【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
なにが起きているのかユイナは、ほとんど理解できなかった。
ただ、自分が女としての場所ではなく、ただの排泄の場所をなぶられて、快感を覚えている……。
それだけは認識するしかなかった。
猛烈な痒みは、魔妖精の魔道だ。
ロウが使っている奇妙な淫具も魔妖精が作ったものだ。
だが、それによって肉が溶けるほどの熱い感覚を発生させているのは、間違いなくユイナ自身の肉体だ。
ユイナは、あられもない声をあげながらも、背骨を貫いて頭の芯まで突き抜けるような快感を知覚している。
「だ、だめ……だめ、なにかくる──また、くる……。なにかきちゃう──あっ、ああっ──」
ユイナは吠えた。
何度もやってきた大きな波がまたもやユイナをどこかに飛翔させようとしている。
突き抜ける──。
毀れる──。
絶叫した──。
「すっかりと、尻穴の快感を覚えたようだな。また、これで最後まで飲み込んだぞ。ご褒美にまたいかせてやるよ」
ロウがささやくように言った。
もう、なにもわからない。
ロウが操作している淫具は、大小の玉が数珠繋がりに連なる棒状の張形のようだ。その張形にはなにかを塗っているのだろう。あまり、大きな抵抗もなくつるりと入ってくる。
ロウは、それをゆっくりと一個一個ユイナの肛門に沈めたり抜いたりということを繰り返しながら、ひとつの玉ごとに、振動をさせてユイナを昇天させるということをやっている。
すでにユイナの絶頂は七度に達した。
それが、「絶頂」という感覚だというのも、ロウに言われて知った。
とにかく、とてつもない疼きの大波がやってきて、ユイナを押し潰し、どこかとんでもなく高いところまで持ちあげる。
それが繰り返す。
ロウは、ユイナの菊座に一個の玉を沈めるたびに、それを強要するのだ。
あまりの衝撃の大きさに、これ以上絶頂するのを避けようと思うのだが、ロウはちょっとしたひねりや抽送で、あっという間にユイナから、「絶頂」という感覚を引き出してしまう。
ロウの前に、ユイナが「絶頂」から逃げることはまったくの不可能事だった。
最初にあった激痛はない。
むしろ、身体が痺れきり、酔いのようなものが全身に拡がっていくのを感じる。
強い痒みが襲っていて、少し痛い方がそれが癒えて気持ちがいいというのもあるが、肛門への責めに関して、ロウはとても丁寧で慎重だ。
痛みを伴わないように優しくしてくれているのを感じる。
まるで壊れものでも扱うかのように、ゆっくりとゆっくりとユイナのお尻を「調教」してくれるのだ。
おそらく、もう夜中だろう。
ロウは、「あなるばいぶ」とかいう淫具をユイナのお尻に全部沈めるという行為だけで、夕方から始まり夜半まで以上の時間をかけたのだ。
「それ、いってしまえ」
ロウが操作している淫具がまた振動を開始した。
「ふぐううっ」
ユイナの中でなにかが弾けた。
それが全身に拡がる。
そして、大きなものが、また襲う──。
「あはあああっ」
ユイナは拘束された全身を限界までのけ反らせた。
また、「絶頂」させられたのだと思う。
もう、なにもわからない。
頭が真っ白になった。
*
「……ナ……」
なにかが聞こえる。
「ユイナ──」
今度ははっきりと聞こえた。
はっとした。
「は、はい──」
慌てて返事をした。
どうやら、一瞬だけだが気を失っていたのかもしれない。
そして、それがロウの声だとわかるのに、もう一度呼び掛けられなければならなかった。
「どっちにするかと訊いているだろう」
ロウが腕組みをして、ユイナを見おろしている。
ユイナの朦朧とする視界には、腕組みをして満足気に笑っているロウの姿があった。
その横には、あの魔妖精が宙を舞い、ロウになにかをささやいて笑いかけている。
「ど、どっちって……」
そして気がついた。
長時間にわたってユイナの肛門を責め続けていた淫具が抜かれている。
それでわかったのだが、最初に感じたような気の狂うような痒みはもうない。その代わりに、信じられないような肉の疼きをユイナは感じている。
ユイナが襲われたのは、強烈な空虚感だ。
なんで責めるのをやめたのか……?
