【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
497 偽物女王の性宴(その1)
イムドリス宮の地下に向かう階段をおりながら、ダルカンはガドニエルの姿の変身を解き、男の姿に戻った。
もっとも、十日近く前にこのイムドリスを完全占拠してからは、ガドニエルに変身する必要性も低くなったので、最近では本来のダルカンの姿でいることが多い。
イムドリス宮を完全制圧をし、親衛隊の残りを含めた全員を捕らえて、ダルカンたち一派がイムドリス宮を占拠しているのだが、いまのところ、水晶宮側のカサンドラをはじめとして、イムドリス宮以外の者が、そのことに気がついている気配はない。
もともと、エルフ族女王のガドニエルは、女王としての歳月のほとんどを隠し宮とも称されるイムドリス宮で暮らしており、その護衛や身の回りの世話をする者たちを含めて、外の世界と関与することが滅多にない。
イムドリス宮そのものも、異空間に存在しており、外部との接触は、エランド・シティ側の水晶宮に限定をしている。
だから、水晶宮との接触を遮断してしまえば、まったく外からイムドリス宮を確認することができなくなるのだ。
ところで、いま、ガドニエルの姿になっていたのは、魔道通信でカサンドラに、アスカ探索の進捗について確認したからだ。
それによれば、やはり、アスカ城から脱走したアスカの居場所は、いまだに杳として知れないようだ。
舌打ちする思いだったが、ダルカンは全力をかけて見つけよと、ガドニエルになり切ってカサンドラに厳命した。
魔道通信の鏡面体に映るカサンドラは複雑そうな顔をしていたが……。
まあいい……。
まだ、十日も過ぎていない。
だが、絶対にアスカを見つけてみせる。
パリスを復活させるためには、アスカの身体に宿らせているパリスの「魂の欠片」がなんとしても必要なのだ。
しかし、やはり、アスカの行方がわからない場合を考えないとならないか……。
地下に着く。
たちまちに喧噪が聞こえてくる。
イムドリスの全制圧の決起を実行したとき、イムドリス宮にいた全エルフ族を拘束し、そのほとんどはこの地下側に拘束して監禁をさせている。
だから、パリスが送り込んでいた帝国の手の者たちも、囚人どもの監視を兼ねて、いまはこっちの地下に集まっており、本来の施政場所と生活空間だったイムドリスの一階以上の部分はひっそりとしたものだった。
それに比べれば、こちらの地下については、とんでもない騒ぎになっている。
昼夜途切れることのない「性宴」の真っ最中であり、まずは、ダルカンに気がついた「元のパリスの手の者」たちの数名が、一斉にダルカンにおもねる言葉をかけてくる。
地下の広間に集まっているのは、数十人の男女だ。
誰も彼もがほとんど全裸であり、なにかを身に着けているのは、エルフ女側のみだ。
だが、身に着けているとはいっても、それは身体を拘束する革帯と、股間を苛むディルド付きの貞操帯だけのことだ。
そして、全員のエルフ女たちから、魔道と自由を奪っている「首輪」だ。
ほかにはなにも身に着けていない男女が、ここで昼夜を問わず、ずっと性の宴を狂ったように続けているのである。
「宴」の参加者の男たちは、ダルカンとともにやって来たパリスの手の者であり、人数は三十人ほどだ。
この三十人でイムドリス宮を占拠し、しかも、その三十人の全員がこの性宴にいる。
ダルカンが許したことであり、おかげでイムドリス宮は、いまは統制の崩壊した無秩序状態になり果てていた。
地下牢に魔道を封じて閉じ込めているエルフ族たちは、おそらく百人ほどにはなると思うが、いま現在、この広間に連れて来られているのは、そのうちの三十人ほどだろうか。
性宴そのものを「主宰」しているのは、ダルカンに従うと宣言をした四人の幹部級の者たちだ。
だから、連れ出している正確なエルフ族の数は、ダルカンは知らない。
いずれにしても、その四人を含めた三十人ほどの男たちが、監禁しているエルフ美女を連れ出しては、時間を忘れて、彼女たちと性の乱交を続ける……。
これが地下でずっと行われている「性宴」だ。
広間には、エルフ女の性感を狂わせる媚香が焚き込まれており、しかも、広間のあちこちで男たちが好き勝手に、エルフ女たちを犯しまくっている。
だから、むっとするほどの男女の淫靡な体液の香りがいっぱいだ。
