※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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171 女の命~次のふたり

 再び、淫魔術で亜空間に移動をした。

 ついつい、調子に乗って、最初のふたりで亜空間側で二日をすごしたので、すでにかなりの時間をここで過ごした感覚はある。もっとも、実際には、亜空間では時間経過はないし、食欲もないし、眠たくはならない。また、ほぼ疲労もない。それが亜空間だ。

 しかし、一郎の頭の中では二日をすごした記憶はしっかりとある。

 だから、多用すれば、精神的に疲労するのだ。

 とはいえ、今日はいいだろう。

 性奴隷の刻みをすると決めたからには、侍女たちについても、しっかりと性の悦びを教えてあげたい。

 生娘である彼女たちが、性行為で普通に快感を覚えるには、どうしても繰り返しが必要だ。

 

「さて、君たちふたりを同時に指名した理由はわかるね?」

 

 ふたりを連れ込んだ亜空間側の部屋は、さっきトリアとノルエルとすごした部屋ではない。

 一郎は、サキから授かり、駆使できるようになった亜空間を百以上の空間に分けていて、取り出しやすいように物品別に置いているのだが、こういった女を連れ込む場所も十部屋程度ある。

 どの部屋を選ぶかは一郎の気分次第だ。

 ここはその中でも一番のハードプレイを楽しむ場所だ。

 天井には、女を吊り責めにする梁が縦横に作っていて、鎖や縄でも引っ掛けることのできる滑車があり、それを操作する装置もある。

 貼りつけ用の十字架、木馬、ほかにも虚仮脅し(こけおどし)用の鞭や金具などを飾っている板壁も作ってあり、まさに拷問室という感じだ。

 すべて、外から持ち込んだものである。

 一郎は、ただひとつのみある籐椅子に裸のまま腰掛け、その前にふたりを立たせた。

 

 ここに連れて来られたオタビアとダリアは怯えきって、すでに顔を蒼くして震えている。

 もっとも、ふたりが震えているのは、この部屋にある拷問具のせいだけではないだろう。

 一郎は二組目の侍女を選ぶのに、無造作に指名したわけじゃない。

 偶然を装ったが、最初からこのふたりを二組目として指名するつもりだったのだ。

 

 

 

 “オタビア

  人間族、女

   イザベラ王女の侍女

   カロー子爵家次女

  年齢19歳

  ジョブ

   侍女(レベル4)

  生命力:50

  攻撃力:20

   トリヤノス魔毒(猛毒、下着の中)

  経験数:なし

  淫乱レベル:SS

  快感値:30↓(下降中)

  状態

   先天性全身性感帯”

 

 

 

 “ダリア

  人間族、女

   イザベラ王女の侍女

   カロー家侍従長の長女

  年齢18歳

  ジョブ

   侍女(レベル7)

  生命力:50

  攻撃力:20

   トリヤノス魔毒(猛毒、下着の中)

  経験数:なし

  淫乱レベル:C

  快感値:300↓(下降中)”

 

 

 

 一郎は、武器でも毒でも、攻撃力を持っているものを所持している場合は、それをステータスで認識できる。

 最初からこのふたりが、毒薬を所持していることはすぐに見抜いた。

 集められている九人の侍女たちの中で、このふたりだけが目に見えて怯えていたし、このオタビアとダリアがイザベラの毒を盛ろうとした犯人であることは明らかだ。

 おそらく、このふたりの態度から、少なくともアネルザ辺りは、すぐに彼女たちの怪しさを見抜いたのではないだろうか。

 だが、一郎が犯人捜しをしないと口にしたので、それを尊重してくれたのだと思う。

 

 それにしても、女というのは咄嗟に隠そうとするときに、下着の中を選ぶというのは、本当らしい。ここなら、もっとも探しにくいとでも考えるのかもしれない。

 また、いま気がついたが、オタビアはなかなか愉快な身体をしているようだ。

 

 「先天性全身性感帯」――?

