※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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 第37話  サキュバスと淫魔師
204 神クラス


「えっ、サ、サキ様?」

「なんで、ここに?」

 

 サキュバスたちが一瞬にして態度を改め、動揺した声を出した。

 やはり、サキは妖魔の中では、一目も二目も置かれる存在なのだろう。

 

「やかましい、お前ら。その魔妖精のクグルスは、この方のしもべで、わしの仲間だ──。そして、お前たちがさっきから馬鹿にしたように話している相手は、わしの主殿(しゅどの)だ──。主殿に対する侮辱は、わしへの侮辱も同じ。八つ裂きにしてやるから、どこにも逃げるな──」

 

 肌がひりひりするような凄まじい怒声だ。

 横にいた一郎も、思わず全身を固くした。

 だが、二匹のサキュバスのチャルタとピカロは、そんなものではすまない。

 サキの権幕に、二匹のサキュバスは、顔が真っ白になり、全身が金縛りになったように硬直した。恐怖で竦みあがったわけじゃない。

 どうやら、サキの魔道で全身を拘束されてしまったようだ。

 不自然なくらいに身体を真っ直ぐにして、棒のように姿勢を伸ばして動かなくなる。

 それとともに、チャルタが持っていた球体が弾けた。

 

「げほっ、げほっ、げほっ」

 

 クグルスが落ちてくるのを一郎は手を伸ばして、途中で受け止めた。

 半分意識がないような状態だ。

 一郎は手のひらで包んで、揉んでやった。

 

 魔妖精のクグルスの身体は、淫魔師の一郎とは相性が良すぎて、一郎が触れただけで、よがり狂ってしまう。

 愛撫や性交で発する淫気は、クグルスの生命エネルギーのようなものだ。

 一郎がクグルスの身体の表面を揉みほぐすようにしてやると、途端に全身が赤くなり、もぞもぞと動き始める。

 一郎はほっとした。

 かなり、弱ってはいたようだが、死ぬような状況じゃなかったらしい。

 ピカロたちの悪戯で、強制的にかなりおしっこを飲まされて、腹が膨れていたようだが、それは淫魔師の能力で治してやった。

 クグルスの目がやっと開く。

 

「ご、ご主人様……?」

 

 最初の一声がそれだった。

 次いで、一郎の手の上で身体を激しく悶えさせ始める。

 一郎はずっとクグルスの肌を擦っていたのだ。

 

「あっ、ああんっ、気持ちいいっ……」 

 

 クグルスが元気に叫んだ。

 一郎は苦笑した。

 だが、クグルスが我に返ったように真顔になる。

 そして、思い出したように、ぱっと宙を飛んで、くるくると見渡した。

 ここがどこで、どういう状況なのか悟ったのだろう。

 すぐに、顔が険しくなった。

 

「ご、ご主人様、サキ様、こいつらひどいんだよ。ぼくをおかしな球体に閉じ込めて、次から次に、交代でおしっこを流し込んで……」

 

 まくしたて始めた。

 いつも陽気なクグルスには珍しく、目に涙まで浮かべている。

 余程に口惜しかったのだろう。

 懸命に、チャルタとピカロのことを一郎に訴えた。

 いずれにしても、前からクグルスに頼んでいた、サキの手伝い候補が彼女たちらしい。

 そして、断られた。

 

 とにかく、クグルスが金切り声で喋り続けることをまとめれば、以下のような内容だった。

 すなわち、人間界に潜り込ませて、絶対に淫魔であることを悟られないような有能な淫魔といわれて、クグルスは、多くのサキュバスの中から、このチャルタとピカロの二人組に目を付けた。

 サキュバスとしては若いが、性技の技術に長け、魔道の力も抜群にある。

 なによりも、容貌が人間族の少女に見えるので、一郎の注文にぴったりだと考えたようだ。

 クグルスとしては、このふたりこそと決めて、一郎のしもべになれと誘ったのだ。

 そして、こんなことになったということである。

 

「さて、どうして欲しい、主殿? あの人間の王のところに連れていくのであれば、身体を傷つけるわけにはいかんだろうが、目玉くらいは潰すか? 盲目の寵姫というのも、あの変態男であれば、気に入るかもしれんぞ。あの男は、男でも女でも両方いけるのだが、苛められる側でも、苛める側でもいいという筋金入りの変態だ。きっと気に入るだろうて……」

 

 サキが言った。

 棒状の体勢で動くことのできないチャルタとピカロが、恐怖を顔に浮かべる。

 

