【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
三人の女たちが一郎の指示を仰ぐように、じっと一郎を見た。
一郎は腹を決めた。
身に着けているものに手をかける。
「エリカ、コゼ、お前らも脱げ。仕方ない、行くぞ。罠が待っているのは間違いない。だけど、シャングリアは連れていかれたんだ。罠でも行くしかない──。だけど、スクルズ、あなたは引き返してくれ。さっき、城郭の捜索隊がこの屋敷に近づくために草を払った痕があっただろう。そこまでさがれば大丈夫だと思う」
この屋敷にやってくるとき、途中までは草を払いながらやって来たが、城郭の調査隊がやってくるために大きく草払いをした経路にぶつかった。
しばらくはそれを辿って近づいたのだが、それは廃神殿に近づいたことで、唐突に途切れていた。それ以降は再び草を払いながら近づいたが、その位置と屋敷の敷地の位置はほとんど離れていない。
事前情報と重ね合わせれば、その位置が屋敷にいる魔道遣いが干渉して、結界を張った位置だと思う。この屋敷の魔道遣いが何者かはわからないが、そこまでさがれば、スクルズは大丈夫だと思った。
「じょ、冗談じゃありません。見損なわないでください」
すると、スクルズが怒鳴った。
そして、身に着けている巫女の装束を脱ぎ始める。
あっという間に上半身は胸巻きだけになり、そのまま、巫女服の
「しかし……」
「しかし、じゃありません。わたしを置いていくなんて、それはあんまりです」
スクルズは本気で腹をたてているようだ。
一郎は溜息をついた。
ふと、ほかのふたりを見る。
エリカもコゼも、どんどんと服を脱いで扉の前に重ねている。
「エリカ、コゼ、服と装具を抱えて、ちょっと来い」
一郎は呼んだ。
ふたりとも、すでに下着姿になっていたが、一郎の言葉でとりあえず脱衣を中断し、すぐに足元の服と装具を抱えてやってくる。
一郎は上半身は裸で、まだ下半分は身に着けていたが、同じようにすでに外したものを持った。
三人が、スクルズの周りに集まるかたちになる。
「な、なんですか? わ、わたしは行きますよ。シャングリアさんを見捨てるわけにはいきません。なんとしても……」
スクルズがちょっと気後れしたような仕草をしたが、すぐに一郎を睨む。
一郎はさらにずいと前に出る。
スクルズとの距離はなくなり、ほとんど肌と肌が密着せんばかりだ。
さすがに、スクルズがたじろぐ表情を示す。
「……この先は罠だ。しかも、待っているのは、すでにスクルズよりも上級の魔道遣いであることは間違いない。ここにいる魔術遣いの刻んだ結界や扉の封印にスクルズの魔道が歯が立たなかったのがその証明だ。おそらく、建物に入れば、スクルズの魔道は封じられる。魔道の遣えないスクルズは役には立たない」
一郎は大きな声で言った。
「で、でも……」
スクルズは泣きそうになっている。
さすがに、ここで置いていかれるのは不本意なのだろう。
一方で一郎は淫魔術でスクルズの感情に接していた。
スクルズの感情に、ほんの少しでも躊躇いや葛藤があるようだったら、本気で置いていくつもりだった。
なにしろ、一郎たちにとっては、シャングリアはもはや家族同然だ。
ここに入れば、どんな目に遇わされるかわからないが、もはやシャングリアを残して態勢を立て直す選択肢は一郎にはない。
一郎がそうだから、エリカもコゼも危険を賭すのは同然だ。
エリカとコゼを巻き込むのに、一郎は一片の迷いもない。
だが、スクルズは本来の仲間じゃない。
いや、スクルズはもう仲間だと思っているかもしれないが、しかし、命をやり取りする状況ともなれば話は別かもしれない。
快感を交換する愛の行為とは、状況が違う。
王都大神殿の筆頭巫女ほどのスクルズが一郎たちと同一の立場で交わってくれるのはありがたいが、それはどこまで本気なのか?
