【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「ナギャアアア──」
突然の激痛に、雌オークが動かない上体を限界まで反り返られて絶叫した。
一郎は、さらに粘性体を増やして、地面との拘束度をあげる。
また、雌オークが集めようとした魔力については、痛みで集中力がなくなり、消失したようだ。
魔道は発生していない
肌に触れている一郎にも、魔力を放つための魔力の集中に、雌オークが失敗したのはわかった。
「魔道を遣おうとすると、また乳首を握りつぶすぞ」
一郎は雌オークの胸を揉みながら言った。手のひらはオークの乳房全体を掴んでいるが、しっかりと指は乳首にかかっている。
雌オークが喘ぐような声を出した。
おっ?
だが、一郎はちょっと驚いた。
雌オークに痛みを与えたとき、雌オークの身体の表面にある性感の拡大や上昇を示す赤いもやが、ぱっと全身に拡がったのだ。
色も濃くなる。
一郎が掴んでいる乳首にしても、背中越しだが、そこが真っ赤になるくらいに性感のもやが色濃く上昇したのを淫魔術で感じる。
もしかして、雌オーク……、つまり、ガドニエルはマゾか?
一郎は一粒ほどの粘性体の塊を雌オークの股間に飛ばすと、雌オークの陰核を包ませ、さっきと同じようにぎゅっと一度締めつけてやった。
「ンギョオオ、ホギョオオ──」
雌オークががくがくと痙攣のような動作を示した。
だが、一郎はまたもや性感のもやが濃くなるとともに、どっぷりと雌オークの股間に淫液が溢れたのを目聡く見つけた。
これは、ちょっとした真性だな……。
ほくそ笑むとともに、さっき包んだ雌オークの陰核を粘性体で強めに振動させる。
一方で一郎の両手は揉むほぐすように、雌オークの乳房を動いている。
「んああ、ああ、ああっ」
雌オークの口から漏れる声が怪物のような甲高い音ではなく、まるで人族の女のような喘ぎ声に変化した。また、劇的に抵抗の様子が消滅する。
観念したという感じだ。
それだけでなく、さらに股間からどっと蜜が放出され、どっぷりと溢れたようになった。
視線的には見えないが、淫魔師の一郎には見なくてもわかるのだ。
一郎は、もう一度体勢を整え、雌オークの股間の位置を確認すると、お尻の下から怒張を差し入れ、股間の入口に先端をあてがう。
「ンギョオ──」
再び怪物の声になった雌オークが暴れる兆候があった。
しかし、もう遅い。
一郎は怒張を一気に挿し込んだ。
多少の痛みが発生するように……。
「んぐううっ」
今度は人の女の声……。
すでに一郎の一物は雌オークの中に深々と突き挿さっている。
雌オークが完全に脱力した、
一郎は律動を開始した。
雌オークは、はっきりと快感の様子を示しだした。
さらに抵抗の態度が消滅し、一郎に犯されて安堵しているような感じになる。
律動を繰り返す。
雌オークの膣はどんどんと潤滑油を増し、身体全体がほぐれたように柔らかくなり、喘ぎ声もはっきりしてくる。
一郎は淫魔術を駆使して、雌オークに津浪のように快感を与えていく。
ときに痛がるくらいに乱暴に……。
ときに悶え狂うくらいに、快感を覚える場所を集中して刺激し……。
ときに、焦らすように一番気持ちのいいところを避けて、ぎりぎりのところばかりを責めたてて……。
雌オークが大きな反応を示しだす。
また、その仕草は、だんだんと怪物ではなく、人族の女そのものになる。
いつの間にか、一郎は、外見が醜悪なオークである彼女に、全くそれを感じなくなっていった。
やはり、人族……。
彼女はエルフ族だ。
醜悪な怪物なんかじゃない──。
やがて、一郎は、犯しながら、雌オークの心に手が掛かったような感触を得た。
淫魔術の支配を雌オークに伸ばす感覚だ。
ぐっとそれを手繰り寄せて、心の中で鷲掴みにする。
一方でさらに抽送も激しくする。
胸揉みや粘性体による肉芽の振動も、激しめで、本来であれば痛みが伴うくらいの強さにした。だが、この雌オークにはそれが一番いいのだ。
