【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
昨夜はかなり遅くまで、ギルドでばたばたとしていたので、結局、イライジャときちんと話ができる状況になったのは翌朝だった。
なにしろ、あれから「色々」と、イザベラやアネルザの相手をしているうちに、イライジャが寝入ってしまったのだ。
色々というのは、尿意で七転八倒し始めたイザベラの片手に手錠をして、椅子の脚に繋ぎ、厠に行きたければ、ここでフェラをしろと脅し、怒ったイザベラを放置して、目の前でシャーラを悪戯するということを始めた。
すぐに泣きの入ったイザベラに、全員の前で奉仕させて、結局厠に行く余裕のなくなったイザベラは、やはりみんなの前で股縄を外したところで漏らしはじめ、そのまま、一郎が亜空間から取り出した木桶に放尿することになった。
ちょろちょろと漏れ出ていた尿が木桶を当てた瞬間に、しゅっと音を立てて飛び出したのはなかなかの光景だった。
余程に我慢してたのだろう。
放尿が終わったことろで、泣きべそのような仕草をはじめたので、慰めと誤魔化しのために隣室に連れていって、一転して優しく抱き、そのまま、シャーラとともに抱き倒した。
その後、とりあえず、股縄を締め直して、王宮に返した。
すると、その隣室にアネルザもやって来たので、やはり挨拶代わりの鬼畜セックスをした。
そして、やっと元の部屋に戻ったら、すでにイライジャは寝てしまっていたのだ。
もちろん、昼間からミランダとアネルザと付き合っていた酒のせいでもあるだろうが、寝ているイライジャに唾液を注いで淫魔術で繋ぎ、改めて身体を淫魔術で探ったら、イライジャはかなりの疲労状態であることがわかった。
どうやら、イライジャは相当に無理な旅をして、このハロンドール王国の王都ハロルドまでやって来たみたいだった。
そのうえ、王都に着くや、一郎の行く手を求めて探し回り、さらに、ミランダによれば、シズたちともひと悶着あり、一昨夜はあまり寝てないみたいだ。
その状態で、昼間からアネルザとミランダとの酒盛りに付き合ったのだから、一気に睡魔も襲って当然だ。
まあ、王太女が目の前で鬼畜に放尿させられ、それを一切周りの者がとめないという現実に、かなり衝撃も受けていたから、心が圧倒されたのかもしれないが……。
一連のひと騒動を終えて、みんなで屋敷に戻ってから、イライジャは客室に寝かせた。
もちろん、一郎は一郎で、この屋敷に戻ってからも、三人のみならず、シルキーとまで愛を交わした。
一郎は一郎で、とても忙しかったのだ。
結局、昨夜、イライジャはそれきり目を覚まさなかった。
イライジャが起きあがってきたのは朝だ。
随分と血色がよくなっていた。
とにかく、みんなで朝食ということにした。
朝食は香草入りの鶏肉のシチューと魚のフライに蜂蜜のパンだ。
もちろん、準備をしてくれたのは、屋敷妖精のシルキーである。
「温かいミルクのお代わりはいかがです?」
イライジャを含めた五人で朝食をとっているあいだを屋敷妖精のシルキーがかいがいしく給仕をしている。
シルキーの存在がイライジャは珍しそうだった。
「も、もう結構よ、屋敷妖精さん」
イライジャは言った。
それを合図にするように、みんなで席を移動して長椅子のある居間側に移動する。
もっとも、居間にしている場所も、食堂のようにしている場所も、ひと繋がりの同じ大きな部屋だ。
全員でソファに腰かけると、いつの間にか、こっちにやってきているシルキーがトレイに載せた紅茶を配り始めた。
振り返ると、たったいままで食事をしていた長テーブルには、なにもなくなっている。
「屋敷妖精などという存在は、知識では知っているけど、実際に出逢うのは初めてよ。みんな、あなたのように人間族の子供の姿なの?」
お茶を受け取りながらイライジャがシルキーに話しかけた。
「どうでしょうか? わたくしめにはわかりません。わたくしめには、この屋敷以外の記憶はありません。でも、王都のお屋敷にはブラニーという屋敷妖精もおり、やはり、人間族の童女の姿をしております。だから、もしかしたら、すべての屋敷妖精は童女の姿なのかもしれません」
