【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
【ハロンドール王宮・王宮内地下牢】
テレーズが地下牢に赴くと、奥の方向から少女のけたたましい悲鳴が聞こえてきた。
廊下を進む。
すると、最奥に近衛兵が五人ほど集まっているのがわかった。
鉄格子の隔てのあるひとつの牢の前だ。
そこまで行くと、すぐにテレーズの姿に気が付いた近衛兵が敬礼をしてきた。
五人ほどの近衛兵がいて、その向こうには鉄格子に向かって準備された椅子に腰かけているルードルフがいる。
さらに、その鉄格子の向こうが囚人の牢だ。
監禁をするとともに、訊問をする設備もあり、少女は全裸で両手と両脚を拡げて牢の真ん中に立たされている。
彼女の周りには、牢番だと思う男が三人いて、少女を囲んでいた。
テレーズは、近衛兵の背中の後ろに立つ。
「もう一度やれ、なんとしても協力者の名を吐かせよ──。絶対に王宮に入るのを手引きした者がおるのだ。それを排除せねば、怖くて、余は後宮にも戻れん」
ルードルフが金切り声で叫んだ。
牢番たちは、ひとりが警棒のような棒を持っていて、もうふたりは乗馬鞭を持っていた。
少女、つまりは、ミリアの裸体は鞭後で傷だらけだった
棒を持っているひとりがミリアの脇腹に棒を押しあてる。
「あぐうう」
あどけない顔の少女の顔が歪んで、身体をびくんと弾ませた。
その身体が激しくがくがくと揺れる。
テレーズは、あの棒の正体を知っている。
先端から電撃が発するように作られている拷問用の魔道具だ。身体に押し当てることで、強い電撃が相手の身体に流れるようになっているのだ。
随分と昔のことだが、テレーズもあの電撃棒を体感したことがある。全身が焼けつくような恐ろしくて不快な体験だった。
「はんっ」
電撃棒を離されたとき、ミリアが大きく裸体を弾いて絶息するような呻き声をあげた。
もうかなり長く拷問を受け続けているのか、疲労困憊でぐったりとしている。
電撃棒を離されると、天井から吊られている二本の手首の鎖にもたれかかるように、身体をあずけてしまった。
「手ぬるい──。乳房にあてよ」
ルードルフが狂ったような声で叫んだ。
さっきの牢番がまだ小さな膨らみでしかない少女の胸に棒をあてた。
「あううううう」
ミリアが身体をがくんと折り曲げる。
だが、鎖で阻まれて、それ以上は曲がらない。がくがくとミリアの身体が揺れ続ける。
「もうよい。さて、強情もたいがいにするものだ。いい加減に協力者の名を口にするつもりになったか──」
ルードルフだ。
どうやら、この男はミリアが王宮に忍び込むのに、協力した者を白状させたいのだと悟った。
今回の事件は、テレーズが関与していないものだったが、報告を受けたところによれば、このミリアは、王宮庭師に化けて、後宮に近づき、やってきたルードルフの脇腹を刺したみたいだ。
大した行動力だと思う。
これも報告にあったが、ミリアはルードルフに刃物を突き立てるとき、姉の仇だと叫んだみたいだ。
調べさせたところによれば、その姉というのは、このルードルフが最初に凌辱して犯したトミア子爵家のユファという娘ということがわかった。
鉄格子の向こうで拷問を受けているのが、その妹のミリアだ。
ユファは、ルードルフ名でテレーズが出した命令書により、侍女として集めさせた下級令嬢のひとりであり、たまたま目がついたので、後宮の一室に監禁して拘束し、ルードルフに強姦をさせた。
ルードルフには、闇魔道をかけるために、一物が勃起しない薬を飲ませていて、この男が悪感情に襲われて、無垢な女を凌辱するときだけ、男根が勃起するように暗示をかけたのだ。
その後は簡単だった。
ルードルフは完全にテレーズの支配下に入り、悪意の塊のような暴君になり、侍女たちを襲い続けるようになった。
それはともかく、あの後、ルードルフに襲われたユファは首を吊ったのだという。
姉が大好きだったミリアは、その仇を討とうと、王宮に乗り込んできたというわけだ。
すべてについて、テレーズが原因なので、心が痛む気はする。
だが、男に犯されたくらいで、自殺まではしなくてもいいだろうにとも思った。そんなことで首を吊るなら、テレーズなど、もう何十回も自殺をしなければならない。
マーリンに隷属し、あの男に悪事を強要されるたびに、テレーズは死にたいような気分を味わった。
任務のために、女として耐えられないような辱めを受けたことも、一度や二度じゃない。
