【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
ガドニエルが一心不乱という表情で、じっと一郎を見つめてくる。
ナタル森林に拡がる全エルフ族の里をまとめる女王にして、エルフ族の女王とも称される貴人が、一郎に向かって全裸土下座をし、顔だけをあげて、哀願の目を必死に向けてくるのだ。
しかも、一郎のようなセックス以外に取り柄のないような男に結婚をしてくれと……。
まるで、本当の雌犬だな。
一郎は思わず口元が綻ぶのを感じた。
いずれにしても、彼女が本気だというのはわかった。
それは、一郎にだけではなく、一郎の女たちにまで頭をさげて懇願した態度でもわかる。
ガドニエルには、背負っているものが多い。
全エルフ族の象徴しての存在……。
ナタルの森の統治者……。
この大陸に流通する「魔道石」の管理者……。
イムドリス宮の結界空間を含める水晶宮の最終施政者……。
「女王家」という最も権威のあるエルフ貴族の一族の家長……。
そんな彼女が、ただ一度身体を合わせただけの人間族の男に、すべてを委ねたいと口にしている。
魔物化され、人格さえ消え去ろうとしていたのを、一郎から救ってくれたという恩があるとしてもだ。
ガドニエルは一郎のことなど、なにも知らないはずだ。
一郎というのは、彼女にとって、ほんの少し前に出逢った通りすがりのただの男にすぎない。
それでもだ──。
それでも、ガドニエルは本気であり、求婚の訴えは、とても誠意のあるものに感じた。
一郎も、実際のところでは、ハロンドールで子爵の身分を持つ貴族のひとりではあるが、その程度の爵位など、ガドニエルからすれば、その辺の路傍の石にも等しいだろう。
それにもかかわらず、彼女は、まったく見知らぬ一郎に本気の求婚をしてきた。
彼女が驚くほどの情熱家であり、気配りの下手な女というのはあるかもしれない。
だから、これにより周囲がどう反応するかなど考えずに、本能のまま行動しているのだろう。
そもそも、彼女の立場で、一郎のような男と「
彼女の周囲を取り巻く者たちがそれを許すわけがない。
しかし、ガドニエルはそんなことは気にしていない。
だから、ガドニエルはマゾなのだ。
他人から与えられる被虐の快感に貪欲で、与えるのではなく、与えられたい女だ。
自分の欲望にどこまでも忠実……。
マゾの本質は
だから、ガドニエルは、心の底から欲するものをなに振り構わずに求め訴える……。
それがガドニエルなのだろう。
だが、その後始末のことも、沸き起こす騒乱のことも、ガドニエルはなにも考えてないに違いない。
それは、主人に選んだ一郎の役目になるのだろうな……。
なにしろ、ガドニエルは真性のマゾなのだから……。
一郎は苦笑した。
また、彼女の極端なマゾ性は、彼女が意識していたか、していなかったかはともかく、一郎にガドニエルが絶対に必要ななにかを見つけてしまったようだ。
一郎は、そのことに気がついてしまった。
根拠のない勘なのだが、おそらく当たっている。
多分、それはガドニエルの本能のようなものだと思うが、一郎という男が、彼女の心が長年にわたって渇望をしていた相手そのもののだということを感じたのだろう。
彼女がずっと昔に、骨の髄まで叩き込まれるような徹底した「調教」を誰かから受けたというのは、ほぼ間違いないと思う。
淫魔師としての最高の能力を手に入れている一郎には、一度身体を接すれば、その相手の性癖や性遍歴について、ほぼ完全に見抜くことができてしまうのだ
徹底したマゾ調教……。
それを誰かに施された……。
