【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
ご無沙汰していました。
長期出張の代償として、早目の年末年始休暇を三日前からもらってます。
いまのところ、体調には変化もありません。
さて、挿入話です。
続きではありません。
時系的には、第6話『山の中の温泉』と第7話『歌姫と幼馴染』のあいだに入る番外編のエピソードとなります。
コゼが一郎とエリカの旅に加わったばかりであり、三人は王都に向けて旅をしている途中です。
「リハビリ」として、挿入させてもらいます。
555 女ふたり・愛撫勝負
「か、痒い──」
「ああっ、痒いです──」
エリカとコゼはほとんど同時に悲鳴をあげていた。
ロウがふたりの股間に塗った掻痒剤があっという間に本領を発揮したのである。
街中ということで、いまは引っ込んでいる魔妖精のクグルスがロウとともに合成して作ったものであるらしく、女の肌を敏感にさせて、さらに猛烈な痒みを生み出すという強力な油剤の媚薬のようだ。
それをエリカとコゼは、ロウによって股間に塗られている。
パルボというハロンドール王国では、中規模程度となる街道が貫く城郭である。
その城郭内にある少し高級どころの宿屋に部屋をとったエリカたちは、いつものように夕食後すぐに、ロウの性愛を受けることになった。
淫魔師であるロウが、毎夜のように女を抱くことが必要であることは当然なのだが、ロウという男は、エリカたちを普通には抱かない。
いや、普通に抱くこともあるが、それよりも、とことん嗜虐してから抱くのが好きらしく、そのために毎晩のように「調教」を受けるというのが旅の日常になっている。
一方で、ロウの嗜虐的な性愛をエリカとコゼが好んで受け入れているのも事実ではあるが……。
実のところ、ロウはとにかく絶倫であり、普通に抱くだけだと、一度や二度……いや、五度、六度とエリカたちに精を放っても満足する気配もない。
そのあいだに、エリカたちもその数倍は達することになるから、どうしても翌日の旅に支障が生まれることになる。
淫魔師という存在は伝承にすぎないが、一郎がその淫魔師であるらしいということはすでに知っている。
だとすれば、満足するほどに女を抱かなければ、苦しい飢餓常態に陥るはずなのである。
エリカも淫魔師のことは詳しくはないが、淫魔師にとっては、女を抱くのは食事と同じなのだと、あのクグルスにしつこく念を押されてもいた。
性愛を絶やすなと……。
従って、できるだけ相手をしてあげたいのだが、体力に自信もあったエリカでも、ロウの本気の相手をするのは無理そうだ。
それは、コゼが加わっても変わらない。
むしろ、コゼが加わることで、ロウの求めが拡大した気もする。たがが外れたというか、これまでロウの相手がエリカひとりで務まっていたのは、ロウがかなりの手加減としていたようだということもエリカは気がついてきた。
あるいは、淫魔師としてのロウの能力が拡大して、求めるものが大きくなったかだ。
城郭内では顔を出さないが、道中では姿を出現させる魔妖精のクグルスも、ロウが支配する女が増えれば、ロウの身体も強くなると口にしていた気もする。アスカの追っ手のことを考えれば、どんな手段であっても、ロウ自身の強化は重要だと思う。まあ、女を抱けば抱くほど、強くなるというのは半信半疑ではあるが……。
あのクグルスの言い分だし……。
ただ、ロウの求めるものに対して、エリカどころか、コゼがいても、明らかに力不足であるのは確かだ。
しかし、それを補ってくれるのが嗜虐なのだ。
嗜虐好きのロウは、何度も精を放たなくても、エリカたちが嗜虐責めを受け入れさえすれば、精を放つ回数が少なくても、十分に満足するようなのだ。
だから、一郎との性愛は、嗜虐の性愛と決めている。
もっとも、ロウの責めを受けるのは、そういう打算的なこととは別に、エリカにしても、コゼにしても、すっかりと身体がそれを求めているとも真実なのだ……。
いずれにしても、ロウに抱かれるのは気持ちいい……。
