【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「ノルズ様、いくつか報告があります……。王都の異変についてです……」
「何かわかったかい?」
現われたのはノルズの手の者のひとりだ。
敵意はない。
この周囲一帯は、ノルズの妖魔使いの術で、追っ手はおろか、獣一匹接近できないように妖魔群を地面の中に隠れさせている。しかも、その妖魔の発動は、ノルズたちに対する敵愾心を感知したときということにしていた。
不用意に誰かがやってくれば、勝手に一網打尽に撃滅できるのだ。
さもなければ、ああやって、エマへの嗜虐に没頭できるものじゃない。
だから、この男がここにいるということは、ノルズに対する邪心なく、ノルズに会いにやって来たということだ。
相手は、心を操って他人を言いなりにする術を盛ったパリスなので、自分の部下であっても迂闊には油断しないための処置だ。
また、さっきの
いずれにしても、ノルズは自分の手の者を信頼してなどいない。
しかし、信用はしている。
パリスの手が加わっていないことは確認しているし、ノルズがいま属する組織の連中でもない。
金で雇った連中だ。
だが、金を支払う分は信用はできる。
変な操りさえ受けていなければ、こいつらはちゃんと支払いに応じる情報は持ってくる。
それは信用している。
「……まず、ロウ=ボルグ卿に対する手配書は本当でした……。公にはされていませんが、ハロンドール中の関所には彼の似顔絵付きの手配書が配布されています。入国次第、密かに捕縛するように、全土の軍と領主たちに通達が流されたようです……。ボルグ卿が一時的に出国していることも連絡されております。なにも知らずに入国したところで、すぐに捕えられる手筈になっています」
「だったら、国境のところに貴族の雇った傭兵がいるだろう? モーリア男爵っていうやり手の……。もしかして、あれって……」
「ロウ卿捕縛の兵です。間違いありません。魔道具を使って隠れていますが、何人かを探ることに成功して、全員が同じ人相書きを持っていました。ナタルの森からハロンドール王国側に戻るところを捕らえるために、隠れて待ち構えていると思っていて間違いないと思います」
男は言った。
ノルズはこの小屋に滞在するようになってから、この一帯のもっとハロンドール側に得体の知れない傭兵団が潜伏のようなことを開始したことに気がついていた。
そっちについては、ノルズでも直接にわかったが、アスカのところから離れるわけにはいかなかったので、調査はこいつに任せていた。
前回の情報と合わせて、その可能性も心に抱いていたが、まさかとは思ったが、本当にロウの捕縛が目的だったのか……。
「なんで……。どうして、そんなことになってんだい?」
ノルズは溜息をついた。
やはり、最初に入手した情報は眉唾物ではなく、正しいものだったようだ。
それにしても、どうしてそんなことに……?
ロウは、ずっと王都でうまくやっていた。
あのすさまじい性技の術を駆使して、王都の女傑たちを次々にたらしこみ、あっという間に優秀な冒険者になっただけでなく、王妃や王太女のお気に入りになり、子爵という爵位と王妃相談役という王城に出入り自由だという高位の役職まで手に入れていたのだ。
それが、どうして、いきなり手配ということになるのか……?
「……理由はわかりません。ただ、国王の自らの命令というほかには……」
「王太女は?」
あの国の王は、国政や権力闘争に興味を示す性質ではない。
むしろ、後宮に閉じこもって快楽の追求に精力を費やす軟弱者であり、そのため、王の権力は国王自身よりも、その周辺の人間が実際を握ることが多い。
キシダインという第一王女の婿が野心を抱いて王位に近づいたときには、それを阻止するよりも、実権を与えて当面の事態だけを収束させて、自身は事態を静観する態度に専念していたくらいだ。
それにより、アン王女やイザベラ王女が悲惨なことになっても、無視して周囲を顧みなかった。
最近では、王太女となったイザベラに、職権のかなりの部分を譲り渡していて、さらに後宮に入り浸っていると耳にしていた。
そんな男が突然に、王太女の恋人と称されているロウに捕縛命令を出したりするだろうか?
