※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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 第42話  クロノスの愛―悪堕ち魔女
513 魔女の土下座


「へえ……」

 

 アスカは、ロウとともにイムドリス宮内の一室にやってきた。

 到着したのは、アスカが出奔する直前まで使っていた個人的な寝室である。

 驚いたことに、完全に当時のままにしてあった。

 アスカの記憶の限りにおいてだが、調度品どころか、小物ひとつについてまでも、なにひとつ変化なく保持されていると思う。

 誰かが使った形跡すらない。

 まるで、百年前そのものに戻ったかのようだ。

 アスカは驚いてしまった。

 

 また、たったいままで裸だったが、とりあえず、衣服をもらって身に付けている。

 もっとも、ダルカンに占拠されていたイムドリス宮には、女の衣類はことごとく処分してあってなにもなかった。だから、着ているのは、このロウが亜空間とやらに確保していたものだ。

 

「ラザニエルお姉様がいつ戻ってもいいように、すべてをそのままにさせていました。なにか必要なものがあれば、すぐに準備します」

 

 ガドニエルだ。

 それで気がついたが、ガドニエルだけでなく、ロウの女たちもぞろぞろついてきている。

 さっき紹介されて名前だけは覚えたが、寝室に一緒に入ってきたのは、ガドニエルに加えて、エリカとコゼとイライジャとユイナだ。

 とにかく、なにしに入って来たんだ?

 アスカは、目を剥いた。

 

「なについてきてんだい、お前ら──。散りな。散るんだよ──。ガドニエル、お前にはやることがあるだろう。すぐに水晶宮の連中に連絡をとれ──。パリスの処刑の手筈のこともあるだろう。お前がどういう状況にあったのかの事情や、パリスの陰謀のこととかも説明する詳しく必要があるだろうが──。さっさと動け──。わたしも、こいつに解呪してもらい次第に加わるから」

 

 アスカは言った。

 パリスとの対決が終わったばかりのイムドリス宮だ。

 この館を占拠していたダルカンについては、自死に等しい死に方をし、その死を代償に復活したパリスも、ロウたちにより無力化され、いまは死んだも同然だ。

 

 また、ダルカンとともに、この館を占拠していた連中も、アスカとノルズの最初の突破のときに、全員を始末し終わっていたことも確認できた。

 ただ、ダルカンの使った強い媚香によって頭をやられて、すっかりと狂ってしまっている大勢の女たちも保護していて、その収容も必要だ。

 おそらく狂った頭は魔道でも回復はできないとは思うが、それでも、すぐに治療を施す必要がある。

 やらなければならないことは山積みだ。

 

「まあ、すでにやっております、お姉様。総指揮はブルイネンにさせていますが、スクルド様とミウ様、そして、イット様にも手伝ってもらっています。水晶宮にも、とりあえずのわたしの声明を魔道で発しました。水晶軍と親衛隊の生き残りも、こっちに入れています。女たちの収容も始まっております……。このような感じでよろしいですか、お姉様?」

 

 ガドニエルだ。

 アスカは小さく舌打ちした。

 

「女王はお前だよ。わたしに許可を求めることじゃないさ。そうかい処置は進めてるかい……」

 

「いえ、お姉様の解呪が済み次第に、もちろん、女王の座はお渡しします。お姉様がお戻りになられた以上、わたしは退位したいと思います」

 

「だ、か、ら、わたしが継ぐなんて話はなしだ──。わたしを女王扱いするのはやめな──。それでいいさ。そもそも、女王をわたしに交代するなんて、そんなことできるわけないだろう──。わたしが、これまでどんな悪事をしてきたと思ってんだい。今頃、のこのこと戻って来て女王になるなんて、族長会議も水晶宮も認めるかい」

 

「問題ないですわ、お姉様。わたしはパリスの陰謀に嵌まって魔物化してしまい、ナタルの森に混乱をきたした責任がありますもの。だから、ナタル女王こと、エルフ族王家の家長の席は、お姉様にお戻しします。なにしろ、お姉様はナタルの森をお救いしてくれた英雄ですから」

 

 ガドニエルがにこにこしながら言った。

 こいつがパリスとダルカンの罠に嵌まり、魔物化させられていたというのはさっき聞いたところだ。

 ほとんど魔物に成り下がっていたのを救ったのがロウというのも知った。

 しかも、こいつはすでに、それを水晶宮に馬鹿正直に教えたのだ。

 それだけは、横で聞いていたので、アスカも把握していた。

 

 だが、アスカが英雄だと……?

