【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
ベルズには、なにがなんだかわからなかった。
言われるままに、自分の足首を掴んだ瞬間に、それがまるで強力な糊で貼りつけられたように離れなくなったのだ。
前屈の姿勢を崩せなくなったベルズの腰からスカートと下着が外れて足首にぱさりと落とされる。
「ちょ、ちょっと、こ、こんなところで……」
驚いた。
冗談ではない。
ここは、屋根のある場所でもなければ、周りを仕切る壁もない、ただの路地裏だ。
「い、いやああっ、ロ、ロウ殿、こ、こんなところではいやだ。許してくれ」
思わずしゃがみ込もうとした。
だが、いつの間にか、膝上から下がなにかの粘性物でびっしりと覆われている。しかも、それがまるで型枠でも嵌められているかのように動かないのだ。
膝が曲がらないので、ベルズはしゃがむこともできない。
しかも、少しだけ開いている股を閉じられない。
完全に脚は固定されている。
な、なんだ、これ……?
これはロウがやっているのか?
魔道遣いでもないロウがこんなことを……?
ベルズは困惑した。
とにかく、魔道で逃亡しようとした。杖などなくても魔道は遣える。
しかし、魔道は微動だに発揮しない。
「諦めてください。たまには、馬鹿になって愉しみましょう。もしかしたら、みんなで処刑台に並ぶかもしれませんよ。そうしたら、こんなことできませんし」
ロウが無邪気そうに言った。
処刑台?
なにを言っているのだと詰ろうとしたが、思念は吹き飛んでしまった。
ロウの指が股の下から入り込み、すっと股間を撫でてきたのだ。
「んふうっ」
いきなり、股が焼けるような淫情が襲う。
いつもそうだが、この男の愛撫のうまさは神がかりだ。
たった一本の指でベルズの身体には、全身を脱力させるような愉悦が駆け抜ける。
だが、ここは夜とはいえ、大通りから少しばかり入っただけの外だ。
こんなところを誰かに見られては……。
「と、とにかく、わたしは、と、とにかく、こんなところでは……」
ベルズは必死になって、股間を下からまとわりつくロウの指を腰を振って振りほどこうとした。
だが、そんなベルズを愚弄するかのように、さらに指が肉芽や股間の亀裂を這い動く。
驚くほどの鋭い感覚が走る。
「う、はあっ」
ベルズは喉の奥から声をあげてしまった。
ロウの指が肉芽を弄りながら、一方で股間の亀裂に指を入れて、内側の粘膜を擦り始める。
たちまちに、さらに峻烈な快感が下半身を撃ち抜く。
「うああっ、ううっ……。た、頼む、ロウ殿……あううっ」
だめだ……。
この男の愛撫は気持ちよすぎる。
とても我慢できない。
「ベ、ベルズ様、いくらなんでも、声が大きいです。もっと静かに……」
そのとき、大通りの入口で見張りをしているエリカから叱咤のような言葉が飛んで来た。
「な、なにを言っているのだ。お前たちも、見張り役なんかよりも、助けてくれ。ロウを説得してくれ」
ベルズは言い返した。
そのとき、後ろからロウの笑い声が聞こえてきた。
「うちの娘たちは、この手のことで、俺の命令には逆らいませんよ。それに、なんだかんだいっても、ベルズ殿は、マゾですよね。口ではそう言いますが、股はもうすっかりと受け入れ態勢ができましたよ。淫乱な筆頭巫女様に、ご褒美として、お好きなものをあげますよ」
ロウの怒張が尻たぶの下を通って、ベルズの狭間の奥にずぶずぶと押し入って来た。
「はうっ」
貫くロウの怒張の甘美な衝撃にベルズは、身体を硬直させて声を迸らせた。
「そんなに大声を出すと、通行人に聞こえますよ。さっき、エリカが叱ったでしょう」
ロウが耳元でささやきながら、激しくずんずんと怒張を打ち込んでくる。
その一打一打が、凄まじい快感の衝撃となってベルズを席巻する。
「うっ、あっ、はあっ」
必死になって声を我慢しようとはするのだが、身体の芯から弾けさせるロウの怒張は、快感の暴力だ。
ベルズには抵抗できない。
ついつい、露わな声が迸ってしまう。
「シャングリア、呆けていないでベルズ殿の胸を舐めてやれ」
ロウがベルズを後ろから犯しながら、呆けた顔をして座り込んでいたシャングリアに声をかけた。
