【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
くすくすという笑い声と呆れたような溜め息が聞こえたことで、一郎は「ページの部屋」から再び「漆黒の部屋」と彼女たちが呼んでいた場所に意識を戻したことを悟った。
漆黒の部屋といっても、いまは隔てのない無限に広がる真っ白な空間が続いていて、すべてが白い光に包まれていた。
一郎がこの部屋に覚醒したあとにそうしたのだ。
「性書」の部屋の番人の女妖魔は不満そうだったが、いまは、女妖魔から仮想空間の支配の権限を借りている一郎がこの性書の主人だ。
そして一郎は、一郎自身が出現させた大きな白い背もたれ椅子に深々と座っている。また、一郎の膝の上には、あの漆黒の本も乗せてあった。
これが「性書」だ。
性書を支配した者が自在に仮想空間をつくることができる魔道具であり、エリカたち三人については、最初に一郎の淫魔力が暴発したために、この部屋を経由することなく、それぞれのページに入り込んでしまった。
どんな世界を作るも思いのままなのだが、「性書」の名のとおり、基本的には、さまざまな状況における仮想セックスを愉しむための世界のようだ。
いずれにしても、エリカたちは、つまりは、一郎の作る仮想空間に閉じ込められてしまったということだ。
ただ、すぐに一郎が淫魔力を制御して、この性書の世界をもう自分の統制下にしてしまったから問題はない。この世界をみんなで抜けて現実に戻るも、三人をページの部屋から出してこの部屋に集めるも、あるいは、また、新たな仮想空間を作りあげて別の空想世界で遊んで愉しむも、とりあえずは、この性書があれば、自由自在だ。
とにかく、この仮想空間は素晴らしい。
現実には不可能なことでも、自由に世界を作ってシチュエーションを愉しむことができる。それだけでなく、それぞれのページの仮想世界にいるあいだは、一郎以外の者は一郎の作る世界を「真実」だとしか思えないらしい。
いわゆる、完璧な「ごっこプレイ」が思いのままということだ。
一郎がこの性書を膝の上に乗せて、やりたいことを思い浮かべるだけで、それが実現する。
簡単なものだ。
「ねえねえ、シャングリアの世界はどんな世界にするの、ご主人様?」
一郎の座っている椅子の肘掛けにちょこんと座っているクグルスが言った。
「そうだな。いま、考えている」
一郎はにんまりとした笑みをクグルスに向ける。
いろいろと妄想が頭にあふれている。
どれを選ぼうか、選びように困っているところだ。
とにかく、あの気の強いマゾっ子を徹底的な羞恥責めに合わせてやろうと思っている。どんなことをしようとも、仮想世界のことは現実には関係がないので、気兼ねなく鬼畜に耽ることができる。
なんという面白い道具なのだろう。
「どうですか、リンネ様。ぼくのご主人様はなかなかの鬼畜で、それで素晴らしく濃い淫気を出してくれるでしょう。これだけの淫魔師様は、そうそう見つけられるものじゃないですよ」
クグルスが今度は女妖魔に向かって声をかけた。
「確かにな。それに、わしの手伝いがあるとはいえ、これだけ完璧にこの性書の世界を使いこなす者は、わしの長い経験でも初めてだと思う」
腕組みをして、一郎の斜め前に胡坐をかいて座っているリンネと名乗っている女妖魔が言った。
この女妖魔が、この仮想空間の番人のリンネだ。
女妖魔の外観は人間族の女を感じさせる。
特に顔や体形は、まさに人間族の若い女そのものだ。しかも、大変な美貌だ。
しかし、頭に猫を思わせる房毛に包まれた耳があり、頭に牛のような大きな二本の角があって、魔族なのだとわかる。
また、どうでもいいが、身につけている服の露出が多く、かなり色っぽい。
女妖魔が身につけているのは、光沢のある身体の線にぴったりの黒い革でできた水着のような服、すなわち、一郎の感覚でいう「ボンデージスーツ」であり、大きな乳房が迫力を持って胸にそびえ、谷間もくっきりだ。そして、白いむき出しの四肢は「スーツ」の外であり、胸の下の腹もくり貫いてあり、へそが露出している。
とにかく、全体的に非常にエロチックだ。
この女妖魔は、この「性書の世界」の番人らしく、一郎とクグルスがここにやって来たときには、すでにいた。