「いや、わざわざ、妖魔将軍様の手をわずらわすこともないさ。俺が調教する。このふたりを自由にしてやってくれ」

 

 一郎はおどけて言った。

 そして、眼の前に大きな寝台があると思い浮かべた。

 白いだけのこの世界に薄ピンクのシーツに覆われた一個の寝台が出現する。

 

「わっ」

「おう?」

 

 サキが手を振る。

 すると、ふたりが前側によろめいた。

 金縛りを解放してもらって、一瞬だけ体勢を崩したのだ。

 

「チャルタとピカロだったな。寝台にあがれよ。仮にもサキュバスだ。人間族の男と性交することに抵抗などないだろう? クグルスを酷い目を遭わせてくれた礼をしてやる。躾け直してやろう

 

 一郎は羽織っていたガウンを脱いで素裸になると、寝台にあがって、真ん中で胡坐を組んだ。

 サキュバスのふたりが、きょとんとしている。

 ステータスを覗けば、長ったらしい真名もわかるから、それで支配してもいいが、こいつらは、ちょっと懲らしめてから支配したい。

 一郎は、ふたりを事前に聞いていた通称の呼び名である「ピカロ」と「チャルタ」で呼んだ。

 

「えっ?」

「はあ?」

 

 ふたりは、一郎に言われた内容の意味が、すぐには頭で理解することができなかった感じだった。

 だが、すぐに、ぷっと噴き出した。

 しかし、すぐに、サキの存在を思い出したように真顔になる。

 

「サキのことは気にしなくていいさ。お前らを相手にするのは俺だ。手出しをさせないようにするから遠慮なく喋れよ」

 

 一郎は笑った。

 そして、サキに手を出すなと告げた。

 サキが軽く肩を竦めて、寝台の横に椅子を出現させて、脚を組んで座り込む。

 

「ご主人様、やっつけちゃえ」

 

 クグルスも、宙を飛んで、背もたれにちょこんと腰かけた。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ。よくわからないが、あんたは、サキ様の知り人なんだろう? 冗談じゃない。あんたには手を出すことはやめておくよ」

 

「それに、わかっていないようだけど、おれたちはサキュバスなんだ。人間族のあんたが、おれたちとセックスをしたら、必ず、おれたちにのめり込む。サキュバスとの性交はそれだけの威力があるんだ。サキ様のお相手のあんたをとりこにしてしまったら、おれたちは本当に殺される。勘弁しておくれ」

 

 ピカロとチャルタが困惑したように言った。

 すると、サキがぷっと噴き出した。

 

「お前たちのことは耳にしている。若いが有能な雌淫魔(サキュバス)だということもわかっている。だけど、本物を見抜く目がないとはな。お前らが、主殿をとりこにできるものなら、やってみるがいい。わしは手を出さん。冥界の女神インドラに誓ってやろうか?」

 

 サキが二本の指を出して、顔の前にかざす仕草をした。

 よくわからないが、あれは魔族特有のなにかの慣習のようだ。

 ピカロとチャルタが目を丸くしている。

 

「誓った? 誓ったね? 誓ったよ、チャルタ」

 

「確かに誓った……。じゃあ、本気でいいんだね、サキ様? この人間族の相手をおれたちがやっていいんだよね? その結果、こいつがサキ様から、おれたちに心を移しても、仕返ししないんだよね?」

 

 ピカロとチャルタが信じられないという顔をしている。

 

「つべこべ言うな。誓うといったら誓う。主殿が手出しをするなというのだからな。それと、これは言っておくが、主殿に心を奪われているのは、わしだ。主殿は、わしなどには心は置いておらん」

 

 サキが言った。

 一郎は、首を横に振って、サキに笑いかけた。

 

「心を奪われていない女を愛人にするほど、俺は暇じゃないさ。ほかに女がいることは認めるが、しっかりとサキにも惚れている。サキの身体はエロチックで最高だ。よがり方もね」

 

 一郎がそう言うと、サキが顔を真っ赤にして照れた表情になった。

 その様子に、ピカロとチャルタは唖然としている。

 一郎はふたりに視線を向け直す。

 

「いずれにしても、早く寝台にあがれ、お前ら」

 

 一郎は言った。

 ふたりのサキュバスが、呆れたような顔で一郎を眺めて、大きく嘆息した。

 

「まあいいさ。サキ様もああ言っているし、ぼくたちのせいじゃないよ」

 