 アスカは顔が引きつるのを感じた。

 おそらく、苦虫を噛み潰したような表情になっていると思う。

 

「わ、た、しは、何もしてない。パリスの陰謀を打ち破ったのは、お前であり、ここにいる小僧だ。まさか、水晶宮にわたしが英雄などと、ほら話を伝えたんじゃないだろうねえ──。お前、自分の部下に、どんな風に説明してんだい──?」

 

 アスカは声を荒げた。

 どうも、物言いが不自然だ。

 アスカは、ノルズとともに、ここに乗り込んだものの、まんまとダルカンの敷いた罠に嵌まり、復活したパリスに再び操られそうになって、その道具にされかけた。

 そうならなかったのは、このロウがアスカを精の支配によって、パリスの隷属から解放させてくれ、さらに、ガドニエルの光魔道で、この館に仕掛けられていた闇魔道という闇魔道を一斉に消滅させたからだ。

 アスカが英雄などとはあり得ない。

 

「もちろん、お姉様がパリスの部下を一網打尽にし、館を我が物顔にしていたダルカンをアルオウィンとともに殺害し、すべての核心だったパリスを追い詰め、最後にはロウ様がパリスにとどめを刺しましたという話を伝えてます。まったくの事実ですわ」

 

「どこが事実なんだい──。こいつの功績は当然として、なんで、半分がわたしの働きになってんだ。ダルカンを殺したのも、アルオウィンとかいうお前の部下だし、乗り込んだときに、ダルカンの手下を始末したのも、ほとんどがノルズだ──。説明しただろうが」

 

「それほどの違いはないじゃないですか、お姉様──。些細な違いです。とにかく、お姉様は英雄です。すでに水晶宮では、ラザニエルお姉様が戻って来られて、しかも、ナタルの森を脅かしていた危機から救ってくれたという話でもちきりです……。それよりも、お姉様……。さっきから、ロウ様を小僧とか、こいつとか呼ぶのはよくありませんわ。ロウ様も英雄なのですよ」

 

「そんなことはいいんだよ──。話を変えるんじゃない──。ちゃんと部下に、正しいことを説明してこい、ガドニエル」

 

 アスカは怒鳴った。

 だが、両肩を後ろから抱かれて、男だとわかる胸に背中を引き寄せられた。

 

 はっとした。

 ロウだ。

 しかも、すっと昇りかけていた血がさがった感じになり、激昂していた感情が平静になる。

 

 いま、なにをした?

 操心術?

 アスカは眉をひそめた。

 

「お前、なにかやったのかい、小僧──?」

 

 アスカは振り返って、思わず怒鳴った。

 

「操り術のようなものじゃない、アスカ……いや、ラザニエル。俺は魔道は遣えないからね。まあ、心を落ち着けるための、心の愛撫のようなものさ。それはともかく、小僧はないだろう。俺も人間族では、いいおっさんだぜ」

 

「わたしは、お前の数倍は生きてんだ。小僧だよ」

 

 アスカは吐き捨てた。

 すると、ロウはそうかと言って笑った。

 

「いずれにしても、どっちが女王としてナタルの森の復興を担うべきかは、後日に相談したらいい。それよりも、まずはアスカの治療といこう。それがすべてに優先だ」

 

「相談の余地なんてないよ──。女王はこいつさ。この百年も、これからの百年もだ」

 

 アスカは断言した。

 

「まあ、そんなこと言わないでください、お姉様。わたしにも予定が……」

 

 ガドニエルが口を挟む。

 