しかし、その誰かはずっと昔にいなくなったのだ。
多分、間違いない。
彼女が自分を調教してくれる「ご主人様」に無条件に屈してしまうマゾの一方で、ガドニエルには、エルフ族の女王として、欲しいものを手に入れる権力と影響力はある。
それに、彼女はこうやって、何者かもわからぬ相手に、なりふり構わず求婚するくらいの行動力と強引さを持っている。ガドニエルなら、自分の「ご主人様」を手放さないために、どんなことでもやっただろうし、実際のその力も持っていると思う。
だが、その相手はいまはいないようだ。
すなわち、それは、彼女の意に反して、失ってしまったものなのだ。
だが、彼女はエルフ族の最高女王だ。
彼女ほどの貴人をおいそれと嗜虐してしまう人物など、そうそう現われるものじゃない……。
その結果、ガドニエルには、充たされることがなくなった「マゾ」の飢えが残ってしまった。
長く長く、ずっとずっと、満足されることのない被虐の性欲が……。
そこに現れてしまったのだ。
一郎が……。
自惚れるわけではないが、彼女はおそらく、自分でも無意識のうちに、一郎という男が自分の欲望を満足させてくれ、心の飢えを満足させてくれる男だということを、文字通り肌で感じてしまったのだと思う。
マゾ女の本能で……。
一郎を欲しているのは、単に命を助けられたからというような単純なことではない。
心の飢えだ。
ぶすぶすとくすぶり続け、充たされない苦悶でありながら、決してそれを消したいと思わないマゾ女の肉欲の渇望……。
ずっと、それを抱いていたガドニエルの前に、突如として現われたのが一郎なのだ。
もちろん、一郎はガドニエルのことをなにも知らない。
彼女の隠されている欲望のことなど、本来であれば、ただの一度の逢瀬でわかるわけがない。
相手のすべてをわかるなどという男が一郎の前に現れれば、なんという誇大妄想であり、自信過剰な男なのだろうと呆れてしまうだろう。
しかし、一郎は、なぜか、まるで目の前に現れた紙でも読むように、頭の中に彼女のことがどんどんとわかってしまった。
これが淫魔師の力か……。
改めて、我ながら、これだけは凄いなあと思う。
まあ、性癖だけのことではあるが……。
いずれにしても、彼女は、強い依存性と被虐癖を植えつけられながら、それをおそらく長く失っていた。
そんなガドニエルにとって、一郎は、まさに欲しかった自分の「ご主人様」にぴったりだったのだと思う。
自分自身がガドニエルが一度で虜になってしまうほどの魅力的な存在かと真剣に訊ねられれば、疑問しか思い浮かばないが、少なくとも、ガドニエルがそう感じてしまったのは間違いない。
とにかく、彼女は本気だ。
そして、気まぐれのようではあるが、おそらく、まったく気まぐれではない。
全裸で土下座し、うるうると媚びるような視線を一郎に向けてくるガドニエルからは、彼女の真剣さがひしひしと伝わってくる。
本気の訴えには、本気を返さないとな……。
それに、バロンドール王国にいる女たちのこともある。なによりも、イザベラとアンは一郎の子種を宿している。まあ、アンの場合はちょっと特別だが……。
だけど、他から見れば、立派な一郎の子だ。
まあ、これもまた、いいきっかけか。
もしかしたら、ガドニエルを受け入れることで、都合よく回ることもあるか?
なにしろ、いまのままでは、単なる成功した
おそらく、権威だけなら、それはハロンドール王国の女王の王配よりも上のはずだ。
そのガドニエルが認めるなら、悪いようにはできない。
妊娠したイザベラよりも先に、こっちを決めたら文句も言われるか?