そのたびに、テレーズの心は乾き、人の心を失った。
それはさておき、この男とミリアのことだ。
「陛下……」
テレーズはルードルフの背中から声をかけた。
「うわあああっ、誰じゃあ──」
その瞬間、ルードルフが椅子から転がり落ちそうになって悲鳴をあげた。
テレーズは慌てて、その身体を背中から支える。
「あたしでございます、陛下……。テレーズです。あたしは信用できます。陛下を決して裏切ることはございません」
耳元で素早くささやく。
ルードルフがどうして、こんなにも過激に反応したのかはわかっている。
テレーズの闇魔道で、ミリアに襲われたことで大きく膨らみあがった恐怖心と猜疑心をさらに拡大させたからだ。
だから、ルードルフは、また誰かに襲われるのではないかと、怖くて怖くて仕方がないのだ。
だから、こうやって、自ら拷問に立ち会い、ミリアを王宮に入り込むのを協力したのは誰なのかと自白させようとしているというわけだ。
まあ、このルードルフが考えるまでもなく、絶対に協力者はいる。
ミリアひとりで後宮にまで入り込めるわけがないのだ。
それは確実だ。
だが、それは捕まえていない。
従って、それをミリアに吐かせ、誰かわからない彼らを捕らえさせないと安心して、外に出れないというわけだ。
また、これも報告を受けたところだが、刺された横腹を治療術で完全に回復してもらうと、ルードルフは安静にした方がいいという王宮医師の言葉を振り切って、この牢に入り浸っているという。
おそらく、治療のあいだに、協力者の存在に思い当って、急に怖ろしくなったのだと思う。
「お、おう、テレーズか……。脅かすではない……」
ルードルフの身体から力が抜けるのがわかった。
言葉に込めたテレーズの闇魔道が効いているのだ。もう、この男はテレーズの言いなりだ。
ちょっと恐怖心や猜疑心を仄めかしさえすれば、それでどんなことでもいうことをきく。
「陛下、お人払いを……。護衛の兵を少し離れさせるだけでいいのです……。ミリアを使って陛下を害そうとしている存在の情報を得ました。それをお伝えしたいのですが、もしも、こっちが情報を得たことを知られれば、逃げられてしまいます……。それどころか、追い詰められて暴発するかも……」
テレーズは恐怖心を煽る言魂を込めながら、ルードルフに言った。
ルードルフがぶるぶると震えて顔を真っ蒼にする。
「お、お前ら、余から離れよ──。ぎりぎり余が見えるところで警護をせよ──」
ルードルフが叫んだ。
命令を受けた近衛兵の護衛たちが、地下牢の廊下の途中くらいまで離れていく。
「牢番たちも……。ミリアへの拷問はあたしが受け持ちます」
さらにささやく。
ルードルフが金切り声で叫んで、牢番たちが外に出される。彼らは地下牢の廊下の入口近くにある牢番の詰め所に退出されることになった。
「それで、余を狙っているのは誰だ?」
ルードルフが真剣な表情になってテレーズを見た。
かなり息が荒い。
この男が恐怖に苛まれているというのがわかる。
「お待ちください……。念のために、あたしがミリアに訊問しましょう。それで確認できます」
テレーズは鉄格子の入口を潜って、中に入った。
ミリアはぐったりとしていて、周りの人間が入れ替わったことにも、気が付いているのかどうかもわからない。
失神しているかのように、眼も閉じられている。
また、鞭で叩かれたために、肌のあちこちが破けて、血が床に滴ってもいた。
そして、明らかに破瓜をしたという痕が股間にある。
内腿に伝ってこびりついている赤い血の線に目をやり、ルードルフに視線を向けた。
「犯しましたか?」
「一応な。無垢で処女の娘であったわ。殺す前に愉しませてもらった」
ルードルフが卑猥に微笑んだ。
無垢で処女なのは当然だろう。
このミリアは十三歳のはずだ。
とにかく、テレーズはミリアの耳元で、言葉をささやいた。
ミリアがはっとして顔をあげた。
虚ろな表情だが、眼だけはしっかりと生きている。
やはり、ミリアはテレーズの存在に気がついていなかったのか、いぶかしむ視線をテレーズに向けた。
「だ、誰……?」
「誰でもいいのよ……。さっきささやいたことを覚えている? それだけ言えばいいわ……。そうすれば、開放してあげる……」
「だ、誰が──。し、死んでも言わないわよ──。ぜ、絶対よ──」
ミリアが絶叫した。
テレーズは驚いてしまった。
拷問され、犯され、こうやって死の恐怖に襲われ、どうしてこんなに気を強く持てるのか……?