「なにが予定だい──。女王の責務を果たせ、ガドニエル。お前には女王の自覚がないのかい。そもそも、族長会議に無断で、(つがい)の誓いを勝手に結ぶなんて、どういう料簡なんだい──」

 

 ロウとガトニエルがすでに(つがい)の誓いをしたことも既に知った。

 アスカは驚愕してしまった。

 

「お、お姉様には言われたくないですわ──。百年前に、その族長会議に反対されて、わたしに全部押しつけて、出奔したのはお姉様じゃないですか」

 

 さすがに憤慨した様子でガドニエルが言い返す。

 確かにそうだ。

 しかし、百年前のアスカの失敗とまったく同じことをガドニエルが繰り返すなど、エルフ王家の恥さらしもいいところだ。

 なんとしても、阻止しなければ……。

 

「だから、わたしのように無責任な愚か女になるなと言ってんだ──。とにかく、こいつの女になるのは問題ないが、正式の婚姻など許されるかい──」

 

「許されますわ──。なんの問題があるんですか──」

 

「問題ありありだろう──」

 

 怒鳴った。

 

「ちょっと待ってよ……。ガドとご主人様の結婚話がなくなるということになれば、ご主人様があたしたちと結婚してくれるという話はどうなるの……?」

 

 そのとき、ほかの女たちのひとりがぽつりと言った。

 確か、コゼか……。

 

「それは変更ない。ハロンドールの王都に戻ったら、さっそく準備をしよう。俺についても、一応は貴族だから、どうやら王の許可がいるようだけどね。まあ、アネルザにでもやらせれば、一発だ……。イザベラ姫様やアンのこともあるしね」

 

「そのことだけど……」

 

 すると、イライジャがなにかを告げたそうに、口を開きかけた。

 しかし、ロウがそれを制する。

 

「うん、イライジャ。わかってる。王都の異変についても、改めて相談しよう。先伸ばしにしていたけど、スクルドにもちゃんと話を聞く」

 

 ロウが言った。

 

「じゃあ、どっちにしてもいいか……。だったら、ガド、あんたはここで女王でもなんでもやっていいわよ」

 

 コゼはほっとした表情になっている。

 

「そんなコゼ様──。わたしたちは一簾托生ですよ。あんなに十日間も深く深く情を通い合わせたじゃないですか」

 

「でも、女王の仕事があるんでしょう? 仕方ないじゃない」

 

 コゼはあっけらかんとした口調だ。

 

「まあ、それにしても、ガドについても、王都の帰還についても、いろいろと考えるよ。俺に任せてくれ……。とにかく、まだガドとラザニエルも再会したばかりじゃないか。ゆっくりと話し合ったらいい。いずれにしても、すでにガドについては、俺の女にすると決めた。それはラザニエルであろうと、口を挟ませない。ましてや、見たこともない族長会議の元老委員とかにもね」

 

 ロウが微笑みながら言った。

 しかし、その笑みの中に、滲み出るような凄みがある。

 やっぱり、こいつはこれほどの男だったか……?

 どういう経験をすれば、ここまで人が変わるのだろう?

 アスカは、二年ほど前に召喚したばかりの頃のことを思い出しながら首を傾げた。

 

 まあいい……。

 とりあえず、解呪のことだ。

 

「……とにかく、全員、出ていきな」

 

 アスカはそれだけを言った。

 ロウも促すような仕草をし、ガドニエルを筆頭にぞろぞろ部屋を出ていく。

 しかし、なぜかエリカだけが残った。

 

「ねえ、ロウ様、わたしだけでも残った方が……。護衛ですし……」

 

 扉のところで、躊躇ったようにエリカがロウに視線を向ける。

 アスカは嘆息した。

 

「……何度もいうけど、いまさら危害など加えるものかい。こいつは、わたしや、わたしの故郷を救ってくれた恩人だ。それよりも、こいつがわたしを許すかどうかを心配してるくらいだ……。それに、わたしはノルズと魔道契約を結んでいる。こいつがあたしの呪術を解呪する気がある限り、どんな危害も加えられないし、性の誘いにも無抵抗だ。そういう誓いを結んでんだ」

 