ロウは成り上がりとはいえ、功績もあり、なによりも王妃や王太女のお気に入りなのだ。
もしも、そんなことをしたとしても、ロウに心酔している王太女が、国王の暴走を許さぬはずなのだが……。
「王太女については、王都にはいないようです。ノール海岸の離宮に幽閉されたという話も……」
「幽閉だって……?」
驚いた。
王女イザベラはロウの女のひとりだが、国王には三人の王女しかおらず、外国に嫁いだ次女のほかには、第三神殿に預けられているアン王女と、イザベラしかない。
事実上の後継者はイザベラひとりなので、そのイザベラを退ければ、国王には誰も後継者がいないことになる。
そもそも、あの国王は、女好きの怠け者だ。好んでおかしな政治工作をするような男ではなかったのに……。
「詳細は調べさせています。とにかく、情報が錯綜していて、よくわからないことだらけなのです。情報は集めております。新たなことがわかれば、逐次にノルズ様のところに報告をしに来ます」
王都に向かわせた手の者は、あらかじめ置いている者も含めれば十人くらいというところだろう。
彼らには、今回の王都の異変について、すぐに明らかにするように指示をさせており、少しでも新しい情報があれば、どんどんとここに送り込んでくるように手筈を整えている。
特別な魔道により、情報だけをこの男に送り込むのだ。
そして、こいつがこうやってノルズにこっそりと接触して、ノルズに情報を伝えに来るというわけだ。
「……もしかして、最近になって国王に近づくようになった新しい側近とかいるかい? それとも寵姫とか……?」
ハロンドール王の突然の変異──。
勘ぐりすぎかもしれないが、パリスの影か? あるいは、タリオ公国のアーサー?
パリスにしても、アーサーについても、あのふたりは共通して陰謀好きだ。
パリスについてはとんでもない男だ。
あいつの飼い主は、三公国によって、タリオ公国に隠居領を与えられて閉じ込められている初代皇帝の末裔であり、パリスを使って、かつて異世界に封印されたという「冥王」を復活させ、その冥王を操って、世界支配を取り戻そうと企てている阿呆たちなのだが、そいつらは、ままごとのような目の前の権力争いをする程度の器しかない。
もしも、パリスという闇魔道の天才がいなければ、冥王などという途方もないことに手を出すこともなく、歴史の影に埋もれて消滅する旧権威の成れの果てとして、世間に忘れられたまま、何事も成すことなく、その存在を失っていっただろう。
パリスを通じてとはいえ、魔道王国エルニアに入り込み、一度はキシダインという俗物を利用してハロンドール王国の王権に接近し、いまはナタル森林に瘴気を大発生させて、エルフ族の発祥地を魔物の棲み処に化そうとするという途方もない企てを進めている。
すべて、パリスの発想と行動だ。
あの男ならば、もう一度ハロンドール王国に手を伸ばして、国政の実体を奪い、内乱を引き起こして、ナタル森林に大発生させる魔物軍を引き込み、ハロンドール王国を滅亡させるくらいのことは考えかねない。
そういう男なのだ。
だったら、惰弱者のハロンドール王が突然に変心して、国政を混乱させ始めたというのは、あの男が誰かを王に接近させたからというのは、十分に予想できる。
一方で、アーサーはもう少しまともだろう。
だが、傍系の出自でありながら、嫡系の公子たちを蹴落として大公にまで成りあがり、老獪な大貴族たちを手玉にとって権力を奪い、いまはすべての権力を把握して、公国改革施策を貫いている。
表の仕事も一流だが、実は裏側の謀略や駆け引きについては、超一流である。
だからこそ、いまの地位を築いているのだ。
そして、あいつが野心家であり、ローム三公国どころか、ハロンドールやエルニアまで従えて、この大陸の覇者たらんとする野望を抱いていることは、ほかの誰よりも、ノルズが知っている。
もしかして、アーサーか?
