【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「ロ、ロウ様、戻りました。も、もう、やめさせてください。は、恥ずかしかったです──」
馬車に戻ってきたエリカが真っ赤な顔で一郎に抗議した。
しかし、あまりにもスカート丈を短くさせているエリカの股間は、馬車にあがって座ってしまうと、下着を隠す用は果たせず、しっかりと太腿に挟まれた白い下着が見えている。
まあ、いつもその中身どころか、尻の穴まで心置きなく見ているのだが、こういうちらちらと見える下着というのもなかなかの風情がある。
一郎は思わずにやにやしてしまった。
「わっ、きゃっ」
一郎の視線に気がついたエリカが小さな悲鳴をあげて、慌てて、手で下着を隠そうとした。
だが、一郎が軽く首を横にすると、「うう」と声をあげて、渋々というように下着を隠した手を体の横側に避ける。
その顔は羞恥のために真っ赤だ。
いつまでも、慎みを忘れないエリカは、やっぱり、一郎好みのマゾ奴隷だ。
「濡れてるな? 丸い染みがあるぞ。恥ずかしかったか?」
一郎はからかった。
「は、恥ずかしいに決まってます。ひどいですよ、ロウ様。こんな格好で行かせるなんて」
エリカが真っ赤な顔になって怒鳴った。
一郎は笑った。
しかし、その下着の丸い染みは、いま一郎が見ている前でも大きくなっている。
本当に感じやすくて、マゾっ気の高いエリカだ。
嬉しくなってしまう。
いま馬車の中にいるのは、一郎とエリカのほかに、ミウとイットである。ミウは念のために、イットについてもらっているのだ。
シャングリアは、見張りとして馬車の外に出ている。
エリカと一緒に戻ったコゼは、持ってきた食缶とともに、まだ馬車の外だ。
また、イットからは、知っている限りのアンドレたちのことについて、教えてもらっているところだ。
いまは一郎の淫魔術を受け入れたかたちとなったイットは、一郎の問いかけに対して、なんでも教えてくれた。
もっとも、奴隷の立場だったら、それほど詳しいことを知っているわけじゃない。
彼女が知っているのは、好色だというアンドレの人柄くらいのものだ。
ただ、商売は上手らしい。
実際には大商人といっていいくらいの稼ぎもあるようだ。
しかし、善人ではない。
相当に悪どいやり方も厭わないというやり口で、儲けもしているようだ。
そうでなければ、行商くらいで、女奴隷をとっかえひっかえするような財は稼げないだろう。
「……あのご主人様、貰ってきた夕食どうします? まだ、イライジャとマーズが戻りませんけど、先に食べますか? それとも、待ちますか?……」
幌馬車の外から、コゼが声をかけてきた。
顔だけを幌の中に入れて、こっちに向けている。
「いや、あいつらは、夜中近くまで戻らないと思う。礼金代わりにもらった馬で行ったが、ここが里に近いと言っても、それなりに時間のかかる用事を頼んだ」
一郎は言った。
イライジャとマーズに指示したのは、アンドレについての情報を可能な限り集めることだ。
実はここから一番近いエルフの里には、イライジャの顔が利く商業ギルドの支部があるのだそうだ。
ナタルの森を頻繁に往来している隊商だったら、少しは情報も集められるはずだとイライジャは言っていた。
それで、急遽、移動のための馬を譲らせて、それで向かってもらったというわけだ。
「……そうですか、では、おふたりの食事は残しておいて、こっちの組で先に食べる支度をします」
「あ、あのう……。待ってください。エ、エリカ様、コゼ様……。ご挨拶が遅れました。イットです……。よろしくお願いします……」
馬車の奥に移動して小さくなっていたイットがエリカとコゼに頭をさげた。
イットが意識を戻したとき、エリカは一郎とともに御者台にいたし、コゼは馬車の外で警戒をしながら歩いていた。
それからすぐに、一郎はエリカにいまの恰好で、コゼとともにひと仕事して来いと命令を与えていた。
イットは馬車の外に出るのは禁止していたので、ふたりと面と向かって会うのはいまが初めてだ。
里に向かわせたイライジャとマーズに至っては、イットはまだ姿も目にしていない。
「はあ? 呼び捨てでいいわよ、イット……。それで、どうするの、あんた……? ご主人様の性奴隷になるの? それとも、出ていくの? まあ、どっちにしても、あのアンドレとかいう男のところに戻るのは賛成しないわよ。あれは、あんたを使い捨てにしようとした男よ。命を救ったのは、このご主人様よ」