「そうだな。じゃあ、おれでいいかい、ピカロ? あんたじゃあ、調子乗ると、手加減できなくなるだろう?」

 

 ふたりが話し合いを始める。

 一郎はもう一度口を開いた。

 

「誰がひとりずつ来いと言った。面倒だから両方一度に来い──。まずは、サキュバスの本領を示してみろ。技を駆使して、俺のちんぽを勃起させてみな」

 

 一郎はごろりと横になった。

 股を開いて、全裸のまま寝台に大の字になる。

 サキュバスふたりが、今度こそ本当に驚いた顔になった。

 そして、サキの手前、遠慮がちだった態度が一変し、一郎に対して、怒りを露わにする表情になる。

 

「お、お前、サキ様の知り人だから、遠慮してんだぞ」

 

「ま、まったくだ。身の程のということを知っているのか──?」

 

 ふたりが声をあげた。

 

 しかし、それは、一郎こそ、このふたりに言いたい台詞だ。

 一応は、クグルスが選んだ二人だから、遠慮しているのだ。

 本当なら、手っ取り早く、このふたりを支配下に置いて、なにも考えられない人形にしてやってもいい。

 だが、これからも付き合いがあると思うので、性の対決などという茶番をやってやろうとしているだけだ。

 もっとも、彼女たちは彼女たちで、これまでまともな強敵という存在には触れたことがないのだろう。

 なにしろ、魔眼で観察することのできるふたりの淫魔としてのレベルは、ピカロが“70”で、チャルタが“60”だ。

 おそらく、自分たち以上の存在という者には滅多にお目にかからないに違いない。

 

 ただし、サキの妖魔としてのレベルは“80”であり、一郎に至っては、すでに淫魔師レベルは“95”だ。

 もしも、ふたりに魔眼の能力があれば、たかが人間だと一郎を侮ることはなかったと思う。

 

「いいから、来いよ。ただし、お前たちも誓え。ふたりがかりで俺と性の勝負をして、ただひとりの俺に負ければ、俺の奴隷になるんだ。ここにいるクグルスよりも下の、下僕奴隷にしてやる。俺の女のだれひとりの命令にも逆らえない末端奴隷だ。いいな──。誓え」

 

 一郎は挑発した。

 サキュバスたちが怒りで真っ赤になった。

 心の底から激怒している。

 そんな顔色だ。

 一郎はほくそ笑んだ。

 面白いことになってきた……。  

 

「サ、サキ様、ここまで言われては容赦はできないよ」

 

「まったくだ。サキ様も、この無礼な人間族の言葉を聞いたよね。許すわけにはいかないし」

 

 ピカロとチャルタが眉を吊り上げて、一郎を睨みつける。

 

「うるさいのう。いつまで、そうしておるのだ。主殿がお前たちに、お情けを与えようと言っているのだ。さっさと寝台にあがれ。それとも、本当は臆しているのか?」

 

 サキがわざとらしく、からかい口調で言った。

 横のクグルスも、小馬鹿にしたように笑った。

 いよいよ、ピカロとチャルタが激昂した様子になる。

 

「よし、やってやろう。ほんの一瞬だ。それ以上、射精させるのに時間がかかったのなら、ぼくは、お前の命令には、なにも逆らえない犬そのものになってやる」

 

「おれは雌畜だ。本当に、お前に性の技で負けたと感じたのなら、このサキュバスととしての能力のすべてをお前に支配させてやろう。その代わり、お前が負けたら、おれたちのセックスのことしか考えられない人形になってもらうぞ」

 

 ふたりが叫んだ。

 さんざんの挑発により、ついに冷静な判断力を失ったようだ。

 一郎は、すかさず、さっきのサキの仕草を真似る。

 

「インドラに誓うよ」

 

 一郎は、二本の指を立てて顔にかざす。さっきのサキと同じ仕草だ。

 ピカロとチャルタも同じことをした。

 その瞬間、なにか強い力が、一郎を支配するのを感じた。

 もしかしたら、いまの行動が、なんらかの契約魔道の縛りを産んだのかもしれない。

 自分自身が、魔道の遣い手と考えていなかった一郎は、ほんの少しだが焦ったような気持ちを覚えた。

 

 だが、まあいい……。

 

 いずれにしても、このふたりが、クグルスにやったことは、どうしても許せない。

 一郎自身が行うのはいいのだが、他人が一郎の女を辱めるのが、こんなにも怒りを感じさせるとは、一郎は考えなかった。

 

