【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「はあ?」
一郎は問い返してしまった。
いきなり、やはり死ぬべきだと語りだしたオタビアに呆れたのだ。
しかし、本人は至って真面目みたいだ。
“オタビア(カロー=オタビア)
人間族、女
イザベラ王女の侍女
カロー子爵家次女
年齢19歳
…………
…………
快感値:40↑(回復中)
状態
先天性全身性感帯
ロウの性奴隷
淫魔師の恩恵(洞察力)”
“ダリア
人間族、女
イザベラ王女の侍女
カロー家侍従長の長女
年齢18歳
…………
…………
状態
ロウの性奴隷
淫魔師の恩恵(記憶力)”
ステータスを見れば、どうやら、オタビアは淫魔師の恩恵により「洞察力」を覚醒している。また、ダリアについては「記憶力」だ。
突然に、ダリアが自分たちに毒を手渡した相手を思い出したり、従順でお人よしっぽいオタビアが、策士めいた口調で語りだしたのは、このせいだろう。
だが、この期に及んで、まだ死ぬなどと口にするのは気に入らない。
一郎は、オタビアの腕を掴んで、強引に自分の膝の上に引き込み、お尻を一郎の片側の腿に座らせて、両脚を外に出すような体勢で肌を一郎の肌に密着させた。
「ひやっ、あっ、ご、ご主人様、ちょ、ちょっと……」
オタビアの身体が瞬時に熱くなり、一郎に片手で抱かれながら身悶えを始める。
全身が性器のように敏感なオタビアは、肌を接するだけで、どんどんと淫情に陥ってしまうのだ。
ステータスを垣間見ると、回復しかけていた「快感値」が一気に下降をしている。
接している肌からは、どっと汗が噴き出て来て、一郎の腿にはオタビアの股間から早くも滴りだした愛液が拡がりだした。
大した感受性だ。
「一応、話は聞いてやる。考えたことを言え。ただし、俺がもらった命をまた捨てるというようなことを口にしたのは気に入らない。罰としてこのままだ。両手を俺の背中に回して、手首を揃えろ」
一郎は言った。
「す、捨てるつもりは……。た、ただ、そうすれば、姫様を助けられるのではないかと……。だ、だから、有効に使って欲しくて……」
オタビアは悩まし気に身体をくねらせながら、言われたとおりに一郎のを抱くようにして、一郎の後ろで手首を合わせる仕草をする。
一郎は粘性体を飛ばして、その手首を柔らかく包んでしまう。
「あっ」
オタビアが声をあげた。
これで、オタビアは一郎から離れられなくなったということだ。
「ダリアは反対側の脚に乗れ。同じようにするんだ」
「は、はい」
すぐにダリアがオタビアを並ぶように、一郎の膝に乗る。
オタビア同様に一郎の背中で両手首を粘性体で拘束した。
素裸の娘ふたりが、一郎の脚に座りぴったりと身体を寄せている体勢だ。
「あっ、う、動かないで、ダリア……。ああっ」
「お、お嬢様、すみません。でも……」
オタビアは、ダリアにも腕と胴体を密着させているので、そっちでも感じるみたいだ。
本当に愉快な身体だ。
「話せ、オタビア」
一郎は強く言った。
「ああっ、あっ、は、はい……」
オタビアが込みあがる身体の疼きに、必死に耐えるような口調で語りだした。
その内容は、つまりはこういうことだった。
デュセル侯爵とは、この王国における南域に広大な領土を持つ重鎮の大貴族だそうだ。
南域は肥沃な土地を持つ豊かな地域であり、良好な農地が多くて人口も多い。それだけに独立勢力の観があり、これまでは、王太子問題についても、イザベラ側にも加担せず、それでいて、キシダイン派に属するわけでもなく、ずっと政治的な争いには関わらない姿勢で中立を保っていたそうだ。
それが、最近になって、急にキシダイン派に変わり、王太子にはキシダインこそあるべきだと主張し始めた。
これにより、デュセル侯爵に縁の深いオタビアの実家のカロー子爵家、オタビアの姉が行儀見習いに行っているカロー子爵家の寄親となる貴族家など、南域に領土を持つ諸領主が一斉にキシダイン派に属することになったというわけだ。
