【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
レンは、結婚式に使う花を集めるために、ひとりで城郭の外にある「花畑」と言われる場所に来ていた。
野草だが色とりどりの花が絨毯のように一年中拡がっている不思議な場所であり、故郷の花嫁は身分の上下を問わず、この花畑の花で花冠を作るのが習わしだ。
ずっと冒険者として剣で生きていたレンは、花冠の作り方など知らなかったが、今日は女の友人宅でそれを教わることになっている。
また、四日後に迫っているヤッケルとの結婚式で振る舞う料理の下ごしらえもそろそろ始めなければならない。中心となる料理については、まだ食材が調達されていないので、それからということになるが、菓子類については早めに手掛けておかなければ間に合わない。
さらに、結婚式の飾りつけの支度や衣装の直し、宴の手順の打ち合わせ……。
やることはたくさんある。
幸いにも、その友人宅に女友達が三人ほど集まって、これから結婚式の当日まで、ずっと準備の手伝いをしてくれることになっている。
そんなわけで、ヤッケルには悪いが、結婚式までは、その友人宅に泊まり込みだ。
そして、結婚式の当日に、みんなで家にやって来て飾りつけをしてくれることになっている。レンが次に家に戻るのは、すっかりと花嫁衣裳の支度が整ってからになる。
友人たちが言うには、すでに一緒に暮らしているのなら、なおさら結婚式当日までは離れて、当日になってから、すっかりと着飾ったレンを見せて驚かせてやればいいと言っている。
いつもがさつでお転婆のレンが、可愛らしい花嫁衣裳に身を包んだところを見せたら、ヤッケルはどんな顔をするだろう。
レンは、その顔を想像して、友人たちの提案に乗ることにした。
だから、今日からは、女友達の家に泊まりである。すでに着替えなども運び入れてある。
そのときだった。
複数の人間の足音が花畑に近づくのを感じた。
レンは 腰をあげて、籠の横に置いていた剣を手に引き寄せた。
立ちあがると、向こうからやって来るのは、アレックスだった。取り巻きらしい三人の男もいる。よくわからないが、
この男たちが、昨夜は、イライジャのいまのいい人らしいロウともめたというのは、すでにレンも知っている。
「久しぶりだな、レン」
そばまで来ると、アレックスは連れの三人を待たせて、レンのそばまでやって来た。
相変わらずの小悪党を気取った冷笑的な笑みを浮かべている。一緒に冒険者をしている頃には、このアレックスの小悪党の雰囲気に魅せられて、のぼせあがっていた。
いまだから思うが、この男は根っからの根性まがりだ。それが顔に出ているだけで、それは格好よさではない。
レンはまだ自分が子供だったのだと思う。
「昨夜はヤッケルと会ったんだって? うちの人に随分と舐めたことを言ったそうね」
レンは言った。
すると、アレックスの顔色が変わった。
「聞いているのか?」
アレックスは、ヤッケルがレンに、昨夜のことを話したことが意外そうだった。しかし、レンはすでに知っている。
まったく、図々しいのにも程がある。
自分と縒りを戻そうなどと……。
「聞いているわ。まさかとは思うけど、そのことで、ここに来たんじゃないでしょうね。懐かしいし、式には昔の仲間のあんたに来てもらいたいという思いもあったけど、昨夜のことを聞いて、まったく、その気もなくなったわ。もう、あたしたちには近づかないで頂戴」
レンははっきりと言った。
すると、アレックスは明らかに憤慨したような表情になった。
もしかしたら、なんだかんだで、自分が直接に言い寄れば、レンが喜んでついて来るとでも思っていたのかもしれない。
「レン、俺はお前を迎えに来た。一年離れていて、やっとわかったんだ。俺にはお前が必要だ。俺と来い──。お前はまだ俺のことが好きだろう?」
アレックスがにやりと笑いかける。
レンはうんざりしてきた。
たったいま、レンははっきりとアレックスを拒絶してやったと思ったが、もしかしたら、この馬鹿には伝わらなかったのだろうか。
