【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「可愛いわあ、イット……」
エリカはイットの小柄な身体をしっかりと押さえつけるようにして、愛撫を続けてくる。
しかも、とても焦れったい愛撫だった。
一番感じる場所はぎりぎり避けて、隣接するところばかりを延々と責めてくる。
身体はすっかりと弛緩して動かない。
またたびの香は、完全にイットの身体を蝕んでいる。おそらく、性感は普段の数倍は鋭くなっている。
「ほら、これを吸って」
エリカが寝台の枕側に手を伸ばして、手のひら程の巾着袋のようなものを取りだした。
はっとした。
これが“またたびの香”?
寝台に仕込んでいたのかと思った。また、匂い袋にしていは随分と大きい。
エリカがイットの顔の上に、その袋をイットの鼻と口の上に押しつけるようにした。
「ふにゃあああ」
思わず奇声が飛び出た。
全身が一気に爛れるように熱くなったのだ。
これは危険だ。
イットは本能的にそれを悟った。
こんなものを使われたら、イットは正気を失ってしまうだろ
「大丈夫よ……。お姉ちゃんに任せて……。もしも、よければ、次は交代してあげてもいいのよ。だから、お姉ちゃんに身を委ねてね……」
エリカが耳元でささやき続ける。
顔が近い。
こんなに綺麗な人がいるのだろうかと思うほどに、エリカの顔は美人だ。そして、いまはとても妖艶でもある。
イットはどきりとするとともに、とてもぞくぞくしてしまった。
「ふにゃああ、や、やめ……れ……。そ、それは……やめれ……」
必死に顔を背けて抗議するが、舌がもつれているのがわかる。
すでに、エリカの愛撫で身体が火照っている。このうえに、こんな媚薬の香を使われれば、とんでもない醜態を晒しそうで怖い。
「やめないわ。とても便利なものなのね。これって……。人間族やエルフ族には効果がないのに、獣人族には大きな効果がある媚香だなんて……。しかも、無色無臭……。気をつけてね。こんなもので罠をかけられれば、いくら無双のあなたでも、ひとたまりもないでしょう?」
エリカがくすくすと笑った。
香の袋は鼻と口に押しつけられ続ける。
力がどんどん抜ける……。
「ひゃ、ひゃめれ……ふにゃああ……」
「獣人族って、身体は強いけど、以外に弱点も多いのよね……。これはイライジャにもらったのよ。明日になったら、解毒剤の丸薬を渡すわね。本当に罠にかけられないように、服の下にでも隠しておくといいわ」
エリカが言葉を掛けながら、いまだに袋を顔に押しつけ続ける。
身体が痛いほどに熱い……。
なによりも股間が熱い。
尻尾のつけ根も……。
胸だって……。
エリカがやっと匂い袋をどかせた。
だが、顔のすぐ横に置いただけだ。
身体を抱き起こされる。
でも、完全に脱力して力が入らない。
「ふにゃああ、こ、こ、こしゅれて……」
貫頭衣を引き抜かれる。
布に乳首が擦られて、甘い刺激が走る。イットの身体が、知らず左右にくねったのがわかった。
胸巻きと下着だけの恰好にされた。
「本当に可愛い……。あなたって、マゾよね。ずっとわかってたわ。お姉ちゃんに任せて。ねっ、お願いだから、お姉ちゃんて呼んでよ。それにしても大きなおっぱい。きっと素敵な身体になるわ。まだまだ成長期だものね」
胸を締めつけている布を解かれる。
さらに、両腕を寝台の上にあげるように伸ばされて、手首に革紐を結ばれる。おそらく、これも前もって準備してあったに違いない。
エリカが起きあがって、イットの脚側に移動した。
もう、自分では動くことができない。
大きく股を開かされる。
寝台の下側にあったらしい革紐に両足首を結ばれてしまった。
これで、イットは寝台の上で大きく手足を伸ばした姿勢を崩せなくなった。身に着けているのも、腰の横で紐を結ぶ形式の小さな下着だけだ。
この集団に属してから与えられたものであり、ロウの女たちは全員が同じ下着を身に着けている。
「わたしも脱ぐわ。今夜は……いえ、朝まで愉しみましょう。ロウ様の許可は受けているのよ」
エリカが服を脱ぎだす。
それにしても、ロウは承知だというし、イライジャからは横の媚香の袋をもらったと言っていた。
もしかしたら、一番奴隷のエリカがイットを狙っていたことは、全員が承知していたのだろうか。
エリカもまた、腰の下着だけの恰好になる。
とても美しい肢体だ。
女のイットだって、嘆息してしまうほどだ。
乳首に喰い込んでいる指輪のような淫具がきらきら光っていて、とても耽美だ。
「さあ、また始めましょう」
エリカがイットの身体に覆いかぶさってくる。