「ち、畜生、やってやる──。チャルタ、ぼくに任せときな。連続で十回射精させてやる。この人間男は泣き叫ぶと思うよ」

 

「あんたばかりずるいよ。じゃあ、俺はこいつの尻をもらう。射精を支配されて、管理される地獄というのをたっぷりと味わわせてやる」

 

 サキュバスたちが寝台に昇ってきた。

 そのときには、ふたりが身に着けていたレオタードのような装束は消滅している。

 サキュバスの股間は、童女のように無毛だった。

 ふたりのサキュバスが、無防備に寝ているだけの一郎の股間に群がる。

 一郎の一物は、だらりと股に垂れ下がっている状態だったが、サキュバスたちがそれを勃起させて、とりあえず、射精をさせようと、指と舌を這わせだした。

 

 さすがにサキュバスだ。

 

 全身を抉られるような官能の疼きに、一郎はたじたじとなりかけたが、一郎は淫魔師の能力を総動員して、股間が膨らむのを防いだ。

 すると、やけになったように、サキュバスが一郎の全身のあらゆる場所を刺激して、一郎を興奮させようと必死になる。

 

 だが、それは「詰み」だ。

 「チェックメイト」である。

 一郎の体液は、精液だけでなく、あらゆる分泌液が、女を淫魔術で支配させる力を持っている。

 亀頭に直接舌を這わせるなど、愚の骨頂だ。

 一郎は、股間をうごめくふたりのサキュバスたちに、少しずつ、彼女たちを支配することのできるだけの体液を口にさせてやった。

 

 やがて、だんだんと、ふたりの身体を支配する感覚が沸き起こってくる。

 一郎の支配がサキュバスたちに、浸透してきたようだ。

 だが、ピカロとチャルタは、一郎を屈服させてやろうと、夢中になっている。

 いまだに、一郎に逆に支配されたことに気がついていないようだ。

 

 一郎は、股間に顔を埋めているサキュバスたちをそのままに、寝台の横の先に視線を送って微笑みかけた。

 サキが頬をほころばせた。

 

「お、お前、インポなのだな。騙したな」

 

「そ、そうだ。こんなにもやっているのに、まともな男で勃起しないなどあり得ん。お前は不能なのか──。ならば、この勝負は無効だ」

 

 やがて、夢中になっていたピカロとチャルタが、相次いで顔をあげて叫んだ。

 一郎は大笑いした。

 

「俺がインポ?」

 

 一郎は一物を勃起させた。

 サキュバスたちが、ぎょっとした表情になる。

 

「あんまりにも下手糞なので、ついつい、股間を大きくする機会を逸してね……。ところで、そろそろ、こっちも始めていいかな?」

 

 一郎は、目の前のピカロの股間に手を伸ばして、ふっくらと盛りあがる恥丘をそろりと指で撫であげた。

 

「ううっ」

 

 すると、ピカロが身体を硬直させて身震いした。

 すでに、ふたりの身体に、一郎の淫魔術の支配を刻み終わっている。

 いかに、サキュバスとはいえども、もはや、一郎の手管から逃れることは不可能だ。

 それに、ふたりの身体の性感帯は、はっきりとわかっている。

 性感帯を示すもやは薄いが、一郎にはふたりが、どこをどうされれば感じてしまうのか、裸身を見るだけで知ることができる。

 一郎は、今度はチャルタの乳房を下から揉む。

 もちろん、淫魔術でチャルタのその場所の快感を急激上昇しながらだ。

 

「ああ、な、な、なにこれ?」

 

 チャルタが狼狽して悲鳴をあげた。

 

「俺の手は気持ちいいだろう? 遠慮しなくてもいいんだぜ。そもそも、ふたりとも神経を昂ぶらせ過ぎさ。ふたりともいい女だ。うんといい声で泣いてくれ」

 

 一郎は寝台に仰向けに寝そべったまま、左右にしゃがんでいるふたりの股間に本格的に手を這わせだした。

 

「ひっ、ひゃん」

「うひっ」

 

 ふたりが弾かれたように、身体をびくりとさせ、大きな嬌声をあげた。

 

「チャ、チャルタ」

「う、うん、こ、こいつ、危険だ」

 

 ピカロとチャルタが狼狽した声をあげる。

 一郎は、粘膜を出してふたりの手のひらを寝台にぴったりと密着させる。

 足首と膝もだ。

 

「うわあっ」

「きゃああ」

 

 サキュバスたちが悲鳴をあげた。

 