 そういえば、このオタビアは、半袖に近い侍女服なのに、ひとりだけ二の腕まで隠す白い手袋をしている。襟もしっかりととめていて、肌が露出しているのは顔だけの完全に防備だ。

 なるほど、そういうことかと思った。

 これは面白い。

 

「さて、じゃあ、俺の前に立って、揃ってスカートをめくって下着を出してもらおう。内側の薄物も含めて下着を露出させるんだ。理由は言わないでもわかるはずだ。拒否できる立場でもないことね」

 

 真っ蒼だったふたりが、しくしくと泣き出した。

 一郎は手すりを力の限り叩いて大きな音をさせた。

 泣いていたふたりが、びくりと身体を竦ませた。

 

「早くしろっ──」

 

 やろうと思えば迫力のある声くらい出すことができる。

 ふたりが慌てたように、侍女服のスカートの裾を両手で掴んで捲りあげた。

 長い靴下とふたりの白い太股が露わになる。

 だが、下着はまだぎりぎり隠れている。

 

「もっとだ。完全に下着を出せ――」

 

 手に腕の半分ほどの長さの細い棒鞭のようなものを亜空間術で出現させ、ぴしゃりと椅子の横を叩いた。

 景気のいい音がして、またふたりが怯えて身体を震わせる。

 

「返事は――」

 

「ひっ、はいっ」

「はいっ」

 

 ふたりががばりとスカートをあげた。

 今度は完全に下着が出る。

 

「もっとだ――」

 

 わざと苛ついたふりで大きな声をあげ、もう一度棒で椅子を叩く。

 

「はいっ」

「はい――」

 

 ふたりが半分泣きながら、スカート全体を丸めるように持ち直して、力一杯にたくしあげる。

 今度はふたりの(へそ)まで出た。

 

「許可なく、動くな。いいな」

 

 一郎はふたりに言ってから、露出した下着を凝視した。

 指の先程の小瓶のかたちで、下着の前側が膨らんでいる。

 

 だが、どうでもいいが、ふたりとも媚香の影響ですでに下着の股の付け根の部分に、丸い染みができているのだが、オタビアの股間はすごい。

 先天性全身性感帯とやらで、もともと敏感な身体を守るために、まるでおしめのような分厚い布の下着を身につけているのだが、それがおしっこを洩らしたみたいにびっしょりだ。

 これは、思わぬ掘り出し物だな。

 愉しい玩具になってくれそうだ。

 まあしかし、それはまた後だ。

 いまは、先に毒薬のことを片づけるとするか。

 

「もう一度言う。動くな」

 

 一郎はできるだけ凄味を利かせた声でふたりを硬直させると、手を伸ばして下着の中に手を入れ、小瓶を回収する。

 さすがに、腰を引きかけたが、一郎が怒鳴るとふたりとも動くのをやめた。また、オタビアが小瓶を出すときに、瓶が下腹部を擦っただけで、「ふうっ」と甘い声をあげて身体を屈ませたのが面白かった。一郎の一喝で慌てて、姿勢を戻したが……。

 

「これを姫様の食器に塗ったんだな?」

 

 とりあえず一郎は、ふたつの小瓶を目の前に示して、ふたりに言った。小瓶の中には少量ずつの毒が残っている。

 オタビアとダリアのふたりがスカートをめくったまま、わっと泣き出した。

 だが、一郎が口を開く前に、ダリアが泣きながら口を開く。

 

「あ、あたしです。すべて、あたしがやったことです。お嬢様には関係ないんです。ほ、本当なんです」

 

 ダリアが絶叫した。

 

「な、なにを言うの、ダリア――。ふたりで決めたでしょう。一緒に償いましょうって──」

 

 今度はオタビアが泣きながら叫んだ。

 ふたりの騒がしさに、一郎は閉口した。

 

 それにしても、お嬢様?

 一郎は、改めてステータスを確認した。

 すると、確かにオタビアがカロー子爵家令嬢で、ダリアはオタビアの実家のカロー家の家人の娘とある。

 つまり、ダリアにとっては、オタビアは主家のお嬢様ということになるようだ。どうして揃って同じ侍女として仕えることになったか知らないが、もしかしたら、オタビアの体質のことも関係あるのかもしれない。

 

 それにしても、トリヤノスの魔毒……。

 ミランダやマアにでも頼んで、出どころを確かめてもらうか。まあ、大したものは出ないかもしれないけど……。

 

 だが、一郎はひとつだけ気になることがあった。

 このふたりが、イザベラの使う食器に毒を塗ったときに、少しずつ毒を残していた理由だ。全部使い切って瓶が空になっていれば、一郎はすぐにはわからなかっただろう。あまりにも早く発見されずぎて、しかも、あっという間に集合をかけられてしまい、そのまま持っているしかなかったとしても、そもそも、毒が残っていなければ、一郎の魔眼だけではわからなかったのだ。

 この侍女たちが魔眼のことを知らないのは当然だが、さっき確認した小瓶に残っていたのは、ほんの少量ずつの毒だった。

 わざわざ残したとしか思えないくらいの量だという感じだ。

 

「ところで、ここに毒が残っているのは、もしかして、あとで自分たちで飲むつもりだったのか?」

 