女妖魔曰く、性書の封印を解いて、ここまでやって来れる術使いがいれば、その褒美代わりに、ここで仮想世界を作る力を貸し、仮想世界を愉しむ遊びをさせてやっているのだそうだ。
本人は最初に「性書の番人」だと名乗ったが、別にここに住み着いているわけでもなく、本来はほかの妖魔たちとともに、異界にいるのであり、この仮想空間は、まあ、この女妖魔の遊びのようなものなのだそうだ。
前の屋敷の主人は、強い魔道遣いでもあった妻に強引に封印を解放させて、時折、夫婦で遊んでいたらしい。あの魔女は、魔力を淫魔力に変換するということまでできたのだそうだ。
しかし、それでも、この世界を自在に操るということはできなかった。
あくまでも、この女妖魔に作ってもらった仮想世界を愉しんだだけだ。
ところが、一郎はここにやって来るや、女妖魔から二、三個のことを教えてもらうと、すぐに性書を使いこなして、女妖魔の開放した力を利用して自ら仮想空間を作り、支配し、そして、仮想世界で遊ぶことができるようになった。
これについては、女妖魔も唖然としている様子だ。
「そうだよ。すごいんだよ。ぼくのご主人様なんですよ」
クグルスが自慢気に言った。
この女妖魔とクグルスは知り合いらしい。
そして、クグルスに言わせれば、すでにこの場所は、「異界」の入り口のような場所であり、普通の人間は垣間見ることもできない場所であるとのことだ。
ある意味では、すでに、この世界の住民が魔族の世界としている「異界」側らしい。
ただ、冥王と称された魔族の王とその冥王軍団が封印されているのは、こことは異なる別世界であり、こっちはずっと人族のいる「元の世界」に近いそうだ。
この世界の人族は、冥王とともに異界に封印させた魔族と、こっちの元の世界に近い異界に封印した魔族を区分していて、近い異界の魔族を「妖魔」と呼称している。
つまり、ここは妖魔たちのいる異界の入り口ということだ。
ただ、リンネとクグルスの説明によれば、冥王軍団の魔族も妖魔も、本来は魔道に長けた同じ種族群であり、かつての冥王戦争で人族側に荷担したか、敵対したかの違いだそうだ。
冥王戦争のことは、一郎も召喚後、何度もエリカなどから聞かされてきたが、これまで、単純に人族と魔族の種族戦争のように思っていたが、実際にはもっと複雑のようだ。
つまり、その冥王戦争においては、魔族の中にも冥王に逆らった種族は多くいて、彼らは人族側で戦ったのだそうだ。
しかし、冥王と冥王軍団の異界封印に成功した後、今度は人族による大規模な「魔族狩り」が起き、同胞だった魔族についても、徹底的に人族に弾圧されたらしい。
その結果、人族に味方した魔族についても、最終的には、人族の世界に近いものの、こちらの異界側に追いやられた。
なぜ、味方になった種族まで追い出したか知らないが、そんな歴史があったようだ。
また、妖魔でも、いわゆる「魔族狩り」の結果、人族により異界に追いやられることを選ばずに、南方荒地と称される遥かな南側の蛮地に逃亡した種族もいて、こっちは冥王軍の種族同様「魔族」というらしい。
とにかく、なかなか、この世界も複雑だ。
いずれにせよ、クグルスたち淫魔の世界も、冥王軍団のいる場所などではなく、この妖魔たちがいる側だそうだ。
さらに、この女妖魔はクグルスたちのような妖精族や妖魔族の中では、一目も二目も置かれている存在らしく、いつも傍若無人に振る舞うクグルスが、この女妖魔には、一応の敬意を払ったような態度をとっている。
「まあな。恐ろしく高い能力を持った人間だということは認めよう。だが、備わっているのは、本来の人間族の力とは異なるものだな。人間族にとっては、禁忌の呪術の力を持っているようだ……。ああ、つまりは、淫魔力か。だから、淫魔族で魔妖精のクグルスが仕えているのか……」
一郎を観察するような視線を送っていた女妖魔が、納得したようにうなずいた。
「本当は人族というよりは、外界人だけどな。とにかく、よろしくな、妖魔」
一郎は、さっきからなんとなく偉そうな女妖魔に、わざとぞんざいな口をきいてやった。
すると、女妖魔がむっとした表情になった。
「ちょっとくらい、淫魔力が仕えるからといって、あまり調子に乗るでないぞ、人間。わしを怒らせると、お前といえども、この仮想世界に閉じ込めることもできるんだぞ」
女妖魔が不機嫌そうに言った。
経験豊富で強大な力を持っているらしい女妖魔だが、簡単に挑発に乗るところは可愛いものだ。