テレーズは、このミリアの意思の強さに感嘆してしまった。
「余、余の命令が聞けんか──。一族郎党、皆殺しにするぞ──。いや、それはもう決まっておる──。だが、大人しく白状すれば、お前の家族については、慈悲をかけて一瞬で死ぬように処刑してやろう。さもなければ、およそ、この世のものとは思えない苦しみを味わわせながら死なせてやる」
鉄格子の向こうのルードルフが叫んだ。
親を殺すといわれて、ミリアの顔色が変わった。
テレーズは、ミリアの耳元にまた口を近づける。
「……トミア家に兵が向かうように命令が下っているのは本当よ……。だけど、近衛兵を握っているのは、あたしの息のかかった者でね……。あたしに従えば、なんとかなるかもしれないわ……。まあ、任せなさい……。だから……」
近衛軍を握っているのはサキだ。
サキでなければ、軍が動かないように魔道で暗示をかけている。これは闇魔道ではなく、ルードルフが持ち出した王家の隷属魔道具とやらの効果だが、せっかくだから使わせてもらった。
とにかく、ルードルフがトミア家の捕縛を指示したのであれば、命令は近衛軍に届くとは思うが、サキは軍を動かさないだろう。
少なくとも、明日については……。
もっと優先すべき事柄が待っているのだ。
「いやよ──。あ、あたしはなにも喋らない──。もうどうでもいい──。お姉様もいない──。殺すなら、殺しなさい──。どんな拷問にも屈しないから──」
ミリアが泣き叫んだ。
なんという娘だと思ったが、これは仕方がない。
闇魔道で操るにも、ミリアの心が純粋すぎるみたいであり、もう少し恐怖心でも煽らないと、闇魔道で支配するには、彼女の中の心の闇が足りなさそうだ。
「仕方ないわねえ……」
テレーズは懐から小さな瓶を出した。
どうせ、ミリアの手引きをしたのは、王宮の官吏の誰かか、集められている貴族令嬢の誰かだろう。
ルードルフの人気はいまや底辺だ。
また、王が貴族令嬢の侍女を相手に、毎日のように凌辱をするのだから、規律もこれ以上ないくらいに緩んでいる。
ちょっとした賂くらいで、ミリアひとりを王宮に入れた者もいたのだろう。
だが、テレーズはそんなものを自白させたいわけじゃない。
大人しく、テレーズに従えばいいものを……。
小瓶の蓋を開けると、つんという刺激臭がある。中は真っ赤な油剤だ。
親指を小指を除く三本の指に油剤をつける。
びりびりという小さな痛みが襲ってきた。
「熱くなってきたわね。効き目がありそう……。強力な辛子を練った特別の油剤よ。我慢できるかしら? 鞭や電撃みたいに、生易しくないわよ」
油剤のついた指をミリアの股間に伸ばす。
指で油剤をミリアの秘部に塗りつけていく。
「あうっ、ああっ」
テレーズの指によって愛撫が始まると、ミリアが裸体を悶えさせ始める。
だが、しばらくすると、ミリアが暴れ出した。
この指遊びが単なる愛撫ではないことをやっと悟ったのだろう。
「あひゃあああ、んぎいいいい、ひいいいいっ」
強力な辛子入りの油剤だ。
途轍もない激痛をミリアの股間に与え出したはずだ。
「ひいいい、許してえええ、ああああああ」
ミリアが絶叫した。