「さて、ピカロは、俺に十連続射精をさせるとか言ってたな。チャルタは尻責めで射精管理だったね。同じことをしてやるよ」

 

 一郎はふたりの性感帯をそれぞれの一点に集め、防護できなくなった股間と肛門に指をすっと入れた。

 

 

 *

 

 

「あひっ、ああ、ああ、な、なんで……あひいいっ」

「お、おおっ、おほおおっ、ちょ、ちょっと、待って、待ってええっ」

 

 ピカロとチャルタが、寝台に手足を離れられなくなったまま、十回目の絶頂をした。

 そのあいだ、一郎はただ寝そべっていて、ピカロの局部とチャルタのお尻の穴に指を入れているだけだ。

 つまりは、ふたりのサキュバスは、愛撫ともいえない一郎の指の動きだけで、お互いに続けざまの絶頂をしたということだ。

 さすがにサキュバスだけあり、意識こそ飛ばさなかったが、すでに疲労困憊で精魂尽きたような状態だ。

 

 もっとも、これには仕掛けがある。

 一郎は、淫魔師の能力を使って、指が入っているふたりのそれぞれの穴の中に、ちょっとした膨らみを作ったのだ。

 それは、いわゆる、快楽のスイッチのようなものであり、それをぐいと押すと、全身の性感帯という性感帯が一気に活性化されて、あっという間に絶頂をするという仕掛けになっている。

 不思議だが、そんなものを作ったら面白いだろうと思って思念したら、すぐにできてしまった。

 

「サキュバスが形無しじゃな。さすがは主殿だ……。ところで、お前ら、仮にもサキュバスなのだろう。少しは抵抗せんか」

 

「そうだ、そうだ。情けないぞ」

 

 寝台の横で見物を決め込んでいるサキとクグルスが、野次のようなからかいの言葉を飛ばす。

 ふたりのサキュバスが口惜しそうな顔になった。

 

「そ、そんなこと言われても、う、動けなくするなんて……。ひ、卑怯だ……」

 

「そ、そうだよ。ず、狡いよ……」

 

 ふたりが息も絶え絶えに言った。

 短い時間で絶頂を繰り返しているので、うまく息ができなくて苦しいのだろう。

 一郎は、わざと笑い声をたてた。

 

「なにが狡いんだ。最初に一方的に責めさせてやったろう。技を駆使しても、俺を勃起させることもできなかったんだ。何度やっても同じだよ……。とにかく、ちょっとでも我慢してみろ。そうしたら、手足を自由にしてやる」

 

 一郎はそう言ってから、ふたりの身体の奥に作ってある小さな膨らみをぐいと押した。

 

「んぐうっ」

「あはああっ」

 

 ピカロとチャルタが歯を食い縛る仕草をしたが、やはり、汗を飛ばしながら、呆気なく絶頂をした。

 

「サキ、こいつら歯ごたえがなくて、退屈だ。舐めてくれ」

 

 一郎は声をかけた。

 すると、サキが苦笑した。

 

「わしに、こいつらの前で奉仕しろというのだな。主殿も酷いな」

 

 口ではそう言いつつも、サキは満更もでもない顔をして、寝台にあがってきた。

 そして、跪いて、一郎の股間に顔を埋めると、いったん鎮めてだらりと垂れていた一郎の性器を口に含む。

 まずは、唾液が全体にいきわたるように亀頭を中心に舌を動かし、しばらくしてから、おもむろに喉の奥まで使って、激しく吸引するようにフェラを開始した。

 

 さすがはサキだ。

 そのいやらしくも、気持ちのいい口奉仕に、一郎の欲情は一気に高まる。

 なによりも、妖魔の中では一目も二目も置かれている妖魔将軍ことサキに、ほかの妖魔の目の前で女奴隷のように奉仕をさせるというのがいいのだ。

 そのシチュエーションに、一郎も興奮してきた。

 

「サ、サキ様が……?」

「ほ、本当?」

 

 横では、ピカロとチャルタが呆気にとられている。

 おそらく、サキが「主殿」と呼んだり、一郎に仕えているということを口にしたが、それは言葉だけのことだと思っていたかもしれない。

 サキが一郎の性器を躊躇いなく、しかも、嬉しそうに奉仕しているのを見て、サキュバスたちも呆気に取られている。

 

「お前らは、なにも考えずに絶頂してな。とりあえず、我慢だ。サキュバスなら、少しは快感に耐えられないのか?」

 

 一郎は指をちょいと動かす。

 