どんどんと喘ぎ声も大きくて派手なものに変化する。
「わっ、オークの身体が──」
「わっ、わっ、わっ」
「うわっ」
女たちが騒ぎ出している。
それで気がついたが、雌オークの身体がなんとなく光ったような感じになり、醜い
それだけでなく、身体も全体的に細くなったような……。
とにかく、一郎は雌オークを激しく責めたてた。
さらに反応が大きくなる。
「うあああっ、はああああっ」
やがて、雌オークが身体を緊張させて、がくがくと震えだした。
達するようだ。
一郎はそれに合わせて、雌オークの子宮の中に精を放った。
性奴になれ──。
念じる──。
彼女を救うために、どうしても、それが必要なのだ。
雌オークの心を掴んでいる感触は、いまや完全なものになった。
鷲掴みどころじゃない。
そのものを一郎が取り込んでいる。
そんな感じだ。
すると、真っ黒で、
黒いべっとりとした膜のような異物であり、それが大きく広がって密着している。
邪魔だな──。
思った。
一郎が念じると、まるで煙になったかのように黒い異物が消滅して、そこから光り輝く美しいもの現われた。
「おお、ガドニエル様──」
ブルイネンの感極まった声が聞こえた。
一郎が犯している雌オークは、いまや、醜悪な怪物の面影はなく、ひとりの美しいエルフ族の女性になっていた。
一郎は彼女にまとわりついている粘性体を一気に消滅させた。
二の腕や手首にしていた枷も外す。
枷はオークの身体に合わせていたのでゆるゆるだ。
一郎は、淫魔力を遣って解錠し、そのまま亜空間にしまい直した。
「はあ、はあ、はあ……。に、人間族の男……。あ、あなた……」
女が首だけ振り返らせる。
一郎は息を飲んだ。
エルフ族の美女のエリカも美しいが、エリカに勝るとも劣らず美しい。
しかも、顔が上気して、黄金の髪が汗で額に貼りついている姿など、およそこの世のものとも思えないほどに神々しく、そして、とても煽情的だった。
「ガ、ガドニエル様ですか……。俺は……」
「わ、わかっています。薄っすらと記憶がありますから……。だ、だけど……。と、とりあえず……」
ガドニエルが消え入るような声で言った。
その顔が困ったような、それでいて、なんとなく嬉しそうな複雑な表情になった。
「はい?」
「と、とりあえず、抜いていただけませんか……?」
ガドニエルが恥ずかしそうな声で言った。
それで我に返ったが、一郎はいまだに男根をガドニエルに挿入したままだったのだ。
乳房だって両手で掴んだままだ。
「これは──」
言葉がないというのはこのことだ。
一郎は慌てて、ガドニエルの裸体から手を離すとともに、怒張を急いで抜いた。
「あんっ」
急に抜いたせいか、ガドニエルの膣はそれでちょっと痛みがあったようだ。
だが、それにより、ガドニエルの性感は逆に向上し、ステータスだって、彼女が快感を拡大させたという数値が出た。
やはり、このエルフ族の女王は、かなりマゾっ気が強いみたいだ。
一郎はにんまりとしてしまった。
すでに、一郎はガドニエルの性を淫魔術で支配している。
だから、わかるのだ。
「あ、あのう……。これには、わけがですね……」
とにかく、一郎は言い訳をしようとした。
しかし、ガドニエルがそれを手で制した。
ガドニエルの息はまだ荒いし、身体もだるそうだ。
「わかっています……。なんとなく、ぼんやりとですが覚えてもいるんです……。あなたが……あなたたちが、わたしを助けようとしてくれたことも認識しています……。事情はあるのでしょう……。どうして、こんなことになったのか……教えても頂けるのでしょう……。それで、ブルイネン……」
ガドニエルが胸を両手で隠すようにしながら、周りの女たちの中にブルイネンを見つけて、声をかけた。
ブルイネンが慌てたように前に出て、ガドニエルの前に跪いた。
一方で一郎も服装を整える。