シルキーがにこにこしながら答えた。
「こうやって、話をすると、やっぱり童女などではないとわかるわ。随分としっかりしているもの」
「恐れ入ります」
シルキーはイライジャに応じながら、全員に飲み物を配っていく。
「だけど、屋敷妖精は、かなりの上級魔道遣いでないと仕えることはないというわ。あなたって、王都にやって来て、そんなに魔道遣いとしての能力があがったの?」
イライジャが声をかけたのはエリカだ。
ここで一郎と暮らす三人娘の中で魔道遣いの能力を持っているのはエリカだけだ。
だから、シルキーがエリカに仕えていると思ったのだろう。
「シルキーはロウ様のしもべよ。ロウ様は魔道遣いではないけど、魔道遣い以上の能力がおありなの。いわゆる魔道も遣うわ」
エリカは一郎が「淫魔師」とまでは言わなかった。
それは、ばらしていいものかどうか迷ったのだろう。
また、エリカが魔道というのは、精の力で女を支配する能力、亜空間の力、身体から粘性体を出して自在に操る能力などだろう。
なるほど、魔道といわれれば、その通りなのかもしれない。
「ロウが魔道を?」
イライジャは驚いている。
「ところで、そろそろ詳しい話をしよう。ユイナがどうしたんだ、イライジャ?」
一郎は水を向けた。
昨夜、イライジャから強く言われたので、意図的に丁寧な言葉遣いをやめている。イライジャもそうして欲しそうだったのだ。
イライジャが、ユイナのことで頼み事があって、遥かハロルドまでやって来たというのは昨夜知った。
しかし、それ以上はまだ聞いてない。
昨夜、ギルドで詳しい話をしようと思ったときには、次々に訪問者がやって来て話しそびれ、それから、いつの間にかイライジャが眠ってしまったので、話が聞けなかったのだ。
しかし、頼みの内容がユイナのことというのは承知している。
さらに、イライジャは一郎にユイナを奴隷として購えと口にした。
一体全体どういうことだろう?
すると、イライジャが姿勢を正した。
「実は、ユイナはある罪を犯して処刑になるの……。さもなければ、顔に刺青を刻んだうえに、侮辱刑を受け入れてエルフの里を追放されるかよ。ユイナは処刑を拒んで、侮辱刑を受け入れたわ。それで、人間族の奴隷商人に売り渡すことになっているの。だから、ロウに買って欲しいのよ。身も知らずの他人の奴隷になるよりも、ユイナはロウに買われたがっているわ……。なにしろ、ロウがいなくなってから……」
イライジャは堰を切ったように、早口で語り始める。
一郎は慌てて、それを制した。
「ちょ、ちょっと待って。ユイナが処刑? あいつ、なにしたんだ?」
質問したものの、すぐに思いついた。
あのエルフ娘は、異常なほどに魔道に対する好奇心が強かった。
特に、古代魔道だ。
その古代魔道を詳しく記した古文書を大切にしていて、詳しくは知らないが、それには、魔道遣いが本来禁止されている禁忌の魔道というのがかなり詳しく記載されていたみたいだ。
それで魔妖精のクグルスを召喚して、逆に身体を乗っ取られて大騒動を起こした。
あのときは、それをユイナがしらばっくたせいで、一郎は危うく処刑されるところだったのだ。
なにをしたのかは知らないけど、おそらく、今度も禁忌の魔道に手を出して失敗したのだろうというのは想像がつく
「禁忌の魔道に手を出したの……。しかも、それをずっと研究していたのもばれて……。魔獣を召喚しようとして、魔道を暴発させて、その魔獣を大量に里の近くの森に溢れさせてしまって……」
「あの性悪娘……」
舌打ちとともに悪態をついたのはエリカだ。
エリカは、ユイナが一郎を陥れようとしてたのを根に持っていて、いまだにユイナにいい感情を持っていない。
また、一郎もまた、やはり、禁忌の魔道の制御に失敗したのかと思った。
妙に納得できるところがある。
「ねえ、そのユイナとは誰ですか、ご主人様?」
黙って話を聞いていたコゼが口を挟んだ。