確かに一年前までは、レンはこの男に恋をしていた。
しかし、いまははっきりと目が覚めている。
一度熱が冷めたら、なんでこんな男にのぼせていたのか不思議に思うくらいだ。
いまは、こいつが振ってくれたことに感謝さえしている。
「あたしは、ヤッケルと結婚するのよ。ヤッケルもそう言ったはずよ。もう行って頂戴。これでも忙しいのよね。結婚式が迫っているの」
レンは話は終わりとばかりに、アレックスに背を向けた。
すると、背後で剣を抜く音がした。
驚いて振り返る。
アレックスが剣を抜いている。
「なんのつもり……?」
レンも手に持っていた剣を身体の左側に添えて、剣の柄を右手で握った。
「レン、一年間寂しい思いをさせたな。だから、ヤッケルのような意気地なしのへたれ男と結婚するというような自棄を起こさせたんだと思う。だが、俺が戻って来てやったぜ。お前は俺にまだ惚れている。それを思い出させてやるぜ。腕ずくでもな。俺が勝てば、俺の物になれ。いいな」
アレックスが剣を構えた。
レンは激怒した。
「ふ、ざ、け、る、な──。そんな勝負ごめんよ──。あんたと戦うつもりはないし、勝とうが、負けようが、あたしの気持ちは同じよ。あたしはヤッケルのものよ──。なんで、あんたのものになんか──」
「自分に嘘をつくな。このまま旅に出よう──。俺と新しい生活をしようぜ」
アレックスがじわじわとにじり寄ってきた。
これは本気だ。
レンにもわかった。
右手で剣を抜いて、左手には鞘を持ったまま構える。
勝てるだろうか……。
一年前の冒険者の頃なら、アレックスとレンの剣の腕はほぼ互角だった。この一年、アレックスがなにをしていたのか知らないが、少なくとも冒険者か、それに近い稼業をしていたのは確かだろう。
昨夜、戻って来て、様子がおかしかったヤッケルから、洗いざらい白状させたが、この男がレンを引き渡す代償だと称して渡そうとした金貨はかなりの大金だったらしい。
それだけの金を工面できるのだから、それなりのことをしているのだとは思う。
それに比べて、レンはこの故郷にヤッケルと戻ってからは、戦いとは無縁の生活をしている。剣の鍛錬だけはしているが、実戦からはかなり遠ざかっていた。
「レン、お前は俺のものだ。お前は俺が好きなはずだ」
アレックスがじわじわと寄ってくる。
だんだんと距離が迫るにつれ、レンはアレックスの実力がわかってきた。
やはり、一年前に比べれば、各段に強くなっている。
いや、
このままじゃ……。
レンは背中に冷たい汗が流れるのがわかった。
せめて、動揺を……。
このままでは、ただ追い込まれるだけだ……。
それにしても、なにを考えているのか……。
剣で負ければ、自分のものになれ?
しかし、考えてみれば、こいつはずっとこんな男だった。
独りよがりで、自分勝手──。
ベンツがいた頃には、アレックスがベンツに頭があがらなかったから、パーティもそれなりに機能していたが、ベンツが死んだあとは、この男が中心になってしまい、その途端にパーティは瓦解した。
それで解散になったのだ。
「……ヤッケルのような意気地なしのどこがいい? あんな男の妻になるなど、恥じゃねえか」
アレックスがさらに距離を縮めながら言った。
レンは、それに応じて、じわじわと退がってもいる。
「ヤッケルは意気地なしじゃないわ……。そりゃあ、気が弱いところもあるけど、芯はあるわ」
「一緒に暮らしていて、手も出さない男だろう?」
アレックスが揶揄するようなことを言った。
レンはびっくりした。
「ヤッケルはそんなことまで言ったの?」
確かに、ヤッケルはそっちについてはかなりの奥手で、一緒に暮らしながら、レンがあの手この手で誘っても、なかなかその気になってくれなかった。レンは苛ついたものだった。
自分が女としての魅力に欠けるのかと思って、それこそ、女友達に恥を忍んで相談したりもした。
煮え切らない態度には、かなり腹が煮えたものだ……。
「ああ、言ったぜ。手を出しちゃいねえとな……」
アレックスがにやりと笑った。
だが、レンも思わず笑ってしまった。