ダルカンでさえも、思わず、苦笑したくなるくらいの凄まじい「匂い」である。
その淫靡な乱交の大広間を最奥にある「自室」に向かって横切っていく。
「おう、ダルカン様、ご苦労様です。こんな格好で済みませんなあ」
すぐに声をかけてきた男は、全裸で仰向けの恰好であり、その腰の上には両手を革の拘束具で背中で束ねられているエルフ女が、男の性器を膣で咥え込んで踊っていた。
また、男の両脇からは、やはり拘束されている別のエルフ女たちが両脇から男の身体のあちこちを舌で舐めさせられている。
性交を命じられている女からは貞操帯が外されて横に放ってあるものの、舌奉仕をしている女たちには、しっかりと貞操帯が嵌まっており、寝そべっている男が両手に器具を持っているところを見ると、その器具でエルフ女の股間に嵌まっているディルドの振動を操作して、いたぶっているに違いない。
「心配ない。愉しんでくれ」
ダルカンはそれだけを言って、その横を通り過ぎる。
次の集団では、男たちが何人か集まり、エルフ女を五人ほどを連れてきて、彼女たちに目隠しをさせ、鈴が鳴る球体を口で取り合うという競争をさせていた。
ただし、エルフ女たちの股間では最大振動でディルドが動いているのだろう。
どの女もまともに動ける者はいない。
ただ、ひとりの女がやっと目当ての球体を口に咥えることに成功した瞬間、ほかの四人の女たちが一斉に苦悶の絶叫を発した。
どうやら、球体を取れなかった女たちには、股間で電撃が一定時間流れる仕掛けになっているようだ。
その苦痛の姿に笑っていたその男のひとりが、ダルカンに気がついて、慌てたように頭をさげた。
パリスの仮体が死んだことで、パリスの力の一部を譲渡されたダルカンに「忠誠」を誓った四人の幹部級のひとりだった。
「まあ、エルフ美女を犯し続けるのも悪くはないのですが、たまには、ほかの遊びもしてみたくなって……」
「気にすることはない。ここにいる女については、毀しても構わん。ガドニエルの名を出せば、いくらでも、どんなエルフ族の美女でも、あちこちの里から、この地下に引っ張ってこれる」
ダルカンは軽く手を振って通り過ぎた。
また、次の場所では、まだ十歳程度と思われるエルフの童女を両手を束ねて宙吊りに拘束し、ふたりほどの男が童女の裸体を羽根でくすぐっていたぶっている。
「ひらゃああああ、りゃめれくらしゃい、いはははは、ゆ、ゆるしれえええ、あはへへはあ」
童女は全身をくすぐられて狂ったように笑わせられている。
だが、なんだか表情がおかしい。目付きも変だ、
そういえば、あの童女は、まだ連れて来て三日も経っていない少女のはずだ。
まだ、破瓜はしていないのか、膣は毀れていないようだが、相当に強力な薬剤を塗っているのだろう。
すっかりと欲情した様子で童女が激しく裸体を悶えさせ、顔は常軌を逸したように欲情した表情であり、口からは夥しい量の涎を垂らしている。
あの様子では、もしかしたら、早々に毀れるかもしれないなと思った。
膣は毀れても魔道で回復はできるが、頭の線が切れてしまっては、魔道でも復旧はできない。
まあ、ガドニエルの名を使ってカサンドラに手配させれば、いくらでも近隣の里から連れてこれ、実際、三日前にあの童女たちを含めた十人ほどが「入荷」している。
だから、エルフ女については、簡単に交換がきくので問題はないが、思ったよりも、童女にも需要はあるようであり、一緒に連れてきたふたりほどの童女には、すべて誰かしらの男が手をつけたみたいだ。
ダルカンは、姉妹だった残りのふたりの童女を探してみて、端っこのところで、揃って調教を受けているその姉妹を見つけた。
そこでやっているのは肛門拡張のようであり、魔道の器具を使って、童女たちを泣き叫ばせているのが見えた。
いずれにしても、童女にも需要があるのなら、もう少し仕入れるかとも思った。
同様の光景があちこちで繰り広げられており、ダルカンに気がついて頭をさげる者もいれば、性行為や性拷問に夢中になって、気がつかない男もいる。
いずれにしても、ダルカンが向かっているのは、ダルカンの個室となっている最奥の扉の向こうだ。
そこに、アルオウィンを待たせているのだ。
「んんおおっ、んんんん」
「んぐううっ、んぐうううっ」
扉に近い場所に来ると、そこでは、ふたりの「奴隷」がそれぞれに、ふたりの手の者の男から肛姦をされて、泣き叫んでいる光景があった。