エリカが褐色エルフの里でのことをコゼとシャングリアに説明した。
途中から、ふたりの顔は険しくなった。
一郎自身も、改めてエリカの説明を聞いていると、随分な娘だったなあと思い出した。
最初に殺されかけたところを助けたにもかかわらず、エルフ族特有の排他的な自尊心から一郎を軽んじて邪魔者のように扱い、自分の失敗でクグルスを呼び出して大騒ぎになると、その罪を一郎に擦り付けて知らん顔をしたと、エリカが説明した。
コゼとシャングリアは、明らかに不機嫌になった。
「はあ? なんで、そんな娘を助けに行かなければならないの? 禁忌の魔道かなんかしらないけど、どこのひひ爺の慰み者にでもなればいいじゃないの──。ご主人様、本当にその娘を買いに行くんですか?」
コゼが憤慨して言った。
「ロウの決めたことであれば文句はないが、わたしも話を聞いた限りでは、恩知らずの無神経なエルフ娘のように思えるな。もしも、助けたならば、ここで一緒に暮らすのか?」
シャングリアも不満顔だ。
イライジャはしゅんとなっている。
「いろいろと意見はあるかもしれないけど、昨日、言ったとおり、俺はイライジャの頼みを引き受けると決めている。それが俺が奴隷として買い取ることなのであれば、そうするつもりだ。ここで生活をさせるかどうかは別問題だけどな……」
「でも、ロウ様……」
エリカが口を挟んだ。表情を観察する限り、どうやら、エリカですら、ユイナを助けに行くことに不満がありそうだ。
だが、一郎はそれを途中で制した。
「あと、あいつが恩知らずで、無神経なのは間違いない。でも、イライジャの頼みを受け入れることは承知した。 それを前提に話を進めてくれ」
一郎はきっぱりと言った。
エリカも含めて、コゼもシャングリアも釈然としない表情だったが、一郎の言葉が明確なものだったので、とりあえず黙った。
一郎は、視線をイライジャに向け直した。
「だけど、腑に落ちないこともある。イライジャの旦那さんを冤罪にして殺し、エルフ族の大切な特産品であるクリスタル石を転売して私腹をこやしていたような男がただの追放刑だったのに、ユイナについては人間族の奴隷として売り渡すのか?」
イライジャやイライジャの義父をさらって殺そうとしたのは、一郎とエリカがやってきたときに里長をしていた男だ。
一郎たちの活躍で悪事が明るみになって追放刑になったが、ユイナは追放ではなく、奴隷として人間族に売るという。
まるで、ユイナの方が重罪扱いだ。
「……ロウ様、そういうものなのです。エルフ族の価値観では、あのダルカンの罪以上のことが、禁忌の魔道に手を出すことなんです」
エリカが言った。
そういえば、ダルカンという名前だったか……。
「わかった……。じゃあ、話を続けてくれ、イライジャ」
イライジャにさらに詳しい話を促した。
しかし、それ以上の話は、大したことはなかった。
つまるところ、ユイナは召喚した大量の魔獣を操ることはできなかった。それで、里で大騒ぎを引き起こしたらしい。
魔獣は退治されるか、追い払われたものの、今度はユイナが原因であることは、すぐに発覚した。
ユイナも、今回は逃げおおせなかったみたいだ。
そして、一郎が受けたような里の裁判で、「死刑」の判決を受けたというわけだ。
「でも、ユイナは処刑を拒否したわ。ダルカンが許されたように、エルフ族の掟では、顔に刺青をすることは処刑と同様ということになり、処刑を免れて追放となるの。でも、禁忌の魔道に手を出したうえに、魔獣まで散乱させてしまったとあっては、ただの追放で済むわけにはいかないということになって……」
「それで、人間族の奴隷商人への売り渡しということに?」
イライジャが頷く。
そういうものなのだろう。
なんとなく納得した。
人間族限定なのも、あの排他的な里では、それが厳罰になるのだろう。
でも、ユイナの祖父は、イライジャの義理の父であり、ダルカン追放後の里の里長だ。そのトーラスの力をもってしても、ユイナの罪を軽くすることはできなかったのだろうか?