調教という名の嗜虐責めを浮けるのは、もっと気持ちいいかもしれない……。
拘束されて抱かれた方が興奮するというのは恥ずかしいのだが、すでに身体が求めている。
ロウに支配され、ロウに躾けられることを心が望むのだ……。
とにかく、ロウにとっても、エリカたちにとっても、ロウとの倒錯的な交合は、もはや不可欠のものだ。
だから、今夜もいつもの夜が始まっている。
今日の責めは、痒み責めだ。
エリカとコゼは、ふたりとも素裸になって、正座にした脚に相手の畳んだ脚を挟むようにして、向かい合って密着して胴体を縛られた。
ふたりとも右手は背中側に縛られている。左手は前だ。
しかし、前側の左手は自分の身体の前ではなく、左手首に巻いた縄を向かい合う相手の腰に巻いた腰縄に繋げられていて、相手の股間から離れられないようにされている。
その状態で、ふたりの股間にたっぷりと掻痒剤をロウが塗ったのだ。
「ああ、いやあっ」
「ご、ご主人様、痒いいい」
エリカとコゼは代わる代わる悲鳴をあげた。
一応は防音の結界の護符を貼っているが、さもないと、エリカとコゼの恥ずかしい声は、この宿屋の廊下に響き渡っているだろう。
他人の耳目など気にすることができないほどの、凄まじい痒みだ。
「ひいい、こ、これは痒いです──。ロ、ロウ様、もう許してください──」
エリカも股間から腰骨にまで貫くような痛烈な痒みと疼きに、じっとすることもできずに、拘束された身体を暴れさせながら叫んだ。
密着しているコゼの裸身も真っ赤だし、すでに水でも浴びたように脂汗が流れている。
おそらくエリカも同じだろう。
また、じっとしていられないのはコゼも同様であり、胴体を離れないようにされているエリカとコゼは、自然と乳房と乳房を擦る合わせるようにしている。
一方で、まだ寝台にあがっても来ていないロウは、寝台の横に置いた木椅子に腰かけて、服さえ脱いでいない。
「どうだ、痒いか、ふたりとも?」
ロウが満足そうな口調で言った。
エリカとコゼは争うように首を縦に振る。
「か、痒いです、ご主人様──。な、なんとかしてください──」
「も、もう我慢できません──。ロウ様、助けて──」
コゼもエリカも、うまく動かなくなった舌足らずの声をあげる。
すると、ロウの好色そうな笑いが部屋に響いた。
「だったら、お互いの股間を愛撫して痒みを癒してやれ。先に相手を絶頂させた方だけを犯してやろう。負けた方は尻にも掻痒剤を塗り足して、そのあいだ放置だ。負けると、どんどんと油剤を足されるから、その分不利になるぞ。だから、できるだけ絶頂を我慢するんだ」
ぞっとした。
さすがに、こんな強烈な媚薬を塗り足されるなど冗談じゃない。
絶対に負けられないと思った。
しかし、痒みを癒してもらうには、唯一股間に届くことのできる相手の手しかない。だが、それに我を忘れると、あっという間に絶頂してしまいそうだし……。
「コ、コゼ、うわっ」
一瞬、躊躇したエリカと異なり、コゼはいきなり身体を揺らすと、エリカを横倒しにして、その上に身体を被せるようにしてきた。
猛烈な勢いで、エリカの股間がコゼの手によって愛撫される。
「ひあああっ」
痒みを癒される猛烈な快感がエリカの裸身を貫く。
「エ、エリカ、あ、あたしも搔いて──」
コゼはエリカの股間全体を揉み動かすように動かし続けている。
「あああああ」
エリカは一気に突き刺さった快感に鋭い嬌声をあげた。
一方で、負けじとエリカもコゼの股間を激しく指で擦る。
「うわあああ」
コゼが獣のような声をあげて全身を揺さぶった。
「さあ、負けはどっちかな?」
ロウがからかうような口調で、エリカの脇腹をくすぐるように動かす。
魔法のようなロウの手によって、なんでもない場所がたちまちに快感の場所に変化する。
「いやああ、それはだめですうう」
ただでさえ絶頂を我慢しているところに違う刺激が加わり、しかもそれに合わせるように、コゼが舌でエリカも耳を舐めてきた。
「そこも、だめええっ」
エリカは必死に歯を喰いしばって、コゼの股間で動かす指を速くする。