しかし、オタビアたちに毒を手渡して、イザベラを暗殺しろと仄めかしたのは、そのデュセルの家人だ。
だから、オタビアは、裁判でもなんでも出てデュセル卿の家人に毒をもらったと証言をするというのだ。
もちろん、オタビアは処刑されるだろうが、デュセル卿についてもただではすむはずがない。
南域の領主たちは、デュセル卿がキシダイン派になったので、それに倣っているだけであり、別段にイザベラが王太女になることを嫌がっているわけではないという。
「なるほどな」
一郎は嘆息した。
理にはかなっているが、一郎はキシダインとの対決については、向こうの土俵である貴族間のどろどろとした勢力争いで、勝敗を決するつもりは、さらさらない。
そんなことをしても勝てるとも思わないし、勝てるとしても面倒この上ない。
キシダインとの決着は一気につける。
一郎はそう決めている。
「だが、いらんことだ。二度と命を粗末にするなと、俺は言ったぞ。罰だな。ふたりで口づけをしろ。命令だ」
「えっ?」
「ええ、お、お嬢様と──?」
オタビアとダリアが目を大きく開けて、さらに顔を真っ赤にした。
「命令だと言っただろっ──。早くしろ。いいというまで、相手の舌を舐め合え──。唾液を交換しろ。それだけ慕い合う仲だ。満更でもないはずだ──。とにかく、俺の命令だ──。やらんかっ」
わざと大声で怒鳴った。
ふたりの顔が引きつる。
「ダ、ダリア、ご命令です」
「はい、お嬢様」
一郎の目の前でふたりがお互いの顔を見合わせて、唇を合わせた。すぐに濃厚な口づけが始まる。言われたとおりに、舌と舌を絡ませて、必死になって唾液を吸い合っている。
本当に素直で健気だ。
一郎は微笑んでしまった。
「これも罰だ。黙って受け入れろ」
一郎はオタビアの耳元でささやいた。
耳に息が吹きかかるだけで、オタビアがびくびくと身体をくねらせるのが愉しい。
一郎は自分の指に潤滑油を発生させると、オタビアのお尻に手を伸ばして、ゆっくりと肛門に人差し指を挿入していった。
「んあああっ、あああっ」
「やめるな──。続けろ──」
思わず身体を反らせて甘い声をあげたオタビアを一郎は一喝する。
すぐに慌てて、オタビアとダリアが口づけを再開する。
一方で、一郎はくねくねと指をオタビアのお尻の中で動かしていく。
「んんっ、んんっ、んんんんっ、んあああああっ」
オタビアが絶頂してしまったのはすぐだった。
一郎は指を抜くとともに、口づけをやめることを許可した。
「はあ、はあ、はあ……」
「だ、大丈夫ですか、お嬢様……」
肩を揺らして荒い息を続けるオタビアに、ダリアが心配そうに声をかけた。
「いずれにしても、姫様のことを思ってくれたのは感謝する。しかし、余計なことだ。いい情報をくれたことはありがたいが、キシダインとの対決は俺たちに任せろ。とにかく、もう十日程度で事は終わる。終わらせてみせる。お前たちの役目は、それまで……、いや、それ以降についても、とにかく、姫様を守ることだ。いいな──」
キシダインは早晩に失脚させる――。
そのための策を、アネルザ、ミランダ、マアあたりと相談をしながら進めている。
おそらく、数日後に行われる王軍大演習がその舞台となるはずだ。
一郎の建策した方針に従い、それぞれがすでに動いている。
もうすぐ終わる……。
「も、もう二度と……命を捨てるようなことは……口にしません……。も、申し訳ありません、ご主人様……」
「あたしも、姫様にお仕えします。できることは一生懸命にやります」
オタビアとダリアがしっかりと言った。
一郎は満足した。
しかし、いずれにしても、デュセル侯爵か……。
考えている策はもうすぐなので、今更、貴族工作など不要なのだが、このデュセル卿というのは気になる。
なぜ、ずっと中立を保っていた南域の重鎮がキシダイン派に変わったのか……?
理由など検討もつかないが、一郎の勘は、これを調べるべきだと言っている。
誰にやってもらおう……?