一郎は、それについても訊ねた。
「……ユイナが捕らえられてすぐに、トーラス様は里長をやめたみたいよ。わたしが褐色エルフの里に着いたときには、バロアが暫定の里長になってたわ……。ほら、あなたの裁判を担当した女エルフよ」
一郎の質問にイライジャがそう答えた。
裁判をした女エルフの名前など記憶にはないが、あの高潔そうな女エルフのおかげで、一郎は曲がりなりにも公平な裁判を受けられて、冤罪を免れた。
それは覚えている。
しかし、それはともかく、なんとなく、いまのイライジャの物言いで、思い出したことがあった。
「そういえば、イライジャは、いまは、エランド・シティにいるんだって? 里から出たのか?」
イライジャがナタル森林国の都と称される「エランド・シティ」というエルフ族の都市で冒険者をしているというのは、イライジャが寝入ってから、ミランダに教えてもらっていた。
イライジャは、そのシティの冒険者ギルドに所属するフリーの冒険者なのだそうだ。
ランクは
「まあ、色々あってね……。ちょっと里に住みにくくなったというか……」
イライジャが言い難そうに言った。
それで、一郎には思い当たったことがある。
あの里は、かなり極端な人間族嫌いだった。
それがあったから、彼らの偏見のせいもあり、一郎も冤罪で死刑になりかけたのだ。
しかし、一郎を巡る裁判のとき、イライジャは一郎を庇うために、魔妖精のクグルスが召喚された刻限のときには、一郎と閨で愛し合っていたと証言をしてくれた。
あのとき、一郎を庇うような物言いをしたのは、イライジャともうひとりくらいのものであり、嬉しかったのを覚えている。
だが、イライジャが里に住みにくくなったというのであれば、それが理由だとしか思えない。
「もしかして、あのとき、俺を庇ったから……?」
「あなたのせいじゃないわ」
イライジャは笑って、首を横に振った。
だが、なんとなくだが、一郎は自分の勘が正しいようだということをそれで悟った。
そして、イライジャは再び顔を引き締めた。
「……とにかく、ユイナの競りは、褐色エルフの里で行われるの……。遠くから奴隷商人を呼ぶから、百日後ということになったわ。わたしがここまで来るのに一箇月ほどかかっているから、残りは二箇月くらい……。お願い……。いえ、お願いします。どうか、ユイナをあなたたちで競り落として──。多分、ユイナも、それを望んでいるわ。それは確認したの──」
イライジャが深々と頭をさげる。
そして、競りが行われるという期日を口にした。
確かに、あと二箇月だ。
それまでは、ユイナは一郎たちも監禁された里の中央にある塔に監禁されるらしい。
ナタルの森まではかなり距離がある。
おそらく、徒歩でも馬車でも、片道一箇月というところか……。
それはいいのだが、一郎にはちょっと気になることもある。
「それよりも、そもそも、あのユイナは俺の奴隷になることを望んでないと思うけどなあ……」
一郎は思い出して言った。
褐色エルフの里の滞在中、ユイナは終始を通じて一郎のことを侮っている態度を続けていた。
彼女の価値観では、人間族の一郎は劣等人種なのだ。その一郎の奴隷になりたいだろうか?