「ガ、ガドニエル様──。幾たびにも謝罪します。あのとき、ガドニエル様を見分けられなかったことも……。いま、イムドリス宮にいる偽者を見抜けず、ずっと従ってしまっていたことを……」
ブルイネンが喋りだす。
しかし、ガドニエルは、それも制する。
「……偽者……? イムドリス宮でなにかが起きているようですね……。でも、それは後で聞きましょう。それよりも、わたしの魔力はまだ荒れていて、魔道を遣える状態にありません……。半月……いえ、十日もすれば完全回復するでしょう……。でも、いまは……。だから、ここから出しなさい」
ガドニエルは、スクルドの魔道で腿から下を土に埋もれさせたままだ。
「わたしが……」
スクルドが土魔道でガドニエルの周りの土を除去する。
次いで、ブルイネンがガドニエルを抱えて穴から助け出した。
「あ、あのう……」
ミウが前に出てきて、ガドニエルに洗浄魔道をかけた。
ガドニエルの身体にあった汚れや汗が完全に消滅する。
「ありがとう、人間族の少女……。よい魔道ですね。その年齢で、エルフ族に匹敵する……いえ、それに勝る魔道力を感じます。しかも、
ガドニエルが悲しそうに溜息をついた。
「い、いえ……。あ、あのう……。こ、光栄です……。でも、あたしは、そこにいるスクルド様にお世話になっていて……。それにロウ様も……」
ミウが困ったように、スクルドと一郎に視線を向けた。
よくはわからないが、エルフ族の女王のガドニエルが、人間族の少女の修行をしようというのは名誉なことなのだろう。
だが、ミウはここで修行するつもりはなさそうだ。
そんな表情をしている。
ガドニエルがスクルドを見た。
「スクルド殿……? ああ、あなたですか……。強い魔道を感じました。名のある魔道遣い殿なのでしょうね。このような格好で失礼します。エルフ族女王のガドニエル=ナタルです……。ところで、どこに所属されている高位魔道師殿でしょうか? 申し訳ありませんが、俗世には不心得でして……」
「お目にかかれて光栄です、女王殿。でも、わたしはどこの者でもありません。ただのスクルドです。そこにおられるロウ様にかしずく女のひとりです。強いて申せば、ロウ様の雌犬……性奴隷でしょうか。ふふふ……」
スクルドがいつもの微笑みを浮かべて笑った。
一郎は呆れた。
よりにもよって、エルフ族の女王に、自分は一郎の性奴隷だと自己紹介するとは……。
だが、まあいいか……。
なんか、否定するのも面倒だし……、
「い、犬? 性奴隷――?」
すると、なぜか、急にガドニエルが真剣な表情なって、びくりと身体を大きく反応させた。
なんだ?
「ガドニエル様、こちらがロウ=ボルグ卿……。ハロンドール王国からやって来た子爵にして、冒険者です……。と、とにかく、今回のことはすべて、ロウ殿のおかげです。彼がいなければ、ガドニエル様を見つけることもできなかったのは間違いありません。最高級の功労です。さ、さっきのもガドニエル様をお救いするために……」
ブルイネンが会話に割り込んできて、早口に言い立てた。
もっとも、ブルイネン自身も、状況を理解していないようであり、説明がややたどたどしい。
一郎は苦笑した。
まずは、ガドニエルの真正面に移動する。
そして、亜空間から大きな布を取り出して、ガドニエルの裸体を包んだ。
ガドニエルがそれを身にまとう。
一郎は儀礼に沿った礼をする。
このくらいの礼式は、アネルザから教えてもらっている。
すると、ガドニエルがくすりと笑った。
「このような状況で礼節など不要でしょう。どうぞ、楽な態度でお願いいたします」
「ならば、お言葉に甘えて……。ロウ=ボルグです。俺は一介の冒険者であり、成りあがり者です。礼儀知らずにつき、無礼もお許し願いたい。その代わり、ガドニエル様の力となることを約束します」
一郎はにっこりと微笑みかけた。
気のせいか、ガドニエルの頬が赤くなった気がした。
「ボルグ卿、感謝します。感謝という言葉では言い表せませんが、助けてくれてありがとうございます」