どうして、もう「調教」が終わってしまったのか……?
ユイナは思わず、抗議の声をあげようとした。
だが、我に返った。
いま、自分はなにを叫ぼうとしたのか……?
もっと、犯されたいと思った……?
お尻を……?
しかし、いまのユイナはさっきまで与え続けられていた気を失うような情欲を求めている。
もっとお尻を犯されることを渇望していた。
「前と後ろのどっちの穴を犯して欲しいか訊いているんだよ。そのびしょびしょの股か、それとも、たっぷりと調教してやった尻の穴かと訊いているんだ。ずっと頑張ったご褒美だ。ユイナに選ばしてやるよ」
ロウが言った。
「そ、それは……」
ユイナは当惑した。
なぜ、そんなことを訊ねられるのか理解できなかったのだ。
しかも、なんで、前……?
答えは決まっている……。
だが……。
「素直にならないと、なにももらえないよ。これも調教なんだよ」
魔妖精がくすくすと笑って近づいてきた。
「そういうことだ。じゃあ、終わりにするか?」
一郎が嘲笑うようにからかいの言葉を口にして、ユイナを置いて出ていく素振りをした。
ユイナは慌てた。
「お、お尻を……お尻を犯して──」
ユイナは口走っていた。
自分がなにを言っているのかわからなかったが、一方で、はっきりと知覚をしてもいた。
ユイナの半身は信じられないような自分の破廉恥な言葉を疑い、もう半身はユイナが躊躇することにより、お尻を犯される機会を失ってしまうことを大いに恐れている。
「……わかった……」
ロウが勝ち誇ったように笑った気がした。
すると、ロウがユイナの脚を縛っていた縄を解き始める。
「はあっ」
縄で制限されていた首や脚の先への血の流れが復活して、大きな解放感がやってきた。
ユイナは思わず声をあげた。
「うつ伏せになって、こっちに尻を向けるんだ」
ロウがユイナの尻たぶをぴしゃりと叩いた。
ユイナはもうなにも考えることができずに、言われるままの恰好をした。首輪の後ろに繋げられた手首の手錠はそのままなので、ユイナは顔を床につけてうつ伏せで膝立ちし、お尻を高く掲げる体勢になっている。
それがどんなに破廉恥な恰好であるのかもう考えられなかった。
後ろでロウがズボンを下げる音がする。
「ねえ、ご主人様……。お尻を犯すんなら、ぼくがご主人様の道具の表面に油剤をつけてあげようか? 一度、身体に入らせてくれれば、あっという間にできるよ」
魔妖精だ。
再びロウのそばに飛びあがり、ユイナの背後でロウに話しかけている。
「心配ない」
ロウが言った。
「わおっ──。すごい。さすが、ご主人様。そんなこともできるんだ」
どうしたのか知らないが、魔妖精が陽気な声をあげた。
「……お前の好きなものだぞ。たっぷりと味わえ」
ロウの両手がユイナの尻たぶの両脇にかかった。
すぐに、大きな肉の塊りのようなものが菊座の入口にぴたりとあてがわれる。
「あ、ああっ」
ユイナは歓喜に震えた。
心地よい圧迫感がお尻の内側にやってきたのだ。
痛みはほとんどなかった。
それよりも、大きな充実感のようなものがユイナを襲っている。
背中から脳──。
脳から全身──。
甘美ななにかがゆっくりとさざ波のようにユイナを染め抜く。
身体が震える。
容赦のない喜悦が襲いかかる。
「ひと晩でしっかりと感じるお尻になったな、ユイナ……。ちゃんと肛姦の快感を覚えたようだ」
ユイナのお尻に入っているものをロウがさらに奥に進めた。
今度はユイナの口は甘い声を迸っていた。
これが自分の声なのかと驚くような欲情の嬌声だ。
ロウは性急ではなかった。
ほんとうに慎重にユイナのお尻に肉を沈めていく。
気持ちいい……。
それは、快感というには、あまりにも途方もない衝撃だ。
決して逃れられない。
身体が燃える。
また、来る。
大きなものが──。
絶頂……。
また、いく。
「あああ、また、いくうっ──いぐうう──」
凄まじい快感の上昇にユイナの身体は再び弾けた。
もう何度目だろう……。
自分の身体はどうしてしまったのか……。
「またいったのか? まあいい……。とにかく尻の奥まで入ったぞ。それにしても、生まれて初めての肛姦で、こんなに感じることができるなんて、余程に尻穴が敏感なんだな」
ロウの嘲笑するような声がした。
だが、なぜか屈辱感はない。
それよりも、言葉で蔑まれて、なぜかぞわぞわという新しい快感が襲う。