「ノルズと?」

 

 ロウがちょっと驚いたような顔をした。

 

「まあ、そういうことだ。嘘じゃない。エルスラ、いや、エリカ、魔道契約の内容を読めるようにした。確かめてごらん」

 

 アスカは魔道により、契約内容の他者への公開を許すように解放した。

 エリカがすぐに魔道を放ったのがわかった。

 すぐに、小さく頷いた。

 

「……本当です、ロウ様……。そのように結ばれています」

 

「なら、安心だな、エリカ」

 

 ロウがエリカに頷く。

 やっとエリカが出ていき、ロウとふたりだけになった。

 

「騒がせたね。みんな、尽くしてくれる。エリカもね。ガドも面白い女だし……。ああ、それとノルズのことは世話になったんだね。俺からも感謝する。ずっと探していたんだ。あいつも、俺の大切な女だし」

 

「直接に言ってやっておくれ……。喜ぶよ。あいつは本当に一途にお前のことを想っている。お前に貰った恩を返そうと、必死にあちこちで動き回ってたんだ。命を削ってね。しかも、それをお前に告げずに……」

 

「うん……。さっき、教えてもらって驚いた。ノルズとは改めて話すよ」

 

 ロウが言った。

 ノルズについては簡単にだが、あいつがこれまでどういう思いで生き続けてきたについて、ロウにアスカから告げた。

 本人については、四肢を切断された身体の負担から、治療術を受けたあとまだ意識は回復しないのだ。

 この館にいたほかの女、またやはり同じように四肢を切断されていたアルオウィンという女ともども、すでにシティ側に運ばれて治療の継続をしている。

 

「ああ……。そうしておくれ……。それにしても、お前はわたしが気に入った者をことごとく奪っていくねえ。ガドニエルといい、エリカといい、そして、ノルズもだ」

 

「別に奪ってない。あんたも、こっち側に来ればいい」

 

 ロウが笑った。

 アスカは黙って肩を竦めた。

 

「じゃあ、そろそろ始めよう。わかっていると思うけど、俺の解呪はとりあえず、俺の性の支配に入ってもらう必要がある。また、それなりに行為に時間をかける。性急に呪術を引っ張り剥がすと、魂が傷つくんだ」

 

「お前に任せるよ。まあ、これまでの償いもあるし、お礼もある。わたしの性技を尽して、いい思いをさせてやろう。お前が腰を抜かすくらいのね」

 

 アスカは軽口を言った。

 ロウが声をあげて笑う。

 

 そして、そのロウが寝台に移動して腰をおろす。

 アスカも隣に腰掛けた。

 だが、もう一度、部屋にふたりっきりであることを確認し、寝台をおりて、ロウの足元に両膝をつき、さらに両手を床につけて、頭を深々とさげる。

 

「どうしたんだ、ラザニエル?」

 

 ロウが面白がるように声を上からかけた。

 

「これがわたしのけじめだ。これでも、自分の意思で、ここまで他人に頭をさげたのは初めてだ。パリスに強要されて強引にやらされることはあったけどね……」

 

「へえ……」

 

 ロウは微笑んでいるようだ。

 頭を床に着けているので顔は見えないが、なんとなく口調の雰囲気でわかる。

 

「かつてわたしは、お前を勝手に別世界から召喚し、拷問し、あまつさえ殺そうとした……。そんなわたしが虫がいいとは思うけど、どうかパリスに入れられているあいつの命の欠片を除去し、かけられている呪術のすべてを解呪して欲しい……。お願いです。このとおりです……」

 

 アスカは額を床に着けたまま言った。

 すると、上でロウがくすりと笑った。

 

「あなた方、姉妹はよく似ているね。希代の魔道を持ち、しかも、そんな大美人でありながら、俺に抱いてくれと頭をさげるんだね。しかも、土下座まで一緒だ」

 

「土下座? あいつが?」

 

 アスカは驚いて顔をあげた。

 そのあげた顎をロウの足がひょいと下から持ちあがって、顔をあげさせる。

 たったそれだけの仕草なのに、アスカは狼狽してしまった。

 

