※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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56  先輩性奴隷たちの洗礼

 ミランダを呼び出したロウがなにかを話し、シャングリアたちは冒険者ギルドの裏口から外に出ることになった。

 冒険者ギルド本部のある場所は、王都の街並みでも賑やかな場所になるので、外の通りはかなりの人手がある。

 シャングリアはその人通りの多い大通りをエリカとコゼに挟まれるように歩きだした。ロウは、少し離れた場所からついてきているようだ。

 

 とにかく、夕方までの時間を一緒に散歩をして、そのあいだエリカとコゼに逆らわずにすごすこと……。

 

 それが、シャングリアがロウという「クロノス」に仕えることを許すにあたって示した条件だ。

 

 なんとしても合格してみせる。

 シャングリアは強い意思で決心していた。

 

 ロウは生まれて初めて、シャングリアが好きになった男だ

 そのロウと一緒にいたい……。

 エリカやコゼと同じように……。

 最初は戸惑った自分自身の感情だが、一度決心してしまうと簡単だった。なんで、もっと早く素直にロウに接しなかったのかと、自分自身の頑固さに驚くほどだ。

 とにかく、シャングリアは生まれて初めて抱いた、その自分の気持ちに素直に応じることにした。

 

 ロウにシャングリアを認めてもらって、その女のひとりにしてもらう……。

 そして、冒険者として生きる……。

 ロウとその仲間の女とともに……。

 

 もう、シャングリアはそう決めている。

 そのためには、なんとしても、この試験に合格しなければ……。

 

 だが、ギルド本部を出てから、大して歩かないうちに、それが簡単なことではないことを悟ってしまった。

 スカートに包まれている下着に入れられた異物の刺激だ。

 これがシャングリアに途方もない苦悶を与えていた。

 

「ふ、ふう……」

 

 シャングリアは何度目かの熱い息を吐いた。

 

「もう降参?」

 

 コゼがからかうような言葉をかけてきた。

 

「だ、大丈夫だ……。わ、わたしは、し、試験に合格して、お、お前たちと同じように、ロ、ロウの性奴隷にしてもらうのだ……」

 

 シャングリアは歩みを進めながら言った。

 

 それにしても……。

 なんという苦しさ……。

 

 シャングリアは必死に歩みを進めながら思った。

 

 ギルド本部を出る前、このコゼによって、シャングリアは、下着の中に小さな卵のようなものを差し入れられていた。それには、接着剤のようなものが塗ってあったらしく、ぴったりとシャングリアの肉芽の上に密着して、脚を進めるたびに、その異物がシャングリアの股間を刺激する。

 それがシャングリアを悩ませている。

 

 しかも、それだけではない。

 その異物には痒み剤のようなものまで塗ってあったのだ。

 すぐに激しい痒みが襲ってきたことで、シャングリアにはそれがわかった。

 なんでもやれと言ったものの、シャングリアは愕然とした。とてもじゃないが我慢できるような痒みではなかったからだ。

 脳天を突き抜けるほどの痒みとは、まさにこのことだ。

 

 もしも、腕が自由なら、人目をはばからずに股間を擦っていたかもしれない。だが、シャングリアの両手は、ギルドの中でエリカが施した魔道により、完全に力を失って、だらりと体側に垂れているだけだ。

 まあ、そういう意味では、腕が動かなくてよかったかもしれない。

 

 いずれにしても、信じられないくらいに痒い……。

 その痒い部分が、足を前に出すたびにぐいぐいと下着に挟まれている異物に擦られる。

 それは、奈落の底に落ちるような絶望感をシャングリアに味わわせていた。

 

 もしかしたら、この責め苦に自分は耐えられないのではないかという恐怖だ。

 それくらい異物の刺激と痒みが与える苦しみは凄まじい。

 あっという間にシャングリアの全身は汗まみれになっていた。

 そして、足がもつれた。

 

「くっ」

 

 シャングリアはよろけてしまった脚を踏ん張ろうとした。すると、その動きで股間にまた余計な強い刺激を感じてしまう。

 ついにシャングリアは、身体の奥から突きあげるような痒みと刺激に、その場で立ち止まってしまった。

 とてもじゃないが、これ以上歩けない。

 なによりも、痒みが我慢ができない。

 

「あら、どうしたの、シャングリア? もう、終わり? ご主人様は少し離れて歩いているわ。だったら降参を宣言するといいわよ。そうすれば、こんな馬鹿げたことをやらなくて済むわ」