それにしても、怒った顔もなかなかにエロチックだ。
実に素晴らしい。
「な、なにをじろじろと見ておるか、人間──」
女妖魔が一郎の視線に気がついて、顔を真っ赤にして怒鳴った。
「おうおう、顔を赤くして可愛いじゃないか。まあ、そんなに腹を立てるなよ。せっかく、知り合いになったんだ。仲良くしよう。取り合えず、挨拶代わりの一発といくか。来いよ」
一郎はさらに挑発した。
偶然にも見つけたこのすごい仮想世界を完全に一郎のものにすることはもう決めている。
これは単に、性奴隷たちと「イメクラごっこ」を愉しめるというだけじゃない。
一郎のこの世界における可能性を拡げるものだ。
なんとしても手に入れるべきだと、一郎の勘が告げている。
ただ、一郎の魔眼には、この女妖魔の妖魔レベルが“80”だというのが見えている。
淫魔師レベル“75”の一郎を凌ぐ。
淫魔師の力を遣っても、支配に置くことはできない。
だが、この仮想空間を自由にするためには、当然だが、この世界を支配しているこの女妖魔を支配しなければならない。
ただ、その手段は、すでに一郎は手に入れている。
「な、なんだと。ば、馬鹿にしおって──。怒ったぞ。お前をしばらくのあいだ、文字通りの地獄の世界に放り込んでやる。そこで三日もすごせば、わしへの態度も改まるというものだろう」
顔どころか全身を真っ赤にした。
「怒るなと言っているじゃないか、リュンネガルト・ゴーテンバウム・サキュテスト」
一郎は言った。
女妖魔の顔が驚愕に包まれた。
「な、なんで、わしの真名を……」
リンネこと、リュンネガルト・ゴーテンバウム・サキュテストの真名である女妖魔が絶句した。
そして、その顔が恐怖で包まれた。
「真名を呼ばれると、魔族というのは、真名を呼んだ相手に支配されるんだろう? クグルスの場合もそうだったからな。さあ、もう抵抗するな。それよりも、新しい名をつけてやる。リンネという名乗りは真名の最初の部分のリュンネガルトからとったんだろう? だったら、俺は三つ目の名から名をやろう。サキだ。お前はこれからサキと名乗れ」
一郎は笑った。
サキという名になった女妖魔は、あまりのことに呆然としている。
ただ、もうさっきまでの一郎に対する怒りの感情は、完全に消失していることはわかる。
サキの顔にあるのは、一郎に対する純粋な怖れだ。
すると、横でクグルスが歓声をあげた。
「すごい、すごい、すごい──。やっぱり、ぼくのご主人様だ。リンネ様……、じゃなかった、サキ様を支配しちゃったんだね。ご主人様、これはすごいことなんだよ。サキ様は、妖魔の中でもかなり有名なんだよ。妖魔将軍というふたつ名があるくらいで、いっぱい部下がいるんだ」
「そうなんだろうな。だけど、支配するのはこれからだ。女妖魔殿の股に精を注いで引導を渡してやる。それから、サキ様じゃない。サキでいい。俺のしもべということでは、クグルスが先輩なんだ」
一郎はクグルスにそう言ってから、女妖魔にこっちに来るように命じた。
すでに真名を支配されているサキは逆らえない。
一郎とこの女妖魔の関係については、一郎が魔眼を保持していたことで、最初から詰んでいるのだ。
サキが蒼白な顔をして一郎の前にやって来た。
「……俺の膝に座れ。向かい合うように椅子に乗るんだ。両脚は手すりの外側に置け……」
一郎はそう命じてから、椅子の横に台が存在することを想像した。性書を握っていれば、こうやってなんでも思いのままだ。
すると、真っ白い小さな台が出現する。
一郎はその上に漆黒の性書を置いた。
「わ、わかった……」
サキがゆっくりとした仕草ながらも、一郎に命じられたように、一郎に跨がろうとした。
しかし、一郎はそれを手で阻んだ。
「な、なに?」
サキが怪訝そうな表情をする。
一郎はにやりと微笑んだ。
「言い忘れてた。俺に跨がるときは素っ裸になれ。命令だ。なにをするかわかるだろう?」
「ひ、ひっ」
逆らえないのがわかるのだろう。
裸になれと言われて、サキが真っ赤になった。しかし、次の瞬間にボンデージスーツが消滅して、サキの裸体が露わになる。
サキがさっと股間を隠した。
どうせ、見られるのに、妖魔将軍といえども恥ずかしいのだろうか。