ただし、その獲物は、ふたりとも若いエルフ青年である。
ほとんどの親衛隊は、特別命令にかこつけて、ブルイネンとともに水晶宮側に送ったのだが、幾人かは残っていた。
イムドリス宮は、女王ガドニエルを中心とした女の巣なので、男エルフはほとんどいなかったが、例外的に親衛隊には、数名の男エルフが混ざっていた。
こいつらは、残留親衛隊の者であり、十日近く前に、ダルカンがイムドリスを完全占領したときに、哀れにも捕虜になった者たちだ。
「うごおおおっ」
「あがあああ」
肛姦されるふたりのエルフ男たちの口には、穴の空いた丸いボールギャグが嵌まっており、そこから大量の涎とともに激しい呻き声が迸っていた。
また、引き出されたらしいふたりの男エルフには手足がない。
誰がやったか知らないが、もしかしたら、ダルカンが四肢を切断しているアルオウィンを可愛がっているのを見て、それを真似して手足を付け根から切断したのかもしれない。
とにかく、尻を犯される四肢のないふたりの男エルフは苦悶の涙を浮かべている。
その股間には、エルフ男たちの立派な性器が勃起状態なので、この男エルフにも媚薬を使っているのだろう。
よく見れば、目つきが不自然だ。
「あっ、ダルカン様──」
エルフ青年を犯していたひとりが慌てたように、肛姦を一時やめようとした。
このふたりは、直近の四人組ではなく、さらに格下の部下だ。
だが、もともとダルカンの下についていた者であるので、儀礼もちゃんとしているし、ダルカンもよく知っていた。
「そのままだ。そのまま」
ダルカンは笑って続けさせた。
「ああ、ダルカン様、このたびは注文を聞いていただいてありがとうございます。面白い趣向ですわい」
さらに横から、ひとりの男がわざわざ寄って来て声をかけてきた。
最初にダルカンに屈服した四人のひとりであり、本来であればダルカンと同列であり、パリスに直接に仕える部下として同僚の立場だった男だ。
いまは、完全にダルカンに服従の姿勢を示している。
男がダルカンに見せたのは、この男の注文で特別に準備した一画だ。
そこには、ひとりの男が小さな檻に裸で閉じ込められて、しかも性器をさらけ出すような姿勢で監禁されている。
その男の目の前で、ダルカンに声をかけてきた男は、その妻と娘を媚薬で酔っ払わせて犯しているのだ。
そういう遊びをしたいので、適当な家族を調達して欲しいと頼まれて連れてきたのがあの三人だ。
これも、三日前の新入荷に含んで連れてきた近傍の里の者だ。
「見てくださいよ、ダルカン様──。あのエルフ男は、目の前で妻が寝取られ、娘が犯されているというのに、股間を大きくさせているんですわい。わははは──。まさに愉快ですわ。あの情けなさそうな顔がいいでしょう……」
悦に入った表情で、目の前の男がダルカンに笑いかけてきた。
どうやら、この淫香にあてられて頭がおかしくなっているのは、エルフ女たちだけではないようだ。
ずっとここにいる目の前の男の眼も、なんだか頭の線が切れたような感じである。
「存分に楽しんでくれ」とだけ言い残して、ダルカンはたまたまいたひとり男に声をかけた。
ある頼みごとをするためだ。
男が頷いて、すぐに立ち去っていく。
ダルカンは、やっと個室に入る扉の前に辿りついた。
喧噪の性宴を背にして、扉を開く。
そこには、ダルカン専用の「性奴隷」になっているアルオウィンがいた。
手足を失い、背中に魔道封じの刻印を刻まれ、さらにダルカンへの隷属の首輪を嵌められた芋虫のような姿のエルフ女だ。
ただし、ダルカンを見つけるや、火のように鋭い憎悪の視線をこっちに向けてきたと思った。
しかし、すぐにそれが消滅する。
ダルカンにおもねるような表情を向けてきた。
「ああ、ダ、ダルカン様……。も、もうご堪忍を……。ひ、ひどいですわ……。こ、こんな風にアルオウィンを放置するなんて……」
全身に脂汗をかいている。
無理もない。
このアルオウィンの股間には、猛烈な痒みをもたらす特性の股縄を施している。
四肢のないアルオウィンは、この状態で放置されれば、痒みにのたうち苦しむしかない。
だが、もがけばもがくほど、股間から痒み成分の液薬が染み出て、さらに股間の痒みを増大させることにもつながる。
さぞや苦しんだことだろう。
ダルカンはほくそ笑んだ。