ガドニエルがさっと腰を折って、一郎の前に跪いた。
一郎はびっくりした。
「俺のことはロウと……。それと、さっきの話ですが、ミウは俺の大切な仲間……いえ、彼女もまた、私の女のひとりです。奪わないでいただけますか、女王陛下」
ミウのことを一郎の女と呼んだとき、ミウがぱっと破顔して満面の笑みを浮かべた。そして、拳を握りしめて、自分の胸を抱くような仕草をする。
可愛いものだ。
一方で、ガドニエルが驚いたような表情を一郎に向けた。
「女……ですか?」
ガドニエルは目を丸くしている。
「ええ。ここにいる全員が俺の女です。紹介します。ミウとスクルドはよろしいですね。その横のエルフ族はエリカ、次が人間族のコゼ。獣人族の娘はイット……。全員、俺の女です。あっ、ブルイネンも俺の女ですね……。また、ほかにも数名の女がいます」
「そ、そうなのですか……。随分と……」
なぜか、ガドニエルがちょっとたじろぐような態度を示した。
一郎は訝しんだが、とりあえず、気にしないことにした。
「先程も申しましたが、俺たちは女王様の役に立てると思います。その代わりに、俺としても、あなたの魔道が回復すれば、どうあってもお願いしたいこともあります……。いずれにしても、俺たちが確かな者であることは、ブルイネンが保障してくれるはずです。どうか、手助けをさせてください」
「信用できます。そして、信頼すべきです」
すぐさま、ブルイネンが横から言った。
ガドニエルが大きく頷いた。
「よろしくお願いします、ロウ様。いまは、まだ魔道さえも回復しておりませんが、必ず、あなたの力添えに報いると約束します。エルフ族女王であるガドニエルの名に懸けて、そして、エルフ族の守護女神であるアルティスに誓いましょう」
「わかりました。とにかく、オーク族に変えられたあなたの侍女たちを元に戻します。話はそれからにしましょう……。それと、俺の実施する解呪については、ちょっと特別な方法を遣います。魔物化の呪術は非常に強力なもので、ほかの方法では無理なのですよ」
一郎は、茶目っ気を込めて言った。
最初に粘性体で地面に拘束した五匹の雌オークたちはいまだに、洞窟の前の地面に貼りついてもがいている。ここから、ほんの少しの場所だ。
「すべてをロウ様に頼るしかありません。よろしくお願いします」
ガドニエルが跪いたまま頭をさげた。
一郎は、ブルイネンを残して、自分の女たちに、雌オークを一匹ずつ離して連れてくるように指示した。
そして、ガドニエルにもう一度頭をさげてから、この場を離れた。
*
ロウたちが、侍女たちの呪術の解放に取り組むあいだ、ブルイネンはガドニエルとともに、洞窟の中で待つことになった。
ふたりきりだ。
中は薄暗かったのだが、すでにブルイネンの魔道により、光源が天井側に浮かべられて、十分に明るくなっている。
異臭もあったが、それも瞬時に処置した。
落ち着いたところで、ガドニエルの前に進み出た。
「ガ、ガドニエル様……」
ブルイネンは、ガドニエルの前に、咎を受ける囚人のような気持ちで跪いた。
どうしてロウが、この狭間の森にいた醜悪なオーク族が、ガドニエルやその侍女たちの成れの果てだとわかったのか見当もつかない。
いまだに信じられない気持ちだ。
しかし、確かなのは、そうであるならば、いまイムドリス宮にいるガドニエルは、間違いなく偽者であり、ブルイネンはおそらく、ガドニエルが最初の魔物に呪術で変えられたとき、そうとは知らずに、剣を向けて追い回そうとしたということだ。
あのときの魔物がガドニエルだったのは間違いないと思う。
また、イムドリス宮にいるガドニエルと、目の前のガドニエルのどちらが本物かというのは、いまとなっては明白だ。
このガドニエルこそ本物の女王であり、イムドリス宮の方は、姿が一緒なだけの完全な偽者だ。
どうして、まったく疑わなかったのか……?
どうして、違和感を覚えなかったのか……?