それよりも、ちらりと見えたが、サキの股間はまったくの無毛だ。クグルスの股間にも毛はないが、これは特別なものなのだろうか。それとも、魔族全体がそうなのだろうか。
サキが一郎のズボンの膝の上にのぼってくる。
大股開きのサキの股間が、一郎に向かい合うように腿の上に乗るかたちになった。
もう股間は隠してないが、片手で胸を隠すようにしている。もう片方の手は身体が落ちないように、一郎が座る椅子の手すりを持っている。
「まずは、お前が持っているこの世界を操る能力のすべてを俺にも使えるようにするんだ」
「そ、それは無理だ。これは特別な力で譲渡はできん。わしを支配したなら、わしの魔道力に触れられるだろう。わしを通じてやればいい」
サキが驚いたように言った。
逆らうことは不可能なはずだから、譲渡は無理なのだろう。仮想空間は、サキを通じてだけか……。
一郎は小さく舌打ちしてしまった。
「だ、だが、空間術程度なら活性化できると思う。物や人、自分自身を空間に収納できる。亜空間術だ。亜空間内なら時間経過も操れる。ほとんど時間を進ませずに、物を保管するとか……」
サキが慌てたように言った。
一郎の舌打ちに、ちょっとびくりとしたみたいだ。「主人」を怖れてしまうのは、真名を支配されてしまった影響だろう。
いずれにしても、亜空間術は、スクルズが使うようになった収納術の拡大版のような感じだ。
スクルズも収納術で食材を管理し、時間経過なしで新鮮な状態のまま、生鮮食材を取り出したりする
「それでいい。寄越せ」
すると、サキがかすかに頷く。
その直後に、一郎に大きな力が流れ込んできた。
これで、亜空間術が使えるようになったのだろう。
だが、サキのように自在な世界構築は無理か……。
まあ、じゃあ、「異世界イメクラ遊び」については、サキの力を使わせてもらうか。じゃあ、さっそく……。
「しかし、性書の仮想空間というのは愉快なものだな。じゃあ、妖魔将軍サキの頁だ」
一郎はサキの腰に両手を回して、さらに近づけるようにしながら言った。
「ひいっ、ひっ、な、なにを?」
サキが悲鳴をあげた。
無理はない。
突如として、サキの両手と両脚が付け根の部分から消滅したのだ。
胴体と頭だけの「だるま」のような姿になったサキがあまりのことに、引きつったような顔になった。
「だるまさん遊びをしようと思ってな。いい子にしてたら、ちゃんと手足は返してやる。だが、俺に逆らえば、今度、俺が遊びに来るまでそのままにしてろと命令するぞ。すでに俺の支配下のお前は、俺が禁止すれば、力を勝手に行使できないはずだ」
「い、言うことをきいておるだろう──。それに真名を支配されれば、逆らえないのだ」
サキがやけくそのように大声をあげた。
「それもそうだな」
一郎は淫魔力で覗けるサキのあちこちの性感帯の全部に、豆粒ほどの淫具を想像して、一斉に肌に張り付けるように発生させた。
発生させたのは、微弱な電流を流しながら性感を刺激するように振動する極小の丸形の振動具だ。
ただし、サキの身体に接触する部分には、目に見えないくらいの短さの柔らかい羽毛がある。それがくすぐるような感触を与えるようにもした。
とっさに、一郎が想像したものであり、サキの力を使った性書の仮想空間では、あらゆることが一郎の瞬時の思いのままだ。
「ふわあああっ、あううううっ、こ、これは、ああああっ」
サキが絶叫して震え始めた。
米粒大の振動具の色は赤にした。
サキの全身に百個以上の振動具が浮かびあがって、まるで血に染まったようになった。
あっという間にサキの全身が充血して真っ赤になり、淫らに身体が震え始める。
「ここは最大の性感帯のようだな。ここは俺が直接になぶってやろう」
一郎は片手でサキの胴体を支えたまま、頭の房毛に手をやった。
「ふにいいっ、ひいっ」
サキがくたくたと力が抜けたようになり、身体を一郎側にもたれさせる。
一郎の魔眼には、みるみるとサキの「快感値」が下がるのがわかる。
三桁が二桁になり、たったいま、“30”を切った。
脚のない股間からは淫靡な香りのする蜜が垂れるように流れ出す。
「へえ、サキは、頭を触らせないということで有名だったんだけど、そんな秘密があったんだね」
クグルスが感嘆した声を出した。
「う、うるさい、ま、魔妖精──。こ、このことをほかの者に言ったら……。ふにいいっ、ち、力が抜けるうう……。ひゃあああっ、はあああっ、も、もうやめてえっ……。あはあっ、ふにゅう……」