まあいいか。
なんとかなるだろう。
一郎は決断した。
「イット、来い──。舐めろ。俺の前に来て、これを掃除しろ」
一郎は四人の女の中でひとりだけ、ちょっと離れていた獣人族の娘を呼んだ。
「あっ、はい」
一瞬、名指しされたのが意外だったように、イットはびくりと身体を動かしたが、すぐに素早く寄って来て、胡坐をかいている一郎の前に正座をして、一郎の股間に顔を埋める。
「ロ、ロウ様?」
必死の告白を無視されたと思ったのか、ガドニエルががばりと身体をあげて、悲壮な表情を一郎に向ける。
一郎は、ガドニエルをきっと睨んだ。
「ガド、まだ伏せだ──。まだ、呼んでないぞ──。分をわきまえろ──。お前は俺の雌犬だと自分で口にしながら、俺のやることに指図するつもりか──。さっきの言葉には返事はする。だが、いつしようが俺の勝手だ。俺はイットに性器を舐めてもらいたくなった──。お前にいつ返事をするかなど、俺の気まぐれだ──。文句があるのか──」
「も、申し訳ありません──」
一郎はわざと強い口調で怒鳴りあげたが、それに対して、ガドニエルは顔を真っ蒼にし、再び顔を床にひれ伏させて、土下座の姿勢に戻った。
だが、面白いのは、一郎に叱られることで、彼女の局部、乳房……いや、全身に性感帯のもやがぱっと次々に浮かびあがって、どんどんと色が濃くなったことだ。
ステータスにある『快感値』だって、絶頂の余韻から少し回復して数値があがっていたのだが、それが一郎の一喝で数値が一気にさがったのだ。
つまり、怒られて欲情しているということだ。
大したマゾだねえ……。
一郎は頬を綻ばせてしまった。
一方で一郎の股間では、獣人族のイットの頭が小刻みに動き続ける。
大きくはない口いっぱいに一郎の怒張をほおばり、上下の唇で吸いあげるようにしながら、舌で先端から幹にかけての部分をまとわりつかせる。
「上手だね、イット。気持ちいいよ」
本来は戦闘奴隷として、たぐいまれな攻撃力を持つイットだが、性奴隷として飼われていた年数が長いので性技はそれなりに持っている。
掃除とは言ったが、一郎の反応で、本気のフェラを要求していることはわかったのだろう。
すぐに、口の動きが一郎を悦ばせるものに変化した。
舌を突き出すようにしたり、怒張の先端の窪みの部分を丹念につっついたり、あるいは唇に挟んで全体を嬲り回したりと、フェラが技巧的なものになる。
「いいと言うまで続けてくれ」
一郎はイットの胸の下に手を移動させて、彼女のそれほど大きくないふたつの膨らみを揉んだ。
「んふっ」
びくりと反応して一瞬舌が止まったが、すぐに動き出す。
一郎は、イットの集中を邪魔するように、イットの胸に浮かぶ性感帯のもやを追いかけ、乳首を転がし、あるいは擦るように動かし、そして、揉み砕いた。
一郎の手に掛かれば、無垢な童女だって、「胸イキ」させることができる。ましてや、イットはずっと性奴隷として、性の経験を重ねてきた娘だ。
あっという間に、彼女から激しく燃えさかる欲情を引き出すことに成功した。
彼女が感じまくっていることを示すように、イットの腰が小さく震えだし、そして、長細い尾がゆらゆらと揺れ出す。
激しい快感を覚えたときには、獣人族の彼女はどうしても、その尾をぱたぱたと左右に振ってしまうらしいのだ。
愛くるしい顔をしながら、戦闘状態で飛び出させる長い爪を武器に縦横無尽に敵を殺しまくるイットが、こういう性交のときには、快感で尻尾を振ってしまうというのは、とても滑稽な姿だ。
そして、とても可愛らしいと思う。
「ガド、来い。このイットはお前の前に俺の女になった先輩だ。俺の女になるというなら、挨拶代わりに、イットの尻を舐めろ。俺の妻になるなら、お前はこの中で一番下の立場だ。それなりの態度をしろ」
一郎の言葉に、ガドニエルよりもイットが反応し、びっくりして一郎から口を離して逃げようとする仕草を示す。それを一郎は頭を押さえつけることで阻止した。
すぐにイットは我に返ったようになり、奉仕の状態に戻る。
これは、ガドニエルに対する試しだ。
ガドニエルは、一郎の身分や肩書、素性、立場、そういう外観のものを全部すっ飛ばして、心のままに一郎に本気の愛を告白してくれた。
だから、一郎も、決断に際して、ガドニエルの身分や肩書や彼女が背負っている立場という一切のものを思考から排除することに決めた。