コゼが馬車の外から言った。
「でも、あたしなんかが、皆様のような集団に同行していいのか……」
イットは、迷っているようだ。
一郎は強要をするつもりはなかったので、とりあえずは、本当にイットの自由意思に任せるつもりで、イットの自由な意思決定を阻害するような淫魔師の支配は施さなかった。
隷属や呪術を解いただけだ。
いまもそうだ。
ただ、淫魔師の恩恵については、すでに影響を与えている状態だ。
しかし、いまについては、一郎自身も、イットをどうすべきか迷いはじめた。
あのアンドレのところに戻るとか言い出したら、操り術をかけてでも、それは許すつもりはないが、イットの意思に関係なく、一郎の手元に留めるべきではないかと思い直してきたのだ。
魔眼で観察できるイットのステータスの劇的な変化によってだ。
正直、なんでこんなにステータスが変化したのか不明だ。
余程に、淫魔師とイットの相性がいいのか、実のところ、淫魔師の恩恵が及ぼさない程度の支配に留めるつもりだったのに、勝手に急上昇してしまった感じなのだ。
すると、エリカが口を開いた。
「わたしのことも丁寧な言葉は不要よ。とりあえず、元気になってよかったわね、イット。エリカよ。ロウ様の一番奴隷よ」
エリカは“一番奴隷”だということをいやに強調して言った。
一郎は苦笑してしまった。
しかし、なぜかエリカはイットを睨みつけるように、険しい顔をしているように見える。
イットも当惑気味だ。
「あっ、は、はい……。よろしくお願いします、エリカ様」
イットが慌てて頭をさげた。
「なによ、あんた? 怖い顔して……」
コゼがエリカに言った。
「怖い顔なんかしてないわよ。変なこと言わないでよ」
「してたわ。もしかして、イットが獣人だから気に入らないの? まあ、あんたもエルフ族だからねえ。まあ、我慢しなさい。ご主人様の奴隷である限り、みんな平等よ」
コゼがからかうように言った。
エリカがきっと怒ったように、コゼを睨みつける。
「おかしなことを言わないでよ、コゼ――。失礼よ。獣人族にわだかまりなんてないわよ――」
エリカが声をあげた。
「なら、いいわ」
コゼがあっけらかんと言った。
しかし、コゼもエリカがちょっとおかしな視線でイットを睨んだことに気がついたのだろう。
だから、冗談めかして、釘を差したというところと思う。
確かに、獣人というのは、人族の中でも地位が低くて差別されている傾向があるのを知っている。
特に、エルフ族は、種族としての自意識が高いらしいので、そのエルフ族のひとりであるエリカも、さすがに獣人族には、少なからず差別意識があるのだろうか。
もしも種族差別意識があるなら、それを排除させてやるのも一郎の役割だろう。
いずれにしても、数回、乱交すれば、そんなものは瞬時に払拭できる。
その自信は一郎にある。
一方で、そのイットは困惑している雰囲気で、エリカやコゼ、特にエリカのことをじっと見つめている。
当然だろう。
一郎の周りにいる女たちは、誰も彼もきれいだが、特にエリカは、エルフ族の中でも美形に属するエリカは、その中でもずば抜けている。
とても、奴隷だと自己紹介されても、信じられないのだろう。
しかも、毎日のようにそのエリカに精を注いだことから、このところのエリカには、可愛らしい外観の一方で、周りを悩殺してしまうような色香も身についてきたように思う。
そのエリカが下着が露出する短いスカートで、さらに、それを手で隠すことも禁止されてしまって、もじもじしている様子を目の当たりにして、イットもさすがに気を飲まれてしまったようだ。
また、コゼも童顔だが美人だし、エリカと対等にやり合うから、やはり、奴隷身分とは考えられないだろう。
イットは、どういう態度をとっていいのか、わからない雰囲気だ。
まあ、これも時間が解決することだ。
イットが一郎と一緒に来てくれる決心をしてくれたらのことだが……。
一郎はコゼとエリカに視線を向けた。
「それと、よくやったぞ、コゼ。やっぱり、いろいろと仕掛けようとしているようだ。聞かれているとも知らずに、仲間の男とぺちゃくちゃと話している。まあこれで、悪党確定だな。命までは奪わなくてもいいかもしれないが、根こそぎ罰金を支払ってもらおう。俺たちを甘く見た酬いだ」
「やった、後で、ご褒美くださいね」