サキが欲情しきった真っ赤な顔で叫んだ。
「ははは、ふにゅうだって……。猫みたい。可愛い」
「う、うるさい、魔妖精――。ひっ、ひひいっ、だ、だめっ、くすぐったい、や、やめてくれっ」
サキは身体を悶えさせて耳の愛撫から逃げようとする。しかし、手足を一時的に消されているサキに大して抵抗はできない。
もちろん、一郎はやめない。
房毛のある耳をいたぶるというのは、なかなかに気持ちいい。
これは一郎の方も病みつきになりそうだ。
「せっかくだ。特製の尻尾もつけてやるぞ、サキ」
一郎は言った。
次の瞬間には、外側が尻尾で内側がアナルバイブになっている淫具がサキのお尻に出現している。
「な、なんじゃあっ?」
サキがびっくりして頭を後ろに向けようとした。
一郎はその尻尾に手を伸ばして、ぐっと掴んだ。
そうすると、バイブ部分が振動するようになっているのだ。
それだけじゃない。
サキの全身を刺激している米粒の振動具を肛門の中と膣の内側にも発生させる。
「ひぎいいいい」
胴体だけのサキが白目を剥き、身体を弓なりにして絶叫した。
「俺との鬼畜セックスが病みつきになるようにしつけてやるぞ、サキ」
一郎は笑いながら、仮想空間の能力で自分も全裸になると、サキの胴体をひょいとあげて、怒張の先端を女陰にあてがった。
すでに十分に濡れている。
いや、十分すぎるくらいだ。
「ほら」
一郎はサキの胴を持つ手をぱっと離す。
「むぎいいいっ」
サキの胴体がずんと沈んで、一気に子宮の入り口まで一郎の肉棒が貫いたのがわかった。
「さっそく、一回目か?」
サキの膣の中には刺激具の米粒のような淫具がいっぱいついている。そこを貫かれて、サキはあっという間に達してしまった。
「もっとだ」
一郎は手足のないサキの腰を持って、激しく上下左右に動かす。
サキが二度目の絶頂に向けて快感を飛翔させていく。
「次にいくときに射精する。すると、サキは真名だけでなく、淫魔術でも俺のものだ。すると、身体も支配される。俺はもっと、性書の仮想空間を支配しやすくなる」
「いぐううっ」
語っているそばから、サキがまたもや昇天してしまった。
一郎は笑って、サキの胴体を抱き締めながら、サキの子宮に精を放つ。
サキの心と身体が確固たる強さで、一郎の淫魔術に結びついたのがわかった。
もっとも、まだまだ弱い。
なにしろ、サキの妖魔力レベルは、一郎の淫魔師レベルよりも高く、本来は支配できないのだ。
サキを完全にものにするには、もっともっとサキを屈服させることが必要だ。
「んひいっ、んぎいっ」
サキがもがいている。
一郎は再び、サキを昇天させる作業に移行した。
*
「んぐうううっ」
獣そのものような唸り声をあげて、サキが四肢のない身体を大きくのけ反らせた。
またもや、達したのだ。
もう、何回目だろう。
サキは白目を剥きかけている。
しかし、気絶はしない。
さすがは、妖魔将軍だ。しかし、いまはその丈夫な身体が仇となっている。
拷問もどきの快楽責めで、サキを責めたてている最中である。
いまやっているのは、胴体と顔だけのサキの股間に一郎の肉棒を突き挿し、仰向けに寝そべっている一郎の腰の上で、高速度回転のメリーゴーランドのようにぐるぐると回り続けさせるという責めだ。
サキの持つ仮想空間を自由にできるという力を利用してやらせていることであり、ほかにもいろいろなことをやって遊んだが、これが一番サキの反応がいいので、かなり長く続けている。
また、サキの全身には、相変わらず、性感帯のすべてに対して、米粒ほどの振動物を装着していた。それらが微弱な電流を流しながら、羽毛でくすぐるような刺激をサキに与え続け、サキから破壊的な快楽を絞り出している。
その刺激物片の洗礼は、身体の外側からだけではなく、淫具が挿入されている肛門の内側や、いま一郎の怒張が貫いている膣の内側にまで及んでいる。
そんなもので刺激されながら、子宮近くまで到達している一郎の肉棒の回転運動で膣内をぐちゃぐちゃに責め抜かれているサキは、かなり前から狂ったように絶頂を繰り返してた。
いまや、その数は軽く百回を超えただろう。
なにしろ数瞬置きに絶頂してしまうのだ。
普通の人間だったら、とっくに心臓が停止して死んでいるところかもしれないが、さすがは女妖魔将軍であり、まだまだ問題ない。