「……なるほど、そういうことだったのね……。だったら、あんたに感謝しないとね……」
レンは言った。
アレックスの動きが止まり、怪訝な表情になる。
「感謝?」
「ええ……。多分、あんたが焚きつけてくれたのが効いたのかしら。彼はやっと昨夜、あたしを抱いたわ。ベッドの上じゃあ、ちっとも意気地なしなんかじゃなかったわ。結構、凄かった。あたし、びっくりしちゃった……」
かなりの誇張も入っているが、ヤッケルが昨夜、レンを抱いたのは本当だ。
レンは嬉しかった。
「な、なんだと──」
アレックスの顔が真っ赤になった。
そして、斬りかかってきた。
しめた──。
隙だらけだ──。
レンは鞘で剣を受け、剣でアレックスの右脇を軽く裂いた。
「うっ」
アレックスの体勢が崩れる。
「もらったああっ」
力の限り、アレックスの剣に剣を叩きつける。
アレックスの剣がふたつに折れ、アレックスは剣から手を離して、痺れた右手を左手で掴んでうずくまった。
そのアレックスの喉に剣を突きつける。
「さあ、終わりよ──。二度と来ないで」
レンは言った。
すると、アレックスの顔が怒りで真っ赤になった。
レンは嘆息した。
相変わらずだ……。
気に入らないことがあると、ぶち切れたように激昂する。こいつは、そういうところがある。
だから、レンとヤッケルは、アレックスについていけず、アレックスがリーダー然に行動を始めると、すぐにふたりで袂を分かった。
ヤッケルについては、そのナタル森林を抜ける旅の中でだんだんと好きになった。
何事も慎重で、剣術馬鹿のレンからみれば、すごく頼りになるし、任せていれば大丈夫という安心感がある。
レンがヤッケルを好きになったのは、ふたりだけの旅が始まってすぐだった。
結婚を申し込んだのもレンからだし、渋るヤッケルを強引に同棲に合意させたのもレンだ。
なかなか手を出さないことについては閉口したが……。
それにしても、ヤッケルがあんなに絶倫なのは驚愕した。
本当に凄かったなあ……
思い出したら、にまにましてしまう。
そのときだった。
首の後ろに、ちくりとなにかが当たったのだ。
次の瞬間、急に身体が脱力した。
「えっ?」
レンはその場に崩れ落ちてしまった。
なに……?
痺れている手で首の後ろを触った。
なにかが刺さっている。
針?
その手に、またちくりと激痛が走る。
脱力して落ちた手を見ると、そこに新しい針が刺さっていた。
弛緩剤──。
レンは悟った。
一緒に来ていた三人組の取り巻きだ……。
そいつらのうちの誰かが、レンに毒針を吹き矢かなにかで飛ばしたのだろう。
さらに首に、針に刺された新しい痛みが走り、レンは完全に力を失って、その場に倒れた。
「よくやったぜ、ウノ」
アレックスが喜んだような声をあげた。
ウノ……?
三人組のうちの仲間の名か……?
いずれにしても、身体が動かない。
立ちあがったアレックスに脚で蹴られて仰向けにされた。
レンの視界に、空を背景にした四人の男の顔が見えた。
そのうちのひとりは、吹き矢を持っている。
やはり、それで……。
「ひ、卑怯……」
レンは呻いた。
「もう、お前を俺の女にするのはやめだ。代わりに、俺に逆らった酬いを徹底的に身体に染み込ませてやる。おい、押さえていろ」
アレックスがレンの足側に移動し、ほかの三人レンの左右と頭側に回った。
三人がレンの両肩、両腕と胴体をがっしりと押さえる。
アレックスはレンの両脚を開かせ、いきなりスカートを全部まくりあげた。そして、下着を掴む。
「い、いや……、や、やめ……やめ……て……」
悲鳴をあげようにも、舌も痺れていて声も出ない。
しかも、ただでさえ身体が弛緩しているのに、三人もの男に身体を押さえられているのだ。
抵抗できない……。
レンに絶望が走る。
下着が簡単に抜き取られた。
アレックスがそれを放り捨てる。
「覚えているか? 冒険者時代に、何度も抱いてやったよな。お前の弱いところは、しっかりと覚えているぜ」
アレックスの指先が秘部の花びらをめくるように動いてくつろげられるとともに、肉芽がじわじわと刺激される。