ガドニエルを手に入れるとなれば、当然に、それはついてくるものだろうが、それは、彼女を受け入れるかどうかを決めてから、後で考える。
それが本気の彼女に対する一郎の誠意だ。
そして、これはそのための試しである。
この世界において、実のところ獣人族の立場は一段低い。
それはこの世界で拡がっているされている一般的な宗教である「ティタン信仰」というものにも表れている。
すなわち、クロノス思想だ。
ティタン信仰の中心となるのは、クロノスという男神であり、天空神とも称されている。
クロノスには、五人の女神の正妻がいて、ひとり目が「メティス」であり人族共通の知恵の女神である。
ふたり目が「へラティス」──。農耕の民であり、人間族の守り神だ。
三人目は「アルティス」。エルフ族の象徴的女神であり、狩猟と戦いの神──。
四人目は「ミネルバ」。ドワフ族の女神で、鉱山と工芸の神──。
五人目は「テルネス」。北の遊牧民の神だ。また、テルメスは淫乱の代名詞でもあり、テルメスはクロノス以外の男を多数愛人として、多くの神を生んでいる。その子神は、そのほかの亜人種の主神にあてがわれもいる。
この五人の妻がクロノスの妻たちであり、この世界にある五個の月のそれぞれになぞらえ、この世界の夜には、一個の月もない闇夜が滅多にないことから、クロノスはひとり寝をしないという伝承がある。
クロノスは多数の妻を持つ英雄であり、同時に絶倫の代名詞なのである。
だが、この五人の妻の中には、獣人族の主神である「モズ」は入らない。クロノスはもちろん、五人の正妻とも血は繋がっていない孤高神である。
つまりは、獣人族の地位が低いのだ。
それが、この神々の位置づけにも表れている。
冥界の王の妻の「インドラ」さえも、クロノスが闇夜のときに、正妻たちに隠れて夜這いする愛人だというのに、獣人の女神の「モズ」はクロノスや五人妻との繋がりがない。
それが獣人の地位だ。
一郎がガドニエルに命じたのは、その獣人族の尻を、エルフ族の女王のガドニエルが舐めることだ。
もしも、彼女が一片でも躊躇したら、一郎はガドニエルを受け入れないと決めた。
彼女を得るということは、これまでの一郎の立場が劇的なまでに変化するということであり、当然に一郎に集まっている女たちの運命までも変えることになるだろう。
だから覚悟がいる。
だが、もしも、ガドニエルが一郎の試しに満足する答えを返してくれたなら、一郎はガドニエルの持っているしがらみを無視して、素のままのガドニエルを受け入れることにしようと思った。
彼女の周りのことを考えるのは、それからのことだ。
なにしろ、もしも、ガドニエルが、エルフ女王でもなんでもない、ただのエルフ女性であれば、一郎は、一も二もなく、ガドニエルを受け入れて、自分の女のひとりにしただろう。
それだけ彼女は美人だし、極端なマゾの性癖も一郎好みだ。
いま、一郎が躊躇しているのは、彼女の持つ身分や立場に対してだ。
しかし、一郎の身分や素性をまるっきり無視して、ガドニエルほどの者が一介の一郎に求婚をした。
それに応じるには、一郎もまた、まずは彼女が身にまとっているすべてを無視して、ただのガドニエルとして見るべきだと思う。
だから、試した。
告白してくれた相手を試すなどおこがましいとは思うが、それだけのリスクのある相手だ。
しかし、もしも、この一郎の試しにガドニエルが応じるなら……。
「イット様、失礼します」
ガドニエルがにこにこしながらこっちに来た。
彼女は、獣人族の娘の尻を舐めるという恥辱をほんの少しも躊躇した様子を示さなかった。
むしろ、一郎になにかを命じられたことが心の底から嬉しそうだ。
「んん? んひんっ、んんんっ」
ガドニエルから“様”をつけられて呼ばれたことで面食らったみたいだが、ガドニエルがイットのお尻に舌を動かしだしたことで、全身で反応した。
さすがに、イットがびくびくと身体を振るわせだす。
一方で、ガドニエルもまた、すぐに淫情に染まってしまった仕草を始める。
やはり、ガドニエルはマゾだ。
ほかの女の尻を舐めるという屈辱さえ、ガドニエルにとっては快感を呼び起こす材料になるようだ。
それとも、イットが一郎の女であるからか?