しかし、その表情からはそろそろ生気が失われつつある感じであり、さすがの女妖魔も、もう限界かもしれない。
もっとも、この女妖魔を完全に屈服させるには、それくらいの荒療治が必要だと思っている。
「ほらほら、口を離すなよ。今度、口を離したら、本当に死の一歩手前まで引きあげてはやらんぞ。死にたくなければ、疑似性器から口を離さんことだ。そして、出てくる俺の精液を飲み続けろ」
一郎は頭の後ろに手をやったまま寝そべりながら、絶頂をしながら回り続けるサキの胴体だけの裸身を眺めながら言った。
誰の支えもなく、胴体だけの身体を保持しているのは、上を向いているサキの口が咥えている模擬男根だ。
空中に生の男根が浮いていて、それを口に咥えることで身体が縦の状態を保持できるという仕掛けだ。それはサキの身体の回転に合わせて回っているので、サキは身体の回転を妨げることはない。
そして、もし口から男根を離せば、サキの首にしっかりと食い込んでいる縄がサキの首を絞めるということになっている。そのために、サキの首には縄がかかり、その縄尻が空に向かって伸びている。
そのすべての仕掛けは、サキの仮想空間を操る力でやったことだ。
この仮想空間に限ったことだが、まさに神の力であり、このサキから一時的に支配権を取りあげた一郎は、いまはこの空間の支配者だ。
「んんんっ、ぐううううっ」
サキがまたもやぶるぶると身体を震わせた。
絶頂したのだ。
同時に、口から、泡と一緒に口の中に流れ続けている精液をかなり大量に吐き出した。
宙に浮かぶ男根の最大の仕掛けは、先端から無尽蔵に流れ続けている精液の存在だ。
つまりは、それを口から離さないことを強要されているサキは、常に流れ出る精液を飲み続けなければならないということだ。疑似男根といっても、すべてを操れる仮想空間の力で作った一郎の精液そのものの複製だ。
飲めば飲むほど、一郎の淫魔力に支配されることになるのは、本物とまったく同じだ。
いまや、サキの腹は飲み続けている一郎の精によって、ぷっくりと妊婦のように膨れている。
「クグルス、また精を吐いたぞ。罰として、尻尾を掴んでやれ」
一郎は言った。
「んんぐうっ、んんんっ」
それを耳にしたサキが、白目を剥きかけていた目を丸くして、哀願をするような声をあげた。
「ごめんね、サキ。ご主人様の言いつけだもの。電撃が嫌なら、必死になって口の中の精液を飲んだ方がいいよ。ご主人様は、いつもはお優しいけど、“えっち”のときはとても鬼畜だからね」
「エッチ」という言葉は一郎が教えた言葉だ。この世界にはない表現のようだが、クグルスは面白い響きだと言って、最近は頻繁に使ったりする。
そのクグルスが笑いながら、宙を飛んでサキのお尻にある「電撃付きアナルバイブ」の「尾」の先を小さな身体で力一杯に抱き締めた。
「んぐうううう、ぐううううう、ぐいいいいい」
サキの身体が暴れ始めた。
クグルスが握っている尾、サキの尻穴に挿入しているアナルバイブは、少し前まではそれを握れば、アナルバイブが振動する仕掛けだったが、いまは振動がずっと続いていて、ぐっと握れば強い電撃が尻の穴に流れ込む仕掛けに変化させた。
「んぐうっ、んがああっ、があっ」
尻に電流を流される苦しみに、回転を続けさせるサキがのたうち回っている。
それでも口から疑似男根を離さないのは大したものだ。
余程、二回ほどの失敗で首吊りになったのが堪えたのだろう。
「そんなに股間を揺するなよ、サキ。感じてしまうじゃないか」
一郎は腰の上で苦しみの踊りを続けるサキの姿に思わず笑った。
だが、サキの狂ったように暴れるのを面白がるクグルスがなかなか尻尾を離さないので、サキはますます激しく腰を動かす。
しかも、信じらないような力で股を締めながら腰を弾かせるのだ。
一郎も我慢できなくなってきた。
「まあいい。また、出してやる。今度は下の口でも俺の精を味わえ」
挿入している怒張への強い刺激に、一郎は射精をすることにした。
ただでさえ、サキの膣に装着している無数の刺激物と、ぶるぶると振動しているアナルバイブの刺激が皮越しに伝わっていたところなのだ。
それに加えて、アナルバイブからの電流とサキの膣のものすごい収縮は堪らない気持ちよさだ。
さすがに、一郎の股間も大きな快楽から逃げられない。
「ほらっ、いくぞ」