またもや内腿を優しく擦る愛撫をしてくる。
しかも、イットの胸に顔を埋めるようにして、舌で乳首を転がされた。
「ひにゃああ」
イットは拘束されている身体を弓なりにした。
身体が蕩ける。
気持ちがいい。
もう駄目だ──。
「こんなに乳首を勃たせて……。可愛いわね」
顔を一瞬あげて、エリカがうっとりとイットの顔を見るようにしてきた。だが、すぐに乳首責めを再開する。
「ああ、はにゃ……にゃああ……あにゃっ」
喘ぎ声が鼻にかかってくるのがわかる。
舌も動かない。
変な声ばかり出る。
「なにして欲しい? 下着を外して欲しいんじゃないの?」
エリカが顔をあげる。
体勢が変わり、またもや締めつけられるように身体をぎゅっと抱きつかれた。エリカの唇がイットの口に口づけするのかのように接近する。
「あ、あああっ、にゃあああ」
手がイットの内腿を刺激しつづける。
しかし、エリカが愛撫するのは、小さな下着のぎりぎりのところばかりだ。
感覚はどんどんと高まるのに、満たされたい奥にはまだ触ってくれない。
それに、あの匂い袋はまだ顔の横だ。
どんどんと身体がおかしくなる。
イットは心が砕けていくのを感じた。
「我慢してばかりいると狂っちゃうわよ。それとも、イットちゃんは我慢するのが好き?」
エリカがうっとりとした声でささやく。
もうどうなってもいい……。
そんな気持ちが湧き起こる。
「イットって、年齢のわりには刺激的な身体をしているものね……。うちのパーティは、十一歳のミウだって、とても性に開放的だし、遠慮しなくていいのよ。気持ちのいいことは気持ちがいいの……。だけど、ロウ様と仲間内だけだけどね。仲間以外を相手にしちゃだめよ……。多分できないと思うし……」
エリカが言った。
仲間……。
その言葉にイットの身体が痺れるように反応した。
もしかして、嫌われているのかと考えていた一番奴隷のエリカに、“仲間”だと言ってもらえたのは嬉しい。
仲間だから、エリカはイットにこんなことをしている。
気を許している。
エリカの身体は敏感で淫らな性質だが、決して好色的な性質ではない。ロウやコゼやミウなどに比べれば、性欲は隠すタイプだろう。
そのエリカがイットを性的対象として求めてきた。
考えてみると、嬉しいことなのかもしれない。
この性愛集団の仲間だと認めてくれた証拠ともいえるのだろうか。
「お姉ちゃんって、呼んで」
エリカがまたもやささやく。
もう、どうなってもいい……。
そんな感情に襲われた。
「お、お姉しゃん……。き、きひゅしてくりゃさい……」
口にした。
その瞬間、エリカの目が歓喜に光って、大きく見開かれる。
「ああ、嬉しいいいい──」
エリカがイットに唇を強く押しつける。
なにがどうなってもいいと思って、イットは口を開いた。侵入してくる舌を受け入れる。
エリカの舌にふるいつく。
「あっ、にゃっ、んにゃ……」
「ああ、あはあっ、あっ、ああ……」
すごく濃厚な口づけになった。
柔らかな唇の感触……。
甘いエリカの体臭……。
ただでさせ、媚香で朦朧としているイットは、さらに頭がぼんやりとしてきた。
すごく積極的にエリカの舌はイットの口の中を蹂躙してくる。
イットも負けじと夢中になって舌を動かした。
「ああ、気持ちがいい……。あ、ありがとう、イット。気持ちがいい」
エリカが感極まった口調で叫んで口を離し、すぐに舌をイットの口に入れてくる。
「あ、あたひも……気持ひ、いいでしゅ……んにゃああ、ああっ」
何度も舌を交換する。
もはや、イットはこっちからもエリカの口の中に舌を差し返したりしていた。
口づけを繰り返す。
じゃれ合わせる。
「イ、イット……」
「エ、エリカ……お姉ひゃん、んにゃああ……」
唇を密着させたまま、右に左によじれ合う。その合間にお互いの名を呼び合う。
ドロドロに溶けている唾液をふたりで吸い合う。
なにかがせり上がってくる。
「んんんっ」
身体がびくびくと痙攣する。
快感が弾ける。
どうやら、イットは軽く達したようだ。
「もういっちゃった……? イットは……わたしの可愛い妹は敏感ね……」
エリカがいったん口を離し、くすくすと笑う。
そして、またもや口づけを続ける。
いつの間にか、下着の紐は外されていた。布が腰から取り払われて、外気が股間に触れてくる。
「可愛いわ……。それに、こんなに感じてくれて嬉しい。もっと愉しみましょう、わたしの可愛い妹のイット」
妹……。
嬉しい……。
素直に嬉しい……。
エリカの言葉に嘘はない。
それは感覚でわかる。
エリカは真実、イットを受け入れている。
