※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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 ここに記した人物記は、ボルティモア著『万世大辞典』から一部を抜粋したものである。なお、再録した引用文については、すべてスクルズ記念国際図書館から許可を受けて、初版本から抜粋して採録している。


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472【人物紹介・その他】

〇ハロンドール王国関連

 

 

【ルードルフ=ハロンドール】

 

 第19代ハロンドール国王。生年は標準歴前**年。父親である第18代王ロタールが三十八歳で急死したことにより、十七歳で即位する。

 「兇暴王」こと第17代王エンゲルの孫にあたり、「小兇王ルードルフ」とも称される。

 だが、その評価は治政の最後の数箇月によるものであり、彼の治政の大半は治政には無関心な凡庸に染まっていた。争いを好まず、国王自身が権力闘争や政治に無関心であり、統治のほとんどを王妃や宰相に任せ、生活の大部分を後宮ですごした淫欲王であったと言われている。

 

 …………。

 …………。

 

 無気力の代名詞という評判を持っていたらしいルードルフが、なぜ「兇王の変」のような残忍なことを行ったのかは謎である。

 もっとも、ルードルフ王の治世最後の時期である「兇王の変」の記録は散逸しており、ロウ=サタルスが最終的に帝位につくにあたり、その正当性を増大させるために、ルードルフの最晩期の変心について脚色したという説もある。

 

 歴史学者ストイスクは、ルードルフ王の本質は、好色である凡人王にすぎないと唱えており、兇王の変で知られているような残虐さや、貴族たちの粛清や流通を混乱させた国王の直裁などにみられる「勤勉」さは、ルードルフ王の性格に合致しないと主張している。

 この時代の一級資料と知られている『コゼ日記』や、二代帝に仕えた女宰相ランの記した『ロウ=サタルス記』にも、この時期の記録については明らかに意図的な記述の省略があり、その真意については、さまざまな憶測が語られてもいる。

 

 いずれにしても、ルードルフ王が即位していた時期のハロンドール王国は、大国ではあるものの、前時代的な中世的諸制度による社会矛盾が噴出しようとしていた時期でもあり、経済不況が慢性化するとともに、国王のリーダーシップ不足によって天災や賊徒による農民の苦難は放置され続けていた。

 農民・市民の王国の治政に対する不満は、ルードルフの治政が長引くにつれて増大し、開発や改革を嫌う国王自身の気質も影響して社会変化が嫌悪されたことによって、王国の成長は停滞した。

 民衆は肌で感じる社会停滞に失望し、国王の治政への不満は年々拡大していた。

 だが、大国であるがゆえの富の豊かさにより、そういった社会不安は大きく表に出ることなく、一応は社会秩序は保たれてもいた。

 

 この時期の社会停滞が、十七代王エンゲル王の行った主要王族と大貴族の粛清の影響であるというのは、多くの歴史学者の通説である。

 兇暴王エンゲルは、自分自身が兄二人を殺して国王になった簒奪者であったが、それであるがゆえに、自らの地位が他者に奪われることを極度に恐れた。そのために、理由をつけて、多くの王族や大貴族が処断あるいは追放されていったが、これにより、本来は王政を支えるはずの人材が放逸することにもなった。

 治政を支える人材の不足については、エンゲル王の生存している間は現われることはなかったが、彼の崩御とともに問題は現われた。

 エンゲル王の生前のあいだに、王位を脅かす可能性のある人材、また、有能な人材を生む可能性のある制度はすべて撤廃されていたのである。

 

 エンゲル王のもたらした人材の欠陥は、急死したロタール王の次代であるルードルフに引き継がれ、キシダイン=ハロルド公、ロウ=サタルスなどの台頭を許すことになる。

 ルードルフは……。

 …………。

 

 実子は、アン、エルザ、イザベラの三女であるが、王妃アネルザとの子はアンのみであり、エルザ、イザベラの母親は異なる。ただし、アンを除いて、身分が低いということのみで、女の名は伝わってない。

 また、歴代の王がクロノスを僭称して、複数の妻を有していたことに対して、ルードルフについては、正王妃アネルザ以外に妻を持たなかった。

 これは、ルードルフの治政を後見するアネルザの父親のマルエダ辺境候クレオンをおもんばかったものであり、一部の説において推測されているような愛妻家の側面はないとされる。

 ……。

 

 

【キシダイン=ハロルド】

 