一郎の女であれば、それも一郎の一部──。
そんな気持ちになっているのだろうか……。
一郎は淫魔術の縛りをガドニエルから、一時的に解除することにした。
実のところ、一郎は一度刻んだ性奴隷の縛りというものを完全に解除する方法は知らない。
だが、限りなく影響を消滅させて、性奴隷の一切の縛りを除去することはできる。
その場合は、一郎の性奴隷になることによって与えられる女たちへの「淫魔師の恩恵」という能力向上の効果も消えてしまう。
以前、ほんの少しの時間だけ、エリカたちを使って確かめたことぎあるのだ。短いあいだだったので、本人たちも一時的な能力低下には気がつかなかったとは思うが……。
だから、通常はそこまで支配を無くさないが、やろうと思えば、できないこともない。
ロウ=ボルグ(田中一郎)
人間族(外来人)、男
冒険者
ハロンドール王国子爵
年齢36歳
ジョブ
クロノス
淫魔師(レベル120)[限界突破]
戦士(レベル5)
生命力:50
攻撃力
30(素手)
使徒(1)
イット(勇者)
支配女(33)
エリカ
コゼ
シャングリア=モーリア
ミランダ
スクルド(スクルズ)
ベルズ=ブロア
ウルズ
ノルズ
シャーラ=ポルト
イザベラ=ハロンドール
アネルザ=マルエダ・ハロンドール
マア
ラン
トリア=アンジュー
ノルエル
オタビア=カロー
ダリア
ヴァージニア
クアッタ=ゼノン
ユニク=ユルエル
セクト=セレブ
デセル
アン=ハロンドール
ノヴァ
ビビアン
シズ
ゼノビア
イライジャ
マーズ
ミウ
ブルイネン=ブリュー
ユイナ
ガドニエル=ナタル
支配眷属(5)
クグルス(魔妖精)
シルキー(屋敷妖精)
サキ(妖魔将軍)
ピカロ(サキュバス)
チャルタ(サキュバス)
特殊能力
淫魔力
魔眼
ユグドラの癒し
亜空間収納
粘性体術”
久しぶりに自分自身のステータスを覗くと、突っ込みどころのある項目があった。
淫魔師レベルが、またあがっている。
限界突破? レベル120?
まあいい。
とりあえず忘れる。
また、ガドニエルの五人侍女は、リストにはない。一郎自身に性奴隷に数える意思がないからだ……。
つまり、このステータスのリストに加わるかどうかは、一郎の意思に寄るのだ。
ガドニエルの支配を弱めていく。
性奴の列挙から、ガドニエルの名が消滅した。
これで、ガドニエルはほぼ完全に支配に陥っていない状態だ。
あらゆる意味で、いまのガドニエルは、一郎の淫魔術の影響から離れた。
今度は……?