マアかな……。
キシダインの奥屋敷には情報の手が届かないとは言っていたが、これまで政治的な争いには関与していなかったデュセル卿であれば、そこまでの厳しさはないだろう。
なにかわかるんじゃないだろうか……。
「……ところで、デュセル卿の家人はともかく、お前たちに毒を手渡して、直接に姫様の暗殺を指示したのは、オタビアのお姉さんなんだな? ナディア……だったか?」
「は、はい……。で、でも、お、お姉様も追い詰められていたんです……。さ、さもないと、子爵家も潰れるしかなく……。お姉様も人質になっていて……。お姉様は悪くないんです。悪いのはわたしたちで……」
オタビアが顔をあげて言った。
その表情は必死だ。
しかし、一郎は内心に首を傾げている。
ナディアも脅されているとは言ったが、本当にそうだろうか?
詳細は訊いてもいないし、根拠はないが、オタビアの姉はオタビアを嫉んでいたということから、その姉も、この正直すぎる妹主従を利用してやろうと考えただけではないだろうか。
暗殺が成功していれば、オタビアたちに毒を手渡したナディアもただでは済むはずも無いが、この主従はすぐに自殺するつもりだったのだ。死人になってしまえば、いくらでも誤魔化しようもあると思った。
イザベラが死ねば、キシダインは次の国王だし、デュセル卿もそれなりの権力を握るだろう。
暗殺事件くらい、どうにでも封じ込められる。
「……もしかして、姫様に毒を盛ったら、すぐに自殺しろと、そのお姉さんに仄めかされたか?」
何気無く訊いた。
オタビアもダリアも、驚いたように首を横に振る。
「まさか──。お姉様はそんなことはおっしゃいません。ただ、あのとき、話を聞いているうちに、そうすべきだと思っただけです」
「そうです。そうしなければならないと考えました。でも、あたしは、お嬢様はお助けしたいと……」
「なにを言うの、ダリア──。あなただけを死なせて、わたしがおめおめと生きるわけにはいかないのです──」
「ああ、もういい、やめっ」
お互いに喋り出したオタビアとダリアを、一郎はふたりの背中にすっと上から下に向かって指を走らせることで、会話をとめた。
「あんっ」
「あ、ああああっ、やあああっ」
ダリアとオタビアが甘い声をあげて、身体をのけ反らす。特にオタビアは、そのあと、がくりと一郎に身体を預けるように倒れてきた。
いずれにしても、そのナディアも、それなりの女狐だな。
一郎は判断した。
はっきりと口にしなくても、オタビアの姉ならこのふたりを誘導して、自殺を仄めかして、その気にさせることは簡単なのだろう。
あっちもお仕置きしてやりたいが、まあいい……。
ふたりが生き残ったことで、しかも、キシダインが失脚すれば、その姉も自分が困った立場になったことを自覚するだろう。
弱みを握られたことで、オタビアたちに戦々恐々としてくれることを期待しよう。
なにか行動を起こそうとすれば、そのときに手を打ってもいい。
どうせ、なにもできない。
「とにかく、じゃあ、もう少し調教をするぞ。さっきも言ったが、オタビアは尻を調教する。すでに感じるお尻だが、まだ俺の珍棒を受けれるには拡張が必要だ。少しずつだが、だんだんと太い淫具を入れていき、最終的にはアナルセックスの相手をしてもらう。心配しなくても、痛い思いはさせない。それは安心しろ……。そして、ダリアについては、とにかく膣で快感を得られるようになれ。今回中にとは言わんけど、当座の目標はそれだ」
一郎は話を変えるように、声の響きを変化させて言った。
ふたりがびくりと身体を硬直させる。
だが、すぐにダリアが口を開いた。
「あ、あのう、こんなことを言うと、またお叱りになられるかもしれませんが、前側についても、お尻についても、あたしが調教を受けて、お嬢様は休ませて頂くわけには参りませんでしょうか? お嬢様はとにかく、普通のお身体ではなくて……」
ダリアが心配口調で言った。
しかし、一郎が返答する前に、ダリアの横のオタビアが首を大きく横に振る。
「ダリア、わ、わたしは大丈夫です……。も、もちろん、こんな変な身体ですから、ロウ様……いえ、ご主人様を悦ばすことはできないかもしれませんが、それでもやります……。それに、ご主人様は、わたしたちが余計なことを考えないように、鬼畜をあえてなさるのです。わたしたちは、それを甘んじて受けなければなりません」
オタビアがぴしゃりと言った。
一郎は苦笑した。
「そんなに上等なことは考えてないよ。俺はただ好色なだけさ。じゃあ、