「まあね……。ナタルの森の女王様に、性奴隷にしてくれって土下座されたときには、俺もどうしようかと思った。ただ、彼女の真剣さと強い想いは感じたよ」

 

 あいつめ……。

 

 どうも、ロウの側から口説いた感じがないとは思っていたんだが、まさか、そんなことをしたとは……。

 あとで説教してやる。

 アスカは強く思った。

 

「……それに、同じなのはそれだけじゃないね。希代の魔女のくせに、どことなく抜けている……。情熱的……。そして……」

 

 顎に添えられていたロウの足が身体に添ってすっと下がり、服の上からアスカの乳房の上を揺らすように動いた。

 

「あっ」

 

 アスカは思わず声をあげた。

 いつの間にか、床に着けた両手が粘着体により床にくっついていたのだ。それだけでなく、膝から下についても床に密着している。

 動けなくなっていた。

 

「……そして、性癖の本質が強いマゾだ……。ガドもラザニエルもね……。悪いけど、一時的に魔道は封じさせてもらったから……。そっちの方がぞくぞくするだろう? まあ、ラザニエルを解呪するまでのことだから……」

 

 ロウの足の指が乳首の付近を上下に動く。

 

「うっ」

 

 大した動きじゃない。

 ただ、無造作に乳房を揺らすだけのような小さな動作だ。

 それなのに、アスカはそこからだんだんと防ぎきれない強い快感を感じていた。

 ロウの足の指が動き続ける。

 胸から伝わる疼きが全身に回るのがわかる。

 

 感じる……。 

 こいつ、やっぱりすごい……。

 

「ああっ」

 

 アスカは我慢できなくなって、またもや溜息とともに甘い声を放ってしまった。 

 

「あんたほどの女が足の指だけで達したりはしないよね? まさかとは思うけど、しっかりと我慢してよ。こんなのは前戯にも入りはしないよ……」

 

 ロウが嘲笑するような口調で脚の指をさっと伸ばして、一度スカートの裾に指をかける。

 それがスカートをまくりながら戻ってきて、ロウの足の指が股間の下からあてがわれるようなかたちになった。

 いま身につけている衣服は、こいつが出してくれたもので、柔らかい布地でスカート丈はかなり短いものだ。足の指でもめくりやすくなっている。

 もしかして、最初からこのつもりで?

 さらに、下着を指で横にどかせて、指を局部にあててくる……。

 

「んぐうっ、くううっ」

 

 アスカは衝撃で土下座状態で固定させられている身体を限界まで反り返らせてしまった。

 ロウの指が股間にあたって、小さく振動したのだ。

 ほんの少しの動きなのに、そこから息もとまるような痛切な快美感が頭の芯まで貫いた。

 

 なんなんだ、こいつの愛撫は──。

 アスカは恐怖さえ感じてきた。

 ロウに尽くすどころじゃない。

 こいつとのセックスは危険だ。

 アスカは本能でそれを感じた。

 

「……言っておくけど、あんたが感じているのは、あんた自身のせいだよ。あんたがマゾだから、こういう状況に弱いのさ。魔道を封じられて、男の足の指で愛撫されるなどという恥辱が好きなんだ」

 

 ロウがまた意地悪く笑う。

 しかし、その口調が演技であることくらいはアスカにもわかるし、実際には女に徹底的な快感を与えようという労りをそこに感じる。

 だから、恥辱よりも快感が強くなってしまうのだ。

 それに、侮辱的な性交なのに、こいつの嗜虐的な性行為には妙な安心感がある。

 

「さて、もしも、足の指で達したら、あんたにはなにをしてもらおうかな? とりあえず、女王の座についてのガドとの話し合いの席にはついてもらおう」

 

「そ、それとこれとは話は別だよ」

 

 ロウの突然の宣言に、アスカはさすがに我に返って、驚いて叫んだ。

 

「だったら我慢するんだね」

 

 ロウの足の指がアスカの股間を前後に動き出す。

 噴きあがった怖ろしいほどの快感に、アスカは大きな悲鳴をあげた。

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