局部への熱い激痛など、耐えられるものじゃない。
ましてや、十三歳の少女だ。
ミリアは鎖をがちゃがちゃと揺らして、悲鳴をあげ続ける。
「あああああ、んぎゃああああ」
テレーズはまだ未発達のミリアのクリトリスにも、辛子入りの油剤を塗った。
ミリアは甲高い声をあげて腰を振って悲鳴をあげる。
「どんどん塗るわよ。これは塗れば塗るほど効き目が大きくなるわ」
テレーズは新しい油剤をすくうと、ミリアの顔の前にかざした。
全身を真っ赤にして、驚くほどの汗を垂れ流し出したミリアの顔が恐怖に引きつる。
「ひいい、ひいいいっ、許して──。許してえええ」
四肢を鎖で延ばされて拘束されているミリアは、ほとんど動くことはできない。
それでも、じっとしていることなんてできずに、狂おしく腰を振り、身体を捻り、顔を動かし、懸命に激痛に耐えようとしている。
「行儀良くしなさい──」
テレーズは油剤のついていない手でミリアの尻たぶを叩いた。
ぴしゃりと音がして、その一瞬だけはミリアが静止する。だがすぐに暴れ出す。
「世の中には耐えられないこともあるということもわかったかしら? 次はお尻よ、覚悟はいい?」
テレーズはミリアの股間に油剤を足しながら、再びさっきの言葉をミリアにささやいた。
ミリアの心が恐怖に染まる。
これを利用して、闇魔道を浸透させていく。
今度は届いた。
目の前の少女の中に、テレーズの魔道が拡がっていくのがわかる。
「こ、公爵様たちです──。その家人の人──。その人に連れて来られました──。グリムーン家とラングーン家──」
ミリアが絶叫した。
テレーズが口にしろと伝えた言葉だ。
だが、半分だ。
まだ全部口にしていない。
「な、なにいっ、グリムーン家と、ラングーン家だと──?」
だが、ルードルフにはそれで十分だったみたいだ。
驚愕して、椅子から立ちあがっている。
テレーズは、懐にしまっていた偽物の誓紙を鉄格子越しにルードルフに渡した。
受け取ったルードルフが、そこに刻まれているラングーン公とグリムーン公の署名にわなわなと震える。
「ひいいいい、んぎゃああああ、あがあああ」
一方でミリアが暴れ続ける。
テレーズは、ミリアの腰をがっしりと片手でつかんだ。
さらに油剤を足したもう一方の手の指をミリアのお尻に近づける。
「次はお尻よ。奥まで塗るわ。我慢できる?」
テレーズは闇魔道をどんどん送り込みながら、口にさせたい言葉をミリアに耳元でささやく。
闇魔道は感情を操るが、行動そのものを操ることはできない。
だから、どうしても、まどろっこしい手順が必要だ。ルードルフの使う隷属の魔道具を持ってくればよかったかと思った。
「ひいいい、スクルズ様です──。わたしを王宮に入れてくれたのは、スクルズ様です──」
ミリアが泣きながら大きな声で言った。
テレーズはほくそ笑んだ。
そして、ふと悪戯心が沸く。
テレーズは、さらにがっしりとミリアの腰を抱くと、たっぷりの辛子入りの媚薬をミリアの尻穴に突っ込んだ。
「んぎゃあああ」
ミリアが絶叫する。
やっぱり、心の強い女が絶望に苛まれて泣く姿は病みつきになる。
テレーズは心からの愉悦に浸った。