パリスとアーサー……。
探る手は、いずれもノルズは持っている……。
確認するか……。
まあ、アスカのことを無事にロウに支配させることに成功してからのことになると思うが……。
「あの国の王の一番のお気に入りの寵姫はサキという女性です。それと確か、ピカロ嬢とチャルタ嬢……」
したり顔で言っているが、そんなことはノルズはわかっている。だが、素知らぬ顔をして報告を受ける。そうやって、こいつらが金に見合う仕事をこなしているかどうかを見極めるというわけだ。
まあ、中には新しい情報もあるから、それを組み合わせて、ノルズはわかったことはできるだけ洩らさずに報告することを求めている。
とにかく、サキもほかのふたりの、実はロウの女だ。
人間ではなく、妖魔だったはずだが、その女たちがロウを裏切ることはあり得ない。
「後宮でなくてもいい……。男かもしれないし、女かもしれない。国王に近づいて、最近になって権力を握るようになった存在はないのかい?」
「調べます」
男はそれだけを言った。
ノルズは頷いた。
「わかった……。ほかには?」
「ノルズ様に命じられた王都内の女たちについて調べました。まずは、王妃アネルザが捕縛されたというのは事実のようです。王都にある貴族用の監獄に収監されています。これは確かな情報のようであります。また、冒険者ギルドのミランダについても、いまはギルドを解任されています。彼女もまた行方知れずです。やはり、ひそかに監禁されているという情報も……」
王都の異変に接して、ノルズが一番に調査するように指示したのは、ロウに事実上の捕縛命令が与えられることになった発端のことであるが、同時に王都にいるロウの女たちの行く末のことについてでもある。
そして、アネルザの捕縛とミランダのことについては、王都の異変に関する情報の中で最初に接したものだった。
最初は信じられなかったが、やはり、本当のことだったらしい……。
ふたりとも、表と裏で、王都では最大の影響力を持っている女傑だ。
国王がロウに手を出そうとするならば、一番先にそれを阻止するために動きそうなふたりである。
それが捕らえられたとは……。
「これはまだ、不確かな情報なのですが……」
男がちょっと続きを躊躇うような口調になった。
「なんだい……?」
「スクルズ様のことです」
「スクルズ?」
スクルズは、王都第三神殿の神殿長にして、史上もっとも年少で神殿長にまで昇りつめた女であり、王都にいるロウの女たちの中では、ある意味最大の実力者といっていい。
若き美貌の神殿長として、王都では絶大な人気があるだけでなく、ロウによって魔道能力が膨大に引きあがったらしく、魔道遣いとしてはハロンドール随一だと称されている。
“ハロンドールの白い魔女”──。
彼女が神殿長に就任したとき、真っ白い衣装を身につけたことから、民衆たちが口にするようになったスクルズの二つ名だ。
そして、スクルズは、第二神殿の筆頭巫女のベルズ、彼女たちが保護しているウルズとともに、ノルズの大切な存在でもある。
パリスの手の者をしているときには、彼女たちに罠をかけ、酷い目に遭わせたので、彼女たちはノルズに恨みを抱いているかもしれないけど、ノルズはロウのために生きることを決めてパリスを裏切ってからは、いつか、その償いをしようと思い続けている。
いずれにしても、スクルズは、ロウとともに、ノルズにとってかけがえのない人物である。
そのスクルズにも何かがあったのか……?
「王宮に呼ばれて、毒杯で死を賜ったとか……」
「死んだ? 馬鹿げたことをいうな──。ふざけているのか──」
ノルズはびっくりして思わず大声をあげてしまった。
相手がひるんだようになる。
慌てて、表情を消す。
「いや、続けろ……」
ノルズは取り繕って言った。
しかし、内心は動顛してしまって、胸がとんでもなく激しく鼓動しているのがわかる。
スクルズが死んだ?