 諸王国時代のハロンドール王国の政治家。ルードルフ王の王政時期に台頭し、ルードルフ王の長女アンを娶ることで王都ハロルドの統治責任者を意味するハロルド公を得て、ルードルフ時代の最高権威者となったが、王妃、王女に接近して権勢を得ようとしていたロウ=サタルスと対立することにより失脚し、流刑地への護送の途中で雷に打たれて死去した。

 

 王族であることは伝わっているが、出自については明らかではない。兇暴王エンゲルによって、多くの王族系貴族が爵位を剥奪されたが、おそらく、その対象から外された傍系であると考えられている。

 すなわち、キシダインは、エンゲル王の行った粛清により、権勢を得ていた有力貴族の家系が一度に王宮から排され、その人材的な混乱の中で台頭した。

 政治的な駆け引きと商才による蓄財に長け、さらに王宮の中で手腕を発揮するようになると、政治に興味を抱かなかったルードルフ王に代わって事実上の王政の中心だった王妃アネルザの寵愛を受け、アネルザの実子アンを妻にし、貴族第一等を示すハロルド公の地位を得ることになる。

 

 しかしながら、極端な男尊女卑の傾向があり、妻になったアンを虐げたことで、王妃アネルザの怒りを買い、そのアネルザとルードルフ王の三女イザベラに取り入って権勢を得ようとしていたロウ=サタルスに糾弾されて、ルードルフ王に地位を剥奪され流刑となった。

 

 一説によれば、キシダイン失脚は、王位を得ようとしたキシダインが、三女イザベラを暗殺を企て、それに失敗したことが理由であるとされる。

 だが、その記録は、当時の記録には残っておらず、現存している王宮裁判資料には、王女アンへの凌辱に関する罪としか記されていない。

 また、その死因についても諸説あり、当時はまだ冒険者にすぎなかったロウ=サタルスが王家に頼まれて密かに暗殺したのであり、雷に打たれたというのはその偽装に過ぎないともいわれている……。

 

 

【クレオン=マルエダ】

 

 諸王国時代からサタルス朝を通じて辺境候を称していたハロンドール出身の大貴族。娘はルードルフ王の正王妃にして、ロウ=サタルスの妻のひとりにもなったアネルザ。

 

 (ただし、アネルザがロウの妻のひとりであったかは諸説ある。ロウ=サタルスの皇帝時代において、アネルザが王妃のひとりで公式に活動した事実を裏付ける記録はない。ただし、皇帝ロウがルルド宮殿において記した晩年の手記には、妻のひとりとしてアネルザの名があり、現在ではアネルザをロウの妻に数えるのが一般的である。)

 

 兇暴王エルゲンの起こした大粛清は、王政における人材の消失を招いたが、マルエダ家はローム三公国に接する国防の要であったこともあり、粛清劇からは免れた。

 そのため、エンゲル時代の後となるルードルフ時代には、ほとんど唯一の有力貴族となっていた。

 ただ、クレオン自身には政治的野心は皆無であり、粛々と国境を守る以外には、一切王都の権勢争いには関わらなかった。

 エンゲル王を継いだロタール王は、自己の政治的基盤を得るために、辺境候の軍事力に目をつけ、嫡子であり王太子であったルードルフとクレオンの長女のアネルザを婚約させる。

 ロタール王は急逝により世を去ることになるが、婚約はルードルフ時代にも引き継がれ、クレオンはマルエダ辺境候として、ルードルフ王の数少ない後見人を自負するようになる。

 

 ルードルフ王が好色にも関わらず、歴代の王のように複数妻を持たなかった理由は、アネルザとの関係を悪くして、マルエダ辺境候からの忠誠を失いたくなかったためだとも言われているが、実際にロウ=サタルスの台頭により、アネルザの心がルードルフ王から離れると、マルエダ辺境候もまた、ルードルフ王の後見人の立場を捨てて、ルードルフ王への叛旗を掲げる行動を起こすことになった。

 

 そして……。

 …………。

 

 

【フラントワーズ】

 

 ロウ=サタルスの台頭とともに、ロウを神格化して崇拝する「クロノス教(天道教)」を伝承した女性。

 マリア、ラジル、ランジーナとともに、初期において、信仰の広まりの中心的な役割を果たした。彼女たちが相互に姉妹をかたっていたため、「姉妹伝道者」とも称される。

 ルードルフ王の引き起こした「兇王の変」において、処刑されたグリムーン公の妻であるフラントワーズ=グリムーンと同一人物ではないかという説もあるが、それを裏付ける決定的なものはない。

 ルードルフの退位とともに、民衆に拡がっていった信仰の中心的な人物として世に現れた。

 

