※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

544 / 1059
544 親衛隊と鬼軍曹

 ノルズが泣きじゃくっていた。

 慟哭に近い。

 

 しかし、一郎はノルズが悲しくて泣いているのではないことを知っている。

 淫魔術で読み取れる感情は、かなり複雑だが、もっとも近いのは安堵だろう。

 いままでの人生で誰にも頼らず、他人になにかを委ねることなど思い及びもしなかった女が、生まれて初めて、全てを男に支配されることを覚えて、それで完全に感情を放出しているのだ。

 一郎はノルズの裸身を抱き締めながら、汚物を完全に消滅させた。

 もともと仮想空間だ。

 すべてが幻影であり、全てが存在する。

 一郎の思いのままの世界だ。

 

「脚を開けよ、ノルズ……」

 

 一郎はノルズから男根を抜き、水桶と柔らかい布を出現させた。

 こんなものはなくても、ノルズの身体を綺麗にできるが、これは儀式のようなものだ。

 水桶の中に入っているのは温かい湯だ。

 それを布に浸して、ノルズの足と尻を洗い始める。

 

「あっ、そ、そんなこと……」

 

 一郎がノルズの身体を洗浄し始めたことに気がついて、ノルズが狼狽えた声を出す。

 

「いいから……。これもご主人様の仕事だ……」

 

 一郎は構わずノルズの脚を拭く。

 実際にはすでに床に拡がった汚水物とともに、糞便は消失しているので匂いすらない。ただ汗まみれのノルズの脚を布で拭くだけの作業だ。

 

「あっ、くううっ」

 

 ノルズが腰を震わせだす。

 尻穴に挿入した薬剤の効果に混ぜていた掻痒剤だ。

 糞尿をしたところで、発狂するような痒みは収まらない。

 もともと痒みは続いていて、人前で大便を垂れ流した衝撃が終わったことで、地獄のような痒みを知覚して痒みが復活しただけだ。

 

「ああっ、か、痒い……。ご、ご主人様、か、痒いです……」

 

 一郎はほくそ笑んだ。

 ノルズの口からごく自然に“ご主人様”という言葉が出たからだ。

 

「そうだろうな。俺が精を放たなければ、痒みはなくならない。永遠に尻穴の痒みは続く」

 

 一郎は冷たく言うと、布を置いて、今度は洗浄のための油剤を出すと、それを指に乗せて、ノルズの尻穴に突っ込んだ。

 

「んはあああっ、ああああっ」

 

 ノルズが愉悦のために、思い切り身体を弓なりにした。

 一郎はノルズの太腿を大きく平手で叩いた。

 

「こらっ、ノルズ、まだ、懲罰は続いているぞ。勝手に動くな──。それに、喋ってもいいが喘ぎ声は禁止だ──」

 

 陰毛に手をやり、十本ほど握って千切る。

 

「んぎいいいいっ、も、申し訳ありません──」

 

 ノルズが絶叫を懸命に口をつぐんで耐える仕草をする。

 一郎は指をぐりぐりと回し、ノルズのお尻の内側の上下左右に塗りつけて油剤を拡げていく。

 これは魔道のこもった洗浄剤でもあるので、塗っておけばアナルセックスが可能なくらいにきれいになる。現実世界でも重宝して使っているものだ。

 女たちには数個渡していて、いつでも気が向いたときに、一郎が尻穴を犯せるように準備しておくことを全員に躾けている。

 なんだかんだで、旅先であっても、馬車や宿屋の中で、みんな健気に毎朝、指を突っ込んで継続している。

 

「んはっ、はあっ、はあっ」

 

 しかし、一郎の指が動くたびに、ノルズは敏感に身体を反応させてよがる。

 我慢などできないのだろう。

 一郎は指を抜いた。

 立ちあがってノルズの前に回り込むと、乗馬鞭を出現させる。

 一度解放した片脚の足首を元のように肩幅の広さで粘性体で固定する。

 