一郎は、サキの子宮に精をぶちまけた。
もちろん、淫魔師の一郎の勃起が射精で収まることはない。
精を放ち終わった直後でも、しっかりとサキの胴体を固定する柱の役目を果たしている。
そうやって、精を打ち続けて、射精もそろそろ十回くらいになるかもしれない。
だが、一郎の肉棒の存在で受け入れた精を膣の外に出すことができないでいるサキは、射精されたすべての精液を受け入れたままであり、いまでは大きく下腹部も膨らませてもいる。
口から入れる精液で腹が膨れ、股間で受ける精で下腹部が膨張しているサキの腹部はまるで蛙のようだ。
「かなり身体に溜まったな、サキ。じゃあ、仕上げに高速回転をさせてやる。全身に俺の精を撒き散らすんだ」
一郎は言った。
途端に、これまでと比べものにならない高速でサキの身体が回転を開始する。
「んぐう、んんんんっ、ぐぬううっ、ぐううっ」
急に回転が速くなったことで、サキの身体はとめどのない連続絶頂状態に陥った。
それまでも、それに近い状況だったのだが、今度は本当に絶頂が収束することなく、次の絶頂を迎えるというかたちになったようだ。次々にサキは絶頂の仕草を繰り返し、長く大きな膣の痙攣がしばらくずっと続いた。
「すごいなあ。もう一度、精を放つぞ」
一郎は言った。
サキの肉襞で肉茎に与えられる刺激が本当に最高の快感なのだ。
射精をしたばかりだったが、また精を放ちたくなった。
「があああっ、あぐうううっ」
しかし、そのとき、またしてもサキは口から疑似肉棒を離してしまった。
サキの首にかけてある縄がぐんと張る。
「ぐえっ」
首が締まった衝撃でサキの舌が飛び出した。
口の中にあった精が再び吐き出される。
それとともに、凄まじい膣の締めつけが襲う。
今度は、一郎はサキの首が縄で締まるままにはせず、サキの身体に両腕だけを復活させてやった。
そして、サキの股間を貫いたまま立ちあがる。
「おおおっ、ロウ──」
サキが助けを求めるように、出現したばかりの腕でがっしりと一郎の首に抱きついた。
一郎はサキの腰を下から掴み、立ったままの状態で数回律動させる。
「あううっ、ロウ、ロウ殿──、ロウ殿──」
サキの身体が限界までのけぞった。
律動を開始してからも、サキの絶頂状態は続いている。
あまりの長時間の絶頂の持続にサキは完全に狂乱状態のようだ。
「俺のものになれよ、サキ。俺のものにな。心から望め」
一郎は力一杯に抱きしめながら怒鳴った。
そして、精を放つ。
抱きしめているサキのお腹がすっと膨らみを失っていく。
淫魔術の力により、腹と下腹部に溜まりに溜まった一郎の精がサキの全身に分散したのだ。
一郎の精は淫魔力の源であり、それをもって、一郎は女を支配する力を行使する。
それが全身に放射のように覆いつくすことで、この能力の高い女妖魔を一郎の完全な支配に置くというわけだ。
自分の能力レベルを超える女妖魔を真名だけではなく、淫魔術でも支配していく……。
その感覚が一郎の全身にみなぎる。
「す、で、に……お、ま、え、の……も、の……」
サキがそう呟いて絶句した。
抱いているサキの身体が一気に重くなる。
完全に意識を失ったようだ。
淫魔術で意識を無理矢理に覚醒させて、さらに責め立てるのも面白いが、まあこのくらいが潮時だろう。
一郎は真っ白くて柔らかいクッションのある寝台を想像した。
この仮想世界では、すべてが一郎の意思で作りあげることが可能なのだ。
サキの身体をその寝台に横たえる。
一郎がサキを離したときには、サキの脚も復活して首の縄も消えている。
サキはすぐに寝息をたて始めた。
その顔は心なしか、幸せそうに微笑んでいるように思える。
「多分、サキが眠ったところを見た初めての人間族だと思うよ、ご主人様は」
クグルスがくすくすと笑った。
「そうなのか?」
「そうだよ。ぼくたち魔妖精や妖魔族は、絶対に信頼する相手の前でないと眠ることはないんだ。もともと眠らなくても生きていくこともできるんだからね」
「そんな大げさなものか?」
一郎は笑った。
「まあね……。それにしても、これだけの快感を与えられてしまっては、サキもご主人様と生きていくしかないね……。それにしても、覚悟した方がいいよ、ご主人様。サキは……リンネ様と呼ばれていたサキは、この仮想空間を支配する能力で、妖魔族の中ではかなりの地位を持っているんだ」
