【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
“イット
獣人族(ガロイン族)、女
奴隷
年齢:15歳
ジョブ
戦士(レベル30)
生命力:800→5↓(瀕死)
攻撃力:
1200→30↓(気絶状態)
経験人数
男15
淫乱レベル:A
快感値:200(通常)
状 態
魔術耐性の呪い
アンドレの奴隷(首輪)
*
「獣人か……。イットというのか……」
一郎は血だらけで横たわる少女のステータスを魔眼で確認しながら呟いた。
一切の魔道を拒否するというのは、この「魔道耐性の呪い」というもののせいだろう。
生まれつきのものか、後天的なものなのかは知らないが、この呪いのために、彼女は確かに魔道や魔道のこもった薬剤のたぐいを受けつけない性質なのだと思う。
また、確かに
放っておけば、数日中に発症して身体が腐って
そうなれば、いったんは腐粉となって消滅するが、数年後には
しかも、ひとりの人間なのに、大量の
そうならないように、
もっとも、エリカのいうとおり、
命を断つという手段は、なんらかの事情でそれができないときだけだ。
だが、このイットは魔道を受けつけないのだ。
アンドレがイットを殺そうとした理由はわかった。
だが、釈然としない。
アンドレはイットを殺そうとしたときに、なんの逡巡の態度も示さなかった。
まるで、野菜でも斬るかのように無造作に剣を振りあげたのだ。
一郎はそれが気に入らない。
いずれにしても、イットは美しいというよりは、可愛いという印象だ。
獣人というのは、かつて戦ったキシダインの私兵団長のベーノムしか知らないが、女の獣人というのは接するのは初めてだ。
なるほど、頭に耳があるのだと思った。豊かな髪の毛から三角の耳が飛び出していて、彼女自身の丸顔に似合っていて「猫」を思わせた。
また、ズボンの後ろから小さな穴を開けて外に出しているのは、房毛の尻尾だ。
どうなっているのか、じっくりと調べてみたいと思ったりもした。
とにかく、アリアの話によれば、最初に襲撃されてから、すでに数ノス過ぎているはずだ。
そのあいだ、たったひとりで戦い続けていたのだとすれば、大した持久力と直接攻撃力だと思う。
それにしても、苦笑したくなるのは、気絶してながらも、“30”と表示される攻撃力だ。これは、この世界で成長した一郎の攻撃力に匹敵する。
気絶したこの獣人娘と元気な一郎の攻撃力が同じか……。
いずれにしても、ステータスだけでも、この獣人娘が凄まじい戦士だということはわかる。
まあ、それはとにかく、引き取るか……。
「ねえ、アンドレさん、殺すくらいなら、彼女は俺が引き取ります。俺なら助けられる」
一郎は言った。
このアンドレは奴隷扱いはよくないようだ。
まあ、傷つけたり、乱暴なことはしないようだが、アンドレにはイットに対する愛情のひと欠片も感じない。
いずれにしても、一郎の力なら、おそらくイットを助けることができるだろう。
以前、「死の呪い」をかけられていたノルズを解呪したこともある。
魔道を受けつけない体質であろうと、なかろうと、一郎の淫魔術なら、それを無視して淫魔の刻みを成功させる自信もある。
だが、そうすれば必然的に、アンドレと結ばれている奴隷支配は解除することになる。
まあ、どうせ、殺そうとしたのだ。
受け渡しには応じるはずだ。
しかし、一郎が引き取ると口にした途端に、このアンドレはむっとした顔になった。
「助ける方法があるのか? だったら、助けてやってくれ。俺も無闇に、こいつを殺したくない。だが、引き取るとはどういうことだ? こいつには金がかかっているんだ」
アンドレが眉をひそめている。
一郎はやってきた隊商の隊長であるアンドレに改めて視線を向けた。
この男は無傷だ。
汗ひとつかいていない。
奴隷とはいえ、ひとりの少女にこれだけの戦いを強要しておいて、自分たちは完全に安全な場所で隠れていた証拠だろう。
一郎はまず、そのことだけで、この男にいい印象を持たなかった。
それはともかく、一郎は、アンドレが金の話を始めたことに驚くとともに呆れた。
まさに自分の手で殺そうとしていた娘のことではないか。
「俺に任せてもらえれば、彼女は助かります。ただし、この少女はもらい受けるということです。あなたの奴隷ですね?」