「じゃあ、懲罰の続行だ。こんなものじゃあ、お前に苛められた女たちも満足しないだろうしな。最初にやっていた鞭による股打ちはあと三発残っていた。それに、絶頂した罰、糞便をした罰を加えて、二十三発だ。今度こそ、声を我慢しろ。いくぞ」

 

 一郎は無造作に、ノルズの股間を鞭を弾きあげた。

 

「んぐううっ」

 

 ノルズが全身を限界まで伸ばして、全身を真っ赤にした。

 容赦なく力いっぱいに打ったのだ。

 ノルズは一発で腰を落とし、膝を割りかけた。

 

「動いたな──。失格だ。残りはまだ二十三発──」

 

 一郎は鞭を構えた。

 

「そらっ」

 

 再び、思い切り股打ちする。

 

「んぐっ」

 

 またもや、両膝を折りかける。

 よく頑張るものだ。

 倒れないのが凄いな……。

 一郎は思った。

 

「また、声を出した──。まだ、残り二十三発」

 

 一郎は宣言した。

 

「む、無理です……。ご、ご主人様……。お、お許しを……」

 

 すると、初めてノルズが泣き言を口にした。

 おっ?

 やっと、弱い部分を一郎に見せることに抵抗がなくなったか?

 いい傾向だ。

 一郎は鞭を構えたまま、思わず微笑んでしまった。

 

 そのときだった。

 静寂しきっていた広間で悲鳴のような声が同時に複数起こった。

 

 視線を向ける。

 最初にノルズに調教を受けた親衛隊の女たちだ。

 口々になにかを叫んでこっちに向かって来る。

 

 そろそろ、言ってくるものと予想していた。

 あまりにも拷問に近い調教に、女たちもすっかりと圧倒されてしまい、ノルズに同情する感情が沸き起こっているのはわかっていた。

 もっとも、同時に一郎の全力の調教に、陶酔さえ示すノルズのマゾぶりに、自分たちの被虐の火までつけてしまった者も大勢いるようだが……。

 それはともかく、ひとりが静止の声をあげたのをきっかけに、ほぼ全員が沈黙を破って叫び、こっちに殺到する。

 

「もうやめてあげてください」

 

「謝罪は十分です」

 

「あたしたちはなにも思っていません」

 

「むしろ、クロノス様にお仕えするということがどういうことかわかりました」

 

「どうか、もう許してあげてください──」

 

 三十人の女たちがノルズと一郎を取り囲んだ。

 一郎はにやりと微笑んで鞭を消滅させる。

 

 そして、ふと思って、エリカたちの方に視線をやった。

 エリカとシャングリアは、いまだに蛇の刺青の身体を苛まれてのたうっている。それでいて、ほかの女も同じだが、ノルズに対する一郎の調教に当てられて、すっかりと欲情したような表情になっている。

 ガドニエルに至っては、尿意もあると思うが股間に両手をあてて、まるで自慰でもしているような仕草でもじもじしている。

 一郎が躾け終わっているマゾ女たちだ。

 これから本格的なマゾ調教をする親衛隊の女たちとは反応が異なる。

 一郎はほくそ笑んだ。

 視線をノルズに戻す。

 

「許していいと許可が出たぞ、ノルズ。じゃあ、最後に痒みを消してやろう。跪け──」

 

「は、はいっ」

 

 ノルズの後ろに回り、背中を押して身体を前倒しにさせ、そのまま頭を床につけさせて、高尻の恰好にする。

 潤滑油はさっきの洗浄剤で十分であり、もう挿入可能だ。

 亀頭の尖端をノルズの肛門にあてがう。

 

「力を抜けよ。息を吐け」

 

「はい、ご主人様──。はああっ」

 