「わ、わかった……」
ロウの上着をかけられているだけの素裸のシャングリアが、もそもそと動き出して、前かがみになっているベルズの身体の横から顔を潜り込ませてくる。そして、さらに巫女服をたくしあげて乳首の周辺に舌を動かしてきた。
「んんっ、んああっ、しゃ、シャングリア殿、お、お前まで……ああっ、んふうっ」
ベルズは堪らず声をあげた。
そのあいだもロウの背後からの律動は続いているのだ。
なんの抵抗もできない……。
いや、もともと、ロウには抵抗など不可能……。
なにもできない……。
こんな恥ずかしいことをされても、ただ翻弄されるだけ……。
絶望感がベルズを包む。
その諦めを抱いたとき、さらに大きな愉悦が全身に走った。
不思議な恍惚感が全身を包む。
「……被虐の境地に達してきましたね、ベルズ殿……。筆頭巫女のベルズ殿ともあろう者が、こんな路地裏で男にレイプされるなんて屈辱でしょう? 惨めでしょう? それを愉しんでください。身体の悦びを心でも味わうんです」
ロウが激しく怒張を抽送しながら言った。
屈辱を愉しむ……。
惨めさを悦ぶ……。
ロウの言葉を犯されながら反芻する。
心のどこかで、それに反撥しようとする感情がないでもないが、それは圧倒的な快感の前には、波濤の前の砂城も同じだ……。
快感が寄せて……。
ただ砕け……。
そして、散る……。
残るのは……。
ひたすらの悦びと快楽……。
駄目だ……。
噴きあがる欲情を制御できない。
ロウの激しい怒張の突きあげに、シャングリアの舌が乳首に這う小さな疼きが重なり、ついにベルズは限界を迎えた。
「ロ、ロウ殿……お、お前は、き、鬼畜だ──。あああっ」
全身を絶頂の衝撃が襲う。
ベルズは悲鳴のような声をあげて、込みあがった快感の暴流が迸るまま、全身をがくがくを震わせた。
「……ふふふ……鬼畜が嫌いですか……?」
ロウが一定の速度のままの律動を続けながら笑ったのが聞こえた。
その余裕が口惜しい……。
だが、それがいい……。
ベルズを完全に圧倒して、支配してくれる鬼畜……。
それが嫌いなわけがない……。
「あ、ああっ、す、好きです。お前の鬼畜は大好き……。ああっ、もっと、いぐうっ」
ベルズは力一杯に叫ぶとともに、圧倒的な快感に我を忘れた。
「うわっ、こ、声がでかい……」
「ちょ、ちょっと、ベルズ様──」
コゼとエリカの狼狽える声がどこかから聞こえた気がした……。
しかし、もう頭は真っ白だ。
なにも考えられない……。
ただ、屈辱が気持ちいい……。
惨めさが嬉しい……。
それだけを頭が席巻していた……。
そして、頭が真っ白になっていった。
*
「はあ、はあ、はあ……」
ベルズは気がつくと、地面にしゃがみ込んでいた。
いつの間にか、前屈の姿勢からは解放されて、脚を固定していたおかしな物質も消滅している。
だが、まだ快感は継続している。
いまだに雲の上にでもあがっているかのような脱力感と幸福感が全身を包んでいた。
「い、いくらなんでも、声が大きいですよ、ベルズ様」
顔をあげた。
エリカだ。
まるで、エリカ自身が快感を味わったかのように、顔を真っ赤にしている。
なにかそれがおかしかった。
「よく言うわよ。人一倍、声を我慢するのが苦手なくせに」
コゼだ。
いつの間にか、ふたりともすぐそばにやって来ていた。
「そんなに言うなよ。とにかく、興奮したみたいですね、ベルズ殿」
ロウの声……。
振り返ろうとした瞬間に、後ろから巫女服の上衣を引きあげられた。
わけのわからないうちに、身体から引き抜かれる。
「うわっ、な、なにを?」
服を脱がされたのだと気づいたのは、すでに奪われてた巫女服のスカート部分と下着を載せたマントの上に、奪われた上衣がばさりと重ねられたときだ。
取り返そうとしたが、手が動かなかった。
右手が胴体に密着している。
驚いた。
また、ロウの粘着物だ。
まごまごしているうちに、最後に残っていた胸当ても奪われて完全な素裸にされる。
「な、なにをするのだ──。返してくれ──」
手が身体から離れたので、もう一度巫女服に手を伸ばしたが、突然にそれが消滅した。
驚いて、ロウを見た。
ロウの右手が自分の胸に触れている。
いまのは、魔道……?