どうして、こういう謀略のようなことに、自分は疎いのか……。
自分で自分が嫌になる。
ブルイネンは跪いて頭をさげたまま思った。
「ブルイネン、立ちなさい。話もできません……。いえ、座りましょう。まだ、身体がだるいのです。お前も横に座りなさい……」
ガドニエルがそばの小さな岩を椅子代わりにして、ちょこんと座った。ブルイネンも、促されてその横に腰掛ける。
ブルイネンが座ると、すぐにガドニエルが口を開いた。
「色々と質問したいことはありますが、まずは、ひとつ──」
すると、突然にガドニエルが険しい表情でブルイネンを睨んだ。
明らかに不機嫌な表情であり、ブルイネンはも思わず、口の中に溜まった唾を飲みこんだ。
「お前が、さっきのロウ様というお方の女だというのはどういうことなんです──?」
「えっ?」
予想外の質問にブルイネンは戸惑った。
だが、ロウがブルイネンを自分の女と呼んだ理由はわからない。
嬉しくはあるし、……いや、ものすごく嬉しかったが、ロウの愛人にしてもらったという気持ちはない。
まあ、さっき、一度犯してもらったか……。
それにしても、さっきの戦いのときのロウはかっこよかった。
粘性物の術も凄かったが、次々に出される的確な命令……。
不思議な術は持っているが、腕っぷしがあるわけでもなく、強力な魔道を遣えるわけでもない。
だけど、ブルイネンが知っているどの男よりも、逞しさと頼もしさを感じた。
女の扱いは、性行為だけでなく、戦いにも発揮されるのだなと思ってしまった。
とりあえず、正直なところを説明した。
詳しい経緯を口にしようとしたが、それは後でいいと、ガドニエルに制された。
そして、ガドニエルは複雑な表情になり、なんとなく、考えるような顔になった。
「クロノスということでしょうか……? だったら、女がさらに増えても、問題はないですね……」
ガドニエルが呟いた。
小さな声だったので問い返したが、ガドニエルは、なんでもないという感じで、首を小さく横に振る。
そして、ガドニエルは、ロウがいる洞窟の外に視線を向けた。
ロウの女たちが、洞窟の外で、雌オークを一匹だけ抽出して、鎖で拘束をして連行しているのが見える。
すると、ガドニエルがぱっとブルイネンに顔を向け直す。
「だったら、ロウ様は何者なのです──? あんなに女がいるというのは、彼がクロノスで間違いないことでしょうか? 結婚は? 特定の伴侶はいるのでしょうか? あの人間族の魔道遣いは性奴隷と言っていましたよね。どういうことなのでしょう? 性奴隷? 雌犬? しかも、ロウ様は否定もしませんでしたよ。それと、あの感じだと女の好みは広いようですけど、どのような女が一番の好みなんです? ロウ様の歳は? 冒険者とおっしゃいましたが、普段はどんなことをしている人なんですか? 家族は? 趣味は? 好きな食べ物とかは? 女の身分とかは、気にする方ですか? それと、女の年齢が高いと、嫌だと思うのでしょうか? わたしは見た目はいくらでも変えられるし、子供にだって、少女にだってなれるんですけど、それをやったらどうでしょうか。ロウ様が一番好きな外見に変えるのです……。ああ、だったら、まずは、どんな感じがいいのか、知らないとできないし……。やっぱり、ブルイネン、教えなさい。ロウ様はどんな女がお好みなんです? どんな話を喜び、どんな女が嫌いなんです? とにかく、ロウ様について、知っていることを洗いざらい喋りなさい──。いえ、そうね。まずは、嫌われないようにはしないと……。あんな醜い……しかも、ロウ様を相手に暴力を振るったところから始まったから、とにかく、気に入られる努力をしないとならないわ。ああ、どうして……。まあ、でもいまからでも挽回できる……。きっと、そうね……。信じよう。あら、ブルイネン、言ったことが聞こえなかったの──? どうやったら、ロウ様の妻、いえ、恋人でもいいわ。あっ、性奴隷とやらでも……。とにかく、ロウ様の女にしてもらいたいのです。お前はどうやって、ロウ様の女になったのです? いいから、お前がロウ様について知っていることを言うのです──。聞いているのですか――」
口を挟むこともできないほどの、詰問とも、ひとり言ともわからないようなガドニエルの言葉だった。
ただ、ひとつ言えることは、目の前のエルフ族の最高の地位にある女王は、間違いなく、いま恋に落ちてしまったということだろう。
途中から、ガドニエルは、ブルイネンの方を見ていなかった。
しばらくすると、すぐに視線をロウがいる方向に戻したのだ。
ロウがいる洞窟の外をじっと見つめながら、ロウについてまくしたてるガドニエルは、その瞬間は、エルフ族の女王ではなく、間違いなくひとりの女の顔になっていた。
でも、ガドニエルは本気か?
まさか、人間族の男をエルフ族の女王の伴侶として考えている?
ブルイネンは、唖然としてしまった。
(第34話『