一郎は正直に、その懸念を口にした。
「そ、そんなことない──。ユイナは、ロウたちが去ってから、すぐに随分と様子がおかしかったのよ。わたしは、里から離れたけど、手紙でユイナとやり取りもしていたの。あなたが死んだとギルドの記録に載ったときには、ユイナは文面だけでもわかるくらいに、落ち込んでいて……」
イライジャは強い口調で言った。
だが、それは一郎には、冤罪で陥れかけた戒めとして、別れ際に徹底的な肛門調教をしたことを覚えている。
あれだけの仕打ちを受けて、あのプライドが強そうだった娘が、一郎を恨みこそすれ、復讐以外の目的で、もう一度会いたいと思うだろうか。
ましてや、一郎の奴隷になりたいなどと……。
「そ、それに、あなたって、夕べはかなり、王太女様に鬼畜だったわ。ユイナを連れ帰って、あんな風に毎日いたぶれば? あの娘は簡単には心なんて折れないから、それを調教するなんて愉しいわよ」
ちょっと渋るような表情になっていたのか、イライジャが焦ったように、少し明るめの口調になって、一郎をあおり立てるように言った。
「なるほど、それは悪くないな」
あの小生意気だったユイナを性奴隷調教するというのは、考えてみれば、面白そうだ。
「そ、そうでしょう――。やっちゃえ、やっちゃえ。ユイナをここで調教しましょうよ。なんでもやり放題よ」
イライジャがわざとらしく焚きつける。
一郎は苦笑した。
まあいいか……。
「いずれにしても、普通に旅をして一箇月で到着だな……。二箇月なら余裕だ」
一郎は三人娘を見た。
エリカたちは、仕方がないという表情をした。
もともと、一郎の決心に逆らうつもりはないのだろう。
「ところで、そのユイナって何歳? 美人?」
そのとき、コゼが口を挟んだ。
「歳は十八……。顔は可愛いわ。美人よ」
イライジャが言った。
「だったら、昨日あんたが持って来た金子じゃあ、買えないわ。奴隷には相場がある。エルフ族の若い美女なら、性奴隷として、飛び切りの値段で売買されるわ。あんなものじゃあ、買えないわよ。話を聞いたところでは、競りなんでしょう? 買うのはご主人様だけ?」
コゼは奴隷あがりだ。
自分自身が売られただけでなく、城郭にいるあいだには、自分と同じような境遇で女が売られていく奴隷市にも接していただろう。
ある程度の知識はある。
「そりゃあ、ほかにも集まるかも……。でも、わたしにはこれしか……。残りは……なんとか……」
イライジャが意気消沈して言った。
言葉の最後の部分は、口の中でごにょごにょと鳴っただけで、なにを言っているのかわからなかった。
コゼが目を大きくした。
「はあ──? あんた、もしかして、不足する分をご主人様に出せと言っているの──? ご主人様を馬鹿にして、しかも、陥れた娘を助けるために──」
コゼが大声を出して立ちあがった。
「わ、わかっている……。そんなことを頼めた義理でもないことは重々承知よ。だけど、あの娘のせめてもの幸せを考えると、ロウに引き取ってもらうのが一番いいの……。そ、そうだ。わたしをつけるわ──。わたしも、ロウの性奴隷になる。わたしを買って、ロウ──。なんでもする。だから──」
「なに言ってんのよ。ご主人様の奴隷はいっぱいいるわ。なにかの代償にはなりはしないわよ」
コゼがむっとして言った。
一郎はコゼを座らせた。
「まあいいさ。これまでの稼ぎもあるし、道中で大きなクエストを受ける機会があれば、それで軍資金も増やせる。だけど、競りには参加するけど、持ち金で勝てなかったら、それで終わりだ、イライジャ。引き受けると言ったから、そこまではやる。でも、それで線引きだ。いいね」
「はい」
イライジャがまた深々と頭をさげた。
軍資金を蓄えながら進むということになれば、時間的な余裕がもっと必要になる。
なるべく早く出るということがいいだろう。
すぐに出立というわけにはいかないから、王都を出るのはどんなに早くても、十日ほど後になるだろうが、それなら時間的には問題ない。