コゼが嬉しそうに笑った。
エリカとコゼに命じたのは、ほんの小石ほどの大きさの『
いわゆる「盗聴器」である。
それを一郎の粘性体を使って、投げれば簡単に服に密着するように細工をしたものだ。
コゼに頼んだのは、連中がエリカに注目している隙を見つけて、アンドレの衣服や身体に数個それを密着してもらうことだ。
いまのところ、完全にうまくいっている。
アンドレとグラフの会話は、現在、一郎に筒抜け状態だ。
この魔道具は、もともと、王都にいるときに、第二神殿の筆頭巫女のベルズが魔道具研究の一環として作ったものであり、小さな魔道石をエネルギーとして、近くに聞こえる「音」を拾う仕組みになっている。
また、見つかったとしても、余程でないと、ただの石粒としか思わないだろう。
旅にあたって、なにかの役に立つかもしれないと思って、亜空間に置いている荷の中に紛れ込ませていた。
もちろん、『遠耳具』と対になっていて、遠耳具で拾った音をこっちで聞くことができる魔道具もあり、それはいま、一郎の耳に入っている。
エリカたちがアンドレの前から立ち去ってからのアンドレたちの会話は、ずっと、こっちで聞いていた。
エリカにあんなに短いスカートをはいていかせたのは、連中の意識をエリカに集中させるためだ。
案の定、遠耳で会話を聞いていた限りにおいて、アンドレたちは、エリカには随分と気をとられていた気配だが、コゼの動きにはまったく意識を向けていなかったようである。
その証拠に、いまでも、得意気に悪だくみの相談をずっと続けているのが聞こえている。
その内容は、ここで逐次にイットに教えていた。
「それにしても、危ないところを助けてもらいながら、その相手に罠を仕掛けて財を奪おうなんて、商売人としてだけじゃなく、人としてどうなんだろうな」
一郎はイットを見た。
イットは困ったような顔をした。
「あ、あたしたちは、そんなお方だとは知りませんでした。そりゃあ、冷たいところもありましたが、あたしが以前に仕えた主人に比べれば、遥かに善良な方でした……」
イットはがっかりしたように言った。
それは一郎もさっきも言われた。
性奴隷を買っては、すぐに手放すという癖はあるが、まあ、奴隷扱いはいい方だったようだ。
イットも乱暴をされたり、理不尽な罰を受けるということはなかったと言っていた。
ただ、今日のように、いざというときには、人間扱いをされずに、囮として使い捨てる面もあったということだ。
しかし、奴隷はあくまでも「物」であり、「人」ではない。
それを人間扱いしないことは、咎められることじゃない。
「あんな男、庇うことないわよ。あなたのことを碌に助けようともせずに、殺そうとしたのよ。覚えてないの? それに、わたしがあいつの前に行ったときも、あんたの容態ひとつ質問しなかったわ」
エリカが怒ったように言った。
どうやら、本気で憤慨しているみたいだ。
また、イットは、アンドレが一郎に罠を仕掛けようとしていることを教えられ、明らかにがっかりとした表情になっている。
「あの……。ちょっと待ってください。かすかですが、コゼ姉さんが持っている食缶から、魔道的なものを感じます。もしかして、なにか入っているのかも……」
そのとき、ミウが声をかけてきた。
全員の視線が馬車の外のコゼに向く。
一郎は、コゼに食缶を握ってもらい、彼女のステータスを確認した。
なにか毒のようなものが含まれているのであれば、それを持っているコゼのステータスから、それが「所有している武器」として知ることができる。
コゼのステータスからは、“魔道毒・
一郎はその毒の名を口にした。
エリカが眉をひそめた。
「即効性はありませんが、人の意識を知らないうちに朦朧とさせる魔毒です。頭がぼんやりとして、数日間は、他人に逆らう気分を失わせる効果があるとされるものです」
「頭の働きを鈍くさせる毒ということか……。いろいろと仕掛けてくれるよな……」
一郎は嘆息した。
「ロウ様、この料理を作っていたのは、アンドレの女奴隷たちです。でも、わたしたちは、大鍋でまとめて煮られていた大釜から、この料理を分けてもらってきたんです」
エリカが言った。
「だったら、魔毒を仕込んだのは、その女奴隷たちだろうな。その食缶によそうときに、隠し持っていた魔毒をこっそりと仕込んのだろうさ」
一郎は言った。
すると、イットは小さな悲鳴をあげた。