「イット、来い」
一郎はイットの口から怒張を抜き、抱え直すと一郎の腰を跨がせて、対面座位で怒張を埋めていった。
「んあああっ」
イットが快感にのけ反る。
すでにたっぷりと濡れている。
イットの股間はなんの抵抗もなく、一郎を受け入れた。
愉快なのはガドニエルだ。
イットのお尻を舐めろと命令をされていることに対し、一郎が抱え直しているあいだも、イットのお尻を追うように顔を動かし、ずっと舐め続けたのだ。
いまでも結合により舐めにくくなったイットのお尻に、顔をマットに擦りつけるようにして、懸命に舌を伸ばしている。
「イットは尻尾の付け根が性感帯だ。そこを奉仕してやれ、ガド」
一郎は律動を開始するとともに言った。
ガドニエルの舌がイットの尻尾側に移動する。
まさに、一心不乱という姿の一生懸命さだ。
その姿には、まったくの迷いのようなものはない。
むしろ、嬉しそうである。
まさに、「雌犬」だ。
この瞬間に、一郎の腹は決まった。
「んんんっ、だ、だめえっ、か、感じる。感じすぎます、ご主人様、ガ、ガドニエルさまあ──。ああああっ」
一郎に犯され、性感帯でもある尻尾の付け根をガドニエルに舐められ、イットが絶頂したのはあっという間だった。
「んああああっ」
イットががくがくと震えて、一郎にしがみついてくる。
そのイットに、一郎は精を放った。
歓喜に打ち抜かれたイットが、さらにぶるぶると身体を痙攣させる。
そのあいだも、ずっとガドニエルはイットの尻尾に舌を這わせ続けている。
これは、一郎がやめろというまで、ずっと続けるつもりだろう。
一郎は苦笑した。
「もういい、ガド……。あなたの気持ちは伝わりました」
その言葉に、ガドニエルがはっとしたように顔をあげた。
まずは、イットを解放する。
「ふわあ……。あ、ありがとうござ……」
イットが倒れそうになるのをとりあえず、横に寝かせる。
「ねえ、ご主人様、次は……」
「いえ、あたしを……」
すかさず、コゼとミウが寄ってきた。
「お待ちなさい、ミウ――。まずはわたしが……。ロウ様、さっきは不甲斐なくて申し訳ありません。次こそ、頑張りますわ。わたしにも雌犬調教を……」
スクルドまで寄ってきた。
「ま、待ちなさい──。ロウ様はガドニエル様とお話があるでしょう──。スクルドまで――」
それを後ろからエリカが声をあげてたしなめている。
一郎も笑って、裸で迫ってくる三人を苦笑とともに、手で制した。
そして、ガドニエルに向き直る。
「お前をを受け入れる、ガド……。だけど、悪いけど、一度受け入れれば、今度は俺は二度と解放はしてやれない。これでも独占欲も執着心も強くってね。お前が女王だろうと、そうでなかろうと関係ない。ただのガドとして、お前を受け入れよう」
一郎は言った。
すると、ガドニエルが破顔した。
それとともに、ぼろぼろと涙がこぼれだした。
一郎はびっくりした。
「あ、ありがとうございます──。尽します。あなたの
ガドニエルが歓喜の声をあげた。
そして、がばりとその場に再び平伏した。
そのとき、なにかの魔道的なものが一郎に入り込むような感覚が襲ったが、まあいいかと思った。
別に気にならないし、そもそも、その気になれば、一郎の淫魔術がそれに打ち勝つ。
どうでもいいのだ。
「へえ……」
「やっぱり?」
「あら、
「へえ……」
コゼ、エリカ、スクルド、ミウがそれぞれに声を出した。
イットについては、絶頂の余韻で、まだ横になって呆けている。
一郎は頭を掻いた。
「……もっとも、エルフ族の女王をどう遇していいかわからないけどね……。まあ、これから考えるさ。あなたが……、いや、ガドがそんな面倒な立場でないなら、もっとすぐに決心できたんだけどねえ……。いずれにしても、俺はハロンドールに戻ることになるぞ。ここで暮らすわけにはいかない」
一郎はそれだけははっきりと言った。
ガドニエルを受け入れることを決めたとしても、エルフ女王家と関わるつもりもないし、エルフ族の女王の権力も権威も不要だ。
結果的に付随してくるとしてもだ。
まあ、受け入れると決めた限りにおいては、なんとしてもガドニエルを受け入れるつもりだが、実際のところ、かなりの反撥もあるだろう。
そもそも、人間族の一郎をガドニエルの夫にするなど、ナタル森林の各里のエルフ族長たちが認めるとも思えない。
まずは、さっきの五人侍女も反発しそうだ。
人間族を侮蔑する傾向のあるエルフ族社会。
エルフ族の最高貴族の女王の夫の地位に一郎がつくなど、本人のガドニエルが求めても、絶対に拒絶するに決まっている。
それこそ、一郎を暗殺してでも、受け入れないと思う。
それなりに対応はするし、できるとも思うが……。
まあ、なんとかするか……。とはいっても、苦労するのは、エリカたち、一郎の女になるのか?