移動を除いて、一箇月の余裕があるので、その時間を利用して移動しながら時間のかからないクエストも途中で受けることもできる。
最悪、ぎりぎりまで稼ぎながら近づき、馬に乗れるシャングリアにでも、騎馬だけで突っ走らせるということもできる。
シャングリアは人間族なので、条件に入る。
やはり、すぐに出た方が、より融通が得られるか……。
そのときには、帰りもあるから、三箇月ほどの不在ということになるな……。
「じゃあ、軍資金稼ぎもするなら、さっそく出発ということにしよう。目途は十日後──。それでも、途中でクエストを受けるということになれば、二箇月はぎりぎりになる」
一郎は宣言するように全員に告げた。
「みんなにも挨拶しなければならないな。シャングリア、二、三箇月は戻れないぞ。一緒に来れるか?」
シャングリアは騎士団にも所属している。
長く王都を離れるのは許可が必要なはずだ。
シャングリアが参加できるかどうかで、考え方も変わる。
「問題ない。わたしは騎士団の一員である前に、お前のパーティに所属する冒険者だ」
シャングリアが胸を叩いた。
「皆様、本当によろしくお願いします」
イライジャがもう一度頭をさげた。
そのときだった。
シルキーがすっと姿を現わした。
「スクルズ様がご来訪です。それと、イザベラ様も……」
シルキーが言った。
「珍しい組み合わせだけど、昨日の続きね……」
コゼがぽつりと言った。
確かに、スクルズには、アナル棒を入れっぱなしにさせているし、イザベラには股縄を装着したままだ。
ふたり揃って、今日の朝まで外さないと宣言をしていた。
イザベラについても、一郎の目の前で放尿をさせた後で犯し、やはり、その後で股縄を締めなおさせている。
「ふたりとも、ここに」
一郎の言葉で、すぐにシルキーが移動術の空間を繋げたのがわかった。
目の前の空中が急に揺れるように動いたのだ。
「ああ、ロウ様、スクルズでございます……。や、やっと朝の祭儀を終えました。が、頑張りました」
「ロウ、も、もう許してくれ」
そして、移動術で同時に転送してきたふたりが、いきなり泣くような声で一郎に訴えかけてきた。
「ロウ殿、姫様はあんまり眠れなかったようですよ。今朝も、まだおしっこをされてないし、もう解放してあげて頂けませんか」
イザベラと一緒についてきたシャーラも、困ったような顔で一郎に訴えた。
一郎はほくそ笑んでしまった。
そして、ちょっと思いついたことがあり、すっと立ちあがった。
「じゃあ、夜の宴の前哨戦だ。七人もいるし、全員で順番に俺の前でおしっこしてもらおうかな。但し、自慰をしながらだ。必ずいきながら放尿するんだ。タイミングを逃したら、罰として浣腸だ……。心配しなくても、全員、膀胱は満水にしてやる。あと、言うまでもないけど、俺にはわかるから、達した振りをしても無駄だよ。本当に絶頂するんだ」
一郎は宣言した。
女たちが一斉に悲鳴をあげた。
「な、なにそれ? それをわたしもするの?」
イライジャも顔色を変えている。
「当たり前だよ、イライジャ。夕べも目の当たりにしただろう? こんなのは俺たちの日常だ。これが俺の性癖だ。そもそも、イライジャも、ユイナのことを引き受ける見返りに、俺の性奴隷になってくれるんだろう。まさか、嫌とは言わないよね?」
「う、うう……」
イライジャが絶句して、顔を赤くする。
「な、なにを言っとる。そんなことはせんぞ。嫌だ。お、お前は昨日といい、今日といい。わ、わたしをなんだと……」
イザベラが叫んだ。
「却下です、姫様……。さあ、シルキー、準備を……。そうそう、ちゃんと木桶におしっこするようにな。狙いを外しても、浣腸な」
一郎が声をかけると、シルキーの淡々とした返事とともに、たちまちに床に広いシートが出現して、たくさんの木桶も現れた。
さらに、浣腸一式もだ。
女たちが、揃って大きな悲鳴をあげた。
(第2話『遠方からの依頼人』終わり、第3話に続く)