そんなことはあり得ない──。
あり得るものか──。
「も、もちろん、不確かな情報です。信憑性はわかりません。ですが、王宮に入っている複数の者からも、スクルズ様が謁見の間で、国王から酒盃を渡され、その直後血を吐いて死んだという目撃が……。それだけでなく、死骸が晒されたとか……」
「あり得えない──」
ノルズはそれだけを言って絶句した。
冗談じゃない──。
どんなことがあろうとも、スクルズが王に命じられたとしても、あっさりと毒杯を受け入れて自裁するなどない──。
ロウに出会ってからのスクルズは、神殿業のことなどどうでもいいかのように、ひたすらにロウにのめり込んでいた。
ひそかに情報を集めさせていたノルズは、そのことをよく知っている。
そのスクルズが、ロウと離れているあいだに、毒杯で自殺などするわけがない。
「情報は錯綜しております。色々な報告が送られていて、果たして、どの程度正しいことなのかも……」
男は困ったように言った。
この男もまた、情報をまとめているだけだ。
自ら接した情報でない分は、齟齬もあり得る……。
まあ、正確さだけを追求すれば、情報も入らなくなるから、ある程度の精度は妥協するしかないが……。
「スクルズが死ぬわけがないよ。ベルズだっているだろう。そんなことをすれば、神殿界が黙っていない」
ノルズは言った。
「噂によれば、スクルズ殿は、国王にベルズ殿やウルズ殿を処刑すると脅迫され、それでふたりを助ける代償として、毒杯を受け入れたとか……」
「ふたりを助けるために?」
唖然としたが、それならばあり得るかもしれない。
スクルズは基本的にお人よしだ。
大切なふたりの親友を助けるために、自死を受け入れるということならあり得るかもしれないけれど……。
だけど、ねえ……。
「ただ、ベルズ殿とウルズ殿のおふたりについは、特に害されたという話は……」
「スクルズが犠牲になったから、約束通りにベルズたちには、王が手を出さなかったということかい……?」
思わず唸ってしまった。
それでも、どうしても信じられない。
スクルズが死んだだって?
ロウに出会う前の弱々しかった頃はともかく、ロウと出会ってからのスクルズは……。
とにかく、調べさせるか……。
ノルズはさらに報告を促すことにした。
「アン王女は? 彼女はどうしてるんだい? アン王女はスクルズ預かりだったろう?」
かつてキシダインに嫁ぎ、彼に監禁されて、虐待されつづけてきた哀れな王女は、侍女のノヴァとともに、ロウに救出されて、スクルズのいる第三神殿に保護されていたはずだ。
彼女はどう動いたかでも、スクルズのことはわかるだろう。
しかし、アン王女に関する情報は、男は持っていなかった。引き続き、調査をさせるという話に留まった。
ノルズは、ロウの屋敷についても訊ねた。
ロウに捕縛命令が与えられたのなら、ロウの留守屋敷は、王軍がいち早く取り押さえた可能性が高い。
しかし、あそこには、ロウに仕えているシルキーという屋敷妖精がいる。
屋敷の敷地に限り、あの屋敷妖精の能力は無限に近く、迂闊に軍が入り込もうとすれば、大変な騒動になっているはずだ。
また、カモフラージュ用の王都屋敷にもまた屋敷妖精がいて、そっちはブラニーという名だ。
こっちはスクルズの名義だったか?
まあ、生半可なことじゃあ、手は出せないと思うが……。
「なにもありません。ロウ殿の屋敷周辺は手の者がしっかりと監視しておりますが、そこについては異変は全くないと連絡を受けています。侵入しようとした賊ひとりでさえ皆無です」
ならば、王は国外に出たロウを手配し、ロウの周りの女たちを次々に手を出しながら、ロウのどちらの屋敷自体には手を出していないということか……。
もちろん、あの王都郊外の幽霊屋敷がロウの家であることをロウは隠していたが、その気になれば、国王は簡単にその情報を入手できるだろう。
ブラニーのいる王都屋敷など、郊外にある本命を隠すための隠れ蓑の性質もあるはずだが、それなのに、そっちのロウの仮屋敷までも無関与か……?
「王都については以上です」
男は言った。
ノルズは、引き続き王都について調査を続けさせろと指示した。
「じゃあ、エランド・シティについてだよ」
ノルズの言葉に、男が小さく頷く。
「エランド・シティ内で大規模な水晶軍の出動がありました。ほぼ全軍が出動したみたいです。ですが、こっちも詳細は不明です。確かなのは、その水晶軍が何者かを捕らえるために出動したというところまでです。しかし、夜出動した水晶軍は、早朝には引きあげています。こっちも、もっと調べさせます」
「水晶軍?」
エランド・シティというエルフ族の都であり、ノルズ自身が一時期潜り込んで諜報をしていた。
水晶宮という行政府があり、そこからしか行くことができいないエルフ族女王のガドニエルに一定期間侍ったのだ。
ノルズのいまの組織の指示によりやったことだが、パリスの手が伸びようとしていることに気がついて、警告だけは置いてきた。
それはともかく、捕り物だと?
