を掴んで、耳元でささやいた。
すると、さらに激しくディルドが動いてきた。
「あっ、だめ──」
思わず股間をすり寄せて叫ぶ。
「リィナ様、どうしたのです──?」
アンテローナがリィナの身体をふたりから奪うようにして抱きかかえた。