質問の形ではあるが、間違いないだろう。
さっきも、イットを殺そうとしたときに、「命令」という言葉を使っていた。奴隷の主人は、「命令」という単語で、所有する奴隷に絶対的な行動の強要をするのだ。
馬車の後ろから、わらわらと男女たちが出てきたが、目の前のイットを始め、途中で一郎たちの馬車と一緒に来るように指示したアリア、そして、馬車の前で抱き合って泣いている三人の少女たちの所有者がアンドレであることは明白だ。
そもそも、イットのステータスにそれが出ている。
「まあ、確かに俺の奴隷だが、このイットは
アンドレが言った。
一郎は肩をすくめた。
「俺なら助けられると言ってるんです。だけど、このイットを俺に譲ってください。俺たちが駆けつけなければ、あなたたちは大変なことになるところだった。礼金としては安いものでしょう。さらに言えば、俺でなければ、イットは助けられない。殺すくらいなら、俺が助けて、彼女を引き取ります」
「だけど、イットは高級奴隷だ。市場に出せば、どれだけの値がつくのかわかってんのかい。助かるんであれば、簡単に譲れるものじゃねえんだ」
アンドレが不機嫌そうに言った。
これには一郎も驚いた。
たったいま処分しようとしたくせに、一郎がイットを譲れと口にした途端に、手放すことに難色を示したのだ。
どういうつもりだろう。
また、イットに魔道が効かないことで、普通の止血によりイットを治療しているのは、一郎の女たちだ。
アンドレは、そもそもイットを一瞥以上はしないし、アンドレ側のほかの誰も、イットのところに来ない。
残っている三人の女奴隷についても、自分たちのことで泣き喚いているが、イットのことは無視している。
どうにも、釈然としない。
とりあえず、一郎は、粘性体をイットの傷の上に出現させて、傷口を塞ぐようにした。ちょっとした止血代わりだ。別に、魔道を身体に刻んでいるわけではないので、問題なくイットの身体には一郎の粘性物が付着してくれた。
「なに言ってんのよ──。たったいま殺そうとしたじゃないのよ。どの口でそれを拒絶しているのよ。さっさと、応じなさい──」
そのとき、エリカがイットの前で立ちあがって口を挟んだ。
しかし、アンドレはにやりと笑った。
「だけど、助ける方法があるんだろう? だったら、話は違うと言っているんだ。それとも、このイットに興味があるのか? じゃあ、交換でどうだい」
「交換?」
「ああ……。どうやら、あんたもたくさんの奴隷持ちのようじゃねえか。このエルフ娘と交換なら応じようじゃねえか。まあ、エルフと獣人じゃあ釣り合わねえから、こっちから金子を足してもいい。それか、俺は残り四人の性奴隷も持っている。それ全部とこのエルフと交換でいい。悪い話じゃないと思うが……」
「エリカを?」
一郎は怒るよりも呆れてしまった。
なにをこいつは考えているのだろう。
「ふ、ふざけんじゃないわよ──。なんであんたに──」
エリカが横で怒鳴った。
いまにも飛びかからんばかりのエリカの権幕に、一郎は慌てて、手を伸ばしてエリカを押しとどめた。
「おいおい、奴隷の躾がなってねえなあ。奴隷を躾けるのも主人の義務だぜ」
だが、アンドレは悪びれた様子もなく、喉の奥で笑うような声を出した。
「いや、黙って聞いていれば、聞き捨てならんな。エリカを寄越せだと。二度とふざけたことを喋れないように、片手くらい切断してやってもいいぞ」
シャングリアだ。
むっとしている。
そういえば、この女騎士殿も直情型の短気だった。このところ、すっかりと一郎の前では大人しくなったので忘れていたが……。
「先生、許可をください。この男を懲らしめてやります。殺しはしません。ただし、それ相応の酬いはしてやります。エリカ様に失礼なことを言ったのも許せません」
マーズも出てきた。
こいつも随分と腹をたてている。
ふと見ると、イットについているミウもまた、アンドレのことを睨んでいる。
「……やめないか、お前たち──」
一郎は自分もむっとしたのを忘れて、女たちをなだめた。先に周りが怒ったことで、逆に一郎については冷静になってしまった。
とにかく、腹を立てても交渉にはならないだろう。
だけど、なんで、こいつの奴隷を助けてやるのに、こいつは条件を出そうとするのか……。