とにかく、ガドニエルの心はもらうが、エルフ族の女王としての権力や影響力は受け取らないし、利用もしない。
そういうつもりだ。
まあ、とりあえず、それを基本方針として、ガドニエルの周囲とは折り合いを探すしかないだろう。
イザベラとアンも、こうなったら向こうが都合悪くても、奪ってでももらうが、一郎がどういう立場になるのかは戻ってから決めるか。
さて、どうなることやら……。
一郎は苦笑しつつも嘆息した。
とにかく、そのためにも、パリスとの対決はきっちりとつけないとな。
まずは、ガドニエルの居城を取り戻すことだ――。
いま、この瞬間に、イムドリス宮のことは、他人事から一郎自身の問題に変わった。
「わ、わたしには姉がいます。長く行方もわからなかった姉ですが、最近になって居場所もわかったんです。そもそも、女王なんてわたしの柄でもないですし、魔道力だって姉の方が上で、姉こそ女王を継ぐべきだったんです……」
「えっ、女王様に姉君が?」
エリカがとても驚いている。
もしかしたら、それは知られていないことなのだろうか……?
それにしても、仮にも施政者のくせに、そんなもの捨ててもいいというのにはびっくりした。
まあ、それが彼女の選択なら受け入れるが……。
ブルイネンあたりは、どういう反応するだろう……?
「ロウ様が問題があるとおっしゃるなら、手を回して姉を連れ戻し、女王の地位など姉に押しつけて、わたしはロウ様と一緒にどこにでも……」
「本当に? でも大丈夫なのですか?」
スクルドが驚いた声をあげたが、一郎についてくるために、神殿長の地位を投げ出した女が、なにをいうかと思った。
一郎は笑ってしまった。
「わかった、ガド。それは後で詳しく聞こう。だけど、その前に俺からひとつある。お前を受け入れる条件だ。これを認めないと、話はなしだ」
「わかりました。認めます」
ガドニエルがすぐさま返事をした。
「せめて、返事は内容を聞いてからにしろよ」
一郎は噴き出してしまった。
しかし、この感じなら、拒否はないな。
一郎は、ガドニエルの支配を元に戻した。
これで、ガドニエルは一郎のものだ。
そのときだった。
突然に洞窟の出口に近いカーテンの外が騒がしくなった。
ステータスを確かめようと思う前に、そのカーテンが横に開いた。
「そこまでよ、あんた──。女王陛下やわたしに刻んでいる隷属を解くのよ──。さもないと、大変なことになるわよ。それから、すぐにこの首輪を外して──。もう、おかしくなりそう」
突然に怒鳴ってきのは、ユイナだ。
クグルスに託してきたときと同じ、裸体を黒マントで覆っただけの格好であり、首には一郎が装着させた『絶頂封じの首輪』がある。
ただ、ユイナは五人並んだガドニエルの侍女たちの後ろに隠れるようにしている。
マントの下の手に、なにかを隠し持っているようだ。
それにしても、クグルスと一緒だったはずだが、特段の影響もないようだ。
クグルスもいないな……。
だが、不敵な笑顔に勝ち誇ったような表情……。
なにかを企んでいる……?
そんな気がした。
だが、なにを……?
“不能毒”?