 

「ロウ様ががっかりなさるかもしれないけどね」

 

 両脇のコゼとエリカがからかうような声をささやいてきた。

 そうだ……。

 ロウに認めてもらって、ロウの女にしてもらうのだ……。

 

「こ、このくらい……ど、どうということはない……」

 

 シャングリアは大きく息を吐いた。

 

「頼もしいわね。さすがは、女騎士様だけあるわ……。じゃあ、頑張って」

 

 コゼが愉しそうに声をかける。

 

「わ、わかっている。が、頑張って、ロウに認めてもらう……」

 

 シャングリアは歩みを再開させるために足を前に出そうとした。

 だが、次の瞬間、股間に信じられないような衝撃が走った。

 

「うふうっ」

 

 声をあげていた。

 なにが起きたのかわからなかった。

 股間の異物がいきなり振動を始めたとわかったのは、立ち止まってしまったシャングリアが完全に腰を屈めるように沈めてしまったときだ。

 シャングリアは、一生懸命に悲鳴を飲み込んだ。

 ここは公然の大通りだ。

 必死の思いで声を耐える。

 だが、身体を支えられない。

 がくりと膝が曲がって、脚を真っ直ぐにできない。

 

「ちょっと……な、なんだ、これ……? ふうっ、ふくっ、ま、股が……」

 

 シャングリアは歯を喰い縛った。

 振動は続いている。

 

 なんだ、これ──?

 なにが起きているのだ──?

 シャングリアはなんとか姿勢を真っ直ぐに戻そうとした。

 だが、できない……。

 声を我慢するだけで限界だ。

 

「ほらほら、シャングリア──。そんなに短いスカートで屈むと、下着が見えるわよ。それに目立つし──。周りの通行人に注目を浴びたいの?」

 

 コゼが笑いながら言った。

 

「そ、そんなこと言われても……」

 

 立てないのだ。

 敏感な肉芽に直接に振動を加えられると、まったく力が入らない。

 腰が震えてくる。

 シャングリアはとうとう座り込んでしまった。

 

 だが、そのとき、がっしりと片腕が掴まれた。

 エリカだ──。

 シャングリアの身体が引きあげられ、なんとかその場に立つことだけはできた。

 

「せめてもの情けよ……。それと、これだけは言っておくわ。コゼもさっき言ったけど、ロウ様は自分の女をこんな風に辱めに合せるのがお好きなのよ……。ロウ様に気に入られたければ、こんなことも受け入れなさい……。きっと、ロウ様はあんたを女にしてくれると思うわ……」

 

 エリカが耳元で言った。

 その声には、どことなくシャングリアに対する同情と親しみが込められている気がした。

 

 そして、振動が止まる。

 シャングリアは荒い息をしながら、コゼを見た。

 さっきの突然の振動は、コゼがやったことのように思ったのだ。

 コゼは手に小さな板のようなものを手にしていた。

 もしかしたら、それで自在に異物を振動させることができる?

 つまりは、魔道の淫具──?

 シャングリアは目を疑った。

 

「こんなものは、ご主人様の使われる淫具の中では優しい方よ……。もっと、つらい責め具もあるわ。それをあんたみたいな気位の高い女騎士が受け入れられるの?」

 

 コゼが笑った。

 そして、すっと板に手をやった。

 

「あふっ」

 

 再びぶるぶると股間の異物が動いた。

 しかも、さっきよりも振動が激しい──。

 やはり、間違いない。

 いま、コゼは確かに、手に持っている板でなにかの操作をした。その瞬間に、振動が始まった──。

 これは魔道の淫具だ。

 

「ううっ、くうっ……と、とめて……くれ……。も、もう……」

 

 シャングリアは、エリカが持ってくれている腕に身体を預けるようにして、喰い縛っている歯のあいだから哀願した。

 だが、これは苦悶というには、あまりにも甘美だった。

 とてつもない痒さが淫具の振動で吹き飛んで、一瞬にして快楽の源泉に変化するのだ。

 震えるような愉悦がシャングリアの全身を走り抜ける。

 しかし、ここは人目の多い王都の城郭のど真ん中だ。

 この快感に身をゆだねるわけにはいかない。

 大通りの隅で、密着するように接している三人の女には、どうしても注目が集まるらしく、人の眼がこっちに向けられるのを感じる。

 そんな状況の中で、激しい快美感を迸らせる刺激を受けるのは大きな恐怖だ。

 

 だが、気持ちいい……。

 