 フラントワーズは……。

 

 

【アドリーヌ=モンベール】

 

 ハロンドール王国の最後の女王イザベラから、ロウの築いた統一帝国の初期に渡って活躍した「後宮官吏」と称される女官集団の中心となった女性。

 モンベール伯爵家の長子であり、兇王の変が引き起こるまでは、中流の無名の令嬢に過ぎなかった。

 しかし、兇王の変に関わったテレーズ女伯爵と寵姫サキが起こしたとされる「園遊会事件」により、王宮内に人質として連行され、そこにおいてほかの令嬢とともに、性的な凌辱を受けたと言われている。

 園遊会事件において凌辱を受けていた貴族令嬢は、解放後も、その多くが後宮で生活をすることを望むことになったが、ロウはその女性たちを官吏として仕事を与え……。

 …………。

 ハロンドールが帝政時代に入ると、高級官吏や諸団体の長に一気に女性の社会進出が進むことになるが、アドリーヌ=モンベールやランはその代表格であり、ロウ=サタルスの即位時には……。

 

 

【ルロイ】

 

 ハロンドール南部を基盤にしていたルードルフ王時代の豪商。冒険者時代のロウ=サタルスと敵対したと伝えられている。

 

 一説によれば、ロウのもっとも寵愛を受けたと伝えられる第一妃となったエリカ、ロウ及びその二代帝を支えたランに手を出そうとして、ロウの不興を買ったとされる。

 ハロルド公キシダインが権勢の中心にあった時期までは時流に乗って、王都でも五指に入る財産家になるが、タリオ公国から自由流通集団が入ってくると、急激に商売を傾かせてしまい、王都から姿を消すことになる。

 しかしながら、ルードルフ王の引き起こす「兇王の変」において……。

 

 

【シズ】

 

 ロウ=サタルス時代の女冒険者。エルフ族と人間族のハーフ(ハーフエルフ)。ロウ=サタルスの正妃エリカとは幼馴染。

 サタルス帝の愛人であったという証拠はないが、死後、帝の遺言に従い、サタルス帝の妻たちとともにサタルス帝の帝墓に埋葬されたことから、愛人のひとりではないかとされている。

 知られている限りにおいて、女性同士で正式に結婚をした史上最初の例。当時の状況を描いた書物によれば、かなりの物議を醸したとされるが、サタルス帝の裁可により、神殿による婚姻が認められた。

 子に二女がいるが、実子かどうか不明。

 女性同士で子を宿す魔道は、当時でも知られておらず、また、サタルス帝に近い女性であったこともあり、その父親の憶測は現在でも謎になっている。

 

 

【ゼノビア】

 

 シズと婚姻した女性。シズとともに、サタルス帝の墓地に埋葬されている。

 

 

 

〇タリオ公国関連

 

 

【アーサー=ブルテン】

 

 諸王国時代の末期におけるタリオ公国の大公。生年は***……。

 その比較的短い経歴の中で、アーサーは諸王国時代最後の革命児と称されている。

 しかしながら、彼の生まれた時代が諸王国の衰退期にあたっていたため、征服者としては、大きな成功を得ていない。

 

 また、彼の出自が、大公家の嫡流ではなく、傍系であったことも、アーサーが大公として手腕を発揮するまでに時間を要する理由となった。

 

 しかしながら、アーサーが大公になるや、すでに時代に合わなくなっていた中世的な制度を撤廃し、社会的な成長を妨げていた大貴族による要職の世襲を終わらせ、若く優秀な人材を登用して活躍させるなどの諸改革を断行し、その結果、タリオ公国に、ハロンドールやエルニアに匹敵するほどの国力を充実させることに成功する。

 

 アーサーが見出した人材は、その会議が円卓で行われていたことから「円卓の志士」という異名があり、アーサーとともに大公位獲得までの後継者戦争を戦った盟友にして「勇将・ランスロット」、謀略家でもあった「大魔道師・マーリン」、自由流通制度を作りあげ経済の革命を起こした「タゴネット=ブラム」、カロリック征服の中心となった「ガラハッド」などを数える。

 

 だが、彼の野心がハロンドール王国に向けられるようになると、当時、ハロンドール内で新たな権力者として台頭しかけていたロウ=サタルスと対立するようになり……。

 …………。

 …………。

 …………。

 彼の個人生活、特に妻である公妃については、複数人がいたということが知られているが、教皇クレメンスの孫娘のエリザベート以外の名は伝わっていない。

 一説によれば、ハロンドール国王だったルードルフの二女のエルザが公妃であったのではないかともされるが、アーサーのふたり目以上の妃の記録は、明らかに意図的に消去されており、現在においては推測の域を出ていない。