「はいっ、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします、ご主人様」
オタビアとダリアが顔を引き締めた。
一郎はオタビアのお尻の穴に上に、小指の先ほどの粘性体を出現させて、ゆっくりと揉むような振動と蠕動を与える。
一方で、ダリアには直接の愛撫だ。股間側に手を伸ばして、クリトリスから亀裂にかけてを刺激してやる。
「ああんっ、あああっ」
「あああっ、んぐうううっ」
あっという間にふたりが一郎に抱きついたまま喘ぎだした。
それにしても、オタビアの洞察は当たらずにして遠からずだ。
王女毒殺未遂という、とんでもないことをしでかしてしまったふたりの罪悪感を消すために、とにかく、少しきつめの調教をしているのは確かだ。
ただ、他人に対しては深読みできる「洞察力」も、身内の姉については役に立たないらしい。
話を聞いただけで、オタビアの姉のナディアが、オタビアたちに自殺をけしかけたのは明白なのに……。
まあ、きっと人がよすぎるのだろう。
一郎は、さらに喘ぎだしたふたりの娘の裸体を凌辱する作業に没頭することにした。
*
「えっ?」
また消えた。
ヴァージニアは、再び消滅してしまったロウに呆気に取られてしまった。
今度、連れて行ったのはカロー家から預かっているオタビアとダリアの主従であり、オタビアの特殊な身体については、カロー家からも情報をもらっている。
だから、特に男には接触させないように、ヴァージニアは気を使っていたのだが……。
「はあ……」
「ふうっ」
一方で戻ってきたトリアとノルエルは、裸体を大きな布で包んだまま、その場に座り込んでしまっている。
「ああ、もうだめ、なんだか、身体が熱くて」
「わたしも……」
すると、ほかの侍女たちも、次々に床に座り込んでいく。
ヴァージニアは驚いた。
「ちょ、ちょっと、あなたたち……。い、いえ、トリア、説明しなさい──。なにがあったんです──」
ヴァージニアは怒鳴った。
すると、トリアが口元に笑みを浮かべた。
「とても、素敵なことですよ、女官長様……。ヴァージニア様も、どうか早く、ロウ様のご調教を受けてくださいね」
「なっ、なにを言っているのです──」
ヴァージニアは声をあげたが、なぜか大きく動揺をしている自分に驚いてもしまっていた。
どうして、こんなに心臓がどきどきするのか……。
わからない。
だが、トリアが何気無い口調で口にした「調教」という言葉に、ヴァージニアは激しく反応をした。激しく鼓動が鳴っているのをはっきりと感じる。
「落ち着かんか、ヴァージニア。ロウ殿はすぐに戻る。訊ねたいことがあれば、直接に訊け」
アネルザが苦笑混じりに言った。
そのとおり、すぐにさっきロウがいた場所の空間が揺らぎ、人影が戻ってきた。
「きゃあああ」
「きゃあっ」
「ひゃあああ」
一声の侍女たちの甲高い悲鳴がした。
戻ってきたロウは素裸で胡坐に座っていて、やはり素裸のダリアを自分に向かい合わせにさせて、腰を上下に揺さぶるようにしながら現れたのだ。
また、オタビアはその横で白い布に包まれて寝ている。
オタビアはとにかく、ロウとダリアが性行為の真っ最中であることは明らかであり、それで侍女たちが声をあげたのだ。
「きゃああ、いやああ」
ダリアもまた悲鳴をあげて、ロウから逃れるような仕草をした。
だが、それをロウがダリアの胴体を押さえるようにして留めた。ふたりがヴァージニアに対して横向きなのでわかったのだが、よく見れば、ダリアの両手首は、なにか半透明の物質によって、ロウの背中側で束ねられて拘束されている。
それで、ダリアはロウから離れることができないようになっているのだ。
「やめるなっ、続けろ、ダリア──。命令だ──」
ロウが怒鳴った。
「は、はい、ご主人様、続けます──」
ダリアが慌てたように腰を一郎の股間に沈め直して、腰を動かし始めた。
ヴァージニアは、釘付けになったかのように、ふたりの痴態を凝視してしまっていた。
これはロウが犯しているわけじゃない。
ただ座っているロウに、ダリア側が腰を上下させることで愛し合っているのだ。
「周りは気にするな、ダリア……。この二日の調教の最後の仕上げだ。ちゃんと膣でいくことができるようになった姿をみんなに見せてやれ」
一郎がダリアの腰を支えながら言った。
「は、はいっ、ああ、あああ、ああああっ」
ダリアが喘ぎながら言った。
そのあいだも、腰は激しく動き続けている。
あんなに動いて大丈夫なのか……?