 ノルズが健気に言われるままに息を吐く、

 一郎はそれに合わせて、ゆっくりと怒張を挿入していった。

 ノルズの肛門はまだほとんど調教されていないようだが、淫魔術でいくらでも調整できる。

 いまは膣のように柔らかく、膣よりもぐっと締まって、いい感じに一郎の男根を締めつける。

 

「あうっ、い、いや……ああっ、き、気持ちいい……ああっ……」

 

 かなりの長いあいだ、浣腸液に混ぜた媚薬を浸透させ続けていた。

 怖ろしいほどの痒みは、それだけ粘膜が敏感になっている証拠だ。

 いまのノルズは、尻穴の気持ちよさが十倍にも二十倍にもなっているはずである。

 尻を撫でられるだけの刺激でも堪らない快感に変わると思う。

 淫魔術で垣間見れる性感のもやにもそれが出ている。

 ノルズの尻穴の中は、そこが爛れるほどの快感に染まっていることを示す真っ赤なもやで染まっていた。

 

「教官様、気持ちよさそう……」

 

「すごいわ……」

 

「でも、とてもお綺麗……」

 

 いまはほとんど密着しているように取り囲んでいる親衛隊の女将兵たちが、ノルズのことを食い入るように見つめていて、ひそひそと話す声も聞こえる。

 だが、ノルズには耳に入っている気配はない。

 

「ああああっ、いいいいっ、ご主人様、いいのぉっ」

 

 一郎の男根が完全にノルズの尻穴の中に消えた。

 ノルズは気持ちよさそうに悶えている。

 普段はもちろん、いままでのノルズだったら、絶対に示さないような甘えた口調だ。

 ちらりと周りの女たちに視線をやる。

 ほとんどの女が顔を真っ赤にして、うっとりとした表情になっている。中には無意識だろうが、股間に両手をあててもじもじとしている女まで数名いる。

 アナルセックスの興味を持たせてしまったかな……?

 一郎はほくそ笑んだ。

 

「いくよ。力を抜くんだ。すべてを俺に委ねる。それが必要だ」

 

「は、はいっ」

 

 男根を引いていく。

 肛姦の快感は押すときよりも引くときが大きい。

 ノルズの悲鳴が派手になる。

 

「あああっ、あああっ、はあああっ」

 

 ノルズが激しく悶えまくる。

 もう女兵たちに見られているという感覚はないようだ。

 ノルズはいまは一郎のことしか感じていない。

 それでいい……。

 

 引いていく男根の周りにノルズの尻穴が山を作っていく。

 ぎりぎりまで怒張を抜いてから、再びゆっくりと押し込むと、その山が吸い込まれるように尻穴の中に埋まる。

 ノルズの股間からかなりの愛液が滴っているのがわかる。

 その匂いが周囲に拡がっている。

 とても、煽情的な香りだ。

 この匂いだけで、淫情に酔っている女も多いんじゃないだろうか。

 

 押して、引き……。

 引いて、押す……。

 それを果てしなく繰り返す。

 排泄の何十倍もの快感がノルズに襲いかかっていると思う。

 

「ああああっ、いやああっ、ご主人様、いきますっ、い、いきますううっ」

 

 ノルズのうつ伏せの身体を弓なりにして、がくがくと身体を震わせだした。

 快感が脳天を貫いているのか、のけ反らせた顎を激しく左右に振っている。

 それにしても、さっきからノルズは、一郎のことを“ご主人様”と呼んでいるが、おそらく意識してのことじゃないだろう。

 本能のままの呼びかけに違いない。

 

「好きなようにいけ。それに合わせてやる」

 

 一郎はノルズの臀部をぴしゃりと平手で叩いた。

 小気味のいい音がして、それとともにノルズの悲鳴が大きくなり、ステータスの中の快感度数がゼロに近づく。

 容赦なく叩いたのだが、痛みを痛みとして感じず、さらなる快感を呼び覚ましているのだ。

 

「いぐうううっ」

 