 

 

【ランスロット=デラク】

 

 アーサーに仕えたタリオ公国の将軍。アーサーの信頼する盟友として、アーサーの治政と改革を支えた。

 武力と軍才に秀で、アーサーが追放した大公国の大貴族たちの内乱においては、数々の戦で戦功を得ている。

 ランスロットがアーサーと対立した理由は謎であるが、アーサーの妃であったエリザベートとランスロットが恋仲となったことは事実であり……。

 

 

【エリザベート】

 

 最後のタリオ大公アーサーの妃のひとり。アーサーの妃は複数人がいたとされるが、エリザベート以外の名はわからない。

 教皇クレメンスは祖父、聖女マリアーヌは姉。

 

 

 

【モートレット】

 

 諸王国時代の末期に登場したタリオ人の男装の女戦士。ロウ=サタルスの治政を支えた女豪商マアの護衛としてハロンドール王国を訪れ、マアの仲介により、ロウ=サタルスと出逢う。

 その後……。

 

 モートレットの出自については諸説あり、もっとも有名な説は、タリオ公国最後の大公であるアーサーの……。

 その根拠は……。

 …………。

 

 

 

〇カロリック公国関連

 

 

【ロクサーヌ=カロリック】

 

 諸王国時代の最後の大公。カロリックの姓は、最後の大公となったとき以降。それ以前の家名は伝わっていない。

 先代の大公の死去後、嫡流の大公家が後継者争いで命を落とし合った結果、諸豪族に推戴されて十六歳の若さで大公となる。

 しかしながら、当時のカロリック公国は、豪族間の反目、獣人問題の拡大による社会不安の増大、幾つかの災害における復興施策の失敗により、大きな社会不安を抱えていた。

 だが、すでに大公家は衰退しており、独自の勢力基盤も持っていないロクサーヌは、就任当初から、豪族たちの傀儡にすぎなかった。

 それでも、ロクサーヌは、就任とともに、獣人に行われていた差別施策を撤廃して、人種問題を解決しようとするが、それはむしろ社会不安を拡大させる結果としかならず、ますます、差別問題が顕著となる悪循環になり……。

 その結果……。

 

 

 

〇デセオ公国関連

 

【イザヤ】

 

 諸王国時代のデセオの女大公(注:未登場)

 

 

 

〇ローム皇帝家関連

 

 

【ロムルス二世】

 

 ローム帝国第三十二代皇帝。最後の皇帝でもある。

 冥王を封印し、人間族の大帝国ローム帝国の始祖であるロムルスの栄光をなぞらえて同じ名を名乗ったとされるが、彼が最後の皇帝となったのは歴史的皮肉である。

 

 当時は諸王国時代の晩期であり、ローム帝国はすでに実権を失って、ローム帝国の領域であった地域は、タリオ、カロリック、デセオの三公国に分離しており、ローム帝国の繁栄期においては辺境地域にすぎなかった土地に建設されたハロンドール、エルニア魔道王国が大国として、時代の牽引となっていた。

 当時の皇帝家の支配域はタリオ公国に許された小さな山岳地に限られており、それもタリオ大公の支配下にあった。

 

 ロムルス二世は、その状況を不満に覚え、三卿と称する歴代からの古参家臣と謀り、皇帝家に伝承していた古代魔道を使用し、冥王の復活をもくろみ、その能力を操って旧領域を奪い返す陰謀を企て……。

 …………。

 

 

【パリス】

 

 諸王国時代晩期の混乱を作ったとされる重要人物。

 ただし、経歴は不詳。

 若い時期の経歴も一切がわかっていない。

 

 美しいルルドの森を一時期、悪霊の棲む魑魅魍魎の世界にしたと伝承される魔女アスカに仕えたともされるが、パリスが真の主人であったという伝承もある。

 

 もっとも有名なナタル女王家への陰謀についても、パリスの敵となったロウ=サタルスの目を通じた記録しか残っていない……。

 それによれば……。

 

 

 

〇エルニア王国関連(注:未登場)

 

 

翠玉(すいぎょく)

 

 エルニア魔道王国の女王

 

 

蒼玉(そうぎょく)

 

 翠玉の実の娘

 

 

紫 水(しすい)

 

 エルニア魔道国の女将軍。

 蒼玉の妹

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