いや、なにかの魔力が動いたという感じはない。
しかし、紛れもなく、ロウは魔道のような術で、ベルズの服を消滅させてしまったのだ。
ベルズは呆気にとられた。
「い、いまのは、なんなのだ、ロウ殿?」
ベルズは声をあげた。
「あらっ、ベルズ様って、ご主人様の亜空間術の能力は初めて?」
「そ、そういえば、そうかも……。スクルズはよく連れ込まれているけどね」
コゼとエリカがベルズの頭の上で喋った。
亜空間術……?
連れ込む?
それがロウの能力?
疑念がベルズを包む。
「それよりも、エリカとコゼも全裸になれよ。次の遊びだ。今日と明日は、とことん遊ぶぞ。戦いの前の羽目外しだ」
そのとき、ロウがにこにこしながら言った。
「い、いきなり、なんでです? それに、戦いって……」
エリカがびっくりして声をあげた。コゼも驚いている。
「いいから、脱げ。もちろん亜空間にお前たちの服をしまうためだ。とにかく、質問はなしだ。十数えるうちに、素っ裸になれよ。ふたりともだ──。遅れれば、素っ裸にして、さっきの雌犬化の首輪をして、この壁に貼りつけて明日の朝まで放置していくからな。俺に二言があると思うなよ……。いぃち ……にぃ……」
ロウが数をかぞえ始めた。
ふたりが躊躇のようなものを示したのは、一瞬だけだ。
すぐに引きむしるように、衣類を脱いでいく。
本当に、ロウの仕置きが怖いのだと思った。
あるいは、すっかりと手なずけられているということか……?
あっという間に、ふたりとも素っ裸になった。
シャングリアはもともと全裸だったのだが、身体にかかっていたロウの上着を取り返されることで、四人の女の全裸ができあがった。
ロウがまた胸に触った。
エリカとコゼが身に着けていたものも消滅した。
「じゃあ、いまからやることを発表する。ここからブラニーのいる小屋敷まで全力で駆け足だ。大丈夫だ。もう夜も更けたし、誰にも見られるものか──。たとえ、誰かに見られても、顔を隠して駆け抜けろ。暗いから、誰なのかわからんはずだ。いくぞ」
びっくりした。
ここから全裸で駆け足──?
ブラニーのいる小屋敷とは、ベルズたちがウルズの面倒を看るために使っている家であり、ロウたちの中ではスクルズの保有ということになっているようだが、つまりはロウたちの王都内の拠点だ。
それはともかく、あそこまでは遠くはないがそれなりの距離がある。
そこまで裸で行けと──?
ベルズは耳を疑った。
「そ、そんな、ロウ様。そんなのあんまりです」
エリカが両手で胸と股間を隠しながら、泣くような声をあげた。
「心配するな。お前たちだけにはやらせん。俺も全裸になる。みんな一緒だ」
ロウも笑いながら、服を脱ぎ始めている。
「そ、そんな問題じゃありません。す、素っ裸で王都を走るなんて……。捕まってしまいます」
「誰が捕まえるんだよ。大騒ぎになったら、それこそ転送術で逃げればいい。それとも、俺の亜空間術で隠れよう。スクルズの口癖じゃないが、なんの問題もない」
「で、でも……」
エリカは必死で抗議している。
だが、そのうちに、ロウも素っ裸になった。その服も消える。
「問答無用だ。俺がいないと、どうせ服は返してもらえないんだ。そこにいたければ、いつまでもいろ」
ロウが笑いながら大通りに向かって路地を走りだした。
「うわ、待って」
「待て、ロウ」
コゼ、シャングリアがすぐに追った。
一瞬、出遅れたエリカだが、そのエリカも駆けだした。
「ま、待って、置いていくな」
慌ててベルズも立ちあがって後を追った。
*
ハンスは、いい具合に酔いが回って、夜の大通りを歩いていた。
住居にしている下宿屋は少し先にある。
いつものように、盛り場の屋台で酒を愉しんだハンスは、多少の酔いを感じながら歩いていた。
そのとき、複数の足音が後ろから近づく気配を感じた。
なにかな……?
集団で何者かが走ってくる……?
とにかく、ハンスは道を開けて、後ろを振り向いた。
「な、なんだ──?」
思わず叫んだ。
近づいてくるのは、素っ裸の白い女の裸の集団だ。
いや、男もひとりいるか……?
とにかく、一、……、二……、三……。
ひとりの男と四人の女だ。
それが全裸でこっちに向かって走って来る。
なんだ、あれ?
しかし、ハンスが考える余裕もないまま、両手で顔を覆ったその五人があっという間にハンスの横を駆け抜けていった。
「なんだ──?」
小さくなる女たちの尻を眺めながら、ハンスはもう一度声をあげた。