深層意識ではどうか?
本当に、一介の冒険者である一郎たちのために、危険を負う気概があるのか?
口では言うが、性根はどうなのだ?
だが、スクルズの心には、迷いのようなものはなにもなかった。
見えたのは、ここで置いていかれることに対する失望だ。そして、ひとりだけ待避を指示された悲しみであり、大きな疎外感だ。なによりも、怒りが大きなものを占めている。
それしかない。
「もう一度言いますよ。ここから先は危険です。俺たちはあなたを守れません。どうか戻ってください……。魔道の遣えないあなたは足手まといです」
一郎はあえて、丁寧語で話しかけた。
スクルズの顔が泣きそうに歪んだ。
やはり、スクルズの内心には、大きな覚悟しかない。一郎も腹を括った。
だったら、思うことがある。
実はスクルズは役に立つ。
絶対の切り札だと考えている。
一郎はスクルズの耳元に、何気なく口を近づけた。
「……収納術……」
一郎の手には衣類に隠れて、発砲準備を整えて火蓋を閉じている短銃がある。前開きの左右の胸に一丁ずつ吊っているが、いまは二丁を服の下にして持っている。
一郎の剣技の教育係をエリカから受け継いだシャングリアだが、一郎には剣技の素質がないと早々に悟り、シャングリアは、王軍の使用している最新型の短銃というものを持って来てくれたのだ。
剣とは異なり、短銃のいいところは、単純に数を撃てば上達することだ。
結構、練習で撃った。
我ながら、そこそこの腕にはなっていると自負している。
一郎の言葉に、スクルズは意味を悟ったようだ。
服の下にあった二丁の短銃が消える。
スクルズの収納術で隠されたのだ。
一郎の囁き声は、四人以外には誰も聞こえないほどの響きだったはずだが、エリカとコゼには聞こえたと思う。
ふたりが同じように、目立たないように、さりげなく脱いだ服の下に剣と短剣を隠した。
その武器も消滅する。
魔道が封じられれば、そもそも収納術から武器は出せないと思うが、一郎の淫魔師レベルがこの神殿に巣食った魔術遣いレベルを下回らない限り、一郎は封印されたとしても、スクルズの魔道の封印を解く自信はある。
「魔道を封印されても、おそらく、それは解除できる……。ただ、いつもの方法だけど……」
一郎はスクルズの耳元で言った。
スクルズの顔がぱあーと真っ赤になった。
「なにをもめておるか──。早くやって来い。趣向を凝らして待っておるのだ。お前たちは、なかなかに素質があるな。かなりの淫乱傾向にある。男はともかくな。いずれにしても、淫乱な女は大歓迎だ。その魔道遣いについても引き返すことは許さん。淫神ビビデバブー様は、女全員が入ってくることを望んでいる」
そのとき、淫神ビビデバブーと名乗った声が響き渡った。
一郎はぎくりとしたが、スクルズの収納術に武器を隠したことに気がついた様子はない。
「シャングリアは無事か、淫神?」
一郎は叫んだ。
ふざけた名前だと思った。間違いなく偽名だろう。
だが、何者だろうか?