ヴァージニアは、我を忘れたように、じっと見入ってしまっていた。
「今度は精をやるぞ。ダリアの絶頂に合わせてやる。だから、思い切りいけ──」
「は、はい、せ、精を、精をください──。いくっ、ああっ、あああっ、いく、また、いっちゃいます。ご主人様、またいきます──」
ダリアが腰を動かしながら、一郎にぎゅっと抱きつくようにした。
そして、がくがくと身体を震わせだす。
「いいぞ、いつでもいけ──」
一郎も腰を上下させながら言った。
「ああ、あああっ」
ダリアが全身を痙攣させながら、ロウの肩に顎を乗せるようにして、さらにロウの肌に乳房を密着させた。
そのまま、ダリアは悲鳴をあげて、全身を弓なりにする。
ダリアが女の悦びを極めたのは明らかだ。
そのまま燃え尽きたように、がっくりとダリアは脱力をした。
「よし、これで今回の調教は終わりだ。思ったよりも進んだ。偉いぞ。セックスで普通にいけるようになれば、もう女として一人前だな。今度はオタビア同様に敏感な身体にしてやろう。オタビアの横で寝ていいぞ」
一郎がダリアを抱えるようにして、オタビアの横にダリアの裸身を寝かせる。
宙から白い大きな布が出現して、ロウがダリアの身体にかけた。
「ちょ、調教……を……あ、ありがとう……ございました……」
ぐったりとなったダリアが横になったまま、両手を股間に当ててぐっと抑えるような仕草をした。
「どうした? まだ、痛むのか?」
一郎が立ちあがり、宙から出現させた布を自分の腰に巻きながらダリアに言った。
ダリアが横になったまま首を横に振る。
「い、いえ、さっきは、折角に頂いた精をすぐにこぼしてしまって叱られたので、こうやって押さえているのです。まだ、膣に力を入れることができなくて……」
ダリアが真っ赤な顔になって言った。
すると、ロウが声をあげて笑った。
「そんなことを言ったかな? まあ、言ったんだろう。しかし、いいから、楽に休め。もういい。性交の疲労はそのままにしておいた。余韻のまま寝るのもいいぞ。頑張ったからな。寝ろ」
「ありがとうございます……、ご主人様……」
ダリアは褒められたのが嬉しそうに微笑んで目を閉じた。
そして、あっという間に寝息をかきだす。
「はああっ」
ヴァージニアは大きく息をした。
どうやら、しばらく息をするのを忘れていたみたいだ。
そして、はっとした。
ロウが自分をじっと見ていることに気がついたからだ。
しかも、得意気に頬に笑みを浮かべている。
ヴァージニアはかっとなった。
「な、なにがおかしいのですか──」
思わず怒鳴った。
しかし、ロウは余裕あり気な態度で、軽く首を傾ける。
「さあ、特段におかしくはないですよ。それよりも、どうして、そんなに動揺をしているのですか? 男女の交合を目の当たりにするのは初めてですか、ヴァージニアさん?」
ロウが笑った。
ヴァージニアは思わず、顔を背けてしまった。
わからない……。
あの顔を見ていると、無性にどきどきするのだ。
こんなこと……。
「と、当然です……。こ、こんなことは許されませんよ。ダ、ダリアはまだ十九歳で……。トリアもノルエルも、まだ若くて……。もしかして、オタビアにも手を?」
ヴァージニアは、ロウの顔から目を逸らしたまま言った。
どうしても、まともに顔を見られないのだ。
見れば、激しく狼狽をする。
理由はわからないが、なぜか、そうなるのだ。
「もちろん、しましたよ。とても感じやすくて、素晴らしい女の子でした。もちろん、トリアもノルエルも、ダリアも……。あっ、ダリアは目の前でやりましたから、手を出したのは見てましたよね」