また、どうして、うちの女たちはこんなに気が強いのか。
一郎は、アンドレに視線を向け直した。
「……とにかく、このままじゃあ、この獣人娘は死ぬしかないでしょう。俺に任せない限り、イットは助からない。任せてもらいましょう。俺の治療を終えたイットを調べて、呪いが解けているのを確認すればいい。あなたには、できるんでしょう?」
アンドレが鑑定の能力があることはわかっている。ステータスにそう出ていたのだ。
“アンドレ
人間族、男
交易商
年齢:45歳
ジョブ
交易商(レベル19)
戦士(レベル8)
生命力:50
攻撃力:200(剣)
魔道力:100
特殊能力
鑑定眼(簡易)
保有奴隷
イット、アリア、
……、……、……
状態
セビウスの石の保有
魔道反射の護符による防護
……”
なぜか、エリカたちを奴隷と判断したのも、その能力で鑑定した結果だと思う。
しかし、エリカもそうだが、ここにいる女たちはすべて「奴隷」ではない。
淫魔師としての支配の刻みをしているだけだ。
だが、あるいは、そのことがアンドレの鑑定能力に、「奴隷」として引っ掛かってしまうのかもしれない。
つまりは、簡易程度の能力であるが故の、誤認識なのだろうが、こいつの能力はその程度ということだ。
「な、なんで、俺がそれがわかることを知っているんだ」
アンドレが驚愕した声をあげた。
「さあね。あなたが商人だから、できるんじゃないかと考えただけですよ」
一郎はにやりと微笑んで見せた。
アンドレは不審な表情になった。
「……まあいい。だったら、イットを助けてやってくれ」
「だけど、イットはもらい受けます。それとも、あんたたちの命を助けた礼金の交渉をしましょうか。もしかして、なにもなしに済ませるつもりですか? ローム三公国を基盤に交易をしているアンドレという商人は、吝嗇で恩知らずだと、あちこちに言いふらしますよ。これでも、顔は広いですから」
これ以上、面倒を口にするなら、マアの名を出してやろうかと思った。
三公国で商売するなら、マアの名を怖がらない商人はいないはずだ。
だが、アンドレはやっと、諦めたような表情になった。
「ちっ、仕方ねえ……。じゃあ、イットの感染を本当に解くことができたら、イットをお前に譲ろう。それでいいんだろう?」
アンドレは不貞腐れたように言った。
なんてやつだ。
助けるんじゃなかったか?
「約束ですよ」
一郎の言葉にしっかりと、アンドレが頷いた。
「今夜は、もう少し移動したところの森の中の河原で宿営をすることにする。あんたらも、一緒に来てくれ。あんたらの食事はすべて、こっちで準備をする。せめてもの礼だ」
すると、急にアンドレが相好を崩して、一郎に媚びを売るような口調で言った。突然の豹変は面食らうとともに、気味が悪い。
なにか企んだか?
そのとき、後ろから馬車が近づく音と元気な声がした。
「ご主人様──。大丈夫ですか──?」
コゼだ。
御者台に座ってこっちに手を振っている。横にはイライジャもいる。
アリアの姿は見えないが、幌馬車の中にでもいるのだろう。
「あの女たちも奴隷?」
アンドレが呆気に取られている。
「なにを勘違いしているか知りませんが、俺は奴隷なんか連れてませんよ、アンドレさん。ただ、彼女たちは、俺の女であり、俺に尽くしてくれる。それだけです」
「ふうん……。まあ、そう言いたいなら、そういうことにしておくよ。ともかく、改めて礼を言う。本当にありがとう」
アンドレが頭をさげた。
しかし、やっぱり、なにか考えている感じだ。
一郎は用心することにした。
「彼女の治療のために、俺の馬車に運びます。明日の朝には、元気になった彼女を引き合わせます。そのとき、感染が解呪していることを確認してください。それで、イットは俺のものです」
「承知したよ。じゃあ、明日の朝まで、イットを預けよう」
アンドレが言った。
「ああ、イット──。大丈夫なの? しっかりして──」
アリアだ。
一郎たちのそばまでやって来た馬車から飛び降りてきた。
いまだに血だらけで横たわっているイットに駆け寄っていく。
「アリア、イットはいい。それよりも、避難させた馬を連れて来い、命令だ。ここを離脱する」
アンドレが叫んだ。
アリアは見えない壁に阻まれたかのように、イットの手前で硬直したように立ち止まる。彼女はイットが心底心配そうだったが、命令はすべてに優先する。アリアは、振り返って駆けて行った。