「んひいいいいっ」
コゼが全身を弓なりにしてがくがくと身体を震わせだす。
だが、エリカもまた、絶頂に追い込まれている。
同じように全身を痙攣させる。
しかし、その瞬間、上に乗っているコゼの膝ががっしりと、コゼの股間にあるエリカの手を押さえつけた。
そして、コゼによって、クリトリスを弾くように刺激された。
「んはああああああっ、ああああああ」
エリカは絶頂して果てた。
すると、ロウの笑い声がした。
「勝負ありだな。エリカはお預けの刑だ」
すっとエリカとコゼの身体が裏返されて、エリカのお尻の穴にロウの指がすっと挿入される。
油剤をたっぷりと塗っているのか、ほとんど抵抗なく指はエリカのお尻の奥まで突き刺さる。
「あっ、あああっ」
エリカは思わず火がついたような昂ぶった声を張りあげる。
微妙な部分にぬらぬらとしたものを塗り込められる独特の快感が沸き起こり、絶頂したばかりの全身が再びかっと熱くなって震えてしまう。
とにかく、ロウの指はなにをどう触られても神がかり的に気持ちがいい。
「ああ、ご主人様、お願いします──。コ、コゼを犯してください。コゼが勝ちました──」
一方でコゼが泣き声のような声をあげる。
「そうだな。じゃあ、コゼにご褒美だ」
ロウが笑いながら、もう一度、コゼとエリカの身体をひっくり返す。
すると、密着して縛られたまま、上になったコゼの腰を掴むようにして、後背位の態勢でコゼのお尻の下を通るようにして、コゼを犯しだした。
いつの間にか、ロウは全裸になっていた。
「ああ、き、気持ちいいい──。ご、ご主人様、素敵ですううう」
コゼが感極まった声をあげる。
だが、縛られたまま掻痒剤だけを追加されたエリカはたまらない。
興奮して身体を揺するコゼに身体を密着している身体を揺すられながら、新たに加わった痒みの苦しさも合わさって、エリカもまた身をよじる。
「か、痒いいい──」
エリカは泣きじゃくるような声をあげてしまった。
「あ、あああああっ」
コゼが絶頂に達したのは、あっという間だったと思う。
しかし、ただすぐそばで、コゼがロウに抱いてもらうのに接するだけのエリカには、途方もなく長い時間に覚えてしまった。
「よし、じゃあ二回戦だな。エリカは次に負ければ、乳首に塗り足すぞ」
ロウがコゼから離れながら言った。
再び、コゼとの擦り合いが始まる。
しかし、結局のところ、一度達してしまったエリカの身体は、すぐに絶頂に達してしまい、またしてもお預けを喰らうことになった。
「今度もコゼか……。エリカも頑張らないと、精をあげられないぞ」
ロウがからかうように言いながら、エリカの片側の乳首に掻痒剤を塗った後で、再びコゼを犯しだす。
千切れるような痒みを放置されているエリカは苦痛の呻き声を出しながら、身体を暴れさせた。
「コ、コゼええええ、次は譲ってよおお」
「い、嫌よ──。あああ、き、気持ちいい──」
コゼが見せつけるように、ロウに犯されている裸身をエリカに身体を擦るつける。
エリカは股間とお尻、さらに乳首に掻痒剤を塗られたエリカは歯を喰いしばるしかなかった。
とにかく、痒い──。
エリカは我を忘れて、悲鳴をあげた。
「明日もこの宿で連泊だ。腰が抜けるまで抱かせてもらうからな」
ロウがコゼの股に怒張を挿入して腰を動かしながら言った。
外は夕方からの雨が降り続いている。
急ぐ旅でもなく、雨があがるまで、エリカたちはそのまま、この宿に逗留しようと決めている。
そんなときには、翌日を気にしなくてもいいので、ロウの責めはしつこくなる。
おそらく、今夜の責めは容赦なしだろう。
いずれにしても、身体の上で見せつけられるように、コゼだけロウに抱かれるのは、焦燥感がとてつもない。
とにかく、痒いのだ――。
「ああ、助けてええ――。ロウ様、わ、わたしもお願いしますうう」
「だったら、次に勝つことだな」
ロウがコゼを犯しながら言った。
「いぐうううう」
そのとき、コゼの感極まった声が鳴り響いた。
しかし、上にいるロウの腰の腰の動きが突然にぴたりととまる。