 シャングリアが、コゼの操る淫具の衝撃を必死になって耐えながら、一方でまるで酔いのような陶酔感がシャングリアを支配しようとしているのを感じていた。

 それは、これまでのシャングリアの人生ではありえなかったものだ。

 こんな人目の多い場所で、なすすべなく淫靡な責め苦を受けて、それにのたうつ……。

 

 なにもできない……。

 抵抗など無理……。

 ただ、我慢し……。

 押しつけられる快感を受け入れる……。

 もう、なにも考えられない……。

 頭が朦朧とする……。

 

 そのとき、やっと振動が止まった。

 シャングリアはがっくりと自分の身体が脱力するのを感じた。

 

「とめてあげたわよ、シャングリア……。でも、本当にとめていいのかどうか考えた方がいいんじゃない? 痒みはもっとつらくなるわよ。夕方までなんて、とてもじゃないけど、淫具で刺激をしてもらわなければじゃないともたないわ……」

 

 コゼがシャングリアの顔を覗き込むようにした。

 

「はあ……はあ……はあ……」

 

 しかし、シャングリアはなにも喋ることができなかった。

 それは生まれて初めての経験だった。

 追い詰められて、なにも話せない──。

 そんな自分を想像したことはなかったが、いま、シャングリアはそういう状況に陥っていた。

 コゼの言うとおり、この痒みを刺激なしに夕方まで耐えることは不可能だろう。振動を受けることで、痒みの苦しさがなくなるのは事実だ。

 しかし、こんな人手の多い場所で股間を刺激されるのは、耐えがたい恐怖と戦慄でもある。

 だから、シャングリアは、コゼになにを頼めばいいのかわからなくなってしまったのだ。

 

「ふふふ……。いい顔になってきたわね……。ご主人様は喜びそう……。とにかく、歩くわよ、シャングリア──」

 

 コゼが進み始める。

 エリカもシャングリアから手を離して歩き出した。

 シャングリアも慌ててふたりを追う。

 しかし、それは苦悶の時間だ。

 コゼの言うとおり、股間の刺激がとまった瞬間に、すぐに痒みが襲いかかってきた。

 しかも、さっきまでは、歩行によって動く異物の刺激で、少しは痒みが癒えていたのに、振動による刺激を受けた後では、歩くくらいの刺激では微弱すぎて、痒みが消えていかない。

 それどころか、中途半端すぎて、かえって焦燥感と掻痒感が拡大する。

 

「あ、ああ……」

 

 シャングリアは歩きながら声をあげてしまった。

 自分でもびっくりするくらいの甘い声だ。

 

「どうしたの、シャングリア?」

 

 横を進むコゼはシャングリアに顔を向けた。

 

「た、頼む……」

 

 シャングリアはコゼに訴えた。

 これ以上は無理……。

 振動が停止すれば気が狂うような痒み──。

 まだ、振動で苦しめられた方がましだ。

 振動は、覚悟して我慢すればいい……。

 でも、痒みには耐えられない……。

 

「なにを?」

 

 コゼが微笑みながら言った。

 

「す、少しだけ動かしてくれ……」

 

 シャングリアは小声で言った。

 だが、コゼが突然にくすくすと笑いだした。

 

「だ、め、よ──。まだ、苦しみ方が足りないわね。もう少し苦しんだら、痒みを癒してあげるわ……。それとも試験を中止する? そうしたら、すぐに解放してもらえるわよ」

 

 試験……。

 そうだ……。

 これはロウの女にしてもらうための試練だった……。

 それを思い出した……。

 

「い、いやだ──。わ、わたしはロウの女に……なりたいのだ……」

 

 これを乗り切れば、ロウの女に加えてもらえる。

 そう考えると、このくらいの苦しさには耐えなければならないような気もしてきた。

 

「いい根性ね……。やっぱり、あんたって面白いわ。ご主人様があんたを受け入れてくれるといいわね……。そうしたら、毎日、愉しいかもしれないわ……。だから、いまは、もっともっと辱めてあげる……。そうしたら、ご主人様は我慢できなくなって、あなたに手を出すでしょうし……。それで、あんたはあたしたちの仲間よ……」

 

 コゼが意味ありげに微笑んで、再び板を出した。

 あの板だ……

 はっとしたが、それよりもコゼのたったいまの言葉が気になった。

 

「そ、それは、本当か?」

 

 シャングリアはコゼを睨んだ。

 

「なにが?」

 

 しかし、コゼはきょとんとしている。

 