つくづく、奴隷扱いの酷い男だ。
一郎は嫌な気持ちになった。
「彼女を俺の馬車に運んでくれ。静かにな」
一郎は指示をした。
アンドレが準備が整ったら、移動するので一緒に来てくれと言って離れていく。
イットを運ぶのをマーズに任せて、一郎はミウとエリカとシャングリアを呼んだ。
「……ミウ、さっきのアンドレだが、俺と面しているとき、なにかの魔道を発してなかったか?」
まずはミウに訊ねた。
ミウが頷く。
「……馬車が近づいたときに……。そのとき、あの男から魔力の流れを感じました」
「やっぱりな」
鑑定の魔道だろう。
御者台のコゼとイライジャを探査したのだと思う。そして、やはり、このふたりも「奴隷」判定が出たのだと思う。
「ところで、この中で『セビウスの石』というのがどういうものか知っている者はいる?」
一郎は言った。
あのアンドレが、その得体のしれない魔道具を持っているというのは、ステータスを読むことでわかっていた。また、会話の途中でも、無意識のことだろうけど、しきりに胸の内側を気にしているような仕草もした。
おそらく、そこにそれを隠しているだろうということも予測した。
問題は、その『セビウスの石』というのが、なにかということだ。
「さあ……」
「ううん、耳にしたことはないなあ」
エリカもシャングリアも知らないようだ。
ミウもわからないと首を横に振った。
「ロウ、大丈夫なの? とりあえず、コゼが馬車の中にあの獣人族の
イライジャがやって来た。
一郎は同じ質問をした。
「セビウスの石? 聞いたことはあるわ……」
すると、イライジャが言った。
*
「おい」
隊商の者たちと合流すると、アンドレはすぐに部下のひとりを呼んだ。
「はい」
やって来た部下の耳にアンドレは顔を寄せた。
「……今夜は当初の計画にあった河原で予定通りに宿営する。だが、お前はここから近いエルフの里に行け。そこには商業ギルドがあったはずだ。そこに行って、ロウという冒険者のことを調べるんだ。もしかしたら、貴族かもしれん。ギルド違いだが、商業ギルドは情報だけは持っている。とにかく、金をばら撒け。明日の朝までに調べるだけ調べろ」
アンドレの指示を受け、すぐに部下は去っていく。
それにしても、世間知らずの貴族もどきかと思えば、話していると意外に冷静で落ち着いていた。なによりも世間慣れした雰囲気もしたし、なぜか、誰も知らないはずのアンドレの「鑑定」の能力を見抜いているような言葉も仄めかした。
何者だろう……?
まあいい……。
いずれにしても、後から馬車でやって来たふたりも含めて、美女と美少女揃いの六人の女奴隷とは驚いた。
しかも、すべてS級……。
あの行儀のいい男には、過ぎた所有物であることは間違いない。
それに、あの男は、アンドレからイットを取りあげようとしたのだ。死にかけの奴隷くらいくれてやってもいいが、それなら、代価を支払うべきなのにだ。
しかも、イットの命を代償に要求しやがった。命を助けるなら、なにかを代償に要求するものじゃない。それは偽善というものだ。
そんな悪党には、それなりのことをしてやっても、なんの問題もない。
また、最後に、アンドレに向かって、脅すようなことを口にしたのも気に入らない。
顔がきくなど、はったりに決まっているが、三公国ではやり手の交易商で名が通っているアンドレを相手に、顔がきくなどという脅しは、生意気だ。
いずれにしても、アンドレに、あんな口をきくような男は、たとえ貴族であろうと、相応の躾をしてやらないと気がすまない。
*
荒い呼吸をしているイットは、まだ意識はないようだ。
とりあえず、血と泥で汚れている服を脱がせて、身体の汚れと血を拭わせた。止血はできている。一郎の粘性体が全身にある傷の上を完全に覆って、まるで糊で張り付けたように傷口を塞いでいるのだ。
いまは、出血はない。
「ご主人様、こいつをお抱きになるんですか?」
コゼが言った。
不満の声じゃない。
これだけ傷ついている獣人の少女と一郎が性行為をすることを心配しているのだ。
下手をすれば、過度な負担を強いれば死んでしまうかもしれない。
コゼだけじゃない。
周りにいるほかの女たちも心配そうな顔をしている。