 一郎は訊ねた。

 なんとなくだが、そう思ったのだ。

 ふたりがわっと泣いて、その場に膝を崩してその場に座り込んでしまった。

 もっとも、ふたりとも一応はスカートをたくし持ったままであり、跪いた分、懸命に裾をあげて、ちゃんと下着を露出させている。

 そんなところは健気なのだと思った。

 

「し、死んでお詫びします──。ふ、ふたりでそうしようと……」

 

「ち、違います。お、お嬢様じゃありません。あ、あたしが全部……。お、お嬢様、死なないでください。あたしが全部──」

 

「なにをいうの、ダリア──。もう、何度も話し合ったでしょう──。一緒に死にましょう──。もう、わたしたちにはそれしかないのだから──」

 

 オタビアとダリアが号泣しながら交互に声をあげた。

 一郎は嘆息した。

 これでは、嗜虐なんてできないだろう。

 一郎はふたつの小瓶を別の亜空間の部屋に隠した。一郎の手から毒入りの小瓶が消える。

 ついでに、脅しに使った棒鞭も消した。

 

「さっきも言ったはずだ。犯人探しなどしない。お前たちが犯人であることは、未来永劫に発覚しない。姫様もアネルザも俺の言うことを了解しただろう。そのために、こうやって、数名ずつ亜空間に連れ込んでいるんだ。トリアとノルエルは全裸で現実空間に戻しただろう? 誰が毒を持っていたかわからなくするためだ。お前たちもそうするし、ほかの者もそうしてもらう。まとめて侍女服は返還するけど、毒はこのまま封印する。だから、心配するな」

 

 一郎は言った。

 ふたりの泣き声が少し鎮まり、きょとんとした顔で一郎を見る。

 

「で、でもわたしたちは、姫様を裏切って……。で、でも、どうしようもなくて……。だ、だから、ふたりで死んで償おうと……」

 

 オタビアが嗚咽をしながら言った。

 一郎はもう一度溜息をついた。

 まあ、とにかく、少量ずつ毒薬が残っていた理由はわかった。それを後で飲んで死ぬつもりだったことも……。

 これは余計に、早く発見してよかった。

 シャーラが瞬時に、全員集合をかけなければ、彼女たちは毒を飲んで死んだかもしれないのだ。

 いずれにしても、キシダインは罪なことをする。

 彼女たちの実家のカロー子爵家の事情は承知していた。

 カロー子爵家の貴族上の保護者ともいうべき寄親があるのだが、最近になってキシダイン派に属するようになり、カロー家の長女は確か、その縁で、最近になってキシダインの影響のある侯爵家の屋敷に行儀見習いに行っている。

 その関係の中で、おそらくなんらかの脅迫をされたのだろう。

 マアからの情報提供にもそういうものがあった。

 すでにキシダインの手が伸びているから注意しろとマアが言ったふたつの家のうち、もう一方がカロー子爵家だ。

 金銭的なしがらみじゃないから、マアもまだ手はつけていなかった。

 アネルザとは、キシダインを失脚させた後は、それで影響を受ける中小貴族はなんらかの手を打って救おうと語り合っている。

 カロー家など、イザベラの侍女のひとりの実家なのだから、そうやって手を打つ家の筆頭に決まっている。

 

「追い詰められてやったんだろうが、とにかく、忘れろ──。もういちど言うけど、お前たちにも、お前たちのカロー家も手を出させない。それどころか、助けてやる。だが、もしも、姫様が毒で死んでいたら、許されないことだぞ。お前たちが死んで詫びて済むものか。カロー子爵家は取り潰しで済めば御の字なくらいだ。毒を渡して、毒殺に関与したとされれば、お前たちの親兄弟まで処刑でもおかしくないくらいの大罪だ。もうするなよ」

 

 一郎は座り込んでしまったふたりの前の腰をおろしていった。

 ふたりが再びわっと泣き出した。

 

「もう、面倒だなあ」

 

 一郎はオタビアに手を伸ばして抱き締め、いきなり口づけをした。

 淫魔力のこもった唾液を大量に注ぎ込む。

 

「んふうっ、んんっ、んんっ、んんんんっ」

 

 だが、一郎が唾液を送り込みながら舌で口の中をまさぐると、面白いくらいに、ステータスの「快感値」の数値がさがっていく。

 

 25……。

 15……。

 10……。

 5……。

 

 ものすごいさがり方だ。

 まるで直接に性器を愛撫しているくらいの反応だ。

 さらに舌で口の中にある性感帯のもやの部分を刺激してやる。

 オタビアががくがくと震えだした。

 