男の声には間違いないだろうが、かなり幼さのようなものを感じるのだが……。
「おお、この怖い女はシャングリアというのか? いまのところ、元気だな。だが、結構いい身体をしているな。とてもおいしそうだ」
淫神が笑った。
一郎はかっとなった。
「シャングリアに手を出したら、ただで置かんぞ──。俺の女だ──」
「俺の女?」
すると、淫神の大笑いが返ってきた。
完全に一郎を嘲笑する笑いだ。
「だったら、早く来るんだな。なかなかに丈夫そうだから、
淫神と名乗る者のからかうような声が響き渡る。
ふざけやがって……。
一郎は持ってきた服を投げ落とすと、まだ身に着けているものを脱ぎ捨てていく。
ほとんど下着だけになっていた女たちも、急いで全裸になる。
「行くぞ、みんな──。この先は罠がある。覚悟しろ」
一郎は扉に向かって大股で進む。
だが、全裸になったエリカが前を阻んだ。
「わたしが先に……」
そして、エリカが扉に飛び込む。
吸い込まれるように、エリカが扉の中に消える。
「行きます」
コゼも飛び込んだ。コゼの姿も神殿の内側に入った。
「よし」
次は一郎が入った。
一瞬視界が消滅して、すぐに中の様子が飛び込んできた。
扉の内側は神殿の広間であり、奥に一段あがった祭壇があり、こちら側は床に打ちつけられていたらしい木製の椅子が外されて両脇に重ねられ、広い床になっている。一郎はそこで行われていた想像以上の光景に絶句してしまった。
「ロウ様」
「ご主人様」
先に入ったエリカとコゼが、一郎を守るように前に立つ。
すぐにスクルズも追って後ろにやって来たのがわかった。
「まあ」
背中でスクルズも呆気にとられた声を出した。
広間では、三箇所に分かれた人の集まりがあった。
全員が全裸であり、三人の若い女が男たちに囲まれて犯されている。女の首には首輪があり、長い鎖で床に取りつけている留め具に首輪が繋がっている。その三人の女を男たちが寄ってたかって輪姦しているのだ。
ただ、男も、女もすでに正体を無くしているのはわかった。
また、一郎たちが入ってきても、気にする様子もない。
とにかく、獣のようなまぐ合いに夢中になっている。
鎖で繋がれているものの、女は強引に犯されているという感じではない。上になっている男にしがみついて積極的に腰を振っているし、ひとりは仰向けになっている男に乗りかかって、逆に騎上位の体位で男を犯しているような女もいる。
「うわ、なにこれ……」
「どういう状態……?」
コゼとエリカが唖然として呟くのが聞こえた。
一郎はすぐにステータスを確認した。
やはり、そこで乱交を続けているのが、この神殿に入り込んで行方不明になっていると聞いていた冒険者と里の者だということがわかった。
人数も一致したし、女が三人だというのも一緒だ。
なによりも、十三人のうち、十人のステータスに冒険者の文字がある。
地方ギルドで調査クエストを受けて、一郎たちと同じように、この神殿に入り込んでそのまま捕らえられたのだろう。
また、全員に「洗脳状態」「錯乱中」の言葉もある。
「シャングリアはいませんね……」
エリカが小さく言った。
確かに、目の前の乱交の中にはシャングリアの姿はない。
「……それにしても、熱いですね……」
そのとき、後ろでスクルズがそう言うのが聞こえた。
「ほんと……」
すると、コゼも同意する言葉を呟く。
熱い……?