「お前らへの駄賃だ。乳房を吸わせてやる。交代で吸ってやれ」
アレックスがレンの股間を愛撫しながら言った。
三人の男たちが歓声をあげて、レンの服を引き裂き始めた。
レンは歯噛みした。
自分の女になれと迫りながら、ほかの男に身体を触れさせるなんて──。
あっという間に乳房が剥き出しにされる。
左右の胸をそれぞれの男がレンの乳房を口で吸い出した。それぞれに違う吸い方をされて、いやがうえにも犯されているのという感覚が襲う。
「な、なんでえ、俺の取り分がねえや」
頭側を押さえている男が声をあげた。
「舌を噛みきられてもいいなら、口を吸ってもいいぜ」
アレックスが笑いながら言った。
そのあいだにも、股間をじわじわと責められて、大きな疼きが全身を席巻する。口惜しいくらいに優しい手つきだ。
「や、やめ……」
レンは声をあげた。
しかし、アレックスは、レンのかすかな抵抗が愉しそうだ。
一方で、顔側の男は舌打ちをして、がっかりしたような顔になったが、すぐに笑みを浮かべた。
なにかを取り出す。
小さな小瓶だ。
レンはその男がウノという弛緩剤の毒矢を刺した男だということを思い出した。
「……これで、噛む力もなくなるはずだ」
小瓶から数滴、無理矢理に口に毒液のようなものを垂らされた。
「あっ、へげ……ん……ああ……」
口の中が瞬時に弛緩して、口が閉じられなくなる。
だらしなく開いたレンの口に、ウノの臭い口が近づき、舌を差し込まれてぺろぺろと舐められだす。
「考えやがったな」
アレックスが笑った。
口を吸われ、乳房を吸われ、秘部を愛撫され、口惜しいがレンは、だんだんと女の反応をしてしまった。
口惜しい涙がぽろぽろと流れた。
「いくぜ」
アレックスが怒張を取り出した。
それをレンの秘部にあてがうと、無造作にぐっと押し込んだ。
「あっ……」
股の筋肉が一瞬引きつったようになった。
しかし、レンの膣は、アレックスの怒張をそれ程の抵抗もなく受け入れてしまった。
律動が開始される。
レンは歯を喰いしばった。
しかし、身体のあちこちを淫らに刺激され、だんだんと腰がかっと熱くなっていく。
いやだ……。
こんな男に……。
レンは必死になって、全身に込みあがる快感と戦った。
犯されたとしても……せめて……。
で、でも……。
「早くいきな。いけば、精を放ってやるぜ」
アレックスが律動を続けながらにやにやと笑った。
この男はレンがもうすぐいきそうなのをわかっているのだ。
それを知っていて、わざとここでレンに恥をさらさせてから精を放つつもりなのだ。
恥辱がレンを襲う。
「あ、ああっ、ああっ」
しかし、レンも女だ。
これだけの同時愛撫にはどうしようもない。身体は弛緩されているが、身体の感覚はむしろ鋭敏になっている気がする。
やがて、淫らな声が、舌を舐められている口から迸ってとまらなくなった。
とまらない……。
あがってくる……。
どんどんと……。
いやだ……。
ヤッケル……。
ごめん……。
ごめんなさい……。
やがて、大きな波がやって来た。
「んああっ」
レンは呆気なく達してしまった。
アレックスがそれを見届けるように精を放ったのがわかった。
そのアレックスが離れる。
「お前らもやっていいぜ。この女を俺のものにしようかと思ったけどやめた──」
「いいんですか?」
男たちのひとりが言った。
レンも愕然とした。
「ああいい──。気が変わった。ひと周りしたら縛りあげて、隠れている小屋に連れていけ。そこで調教し直す。二度と俺に逆らえないように徹底的にいたぶってやる。連れて行くことには変更はないが、俺の女にはしねえ。四人共有の便所だ。最終的にはいつもの商売だ。俺に逆らった女には、それが上等だぜ」
アレックスが酷薄に笑った。
犯されれば終わりだと思っていたのに、さらにどこかに連れていかれると聞かされて、レンは目の前が真っ暗になるのを感じた。
しかし、それ以上思考することができなかった。
すぐに、二人目がレンの股間に一物を突っ込み犯し始めたのだ。
さっそく喘ぎ始めたレンの姿を、アレックスが満足そうに眺めて、にやにやと笑っていた。