「んんんっ」

 

 そして、オタビアは一郎に唇を奪われたまま、背中を反りあげて絶頂してしまった。

 がっくりと脱力したオタビアが前のめりに倒れそうになる。

 口だけでこんなに深い絶頂をするというのは、大した敏感さだ。

 

「お嬢様──」

 

 ダリアが声をあげた。一郎は片手でオタビアを支えたまま、そのダリアを片手で引き寄せて、同じように唇を奪った。

 

「んんっ、んふっ」

 

 ダリアも抵抗はしない。

 オタビアもそうだが、強く言えば、逆らうことなどしない感じだ。だからこそ、言われるまま、毒を食器に塗ったりしてしまうのだろう。おおかた、言われたとおりにしないと、主家は没落するし、行儀見習いの姉もどうなるかわからないくらいのことをキシダインの手の者に言われたのかもしれない。

 とりあえず、二度とそういうことをしないように、淫魔術で心に暗示をかける。

 さらに、興奮気味のふたりをやはり淫魔術で落ち着かせる。

 ふたりの顔から絶望の色のようなものが消滅する。

 

「はあ、はあ、はあ……」

「はあ……お、お嬢様……。だ、大丈夫ですか……。あ、あのう、お嬢様は……」

 

 いまは一郎の両手に包まれている感じのオタビアとダリアは荒い息をしているが、ダリアがオタビアを気にかけるように見ながら、一郎に語りかけてきた。

 

「わかっているよ。オタビアは極度に感じやすい身体をしているんだろう。とにかく、俺に任せるといい。カロー家のことはシャーラにでも、相談をしてくれればよかったんだ。秘密裏に動いていた部分もあるので、君たちには教えられなかったが、事態はもっと進展している。カロー家は大丈夫だよ。姫様もアネルザも守ってくれる。安心して」

 

 一郎はふたりを抱えたまま優しく言った。

 それにしても、ふたりはこの期に及んでも、まだ懸命にスカートをたくし上げたままだ。

 本質的に男に逆らわない気質なのだろう。

 しかも、オタビアについては、全身性感帯で馬鹿みたいに感じやすいなんて、まるで嗜虐されるために生まれてきたような娘だと思った。

 

「あ、あのう……」

 

 オタビアが顔をあげて一郎にすがるような視線を向ける。

 一方でまだ一郎がオタビアの身体に触れているので、それだけで感じてしまっているみたいだ。

 少し回復してきた「快感値」はまたあがっているし、上気している顔がまた真っ赤にてきている。

 まあ、一郎も全裸だ。

 そのことも関係しているだろう。

 

「ただし、君たちが俺の女になればの話だ。トリアとノルエルは俺の女になった。あのふたりは、絶対に裏切らないし、見捨てることもない、俺の仲間……。姫様やアネルザも含めた頼もしい仲間が守る。君たちも来い──。守ってやる。だから、俺の女になるんだ。みんなと同じように……。それですべてうまくいく。約束する」

 

「で、でも、わたしたちは、やってはいけないことを……」

 

 オタビアがまた興奮しかけてきたので、淫魔術で感情を操作して心を鎮めてあげる。ダリアも一緒にだ。

 ふたりの顔が心なしか穏やかになった。

 

「俺の女になるな、オタビア、ダリア? 追い詰められた君たちが捨てようとした命……。捨てようとしたものなら、俺がもらう。問題ないな──」

 

 一郎は言った。

 

「でも、わたしたちは許されるはずがなくて……」

 

 オタビアが当惑したように言った。

 一郎はオタビアの身体を軽く揺すった。

 

「こらっ、考えるな、お前たちは──。お前たちの命は俺がもらったと言っただろう──。だったら、お前らは俺のものだ──。ただ、返事だけしろ──。お前たちは俺のものだ。わかったか──。オタビアとダリアの命は俺のものだ──」

 

 大喝した。

 ふたりがびくりと身体を竦ませる。

 このふたりは、とにかく強く迫られれば、すぐに男に従ってしまうタイプのようだ。放っておけば、これからもどんな利用のされ方をするかわからない。

 庇護してやらなければ……。

 

「返事は──」

 

 怒鳴りあげた。

 

「はいっ」

「はい──」

 

 ふたりが慌てたように返事をした。

 オタビアとダリアの心から迷いのようなものが消える。一郎はほっとした。

 