「ぐああっ」

「んきいいっ」

 

 またもや、いとも簡単に、サキュバスふたりが絶頂した。

 

 だが、あまりにも簡単に絶頂を繰り返すふたりに、一郎も不思議に思ってきた。

 自分のやっていることとはいえ、クグルスは、このふたりをサキュバスとして優秀ということで、ここに連れて来ようとしたはずだ。ところが、サキュバスたちは、まったく一郎に、抵抗らしい抵抗もすることができない。

 しかし、考えてみれば、身体を動けなくされたとはいえ、サキュバスであれば、一郎がやっているような性の魔道を一郎に対しても抗うことができるのではないだろうか。

 それにもかかわらず、まるで、なすがままというのは、なぜだろう。

 

「ご主人様、知ってる? サキュバスは、自分よりも能力の高い淫魔師には、絶対に逆らえないんだ。心も身体もね……。そういう本能が最初からあるんだよ。多分、こいつらは、もうご主人様の命令には逆らえなくなっていると思うよ」

 

 すると、クグルスが一郎の顔の前までやって来て、一郎の疑念を見透かしたように言った。

 

「そういうものなのか?」

 

 一郎は指を抜くとともに、ふたりを粘性の拘束から解放した。

 寝台にピカロとチャルタが力尽きるように倒れる。

 

「サキ、気持ちいいぞ。ご褒美だ」

 

 一郎はサキの口の中に射精をした。

 サキが喜びの声をあげて、一郎の精を飲み込んでいく。 

 

「はあ、はあ、はあ……」

「お、お前……、い、いや、あ、あんた、何者なんだ……?」

 

 ピカロとチャルタが、倒れたまま、虚ろな表情を向ける。

 一郎はサキから一物を抜いて立ちあがると、寝台で重なるように横になっているふたりに股間を向けた。

 ふたりの顔は汗まみれで、鼻孔と口が開き、身体は、まだ連続絶頂の余韻が収まらないのか、がくがくと小刻みの痙攣を続けている。

 

 一郎は、思わず微笑んだ。

 この姿だけだと、このふたりがサキュバスだと言われても、信じることは難しいだろう。

 ただの追い詰められた人間族の美少女にしか見えない。

 まあ、その外見の可憐さを買って、クグルスは一郎のもとに連れて来ようとしたのだと思うが……。

 いずれにしても、お仕置きだ。

 このサキュバスふたりに、思い知らせてやる。

 

「クグルスにしたことと、同じことをしてやる。こっち向いて口を開けろ」

 

 一郎は言った。

 ふたりがぎょっとした表情になる。

 だが、寝そべっていたふたりは、すぐに、上体を起こして、一郎の前に顔を向けるような体勢になる。

 

「あ、あれっ?」

「えっ……?」

 

 ピカロとチャルタが相次いで口を大きく開いた。

 ふたりの様子から判断して、自分の意思でやっているというよりは、勝手に身体が動いたという感じだ。

 サキュバスは淫魔師に操られやすいというクグルスの言葉は、本当のようだ。

 

「全部飲めよ」

 

 一郎はふたりの口めがけて、いきなり放尿を開始した。ふたりの口を目掛けて、尿を代わる代わるおしっこを向ける。

 

「わっ、わっぷ、ああっ」

「ひやっ」

 

 口にふたりが眼を白黒させた。

 それでいて、口を閉じることができないようだ。

 ふたりとも、顔全体を一郎の尿まみれにしながら、懸命に尿を飲み続けている。

 ピカロもチャルタも、自分自身の行為が信じられないという表情だ。

 

「やっほっ、ご主人様、もっと苛めてやって。いい気味だ」

 

 横でクグルスが拍手喝采をした。

 やがて、放尿が終わった。

 ふたりは顔を一郎の尿でびっしょりと濡らして、呆然としている。

 

 一方で一郎は、これで完全に、ふたりを淫魔師の力で捉えたことを確信していた。

 一郎の精を股間に注ぐのも、小便を飲ませるのも、実は、支配に陥らせるということでは同じことだ。

 一郎の体液には、それだけの力がある。

 心の中に、ふたりを完全支配した確かな感覚がやって来ていた。

 とりあえず一郎は、自分自身のステータスを覗いて、ふたりが一郎の性奴隷になったことを確認しようした。

 

「あれ?」

 

 しかし、一郎は思わず声をあげてしまった。

 一郎のステータスががらりと変化していたのだ。

 

 

 

 “ロウ=ボルグ(田中一郎)