そして、水晶軍が全軍ほどの勢力を出動させたということは、余程の事態だ。さらに、夜に出動して、早朝には引きあげたということは、つまりは夜のあいだに目的を果たしたということではないだろうか……。
ロウがクエストのために、ナタル森林内のエルフ族の小さな里のひとつである「褐色エルフの里」を訪問し、そこからなぜかエランド・シティに向かったということまでは、手の者を通じて把握していたが……。
そのエランド・シティで……?
なにか嫌な予感がする……。
「わかった。とにかく調べな。王都よりもそっちだ。ロウ卿に関することもね。最優先だ」
「承知しました」
すると男は、やって来たときと同じように闇に溶けるように姿を消した。
「それにしても……」
ひとりになってから、ノルズは思わず呻いてしまった。
本当に、王都でなにが起きているのだろう……?
また、ナタル森林の都に向かったロウは大丈夫なのか?
ロウになにかがあったのなら、命をに代えても、彼を守らないとならないが……。
「おかしなことだらけだよ……。ロウ様……。そして、スクルズが……?」
ノルズは小屋に戻りながら首をひねった。
ロウに限って、なにもないと思うし、エランド・シティの騒動というのは、きっとロウとは無関係だと思いたい。
また、スクルズが死んだなど絶対に信じないが、そっちについては、そんな噂が飛び交うということは、なにかがあったということは間違いないだろう。
できれば、ノルズ自身がハロンドールの王都に入り、あそこで起きている異変を確認すれば、確かなことがわかるだろうけど……。
しかし、そうしようと思えば、いまはアスカを一緒に連れていかなければならないし、戻ってくるロウに事前に危険を警告することができない。
すると、十分な情報を得ないままロウたちがハロンドールに戻り、そのまま捕縛どころか、王軍によって抹殺されるということさえあるかもしれない。
ロウを捕らえる軍は、間違いなく国境沿いに展開されているようなのだ。
そもそも、ロウは無事か?
ハロンドール王国に戻るまでは安心だと考えていたが、さっきの水晶軍の出動の情報に接して、俄然心配になってきた。
どうするか……。
ノルズはもやもやとした疑念を抱いたまま、小屋に戻った。
「やあ、遅かったじゃないかい。いま、やっと気をやったところさ」
小屋に入ると、アスカが大きな声をあげて笑っていた。
その視線の先には、全身を真っ赤にして、荒い息をして縄に跨っているエマがいる。
男根に吊った水筒はものの見事に勃起した男根により吊りあげられている。
「よくやったじゃないか、エマ……。なら、今夜はこれで許してやるさ。さあ、しごいてやるから、この皿に跨ってお前の精液をぶっかけな。小便もね」
ノルズは縄を落としてエマを解放すると、エマのために準備してあった食事入りの皿をしゃがませたエマの股間の下に差し入れた。
そして、男根から尿道栓を外す。
「ああ、ああああっ」
二、三回幹を擦ってやると、エマはすぐに白い白濁液を男根の先から噴出させた。
このところ、媚薬漬けの食事と水を与え続けていたから、エマの身体は性欲が溜まりきっている。精液の量もすごい。
ノルズは皿を動かして、それを全部、食事の上にかかるようにした。
「ほら、小便もだ」
ノルズは号泣するエマを後ろから抱えるようにしながら、乳房と股間をくすぐるようにしてやった。
昼から排尿を許されていなかったエマは、すぐに男根から尿を放出させて、床におしっこをまき散らしながら、ノルズが持つ食事の皿にじょぼじょぼと自分の尿を注いでいく。
「いいねえ、その惨めそうな顔は……。しっかりと食べな。お前の餌らしいよ」
すると、アスカがエマを見て大笑いした。
ノルズも、その愉しそうな姿についつい頬を綻ばせた。