ユイナは絶頂による全身の痙攣をしながら、またもや失神に追い込まれかけた。
「いくぞ。力を抜け」
ロウがゆっくりと肉を抜き始める。
途端にユイナは襲いかかったものに耐えられなくて泣き声をあげていた。
さっきまでユイナを絶頂に導いたものを遥かに凌駕する衝撃が襲う。
「いやあっ、いやっ、も、もういやっ、もういやあっ──くる──。また、くる──。飛ぶ──。飛んでくう──」
自分でもなにを口走っているのかわからない。
膨らんだ傘が力強く、粘っこく、ゆっくりとお尻の奥深い場所を抉るたびに、峻烈な絶頂が襲う。
そして、それが抜けるときに、それを上回る快楽が襲いかかる。
次々にその感覚が襲い、ユイナは押し寄せるその大波に飲み込まれていった。
また、頭が真っ白になった。
もう、駄目……。
ユイナは全身の力が完全に抜けるのを感じた。
「出すぞ……」
ロウが言った。
熱いものがお尻の深い場所に迸ったと思った。
なにかがユイナの心を力強く鷲づかみにする感覚が襲った。
支配される……。
それは、ユイナがユイナでなくなる感じだ……。
だが、それは甘美な支配だった。
気持ちいい……。
それが、気を失う直前に、ユイナが最後に思ったことだった。
*
鳥の声……。
ユイナは微睡みから覚めた。
感じたのは、鉛のように重い自分の身体だ。
ここがどこなのかわからなかった。
だが、すぐに昨夜ひと晩かけて、お尻を凌辱された猟師小屋だとわかった。そして、拘束が解けていることも悟った。
ユイナは素っ裸だ。
「ロ、ロウ?」
ユイナはがばりと起きあがりながら叫んだ。
小屋の中には誰もいない。
ユイナがひとりで、床に横たわっていただけだ。
戸は閉まっている。
身体の横になにかがある。
それはユイナの服のようだ。
ほかにもなにかあり、それは畳まれた衣服の横に置いてあったが、それよりもロウたちがどこにいるのか気になった。
ユイナは小屋の戸に視線をやった。
「ねえ、ロウ──?」
大きな声を出した。
返事はない。
いや、人の気配もない。
すでに外は陽の光で明るかったので、一瞬躊躇したが、ユイナは裸のまま小屋の外に出た。
やっぱり誰もいない。
焚火の痕はあるが、すでに火が消えて久しい感じだ。
もう、出立したんだ。
そう思った。
そして、ふと大きな失望感がユイナを襲った。
置いていかれた……?
ユイナはがっかりしていた。
だが、よく考えれば、ロウたちがユイナを連れていく理由などなにもない。
……というよりも、そもそも、旅の途中のロウたちがユイナを一緒に旅に連れていく道理などなにもない。そんな話などなかったし、ユイナもそんなことを一度も望んだことはない。
それにも関わらず、ユイナを襲ったのは圧倒的な空虚感だ。
置いていかれてしまった……。
落胆がユイナを包んだ。
ロウたちはいなくなり、ユイナはここに残った。
それが当たり前であり、当然のことなのに、あってはならない理不尽なことをされた気分だ。
まるで、大切なものを失って、突然にひとりぼっちにされたような……。
でも、実際にはなにひとつ失ってはいない。
それは知っている……。
そう思って、はっとした。
失ったといえば、さっき服の横にユイナの本のようなものがあった……。
急いで小屋に戻った。
そこには、ユイナの衣類一式があり、その横に糞便にまみれたはずの禁書があった。
「な、なんで……?」
本を手に取ると、どこも汚れていない。
まったくそのままだ。
だが、昨夜、ユイナはロウに本を穴に放り込まれて、その穴の中に何度も大便をさせられたと思ったが……。
だが、すぐにからくりがわかった。
ロウは、最初からユイナの本を穴の中になんか入れなかったのだ。それに見せかけたなにかを入れただけだ。
考えてみれば、あのときはすでに薄暗かった。
そして、穴の中に放り投げられただけなので、直接に間近で見たわけじゃない。
ロウはただからかっただけだったのだ。
ほっとするとともに、本を汚さなかったロウに対する感謝の気持ちが沸いた。
そのとき、本に小さな野草の花が挟んであることに気がついた。
裏表紙の内側だ。
なにかと思って開くと、そこに文字が書いてあった。
“偉大な魔道遣いになることを祈っている。イチロウ”
そこにはそう書いてあった。
これは、エリカの字なのかな……?