  人間族、男

   冒険者(アルファ)クラス

   子爵

  年齢:36歳

  ジョブ

   淫魔師・淫魔遣い(レベル99)

   戦士(レベル5)

  経験人数:女40

  生命力:200

  攻撃力:30

  完全保有性奴隷

   エリカ

   クグルス(しもべ)

   コゼ

   シャングリア

   シルキー(屋敷妖精)

   ミランダ

   スクルズ

   ベルズ

   ウルズ

   ノルズ

   ブラニー(屋敷妖精)

   サキ

   シャーラ

   イザベラ

   アネルザ

   マア

   ヴァージニア 

   トリア

   ノルエル

   オタビア

   ダリア

   クアッタ

   ユニク

   セクト

   デセル

   モロッコ

   ラン

   アン

   ノヴァ

   ピカロ(下僕奴隷)↑

   チャルタ(下僕奴隷)↑

  特殊能力

   淫魔力

   魔眼

   粘性遣い↑

   淫魔遣い↑

  状態

   ユグドラの癒し

   サキュテストの紋章”

 

 

 

 大きくステータスが変化している……。

 まずは、淫魔師に“淫魔遣い”という言葉が追加されている。

 おそらく、本物の淫魔であるサキュバスのピカロとチャルタを支配したことによるものであろうが……。

 なんだろう?

 

 それにしても、淫魔師としてのジョブレベルのすごさはなんだ。

 

 レベル99……?

 

 これは、あのアスカと同じジョブレベルだ。

 まさに、神クラス。

 つまり、考えられる限りの最高レベルということではないだろうか……。

 

 そういえば、力が自分にみなぎっているのも感じる。

 生命力も“200”になっていて、桁あがりをしている。“200”などというのは、妖魔族などでなければ、接したこともない数字だ。

 それだけ、一郎が死ににくいということだと思うが……。

 

 それではっとした。

 なぜ、そんなに自分自身が変化したのか、その理由が突如として、頭に啓示のように浮かんだのだ。

 

 つまり、サキュバスを支配したためだ……。 

 

 “淫魔師は、雌淫魔(サキュバス)を支配して、真の力を手に入れる……。”

 

 なぜか、その知識が急に心に浮かびあがった。

 

「どうかしたのか、主殿?」

 

 横のサキが心配そうに声をかけてきた。

 どうやら、一郎は少しのあいだ、じっと思念に耽ったようになってしまっていたようだ。

 

「なんでもない」

 

 それよりも、ふたりのサキュバスだ。

 新たに身についたらしい“淫魔遣い”の能力は後で試すとして、とりあえず、きっちりとお仕置きをしておこうと思った。

 犯すのは、それからだ。

 ピカロとチャルタの周りに粘性物を発生させて、ふたりの身体を一気に包む。

 透明の粘性物の塊が、突如としてふたりに襲い掛かったようになった。

 

「うわっ、ウーズ──?」

「ひいいっ」

 

 ふたりが真っ蒼になって悲鳴をあげた。

 ウーズというのは、かつて、シャングリアと初めてクエストをやったときに、オーヌという男が操っていた「スライム状」の化け物のことだ。

 なんでも溶かしてしまう恐ろしい生物であり、そういえば、透明の粘性物が襲う光景は、まさに、あのときのウーズと似ているかもしれない。

 

「さて、じゃあ、まずは、ピカロからいくか。ピカロへのお仕置きは、燭台の刑だ」

 

 一郎は「スライム」で身体全体を覆って動けなくしたピカロを床におろすと、仰向けにして足だけを頭側に持ってきた。

 いわゆる「まんぐり返し」の格好だ。

 

「わっ、わっ、わっ」

 

 ピカロが動揺した声をあげる。

 一郎は、ピカロを包んでいた粘性体を乳房と局部から解放した。

 

「ピカロ、これが、なにかわかるな」

 

 一郎は、今度は仮想空間の力で、火のついた太い蝋燭を二本出現させた。

 

「な、なに? なに?」

 

 ピカロの顔に恐怖が浮かぶ。

 一郎は構わず、上から蝋燭の蝋をピカロの乳房にたらたらと落としてやる。

 

「ひぐうっ、あ、熱いいいっ」

 

 ピカロが絶叫した。

 一郎は傾けている蝋燭を乳房からみぞおち、みぞおちから腹部に、蝋を落としながら動かしていく。

 ピカロが悲鳴をあげて、のたうつ。

 しかし、一郎の操るスライムが、ピカロに逃げることを許さない。

 