 さらにひと際大きな声をあげて、ノルズががくがくと身体を痙攣のように動かした。

 絶頂したのだ。

 ノルズの尻穴の粘膜がかなりの力で一郎の男根を揉み込んできた。

 尻穴がぶるぶると震え、一郎の怒張を引っ張り込むように刺激する。

 一郎は射精欲を開放した。 

 

「うわああっ」

 

 ノルズがまたもや泣くような声をあげた。

 泣き上戸かな……。

 一郎は射精を続けながら、ちょっとそんなことを思った。

 それとともに、淫魔術でノルズのお尻の痒みを今度こそ、完全に消してやる。

 ノルズの身体から力が抜けたのがわかった。

 それでも、尻穴の粘膜だけは生きているようにうごめき、射精途中の男根を締めつける。

 やがて、射精が終わった。

 一郎はおもむろに精を放った肉茎をノルズから出した。

 周囲から一斉に息を吐くような溜息が洩れる。

 

「ノルズ、まだだ。お前の尻に入っていたものだ。きれいにしろ」

 

 一郎は脱力しているノルズの尻たぶをまたもや叩いて、意識を取り戻させた。

 ノルズが薄っすらと目を開け、荒い息をしながら身体を回転させて、一郎の股間に顔を近づけてくる。

 たったいままで、自分の尻の穴に入っていたものをしゃぶれという鬼畜な命令だが、ノルズには嫌がる素振りはない。

 むしろ、うっとりと嗜虐酔いしている表情であり、微かに口元に微笑みさえ浮かべているように見える。

 

「……あ、あんなことまで……」

「も、もうだめえ……」

「ああ……」

 

 いまや女たちはさっきよりも距離が近くなって、密着するような距離だ。

 凄まじいほどの淫気が一郎に向かってくる。

 それをどんどんと吸収して、一郎はかつてない充実感を感じていた。

 

「ご主人様……ふふ……。ご主人様……、ご主人様……ふふふ……」

 

 一郎の一物を口にする寸前に、ノルズが笑うような声を出した。

 

「どうかしたのか?」

 

「あっ、いえ、なんでもありません……。ごめんなさい……」

 

 一瞬我に返ったようになったノルズがはっとしたように、一郎の男根を口に咥えた。

 ぺろぺろと一郎の一物についている体液を舐めていく。

 どうやら、ただ呼びたかっただけのようだ。

 一郎はノルズの頭に手をやり、乱れた髪を撫でるようにしながら、粘性体の拘束を消滅させ、ノルズの左手を取った。

 その左手の薬指に銀細工の指輪を出現させて装着する。

 色は赤にした。

 銀細工だが色は真っ赤だ。

 この世界にはない金属の色であり、一郎がこの仮想空間で作ったものだ。

 まあ、ちょっとした仕掛けはあるが、それを発揮しない限りはただの金属の輪っかにすぎない。

 

 この世界には、婚姻で指輪を交換し合うという習慣はあまりないみたいだが、これはずっとひとりだけで一郎のために危ない橋を渡ってくれていたノルズに対する一郎からの気持ちだ。

 一郎の元の世界において、左手の薬指に指輪を送ることがどういう意味があるかは、まあ、いずれ機会があるときに、説明することにしよう。

 

「……ただの指輪だ……。していろ」

 

 一郎は言った。

 ノルズは一心不乱に股間を舐めていたが、それを言われて初めて、指に指輪があることに気がついたようだ。

 離された左手に手をやって、ちょっと目を大きくした。

 

「よし、いいぞ、ノルズ」

 

 一郎はノルズから口を離させると、すっと立ちあがった。

 全員に向かってゆっくりと視線を向けていく。

 集まっている将兵たちが、それぞれに顔を上気させて、一郎のことを見つめている。

 最後にちらりと壁際にいる元々の一郎の女たちに目をやる。

 彼女たちも一郎を見つめていたが、一郎は、その彼女たちににやりと微笑んだ。

 女たちがちょっと訝しむ表情になったのがわかった。

 