ロウは字が読み書きできないと言っていたし……。
そんなことを思った。
そのとき、服の下にもなにか物が置いてあることに気がついた。ユイナは服をめくって、そこにあったものを手に取った。
「な、なによ、これ──」
思わず口走った。
それは、昨夜、あの魔妖精が作ったもので、ロウがユイナを「調教」するときに使った「あなるばいぶ」というやつだ。
それが置かれていたのだ。
なにかの文字が柄の部分に刻まれている。
“偉大なお尻つかいになることを祈っている。クグルス”
「ば、馬鹿にして──」
ユイナはひとりで声をあげたが、実際はちっとも腹立たしい気持ちは起きなかった。
それよりも襲ったのは、やっぱり失望感だった。
そして、昨夜感じた圧倒的な充実感を思い出しながら、ロウたちがいなくなったということは、もうそれは二度と手に入らないものになったのだと思った。
ユイナは自分の身体から力が抜けるのがわかった。
*
「それにしても、ロウ様は、ユイナを性奴隷にはなさらなかったのですね?」
森の道を進みながらエリカが言った。
夜明けとともに猟師小屋を出発して、しばらく経つ。
いまは、すでに褐色エルフの里も、その入口近くにあった猟師小屋も遠い。
「したよ」
一郎は歩きながら言った。
「えっ? で、でも……」
エリカが当惑するような声をあげた。
性奴隷にしたのなら、ユイナを旅に連れてきたはずだ。そう考えたのだろう。
一郎は昨夜やったことを正直にエリカに説明することにした。
「淫魔術の刻みはした。だけど、心の縛りはしなかった。ユイナが俺を慕うようなことをさせてない。ちょっとした精神作用を講じただけだ」
「せ、せいしん……さよう……ですか?」
エリカはきょとんとしている。
“精神作用”という言葉がわからなかったようだ。
「つまりは、心の中にある無数の糸のうち、ある種の糸を選んで、ユイナが俺に対して恨みを抱かないようにした。やったのはそれだけだ。追いかけてきて仕返しでもされたら困るからね。奴隷にするほどに強い束縛はしなかったが、仕返しを思いつかない程度には心を拘束した。そんな感じだな」
「そんなこともできるのですか?」
エリカが驚いている。
「うん──。できるようになった。まあ、慣れてきたんだろうな」
一郎は言った。
「大丈夫だよ、ご主人様──。そんなことしなくても、ユイナは仕返しなんてしないよ。それよりも、これからが大変さ。まあ、ご主人様に酷いことをしたエルフ娘だからね。それもいい気味さ。せいぜい苦しむといいのさ」
口を挟んだのは魔妖精のクグルスだ。
まだ、ここは人里から遠い。
旅人が行き交うような道でもないし、姿を現して、一郎とエリカの旅に同行しているのだ。
「なにが大変なんだ?」
一郎は不思議に思って訊ねた。
「だって、あれだけ途方もない快感をユイナは受けちゃったんだよ。しかも、お尻でね。忘れようとしても、忘れるものじゃないさ。頭はともかく、身体はね──。だけど、もう、その快感を与えてくれる者はいない。里の男エルフに言い寄っても、お尻を犯してくれる者なんて、滅多にいないと思うしね。これから、あのユイナは、味わってしまったお尻の快楽を求めて、夜な夜な苦しい思いをし続けることになるということさ……。まあ、ご主人様は、一番残酷な仕打ちをしたかもしれないよ」
クグルスが笑った。
「そんなものか?」
「そうだよ。そもそも、ご主人様って、性の技が上手すぎるよ──。初めての肛姦であんなに感じるように調教をしちゃうなんて……。どうして、そんなことができるの?」
クグルスが感嘆の声をあげた。
だが、それは一郎に備わっている性の相手の「快感値」を感じれる能力と、相手の緻密な性感帯がもやとして感じられるという力のおかげだ。