「おっと、二度目は倍の時間をかけて絶頂させてやろう。まだまだ」
ロウがうそぶく。
コゼが切なそうに、裸体を震わせて余裕のない声をあげた。
しかし、長くなればなるほど、エリカが放置される時間も長くなるのだ。
「ああ、そんなあっ、痒いいいっ」
エリカはまたもや、悲鳴をあげた。
結局のところ、エリカがやっと一郎に抱いてもらったのは、五回続けてコゼとの愛撫勝負に負けてからだ。
五回続けて、ロウに犯されて絶頂して、コゼが失神してしまったのだ。
とにかく、ぐったりと動かなくなったコゼとの緊縛をやっと解いてもらい、エリカはロウから抱いてもらった。
股間に四回──。
最後に、お尻で一度……。
やがての果てに、エリカもまた、ついに意識を手放してしまった。
*
雨が窓を叩く音がした……。
エリカは眠りの中から意識を戻した。
横には、まだ寝息をかいている裸のままのロウの胸……。
乳房を押しつけるようにして、エリカは眠っていたようだ。
視線の先に窓があったので見ると、まだ外は暗い。
起きるような刻限は、一ノス以上は先だろう。
まだ、身体はだるい……。
予想のとおりに、昨夜のロウの責めは凄かった。
寝直そうと思って、エリカは毛布を肩まで被り直すとともに、ロウの身体をぎゅっと抱く。
「……ねえ、エリカ……」
すると、ロウの反対側で横になっているコゼからささやき声で呼び掛けられた。
ずっとアサシンをしていたコゼは、眠っていても人の気配に敏感で、こうやってエリカが起きるとほとんど必ずといっていいほどに目を覚ます。
夜は眠らないのかと思うほどだ。
「……なに?」
エリカは眼を閉じ直して、ロウの肌の温もりを胸に味わいながら応じた。
「夕べは、あんたも凄かったね……。大袈裟に泣きべそかいてたじゃない。覚えてる? あんた、あたしに勝ちを譲ってくれって、コゼ様って呼んだのよ……」
コゼがくすくすと笑った。
そんなこともあった気がする。
ロウの気紛れの愛撫勝負で勝てなくて、エリカが勝ちを譲れとコゼに喚き、するとコゼが“コゼ様”と呼べとからかってきたと思う。そして、そう呼んだのだ。
思い出すと、かっと羞恥がよみがえる。
「あ、あんた、それでも結局、勝負を譲らなかったじゃない。こっちは、あの油剤をどんどんと塗り足されて不利なのに……」
「やったのはご主人様よ。ただ思い出すと、あんたが可愛くてね」
コゼがまた笑う。
エリカはちょっとむっとした。
この娘は、ロウと同様に嗜虐癖があるのか、エリカの恥態をからかったり、ときにはロウと一緒になってエリカを性的に責めたりもする。
もちろん、それもロウの言いつけの悪戯だが……。
いずれにせよ、まだ付き合いは短いが、毎日毎晩、お互いの恥ずかしい姿を晒し合っているのだ。
当然に、気心も知れてくる。
コゼにしても、エリカをからかうのが愉しくて仕方がないみたいだ。
わざわざ、おちょくってくるのは、そのためだろう。
エリカは小さく嘆息した。
「もう少し寝なさい。まだ起きるには早いわ。今日はこのまま連泊だろうし……」
雨音は続いている。
昨日の話し合いのとおりに、今日の旅はなしだろう。雨でも歩けないわけではないが、わざわざ雨の中を歩く理由もない。
目的地は王都だが、いまのところ、アスカの追っ手がかかる気配もないし、いつ着かないとならないという旅でもない。
気ままな旅なのだ。
路銀だって十分にある。
このまま、宿で過ごすとなれば、ロウはまたエリカたちを抱きたがるだろう。
調教もするのだろうな……。
そんなことを思った。
「ところで、一度、改めて言っておきたくてね……。あたしなんかを受け入れてくれてありがとう……。こんな幸せが味わえるなんて思わなかった……。あんたには感謝してるわ……」
「あたしなんかって、なによ……。それに、受け入れたのはロウ様よ……」
エリカは小さく吹き出した。
「それでもよ……」
コゼが呟き、すぐにロウの寝息にコゼの寝息が重なる。
寝入り直したみたいだ。
エリカも再び、微睡みに意識を沈めた……。