「ほんに、主殿は鬼畜じゃのう」

 

 サキが苦笑している。

 

「褒め言葉だと思っておくよ、サキ」

 

 一郎は笑った。

 そして、大きく割り開かれて、上を向いているピカロの局部に、蝋燭を持っていく。

 

「ひぎゃああっ」

 

 無毛の局部に、一郎の落とす蝋がぼたぼたぼたと落ちた。

 絶頂責めでぱっくりと開いていた粘膜のあいだに、熱い蝋燭が滴る、

 さすがのピカロも、身体を激しく動かして絶叫する。

 

「あとで火傷は治してやるから、いまはたっぷりと苦しんでおけ」

 

 一郎は屈み込むと、ピカロの股間を蝋燭の炎でくすぐるように炙る。

 ピカロがけたたましい悲鳴をあげた。

 

「ピ、ピカロ、ピカロ──。ピカロになにするんだよ」

 

 まだ寝台の上にいるチャルタが叫んだ。

 しかし、チャルタは、スライムに包まれて、動くことはできない。

 叫ぶだけだ。

 

「お前へのお仕置きは別にある。そこで待っていろ」

 

 一郎は振り向くことなくチャルタにそう言うと、ピカロの股間に蝋燭を垂直に立て、無造作に蝋燭を押し入れた。

 

「あぐうう」

 

 ピカロがつんざくような悲鳴をあげた。

 

「これが燭台の刑だ。ところで、もう一本蝋燭があるが、どこに挿すかわかるか?」

 

 一郎は笑った。

 

「わ、悪かったよ。もう勘弁してよ」

 

 ついにピカロが泣き出した。

 こうなってしまえば、サキュバスといえども、ただの少女だ。

 実際のところ、一郎は、魔眼によって、ピカロもチャルタも、年齢が“16歳”だということを知っている。

 本当に若いのだ。

 

 一郎はもう一本の蝋燭に潤滑油をまぶしてから、すでに蝋燭が立っているピカロの股間の後ろの肛門に挿していった。

 ピカロが泣き喚く。

 

「蝋燭の火が燃え尽きるまで、そうやって反省しろ。それが終われば、身体を治療して、優しく抱いてやる」

 

 一郎は言った。

 そして、チャルタに視線を向ける。

 チャルタがぎょっとした顔になった。

 

「クグルス、今度はお前にも手伝ってもらうぞ。これを操れるか?」

 

 一郎は、小さな壺と、それに入っている筆を出現させた。

 

「なに、これ?」

 

 クグルスはきょとんとしつつも、すぐに念動力で筆と壺を空中に浮かべる。

 

「蜂蜜だ。前から尻の穴までたっぷりと塗ってやるんだ」

 

 一郎は言った。

 そして、指を弾く。

 

 次の瞬間、寝台で拘束されていたチャルタが、両手を見えない天井から垂れた縄で縛られて上にあげさせられた格好になる。しかも、両足首は肩幅の倍ほどの棒に両端を縛らせて開脚させた。

 一瞬にして、新しいかたちで拘束されたチャルタが、顔を硬化させた。

 そして、何気なく、顔を下に向けて、顔色を変えて絶叫した。

 

「うわああっ、あああっ、いやあああ」

 

 一郎が、拘束しているチャルタの足元に無数の蟻が出現することを想像した。

 すると、チャルタの脚のあいだが真っ黒になるほどの蟻が出現する。その蟻はあっという間に、チャルタの足首に群がって、チャルタの白い肌を黒くした。

 

「ひいいっ、いいいいっ、許して、許してよ。うわあああっ、いやあああ」

 

 チャルタが悲痛な声で泣き叫ぶ。

 蟻がどんどんと肢を昇って、チャルタの太腿にあがってくる。

 だが、一郎はどんなに暴れても、チャルタの両足が地面から離れないようにしているので、チャルタは蟻から逃げることはできない。

 

 面白がったクグルスが、さっそく筆を操って蜜を局部に塗り始める。

 すると、それまで十数匹にすぎなかった局部にたかる蟻が、一斉に肢を這いあがって、局部を真っ黒にするほどに群がってきた。

 けしかけた一郎ですら、ぞっとするほどだ。

 

「お尻にも塗ろうね」

 

 だが、クグルスは頓着なく、さらに筆でチャルタの後ろの穴にも蜂蜜をどっぷりと垂らす。

 チャルタは号泣して、許しを乞い始めた。

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