「さ、さっきの言葉だ──。わたしが辱しめられれば、ロウがわたしを受け入れるという話だ。そうなら、そうしてくれ。わたしは、このパーティに加わりたい」

 

 シャングリアははっきりと言った。

 

「へえ……。あんたって、思い込んだら、意外に一途なのね。わたし、あんたのことが好きになってきたかも……」

 

 すると、反対側からエリカが感心したような声を出した。

 

「本当ね……。じゃあ、欲しがっていたものをあげるわ……」

 

 コゼが言った。その声の響きにも、心なしかの優しさがこもっている気もした。

 

「んんっ」

 

 シャングリアは声を飲み込んだ。

 股間に振動が襲ったのだ。

 あまりもの快感に天を仰ぐように全身を硬直させる。

 だが、その腕をコゼが掴んだ。

 今度は強引に歩かされた。

 

「ま、待って、そんな……」

 

 シャングリアは狼狽した。

 歩くのが速い──。

 振動を受けながら進むには、難しい歩幅でコゼはシャングリアを前に進ませる。

 

「こっちに来なさい──」

 

 すると、エリカも反対の腕を掴んだ。

 ふたりに連行されるように、無理矢理前に歩かされる。

 しかも、振動がとまらないままだ。

 

「ま、待て──。そ、そんなに速くは……」

 

 シャングリアは抗議をしようとして、辛うじてそれを飲み込む。

 逆らってはならないのだ。

 それを思い出した。

 

「大丈夫よ。わたしたちに、なにもかも任せなさい」

 

 エリカが意味ありげに言った。

 だが、シャングリアはそれどころではない。

 どんどん刺激が強まる。

 抜き差しならないところに追い詰められた。

 もう、なにもわからない。

 なにかが込みあがる。

 目眩まで襲う。

 

 そして、不可思議で強烈なものが襲ってくるのを感じていた。

 それは、快感の絶頂の迸りに違いない。

 シャングリアも実は自慰の経験はある。

 だから、快感で達するということは知っている。

 しかし、いま襲っているのは、そんなものとは違っていた。

 まるで次元の違う衝撃がシャングリアを飛翔させようとしている。

 

「だ、だめ……だめだ……。あ、歩けない……」

 

 シャングリアはついに完全に足をもつれさせてしまった。

 その場に崩れ落ちる。

 エリカとコゼが支えようとしたが、完全に力の入らないシャングリアは、そのまま地面にしゃがみ込みかけた。

 だが、背後から誰かががっしりとシャングリアの腰を掴んで引きあげた。

 

 ロウだ──。

 すぐ後ろまでやってきていたロウがシャングリアを掴んでくれたのだ。

 

「ロ、ロウ──」

 

 シャングリアはあまりの嬉しさに叫びだしそうになった。

 嬉しさに理由はない。

 ロウがそこにいたのが嬉しかったのだ。

 ただ、嬉しかった。

 それだけだ。

 ふと気がつくと、いつの間にか異物の振動が止まっている。

 しかも、ここは大通りではなく、人気の少ない路地だった。

 いつの間にか、シャングリアは、コゼたちから路地に連れ込まれていたようだ。

 

「頑張っているな、シャングリア──。これは、ご褒美の前渡しだ」

 

 ロウがシャングリアの身体をくるりと回して抱きしめてきた。

 そして、口を吸われる。

 びっくりした。

 だが、それは嬉しい衝撃だ。

 ロウの唾液が口の中に注がれ、口中のあちこちを舌で刺激されていく。

 

 すごい……。

 シャングリアは我を忘れた。

 こんなにものすごい口づけをシャングリアは想像したことがなかった。

 ロウの舌のひと舐め、ひと舐めが震えるような快感を呼び起こす。

 シャングリアは今度こそ、立っていられないくらいに全身が震えるのがわかった。

 しかし、ロウがしっかりと抱きしめてくれて、シャングリアの身体を支えてくれている。

 もうなにもいらない……。

 そう思った。

 

 この瞬間に死んでもいいとさえ思った。

 それくらいに激しい悦びだ。

 頭が白くなる。

 息が止まるような口吻が続いている。

 なにもわからなくなる。

 身体の芯から、とてつもないものがやってきて、シャングリアの全身を包む。

 それに蹂躙される……。

 

「んんっ、んんっ、んあああっ」

 

 シャングリアはロウの口づけを受けながら、真っ白い光に包まれたような気がした。

 そして、全身を激しく痙攣させていた。

 なにが起きたかわからない。

 

「淫乱な女騎士殿だな……。口づけだけで達したか?」

 

 ロウが口を離して笑った。

 達した……?