「妖魔将軍なんだろ?」
「そうだよ。それを奴隷のように支配しちゃったんだからね。つまりは、ご主人様は、妖魔族に影響を持つ存在になったということなんだよ。これは大事件だよ」
「それのどこが、大事件なんだ?」
「つまり、サキはその気になれば、妖魔を集めて軍を作るだけの力がある小妖魔女王なんだ。だから、ご主人様はサキを通じて、妖魔軍を作ることもできるということだよ……。いずれにしても、サキは本当に完全にご主人様の奴隷だよ。目が覚めたときには、サキは人が変わったように、ご主人様に従順になっているからね。驚かないでよ」
「それは愉しみだな」
一郎は笑った。
サキの持つ妖魔の動員能力など正直どうでもいい。
一郎は、生れて初めて出会った人間型の女妖魔に欲情してしまっただけだ。まあ、仮想空間という奇妙な術にも興味があったが……。
「さて、じゃあ、サキも寝てしまったし、シャングリアのページに行こうよ、ご主人様。どんな世界にする?」
クグルスがサキの横から、すっと一郎の前に飛んできた。
「そうだな。まあ、もう考えた。だけど、仮想世界という不思議な世界にやって来たんだ。いい機会だし、エリカ、コゼ、シャングリア以外のもうひとりとも、とことん遊ばないとな」
「もうひとり?」
「うん。サキは寝ているが、横にいてくれれば、サキの仮想空間の術は、サキを通して使えるんだ。こんな風にね」
クグルスが怪訝な表情になる
しかし、そのクグルスが大きくなる。
無論、一郎が想像したからそうなったのだが、クグルスは人間族の少女ほどの大きさになって、一郎の前にすとんと崩れ落ちた。
もうひとりというのは、無論、クグルスのことだ。
クグルスとは、身体の大きさが違いすぎて、これまで性を交わしたことがない。
だから、真名による支配ということで、クグルスは一郎のしもべなのだが、淫魔の呪術は及んでいない。
この際、クグルスとも関係を結んで、しっかりと精の支配を築いておきたい。
「うわっ、お、重い──」
人間族と同じくらいに大きくなったクグルスが悲鳴をあげた。
いつもの手のひら大の身体から、突如として大きくされたクグルスは、自分の身体の重さを保つことがまだできないようだ。
そのまま身体を床に倒して、動けなくなってしまった。
「結構、長い付き合いになりかけているが、クグルスとは、ちゃんと抱き合ったことはないよな。せっかくだし犯してやろう」
一郎は笑って、クグルスに近づく。
「わおっ──。う、嬉しいけど、これなに?」
クグルスが訊ねたのは、クグルスが大きくなるとともに、裸の上に発生させた服のことだ。
一郎のやったことだが、一郎の元の世界における「レオタード」を思い浮かべて、クグルスが身に着けていることを想像した。
いつもの薄物の衣装もいいけど、違う服装にして、着衣のまま犯すというのも一興だ。
なんとなく、いつも元気に飛んだり跳ねたりしているクグルスを抱くのであれば、体操選手のような恰好をさせて犯したいと、ふと思ったのだ。
そんなことも瞬時に現実になる。
さすがは、サキの仮想空間の力だ──。
「俺の趣味だよ。お前への贈り物だ」
一郎はクグルスの身体を抱きあげる。
「ひゃああっ、ひゃあああっ、ひゃああああ」
クグルスが胴体を掴まれただけで、がくがくと感電でもしたように震えた。
魔妖精のクグルスは、淫魔師の一郎に触れられると、なぜか全身の淫気が暴走して、人間族の女たちが絶頂に達したときのような状態になるのだ。
つまりは、クグルスは一郎に触られただけで、早くも達してしまったということだ。
「その身体で俺と性交するのは大変だな。まあ、頑張れ」
またもや、鬼畜の虫が込みあがる。
女が快楽責めで苦しそうにすると、さらにいじめたくなるのが一郎の性分だ。
一郎は頓着せずに、クグルスの股を開かせ、その上に身体を重ねる。
実は、クグルスに着させた「レオタード」には、股の部分に亀裂が入っていて、そのまま着衣のままでも犯すことができるようになっているのだ。
無論、それも一郎の「えっち」な想像力が生んだものだ。
「ま、また、いくうっ、ご主人様、ご主人様──」
クグルスは悲鳴をあげながら、全身をまたがくがくと震わせる。
本当に、激しい反応だ。
そして、一郎は、クグルスの苦悶を愉しみながら、身体を暴れさせるクグルスへの挿入をやっと成し遂げた。