とっさに覗いたユイナのステータスには、ユイナが持っているものが、そんな名であることが示されている。
「な、なんですか、お前たち──。外に出ていよと申したはずです──」
たったいままでのマゾっ気たっぷりの恥態が嘘のように、ガドニエルの口から毅然とした強い叱咤の声が響く。
「ガドニエル様、申し訳ありません。お叱りは後でいくらでも受けます。しかし、こいつは淫魔師の能力でガドニエル様を操って支配しようとしていることがわかったのです──」
前側にいる五人の侍女のうち、真ん中のひとりのエルフ侍女が叫んで、一郎を睨みつけた。
確か、ヒルエンとかいう侍女長的な女だったと思ったが……。
「これの解毒剤は、わたしにしか作れないわ。毒を抜いて欲しければ、わたしに土下座してお願いしなさい。くらえっ」
ユイナがマントから手を出し、なにかを投げる仕草をした。
卵……?
手のひらで包めるほどの球体のようだ。
ユイナが侍女たちの後ろから、その卵を一郎に向かって投げつけた。
それが一郎のたちのいるマットの手前の地面に当たって破裂し、薄っすらとした煙のようなものがぱっと広がる。
「なに、なにをしたのよ、ユイナ──?」
「ご主人様、離れて──」
「すぐに結界をかけます」
エリカとコゼが裸のまま、瞬時に立ちあがって一郎の前に出る。
スクルズも手を伸ばした。
「ロウ様――」
ミウが一郎にしがみついた。
目の前に透明の防護膜が出現する。
「ど、どうしたんですか──?」
横になっていたイットも、まだだるそうだが、慌てたように跳ね起きた。
「なにをした、お前──?」
ガドニエルも怒鳴る。
「ガドニエル様、落ち着いてください。すぐに、ガドニエル様が操られていたことがわかりますから──」
ヒルエンが叫んで、ユイナを守るようにエリカたちを阻む体勢になった。ほかの四人も同じようにする。
一方でユイナは、さっと後ろにさがって距離をとる。
んっ?
そのとき、一郎は強烈な違和感を覚えた。
身体が……。
すぐに自分のステータスを見る。
ロウ=ボルグ(田中一郎)
人間族(外来人)、男
冒険者
ハロンドール王国子爵
年齢36歳
ジョブ
クロノス
淫魔師(レベルなし)
戦士(レベル5)
…………
…………
使徒(1)
イット(勇者)
支配女(0)
エリカ[性奴解除]
コゼ[性奴解除]
シャングリア=モーリア[性奴解除]
ミランダ[性奴解除]
スクルド(スクルズ[性奴解除])
ベルズ=ブロア[性奴解除]
ウルズ[性奴解除]
シャーラ=ポルト[性奴解除]
イザベラ=ハロンドール[性奴解除]
アネルザ=マルエダ・ハロンドール[性奴解除]
マア[性奴解除]
ラン[性奴解除]
トリア=アンジュー[性奴解除]
ノルエル[性奴解除]
オタビア=カロー[性奴解除]
ダリア[性奴解除]
ヴァージニア[性奴解除]
クアッタ=ゼノン[性奴解除]
ユニク=ユルエル[性奴解除]
セクト=セレブ[性奴解除]
デセル[性奴解除]
アン=ハロンドール[性奴解除]
ノヴァ[性奴解除]
ビビアン[性奴解除]
シズ[性奴解除]
ゼノビア[性奴解除]
イライジャ[性奴解除]
マーズ[性奴解除]
ミウ[性奴解除]
ブルイネン=ブリュー[性奴解除]
ユイナ[性奴解除]
ガドニエル=ナタル[性奴解除]
支配眷属(0)
クグルス(魔妖精)[性奴解除]
シルキー(屋敷妖)[性奴解除]
サキ(妖魔将軍)[性奴解除]
ピカロ(サキュバス)[性奴解除]
チャルタ(サキュバス)[性奴解除]
特殊能力
…………
状態
不能”
ステータスから、一郎の淫魔術のレベルの数字が消滅するとともに、イットを除く女たちの名の横に、次々に「性奴解除」の文字が続く言葉が出現した。
しかも、不能?