素裸にした傷だらけの獣人少女に向き合う一郎の周りには、コゼ、エリカ、イライジャ、ミウが揃っていた。
シャングリアとマーズはいない。
ふたりは馬車の外で、見張りをしてくれている。
また、馬車は防音の結界で覆われてもいる。
結界を刻んだのはミウとエリカだ。
「彼女を助けるためには、俺が淫魔術を刻んでしまうしかない。浅い刻みでも治療くらいはできると思う。次いで、実際の身体に負担がかからないように、まずは亜空間に連れていくつもりだ。そこでまず犯してから、彼女に刻まれているふたつの呪いを解く。そうすれば、ミウの治療術も受け付けると思う」
「ふたつ?」
イライジャ首を傾げている。
一郎は、イットには
「……というわけだ。じゃあ、はじめよう……。さて、誰にしようかな……。一番奴隷殿のエリカでいいか……。俺の精を口で受け入れろ。そして、イットに口移しで飲ませるんだ」
亜空間に連れ込むだけなら、一郎の精を身体に塗るだけでもいいが、口の中に入れることができれば絶対だ。
さらに、少しでもいいから飲ませることができれば、イットの身体に一郎の淫魔術を多少は刻むことができる。
「は、はい」
エリカが顔を赤くして近づいてくる。
だが、これだけ毎日のように、全員のいる前で抱いているのに、いまだに恥ずかしいのだろうか。一郎がズボンから性器だけを出して胡坐に座り直すと、一郎の腰の前まで顔を寄せた状態で、逡巡する様子を示した。
一郎はほくそ笑んだ。
いつまで経っても失わないこの羞恥心がエリカの魅力だ。
「なによ、いやなら、あたしがやってあげようか」
すかさず、コゼが口を挟んだ。
「や、やるわよ──。ロウ様はわたしをご指名なさったのよ。そ、それに……」
エリカがにんまりと笑った。
少し顔が赤い。
そして、エリカが眼を閉じて一郎の男根に口を覆いかぶせてくる。
「んふっ」
エリカがすぐに真っ赤な顔で小さな声を出した。
どうやら、一郎の一物を口に咥えただけで、ちょっと興奮してしまったらしい。
一郎はエリカの身体がもじもじと淫らに動き出したのを見逃さなかった。
そして、舌が動き始めた。
一郎はエリカの口の中に出現した赤いもやに亀頭を擦りつけるように動かしてやった。
「んんっ」
またもや感じたのか、エリカがぶるりと震える。
「あ、あのう……。あたし、お擦りしてもいいでしょうか……」
すると、ミウが口を挟んだ。
顔が真っ赤だ。
すっかりとあてられたように、いやらしく目を蕩かしている。
さすがは、筋金入りの淫乱童女だ。
「いいよ。頼む」
「あっ、だったら、あたしも……」
一郎がミウに許可をすると、すぐにコゼも手を出してきた。
ミウとコゼが一郎の怒張を左右から片手で擦りながら、睾丸を柔らかく揉みあげてもくる。睾丸を刺激しているのはコゼだ。
「エリカ、フェラのときは、手は後ろだろ」
一郎は三人がかりの奉仕を受けながら、口で一郎の怒張を上下させて刺激を加えているエリカに言った。
エリカの両手が背中に回される。
途端にエリカのステータスの数字が動いて、一気にエリカの興奮度があがったのがわかった。一郎はほくそ笑んだ。
つくづく苛められるのが好きなエルフ女だ。
「……ゆっくりと愉しむのはなしよ、ロウ。この獣人ちゃんの治療なんだからね」
イライジャが苦笑して口を挟んだ。
「そうだな。じゃあ、出すぞ」
一郎が言うと、エリカがぐっと顔全体を前に出して激しく口を動かしてきた。
その舌先に、一郎は精を思い切り放つ。
「……さあ、口移しで頼む」
一郎が言うと、エリカが口を閉じたまま、イットの方向に移動する。
エリカとイットの唇が重なり、イットの口に一郎の精が移動したのがわかった。
その瞬間、イットを淫魔術で捉えた感覚がやってきた。
まだ、刻みは浅いが、それでもしっかりと繋がっている。
一郎はそこから送り込める可能な限りの淫気をイット側に移す。
みるみると傷口が薄くなっていく。完全には治療はできないが、やはり、淫魔術なら、魔道耐性のイットでも受け付けることは、これで証明された。
我ながら、すごい力だと思う。
「すごいです、ロウ様」
ミウが感嘆の声を出した。
「う、うう……」
イットも意識を戻したようだ。
その眼が薄っすらと開いていく。
「じゃあ、行ってくる。すぐ戻る」
一郎はイットとともに亜空間めがけて飛翔した。