「そ、そんな……。アリアたちがそんなことをするなんて……」
イットは絶句してしまった。
しかし、一郎は首を横に振った。
「……奴隷の首輪をされていれば、命令を受けたらどんなことでもするしかない……。毒でもなんでも、混ぜろと指示されれば混ぜるしかないさ。わかっているよ」
一郎は静かに言った。
「……いずれにしても、だったら、夕食は作りなおさないといけませんね。あたしが準備します。できれば、コゼ姉さん、手伝ってもらえますか」
ミウが馬車から降りていく。
「いいわよ。おいで」
ミウとコゼが馬車から一緒に離れていく。
一郎は、貰ってきた料理は、川に流してしまえと指示した。
馬車の中は一郎のほかに、エリカとイットになった。
「……ところで、ロウ様、実際の話として、このイットをどうするのですか? 仲間として連れていくのですか? それとも、自由にするのですか?」
エリカが訊ねた。
それについては、一郎も迷っている。
別に仲間にするつもりや、性奴隷にするつもりがあったわけじゃない。
たまたま助けて、しかも、死にそうになっていた。
彼女を救うためには、ほかに手段がないから、精を注いで性奴隷状態にした。
だが、それはいつでも解除できる。
そもそも、一郎はそのつもりだった。
性奴隷を刻むときに、ちょっとばかりこの感じやすい獣人族の娘の身体を愉しませてもらった。
命を助けた代価としては、それで十分と思っている。
しかし、いまは迷っている。
一郎が性奴隷とした相手は、大なり小なり、ステータスの上昇があり、能力が向上する。
しかし、このイットは別格だ。
性奴隷にしただけで、戦士レベルが、“30”から三倍に近い“80”になったのだ。
“30”というレベルでも、大きな城郭でひとりいるかどうかの達人レベルだ。“80”など、ほとんど伝説レベルの戦士といういことになるだろう。
あのミランダでさえも、戦士レベルは“60”くらいなのだ。
いまや、目の前で大人しくなっているイットは、ミランダが相手にもならないくらいに強いということになる。
イットが規格外の能力を身につけてしまったというのは明白だ。
そして、さらに、まだ、ひとつふたつと気になることもある。
「……ところで、勇者って、なんのことだか知っているか、エリカ? あるいは使徒とか」
一郎は訊ねた。
実は、当惑していることのひとつは、イットを支配したことで、ついに淫魔師レベルが“100”になったことだ。
ただの獣人少女だという認識だったが、一郎の淫魔師レベルに影響を与える対象であるのは間違いなさそうなのだ。
しかも、一郎自身のステータスでは、イットは“支配女”ではなく、“使徒”として認識されている。
だが、使徒ってなんだ?
また、上昇した能力だけでなく、新たに現れた一郎のジョブのこともある。
とにかく、一郎のステータスにしても、イットのステータスにしても、変化がありすぎて、大いにびっくりしている状況だ。
*
【イットのステータス(支配後)、〈“↑”は上昇、または新規のもの〉】
“イット
獣人族(ガロイン族)、女
年齢:15歳
ジョブ
勇者(使徒)↑
戦士(レベル30→80)↑
生命力:800
攻撃力:
1200→2500↑
経験人数
男16↑、女2
淫乱レベル:S↑
快感値:200(通常)
特殊能力
魔剣(**):未覚醒↑
状態
一郎の性奴隷↑
攻撃魔道の耐性↑
淫魔師の恩恵↑”
【一郎のステータス】
“ロウ(田中一郎)
人間族(外来人)、男
冒険者
ハロンドール王国子爵
年齢36歳
ジョブ
クロノス↑
淫魔師(レベル100)↑
戦士(レベル5)
生命力:50
攻撃力
30(素手)
***(短銃)
使徒↑(1)
イット(勇者)↑
支配女(30)
エリカ
コゼ
シャングリア=モーリア
ミランダ
スクルズ
ベルズ=ブロア
ウルズ
ノルズ
シャーラ=ポルト
イザベラ=ハロンドール
アネルザ=マルエダ・ハロンドール
マア
ラン
トリア=アンジュー
ノルエル
オタビア=カロー
ダリア
ヴァージニア
クアッタ=ゼノン
ユニク=ユルエル
セクト=セレブ
デセル
アン=ハロンドール・ラングール
ノヴァ
ビビアン
シズ
ゼノビア
イライジャ
マーズ
ミウ
支配眷属(5)
クグルス(魔妖精)
シルキー(屋敷妖精)
サキ(妖魔将軍)
ピカロ(サキュバス)
チャルタ(サキュバス)
特殊能力
淫魔力
魔眼
ユグドラの癒し
亜空間収納
粘性体術”