一郎は意外に思った。
なにしろ、目の前の状況には圧倒される思いだが、それほど熱いという感覚はなかったからだ。
だが、それで気がついたが、エリカとコゼの身体は、すでに真っ赤に充血したように赤くなっていて、ぽたぽたと汗も滴り落ちている。
振り返ると、スクルズも一緒だ。
「いかん、お前ら──」
一郎は声をあげた。
だが、そのときには、女たちが脱力したように跪いた。
最初にエリカ、続いて、コゼとスクルズだ──。
すぐに、部屋にたちこめている空気のせいだと思った。
この部屋には、多分性欲を狂わせる強力な媚香が混ざっている。
あそこにいる男女が獣のように集団性交をしているのは、洗脳状態で操られているというのもあるが、この部屋に充満している空気に混じっている媚薬のせいだとわかった。
“スクルズ
…………
快感値:30(媚香)↓↓
状態
ロウの性奴隷
淫魔師の恩恵
魔道凍結”
“エリカ
…………
快感値:20(媚香)↓↓
状態
ロウの性奴隷
淫魔師の恩恵
魔道凍結”
“コゼ
…………
快感値:50(媚香)↓↓
…………”
思った通りに、スクルズとエリカの魔道は凍結されているようだ。
また、それはともかく、媚香の影響を受けている。
この部屋には、たったいま入ったばかりなので、それでこの状況なら、やはり相当に強力な媚香なのだと思う。
もっとも、一郎自体にはなんの影響もない。
まあ、一郎は淫魔師だ。
むしろ、媚薬や媚香を扱うのは、一郎の方が専門家であり、一郎は自分の体液や体臭を媚薬や媚香に変化させられるほどなのだ。
すぐに、女たちから媚薬の影響を抜こうと思った。
だが、すぐに思い直して、その代わりに一郎自身の股間を勃起させた。
淫魔師である一郎には、自由自在に性器を勃たせることができるし、逆に鎮めることもできる。その気になれば、いまこの瞬間にでも射精ができる。
自由自在なのだ。
「わあははははは──。他愛無かったな。じゃあ、早速、まぐ合いをしろ。もはや、理性も残っておるまい。お前たちはここで、ひたすらに余に淫気を提供する家畜になるのだ。わははははは」
淫神の得意気な声が響き渡る。
一郎は、三人のうち、スクルズの腕を取り、引っ張り倒した。
「ひっ、ロ、ロウ様──」
スクルズは強い媚薬にあてられて、完全な欲情状態だったが、淫神が勝ち誇るほどに、理性が飛んでしまっている状況ではない。
むしろ、身体が火照りきっている以外は冷静だろう。
想像だが、媚薬自体は特に防護措置を取らなかったので、女たちの身体を苛んでしまったが、媚香に混じっていたはずの洗脳効果は女たちには影響を及ぼしていないのだと思う。
しかし、淫神と名乗る存在が、一郎たちが簡単に洗脳されてしまったのだと思い込んだなら、むしろ好都合だ。
一郎は、スクルズの裸体をコゼとエリカの間に仰向けにさせると馬乗りになった。
「……話を合わせてくれ……。スクルズの身体に精を放つ……。そうすると、魔道が復活する。まずは、この部屋を浄化してくれ……。部屋の中に強い媚薬効果のある毒が混ざっている。それで、あの男女も錯乱状態だ。可能か……?」
スクルズはすぐに小さく首を縦に振った。
「……わ、わかります……。これは呪術系の洗脳術の魔道ですね……。い、いま、わかりました……。ま、魔道の凍結が解除できるなら……、お、お願いします……。す、すぐにやります」
一郎はスクルズの言葉に頷き、スクルズの上から脚の間に身体をずらせ、スクルズの太腿を両手で抱え込んだ。
「……エリカとコゼの身体は、光魔道の発動と同時に、俺が元に戻す。それまで悶えたふりでもしてろ」
一郎はスクルズの両腿を抱え込んだまま、腹に密着させるように折り曲げ、一郎自身も身体を折り曲げると、いまや媚香の影響で堅く勃起しているスクルズの乳首を口で含んだ。
舌で転がり捻る。
「んくううっ、あああっ……はああっ……」
すぐにスクルズが喉をのけ反らせて身体を突っ張らせた。
首を左右に振り、歓喜の声を出す。
スクルズの全身に、ぱっと花が咲いたように赤いもやが拡がる。
一郎は胸を中心に、その最も濃い部分を狙って舌で刺激をしてやる。
「ああんっ、ああっ、あああっ」
たちまちにスクルズは淫情に我を忘れたようになった。
一郎の視界に曝け出している股間からは愛液がどろりと外に流れ出してきた。
「おお、すげえぞ。すげええ──。なんかしらんが、とんでもなく濃い淫気だ──。この女すごいな──。いや、残りの女もだ。お前ら、なんだ──? なんか知らんけど、いいぞっ。こりゃあ、いかん。勿体ない」
淫神が悦びまくる声がする。
構わず一郎は、スクルズの股間に一気に怒張を貫かせた。