「黙って──。あ、あなたは、なんということを──」
ヴァージニアはきっとロウを睨む。
しかし、やはり気後れする感情に襲われて、視線を逃がしてしまった。
口惜しい……。
しかし、どうしても、まともに顔を見れない。
「あなたがとやかく言うことじゃないでしょう。侍女に手を出すことは、姫様が承知し、アネルザ王妃も同意だ。さらに、いままで抱いた彼女たちは、最終的には合意したんですよ。ヴァージニアさんが咎めるのはおかしい」
「はーい、合意しました──」
トリアの明るい声が部屋に響いた。
「あなたは黙って──」
ヴァージニアは声をあげた。
そして、さっとイザベラを見た。
やはり、翻意してもらおうと思ったのだ。
もう遅いかもしれないが、得体のしれない術で侍女たちに手を出し続けるこの男は、侍女たちには危険すぎる。
「王女殿下?」
だが、イザベラは心ここにない様子でぼうっとしており、真っ赤な顔になって、スカートの中で腿を擦り合わせるように、脚を動かしていた。
まるで、目の前で行われたロウとダリアの淫靡な姿に当たられたかのようだ。
いや……。
まるで、じゃない……。
まさに、そうなのだ。
慌てて、他の方々に視線を移動させる。
すると、イザベラだけでなく、アネルザ、スクルズ、シャーラでさえ、顔を赤くして目をとろんとさせている。
それだけじゃない。
トリアとノルエルのみじゃなく、まだロウが連れて行っていない侍女たちまで、その場に座り込んで、うるうるとした視線になり、ロウを見ている。
ヴァージニアは改めて驚いた。
この男はなんなのだ。
女を虜にする不思議な操りでも遣うのか……?
「……次の調教はあなたですよ、ヴァージニア……?」
ロウがさっと動いて、ヴァージニアの耳元でささやいた。
調教……。
その言葉だけで、ヴァージニアはかっと身体が熱くなり、全身を緊張させてしまった。
もちろん、経験の少ないヴァージニアだったが、その意味はわかる。
なんという淫乱な言葉を口にする男だ──。
腹が立った。
そして、そんな風に反応した自分自身にもっと怒りを覚えた。
だが、文句を口にしようとしたときには、ロウはヴァージニアの横を通り過ぎていた。
いつの間にか、イザベラの前にいる。
「大丈夫ですか、姫様? ぼうっとしていましたね。よければ、この後で亜空間に招待しましょうか? 全員を抱き終わった後になりますが、姫様が待つのは、半ノスもいりません。すでに四人終わりました……」
ロウが笑いながら、イザベラを横の籐椅子に座らせた。
最初にイザベラが座っていて、ロウがやって来たことで、イザベラがロウに席を譲った椅子だ。
「あっ、いやじゃ──」
そのとき、イザベラの悲鳴が響いた。
ヴァージニアはびっくりしたが、ロウがイザベラを座らせながら、スカートの下に手を突っ込んで、イザベラの股間に手を伸ばしていたのだ。
イザベラのスカートが捲くれあがり、付け根の下着が露出している。
しかも、すでに、ロウの手はその下着の中に入っている。
ヴァージニアは目を見張った。
「や、やめてくれ、みんなの前で──」
イザベラが両手でロウの手を阻もうとした。
だが、ロウの手が少し強めに振動し、それだけでイザベラは身体を前のめりにするように突っ伏しかけて脱力してしまう。
「なにをするのです──。いますぐにやめなさい──」
ヴァージニアは叫び声をあげて、駆け寄ろうとした。
「きゃあ」
しかし、そのまま前のめりに倒れそうになってしまう。
なぜか、足の裏が床にぴったりとくっつている。
よくわからないが、粘性体のようなものが薄く貼り付いている。
なにこれ──?