 わからない……。

 しかし、言われてみればそんな感じだ。

 自分はロウに口を刺激されて、それで絶頂した?

 信じられないが、おそらく、そうなのだろう。

 シャングリアは、いまだに強い愉悦の中にいた。

 これは絶頂の余韻に間違いない。

 だが、全身の熱さが続いている。

 おかしい……。

 余韻とするには、異常な火照りがシャングリアの全身に襲いかかっている。

 

「ふふふ……。ご主人様、やりましたね? 唾液に媚薬を混ぜたんでしょう? シャングリアの様子がおかしいもの」

 

 コゼがくすくすと笑った。

 だが、眼が回りそうな衝撃を受けているシャングリアには、コゼの言葉がわからない。

 いや、言葉は理解できる。

 しかし、それは意味のある言葉として頭に入ってこないのだ。

 それよりも、頭が朦朧とする。

 

 熱い……。

 とてつもなく全身が熱い……。

 そして、股が……。

 

 シャングリアは、自分の内腿にかなりの愛液が垂れ流れているのがわかった。それは脚の内側を伝い、すでに足の指にまで達している。

 そして、ここがいまだに城郭の中心に近い野外であることを思い出し、シャングリアは強い羞恥に襲われた。

 

「コゼ、俺は先に宿に戻る──。お前がシャングリアを俺たちの宿に連れて来い──。まだ、夕方には早いが、もういいだろう──。ただし、遠回りをして戻るんだ。それで終わりにする──。シャングリア、俺の女にしてやる」

 

 ロウがシャングリアの身体をコゼに渡しながら言った。

 

「ほ、本当か……? 本当だな……」

 

 シャングリアは歓喜が全身に迸るのを感じた。

 ロウがシャングリアを認めた。

 認めてくれたのだ。

 

「ほらね、シャングリア……。あなたがとてもいやらしかったから、ご主人様が焦れて、試験を終わらせてくれたわ──。さあ、ご主人様があなたを抱いてくれるそうよ……。でも、もう少しね……。ご主人様は遠回りして宿に戻れという命令だわ。だったら、これが最後の試練ね……」

 

 コゼがシャングリアを促した。

 シャングリアはうなづいて歩こうとした。

 だが、愕然とした。

 全身にまったく力が入らない。

 歩けないのだ……。

 

「あら……、ご主人様の口づけで力が抜けちゃったようね……。そんなに感じちゃうなんて、本当にご主人様が好きなのね。ふふふ……。まあ、いいわ。手伝ってあげる……」

 

 コゼがシャングリアと腕を組む。

 コゼに引っ張られることで、やっとシャングリアは足を前に出すことができた。

 

「エリカは俺と一緒に来い──。宿に戻って、俺の相手をしてもらう。ちょっと、むらむらしすぎた──。身体を使わせろ」

 

 ロウがエリカに言っている。

 

「は、はい──」

 エリカが嬉しそうな声をあげて、ロウのところに小走りに進んでいった。

「あっ──。ず、ずるい──。あたしもそっちがいい──」

 

 すると、コゼが立ち止まった。

 当然、進みかけていたシャングリアも足を止めることになる。

 

「いいから、コゼはシャングリアをしっかりと連れて来い──。破瓜の痛みが大きいことはお前も知っているだろう? だから、シャングリアが少しでも楽になるように、シャングリアを徹底的に追い詰めておくんだ。いいな──」

 

「ずるいです、ご主人様──。エリカなんて、なにもしなかったのに──」

 

 コゼが不満そうに言った。

 

「じゃあね、コゼ……。シャングリア、しっかりね……」

 

 だが、エリカはさっとロウにくっついてしまった。そのまま、ふたりでどこかに行ってしまう。

 

「もう──」

 

 コゼは不満そうにそれを見送っている。

 ふたりは、角を曲がって見えなくなった。

 シャングリアはコゼと二人きりで残された。

 

「仕方ない。行くわよ」

 

 すると、やっとコゼが言った。

 次の瞬間、まるで腹癒せのような振動が股間に襲いかかってきた。

 

「ひううっ」

 

 シャングリアは悲鳴をあげた。

 

「さあ、歩きなさい──」

 

 少し怒ったようなコゼが、シャングリアの腕を組んだまま、強引に大股で歩き出した。

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