「今後、お前らは未来永劫に俺の女だ──。二度と死ぬことを許さん。俺がもらった命だから、今回のことを姫様にも仲間たちにも打ち明けることを禁止する。そんなことをすれば、せっかくもらったお前たちの命を失うことに通じるかもしれないからだ。勝手なことをするな。もちろん、自殺も禁止だ。お前たちの命は俺がもらい、これからは、その分、姫様を助け、その身を挺してお守りしろ。だが死ぬことは許さん。さらに、今回のことで自分を追い詰めることも禁止だ。お前たちはちゃんと罰を受けるのだから──」

 

 一郎は大きな声で言った。

 声を出すたびに、ふたりがびくびくと怯えたように震えるのが面白い。

 だけど、ふたりの心を淫魔術で探る限り、ふたりはちゃんと一郎の言葉を心に刻んでいる。

 反抗の感情もほぼ皆無だ。

 やはり、余程に従順にできているのだ。

 

「もう勝手に死なないな──。お前たちは俺がもらった。俺のものだ──。いいな──」

 

「は、はい」

「わ、わかりました」

 

 ふたりが圧倒されたように大きく頷く。 

 一郎は満足した。

 それで、一郎はトリアたちを抱いていたときに思いついた能力を試すことにした。

 相手の服をその対象の人物が身に着けている状態で、亜空間に収容させる技だ。

 やったことはないが、できるはずだ。

 できると思った……。

 

「あっ」

 

 オタビアが声をあげた。

 一郎が念じたオタビアの腕にある長い手袋が消滅したのだ。

 それは一郎の手の中にある。

 やはりできた……。

 一郎はほくそ笑んだ。

 

「綺麗な肌だな」

 

 一郎はオタビアの二の腕をすっと触れた。

 

「あんっ」

 

 オタビアが激しく悶えて一郎に身体を預けてくる。

 

「実に愉しい玩具だ……。大切にしてやろう。ただし、俺のやり方でな。ふたりとも、そこにある椅子に座れ、もちろん、スカートをまくったままだ……。すぐにしろ──。まあ、これは、俺流のお前たちへの罰でもあるぞ」

 

 一郎は笑って、視線で部屋の中央を示した。そこには荷台の革張りの椅子がある。

 これは一郎が設計をして、城郭の小さな工房に行き、特別な料金を支払って作らせたものだ。

 職人はなんのために使うのかわからずに、首を傾げていたが、金に糸目をつけずに、何回か試作品を作らせたので満足するものができた。

 いまでは、同じものがこの亜空間に三台、幽霊屋敷に三台ある。

 つまりは、普通の椅子ではなく、足置きの台や肘掛けがある背もたれが自由な角度で傾けられる寝椅子だ。

 しかし、足置きにも背もたれにも、肘置きにもいたるところに革紐がついている。

 さらに、座椅子になる部分は、中心部が割れていて、左右の臀部を乗せて支えるのだが、座椅子の下からでも自由に指でも道具でも局部やお尻を責められるようになっている。

 一郎はこれを「調教椅子」と呼んでいた。

 屋敷では、エリカたちを何度も乗せて、これで遊んだ。

 三人とも泣き狂ったものだ。

 

「えっ、これ……」

「ど、どうしたら……」

 

 ふたりは一郎の強い口調の命令にすぐに行動したが、椅子の前で戸惑ったようにとまってしまった。

 椅子の足置きも肘置きも自由な角度に、ハンドルで動かせるのだが、いまは、大きく上に向かって足を乗せて、股を拡げるような角度で天井側を向いていたのだ。

 そこに脚を置いて座れば、大きく股を開いて、脚を上にあげる格好になる。

 彼女たちの年齢では恥ずかしすぎる格好だろう。

 

「早くせんか──」

 

 一郎は大きめの布を出して腰から下に巻き付けて立ちあがり、思い切り足を踏み鳴らした。

 

「はいっ」

「はい──」

 

「俺のことはご主人様だ──。なにを命じられた──。復唱しろ。お前たちの命は俺がもらった。それを忘れたか──」

 

「いえ、オ、オタビアはこの椅子に座るように命じられました、ご主人様。すぐに座ります」

「ダリアも同じです、ご主人様。座ります──」

 

「忘れてる──。スカートをめくったままだと言っただろう」

 

 わざと大声を出す。

 ふたりがびくりとなる。

 

「オタビアはスカートをめくったまま椅子に座ります、ご主人様」

「ダリアもスカートをめくったままこの椅子に座ります、ご主人様」

 

 おろしかけていたスカートを再び臍が出るまでたくしあげて、ふたりが椅子に腰掛ける。

 愉しい時間になりそうだ……。

 一郎はにんまりと微笑んでしまった。

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