「じゃあ、親衛隊発足の記念だ──。性宴の開始だ──」

 

 一郎は大きな声で宣言した。

 次の瞬間、いまの囲みのすぐ横に女たちが出現した。

 エリカ、シャングリア、ブルイネン、ガドニエル、アスカだ。

 ノルズも目の前から消失して、その並びに混じっている。

 全員が素っ裸だ。

 一瞬にして服は消滅させてやった。

 

 六人が両手首両足首の四肢に革枷を付けられて天井からの四本の鎖でぶら下げらている格好だ。

 まるで捕らえられた獣が四肢を縛られて宙吊りされているような状態だが、脚は拡がった体勢でぶら下げられているので、こちらを向いている股間からは性器どころか、肛門まで曝け出している。

 例外はガドニエルだ。

 さっきの貞操帯をがっしりと装着させたままだ。

 

「なにっ」

「うわっ」

「えっ」

「あれっ?」

「あん」

 

 エリカ、シャングリア、ブルイネン、アスカ、そして、ガドニエルが驚きの声をあげた。ノルズはまだ事態を把握していないのか、まだ半分覚醒していないように、きょろきょろしている。

 親衛隊たちも一斉に驚愕したような声をあげた。

 魔道でもあり得ない突然の景色の変化だ。

 仮想空間のことを知っているエリカとシャングリアは、納得いったような顔をしているが、いきなり全裸になったうえに、四肢をぶらさげられた体勢にされた残りの四人は目を白黒させている。

 もっとも、そのエリカとシャングリアだが、いまでも刺青の蛇が動き回る刺激で悶え続けているし、特にエリカは乳首とクリトリスのピアスに蛇の胴体や尻尾が触れるたびに、大きなよがり声をあげている。

 

 一郎は淫魔術を駆使して、全員の頭の中から事態に対する疑念の心を消去した。

 目の前のものを当たり前のものとして受け入れさせる。

 一郎の仮想空間には、そういうこともできるのだ。

 大きなどよめきが、ざわめきほどになる。

 今度はぶら下がっている六人の後ろに卓を出し、そこにたくさんの筆や刷毛、鳥の羽根などを出現させた。

 

「誰のところでもいい。五人ずつ組になって、そこにいる先輩女たちをくすぐりまくれ。頑張っている者は俺からその場で精のご褒美だ。抱いてやる……。そして、ぶら下がっている女たちについては、不甲斐ない態度はとるなよ。簡単に絶頂したり、ガドについてはおしっこをもらしたりしても、相応の罰があると思え。じゃあ、始まりだ──。全員、行け──」

 

 一郎は大きな声で叫んだ。

 

「な、なにいってんだい、お前──。こ、こんなの……。な、なんだい、魔道が……」

 

 最初に文句を言ったのはアスカだ。

 ほかの女は悲鳴をあげただけだ。

 一方で、いきなり、女王たちをくすぐり責めにしろと言われた親衛隊の三十人も、さすがに躊躇したように当惑して静止したままである。

 六人の中には、女王のガドニエル、太守のアスカ、隊長のブルイネンがいるのだ。

 お互いに顔を見合わせるような仕草をするものの、まだ腰を落としたままであり、すぐには誰も動かない。

 

 一郎は淫魔術を使って、全員の中からガドニエルたちに対する遠慮や気後れのような感情を完全消滅させる。

 その逆に好奇心のようなものを最大限に増幅させる。

 この場だけのことだが、こうやって馬鹿騒ぎした記憶が残ることで、ここにいる全員の絆が深まるのだ。

 

「親衛隊、出動しろ──。これは俺の絶対命令だ──。逆らうな──」

 

 一喝した。

 女たちが弾かれるように立ちあがった。

 

「い、いくわっ」

 