求めている。
嬉しい。
嬉しい。
これまで本気でイットを求めてくれる集団などなかったから、性愛の対象であろうと、本気の心でイットを求めてくれるのは嬉しい。
実の親にだって捨てられた。
これまでの飼い主は、イットを人扱いしなかった。
一見、優しくはあったアンドレでさえ、そうだった。役に立たなくなったイットを処分するのに、なんの躊躇いもしなかった。
それに比べて、この人たちはイットを救ってくれ、奴隷から解放し、そして、求めてくれた。
嬉しい。
家族だって言ってくれて嬉しい。
妹だと呼んでくれて嬉しい。
「んにゃあああっ」
身体が痙攣した。
またもや、軽く達してしまった。
しかも、軽い絶頂感は連続してやってきた。
息が続かなくなり、イットは顔を横に曲げて、口づけから逃れた。
「ふふ、どうしたの、イット? とても可愛い表情をしているわよ……。もっと触って欲しいところがあるんじゃないの?」
エリカがじっとりとイットの顔を見つめてきた。
イットは我慢できなくなった。
いや、我慢しなくていい──。
イットは家族であり、エリカたちの妹なのだ。
だったら、喋りたいことを口にしていいのだ。
「お、お姉ひゃん、お、お股……お股に触ってくりゃしゃい」
「こう?」
エリカがぎゅっとクリトリスを指で押してきた。
「ああっ、んひゃああ」
快感が弾け飛ぶ。
イットは
「あらあら、可愛いわね。だけど、もうお預け……。次は胸を責めてあげるわね」
エリカが自分の胸の膨らみをイットの乳房に擦りつけてきた。
胸と胸がぐにゃぐにゃと潰され合う。
「ああ、お姉ひゃん──」
「あっ、気持ちいい──」
乳首を乳首で愛撫される感触──。
しかも、エリカの乳首には、一番奴隷の象徴とのことである“乳首ピアス”の小さな宝石がある。
それがぴくぴくとイットの乳首を刺激する。
全身が痺れる。
「ああっ、あっ、ああっ」
エリカが喘ぎ声をあげた。
顔の前にあるエリカの顔がみるみる真っ赤になり、汗が噴き出ている。
呼吸だって苦しそうだ。
エリカだって感じている。
考えれば、当たり前か。
よく考えれば、乳首で愛撫するということは、責める側も愛撫されているということだ。
エリカが興奮している──。
それを知ったとき、イットは逆にさらに興奮してしまった。
心がどんどんと溶けていく。
このまま感じるまま……求めるまま愛欲を──。
エリカと貪り合いたい──。
それだけじゃない──。
エリカだけじゃなく、ほかの女たちとも……。
そして、ロウと──。
淫らな感情に襲われる。
好きだ──。
エリカが好きになる。
ロウはすでに大好きだ。
ほかの女……仲間も好きだ。
好きだという気持ちがすとんとイットの心に落ちてくる。
「ああ、素敵、イット……。あなたが大好き──」
エリカが胸を動かしながら叫んだ。
イットはがくがくと身体を震わせた。
本当に言って欲しいことを、言って欲しいときに口にしてくれた。
嘘でもいい──。
性愛のときの戯れでもいい。
だけど、イットのことを好きだと言った人はいなかった。
口にしてくれた人はいなかった。
エリカは口にしてくれた。
嘘でもいい──。
嘘でも信じる──。
「お、お姉ひゃん、あ、あひゃしも好きいい──」
イットは達しながら声をあげた。
口づけで達し、胸責めで達した。
このまま続ければ、何回絶頂しなければならないのか。
自分でも怖くなる。
「あううううっ」
そのとき、イットは全身を打ち震わせて悲鳴をあげた。
股間をなにかにぎゅっと押しつけられたのだ。
膝だ──。
エリカの膝が曲がって、クリトリスと膣の入口を圧迫して、ぐりぐりと動かされている。
一気に淫らな感覚が拡がっていく。
本当に欲しい繊細な愛撫じゃないが、いや、鈍い感覚だからこそ、焦れったいようなもどかしさで包まれる。
エリカは喘ぎ声をあげながら、膝の愛撫をしている。胸責めも続いている。
どんどんと焦燥感とともに、股間から性感がこみあがる。
もっと愛して欲しくなる。
「ああ、いぐううっ」
イットはエリカの膝に股間を擦りつけるようにして、全身を震わせた。
だけど、突然にすっと、エリカが身体からどいてしまった。
「今度はだめよ、イット……。もう簡単にはいかせてあげない……。だって、もっと可愛いイットの姿をお姉ちゃんは見たいんだもの」
エリカが小首を傾げながら妖艶に微笑んだ。
その顔はとても美しくて、とても愉しそうで……。
そして、とても淫らだった。
*
そろそろ、本エピソードも終ろうかと思いましたが、珍しくも「責め側」になったエリカをもう少し描かせてください。