特に、技というほどのものじゃない。
同じ力があれば、誰でもできることだと思う。
「まあ、できるのさ」
しかし、ロウはそれだけを言った。
赤いもやは、一郎だけの秘密だ。
圧倒的な性の技を持っていると思われるのは悪い気持ちじゃない。
「ほかにどんなことができるの?」
クグルスが何気なく訊ねた。
「まあ、こんなこととかな……」
一郎は言った。
「ひんっ」
次の瞬間、エリカが悲鳴をあげて、がくりと膝を折った。
一郎はエリカの膣に、一郎の怒張が挿入されていて、それが抽送をするのと同じ感覚を送ったのだ。
「やっ……そ、そんな……あ、歩けません……ロ、ロウ様……」
エリカが両手で股間を押さえて身悶えをしている。
顔を真っ赤にしてしかめる様子が、とてもエロチックでいい。
愉しくなって一郎は、さらに刺激を強めてやった。
エリカは嬌声をあげて、その場にうずくまってしまった。
「へえ、身体を操れるんだ──。ぼくと同じことができるんだね」
クグルスが言った。
「性奴隷になった相手だけな」
一郎はそう言って、ふと、その力は魔妖精にも遣えるのだろうかと思った。
精の呪術で縛ったわけではないが、一応はクグルスも淫魔の力で縛っているのだ。
同じことができるはずだ。
試しに、同じ感覚をクグルスに送ろうとしてみた。
「ひううう──。なに──? なにい──?」
その瞬間、クグルスが両手を股間にやって、地面に落ちてしまった。
奇声をあげて、身体をがくがくと震わせている。
「ひいっ、ひっ、ひっ、ご、ご主人様──、すごい……き、気持ちいい──。だ、だけど、強烈すぎて──ひいいっ」
クグルスが悲鳴をあげている。
「わ、わたしも、もう、もうだめ……。駄目です──」
エリカも横で叫んだ。
その「快感値」はもう一桁だ。
そして、すぐに“0”になり、エリカはあっという間に達してしまった。
一郎は呆気なく絶頂してしまったエリカに思わず笑ってしまった。
「ああ、ダメダメダメ……だめええ──ご主人様──しゅ、しゅごい──だめええ──」
一方でクグルスも地面の上にのたうちまわっている。
快感値はすごい勢いで下がり続けている。
一郎はクグルスの小さな膣だけじゃなく、クリトリスや肛門、乳房、口の中、とにかく、考えられるあらゆる場所に強い刺激を送り込んでやった。
「ひぎゃあああ──ご、ごしゅりんしゃまあっ──」
まだ“100”以上あったクグルスの快感値が一度に“0”になり、クグルスは股間から尿のようなものを吹き出して悶絶してしまった。
一郎は自分の口から鬼畜な笑い声が迸るのに驚きながら、自分のふたりの性奴隷が一郎の技で淫靡にのたうつ姿を心地よく眺め続けた。
(第4話『冤罪裁判と禁忌の魔道』終わり)
*
【ロウ・サタルス】
…………。
……ロウ・サタルス帝が多数の妻と愛人を持ち、その全員を大事にしていたことは有名な話であるが、ロウの女たちには詳細が残っていない女性も存在する。
その中でも、“クグルス”という妻は、名前以外の記録があまり存在しない謎の女性である。
しかしながら、サタルス朝の公的記録には、初代帝ロウの妻一覧の末項にクグルスの名があり、さらに、ロウが記した晩年の手記には、そのクグルスが冒険者時代以前からの親しい友人だという一文がある。
ロウの古くからの女性であり、おそらく、冒険者時代の前の流浪時期を支えたのであろうと推測できる謎の女性クグルスは、多くの歴史研究家のみならず、様々な戯曲や小説などの文学作品の格好の題材にもなっている。
…………。
ボルティモア著『万世大辞典』より(ここに再録した引用文はすべてスクルズ記念国際図書館から許可を受けて初版本から抜粋して採録したものである。)