 ひとりの女兵がさっと駆けだして、道具の台に走る。

 それに釣られるように、わっと三十人が宙吊りの女たちに向かった。

 全員が筆やら、刷毛やら、羽根やらを手に取り、それぞれに女たちに群がる。

 六人はちょうど立った女たちの腰の上程度の高さにぶら下がっているように調整しているので、くすぐるにはちょうどいい体勢だろう。

 

「いやあっ」

「あはあ」

「うわああっ、お、お前ら、やめよ、ひいいっ」

「や、やめないか、あああっ」

「ああ、あああっ、い、いやあ、ロウ様、も、漏れます──。漏れちゃいます──」

「んぐううっ、や、やめろおっ、ああっ、ま、待て、お前ら、尻ばっかり──」

 

 エリカ、シャングリア、ブルイネン、アスカ、ガドニエル、そして、ノルズが悪態のような声を叫ぶ。

 一郎は六人を責めたてる親衛たちの周りを歩きながら、躊躇、遠慮、恐怖、戸惑いのような感情を親衛隊たちから次々に消していく。そして、吊られている女体の激しい反応を面白がる感情をさらに拡大してやる。

 また、一度始まってしまえば、集団心理というものもあるのだろう。

 すぐに、積極的に動く者が大半になってきた。

 女たちの悪態も悲鳴も無視し、どんどんと責めがエスカレートしていく。

 

「一切の容赦をするなよ──。クロノスの命令だ──」

 

 一郎はうそぶいた。

 すると、心なしか、さらに女たちによるくすぐりが苛酷になった気がした。

 宙吊りにされている女たちの悲鳴が大きくなる。

 

 一郎は集団の中から、ひとりの女兵を引っ張りだした。

 ブラムという女兵だ。

 三十人の中で、さっき最後に抱いた女であり、三十人の中で最初に飛び出した女だ。

 ブラムが選んだのはシャングリアであり、蛇の動きを追うように筆を動かして、シャングリアに悲鳴をあげさせていた。

 

「ブラム、お前が最初に駆けだした。ご褒美だ」

 

 ブラムを集団から離して、ブラムを床に横たえた。

 

「あっ、クロノス様、う、嬉しいです──」

 

 横たわったブラムが顔を真っ赤にして声をあげた。

 

「お前は拘束されて抱かれるのが好きだったな。じゃあ、こんな恥ずかしい拘束はどうだ?」

 

 一郎は粘性体を飛ばして、ブラムの左側の手首を足首、右側の手首と足首をそれぞれに拘束した。

 ブラムは脚を曲げ開いた格好から動けなくなる。

 

「ああん、恥ずかしいです」

 

 ブラムが声をあげたが、やっぱり満更でもないようだ。

 一郎はブラムの股間に顔を埋めて、股間を舌で舐めあげていく。

 

「んふううっ、あはあああっ」

 

 ブラムがぴんと身体を伸ばすようにして絶叫した。

 

「ブラム、いいなあ……」

「あ、あたしもっ」

 

 たまたま傍にいた女たちが振り返って、その様子を見て、やる気に火がついたように、責めに拍車をかけたようになっているのがわかった。

 一方で宙吊りの六人の女の絶叫はますます大きくなる。

 ふと思いついて、一郎はさらに責め用の道具を追加してやった。

 この世界にはない、バイブや電気あんま、ローターなどだ。尻穴を責めるための棒や潤滑油なども出現させる。アナル用の電動の淫具も足す。こっちの世界では魔道で動く。

 

「いま、新しい道具も足したぞ。魔道を込めれば振動する。試してみろ」

 

 一郎はブラムを責める手を休めて声をあげた。

 さっそく十人近くが一斉に卓に取りつく。

 一方でブラムは、もういっぱいいっぱいみたいだ。

 体勢を変えて、ブラムの股間に怒張を挿入していく。

 

「あああっ、クロノス様ああああ」

 

 ブラムが雄叫びのような嬌声をあげた。

 性宴は、まだ始まったばかりだ……。 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。