「落ち着きなよ、ヴァージニア……。これは合意の上さ。姫様、手は手摺りだ。そこから動かすな、イザベラ──。ぬるぬるじゃないか。じっとしてろ──」
ロウが大きな声を出す。
イザベラがびくりとして、本当に手を手摺りに乗せた。
ロウの手がイザベラの下着の中で本格的に動き出す。
なぜか、ヴァージニアはじっとその場所から視線を動かせなくなってしまう。
「あっ、ああっ、だ、だが、みんなの前で……。ゆ、許してくれ……。は、恥ずかしい……」
イザベラが真っ赤な顔で首を横に振って声をあげる。
「それが調教だ。ここにいる者は全員が仲間になる……。イザベラが本当に俺の女であることを知ってもらう。だから、受け入れるんです──」
ロウが愛撫を続けながら言った。
イザベラが小さく頷く。
「ちょ、調教か……。わ、わかった……。くっ、ううっ、あ、あああ、あああっ、ひっ、ひいいっ、あああ、い、い、いきそうだ……。そ、そんなに……さ、されたら……ああ、あああああっ」
イザベラががくがくと身体を痙攣させはじめる。
そして、大きな声をあげて、激しく身体を震わせ絶頂に達した。
しかも、二度、三度と弓なりに身体を反りあげた。
ロウが指を股間から出す。
その指先には、ねっとりとイザベラの愛液がついている。
一方でイザベラは、捲くれあがったスカートを元に戻すこともせず、まだしっかりと手摺りを掴んだまま、荒い息をして椅子の上に突っ伏している。
「相変わらず、容赦ないな、ロウ殿」
アネルザが呆れたように声をかけている。
だが、王妃であるアネルザも、やはり、王女に対するロウの仕打ちを咎める気はないらしい。
そのアネルザにロウが寄っていく。
ロウは、アネルザに抱きつき、そのまま口づけをした。
「んんっ、な、なにを……んんんんっ」
アネルザが反射的に避けようとしたのは一瞬だけだ。
すぐに、ロウの蛮行を受け入れるように、ロウの裸の上半身を両手で抱いた。
しばらく、口づけをしたあと、ロウがやっと手を離した。
すると、アネルザがその場に崩れ落ちた。
「くっ、い、いきなりは、か、身体に悪いな……。はあ、はあ、はあ」
アネルザが膝をついたまま肩で息をしながら言った。
口づけだけであんなに脱力するなど、どんな口づけだろう。
ヴァージニアは息を飲んだ。
そのときには、ロウは今度はシャーラの前にいる。
「あ、あのう、わたしは……」
「いいから」
シャーラは真っ赤になって逃げようとしたが、ロウに抱きつかれてそれはできなかった。
そして、アネルザと同じようにしばらく口づけを受けて、そのまま座り込んでしまう。
ロウはスクルズの前に移動していく。
「ふふふ、わたしにも口づけをして頂けるのですか? 嬉しいですわ」
さらに驚いたことに、ロウがやって来るとスクルズは自分から、嬉しそうにロウに抱きついた。
やはり、しばらく口づけを交わし、座り込みはしなかったものの、しばらくロウに抱きつくようにして、口づけが終わっても震える脚を支えてもらっていた。
「す、すごいですね……。さ、さあ、残っている皆様も、早く愛して頂いてください……。お仲間になりましょう……。幸せのこちら側に……」
ロウがスクルズを離すと、スクルズが満面の笑みを浮かべて全員に言い、そっとその場に腰をおろした。
それで、ふと気がついたが、いま立っているのは、ヴァージニアとロウだけだ。
しかも、そのロウが目の前に来た。
「さて、じゃあ、次はあなただ、ヴァージニア……。あなたの調教の時間です」
ロウがヴァージニアの腕に手を伸ばした。
本能的に逃げようとしたが、そのときにはヴァージニアは腕を掴まれていた。
ふわりと身体が浮きあがる感覚が起き、一瞬にして、周囲の風景が消滅した。