※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

576 / 1059
 第2話   人生劇場~交渉を待ちながら
576 新しい能力


*

 

 

“ロウ=ボルグ・サヴァエルヴ・サタルス(田中一郎)

   エルフ族の英雄

   冒険者Sシーラ(パーティ長)

   ハロンドール王国子爵

  人間族(外来人)、男

  年齢36歳

  ジョブ

   クロノス

   淫魔師(レベル210)↑[限界突破]

   戦士(レベル10)↑

  生命力:200↑↑

  攻撃力

   30(素手)

  支配女[71]

  〇冒険者パーティ員(9)

   ・エリカ[魔道戦士]

   ・コゼ[アサシン]

   ・シャングリア[女騎士]

   ・マーズ[女闘士]

   ・ミウ[見習い巫女]

   ・イット[獣人戦士]

   ・スクルド[魔道遣い]

   ・イライジャ[一時加入、クエスト依頼者]

   ・ユイナ[一時加入、魔道技師]

  〇ハロンドール王室関係(5)

   ・イザベラ=ハロンドール[ハロンドール王太女]

   ・アネルザ[ハロンドール正王妃]

   ・アン=ハロンドール[元王女]

   ・シャーラ=ポルト[王太女護衛長]

   ・ノヴァ[アンの恋人]

  〇エルフ・ナタル王国関係(4)

   ・ガドニエル=ナタル((つがい))[エルフ族女王]

   ・ラザニエル=ナタル[副女王]

   ・ブルイネン=ブリュー[女王親衛隊長]

   ・アルオウィン[女王直属諜報員] 

  〇神殿関係(2)

   ・ベルズ=ブロア[神殿筆頭巫女]

   ・ウルズ

  〇タリオ公国関係(2)

   ・ビビアン[諜報員]

   ・ノルズ[諜報員]

  〇冒険者ギルド(4)

   ・ミランダ[ドワフの女戦士]

   ・ラン[ギルド職員]

   ・ゼノビア[Bランク冒険者]

   ・シズ[Bランク冒険者]

  〇大陸交易商(1)

   ・マア[女豪商]

  〇王国女官団(10)

   ・ヴァージニア[女官長]

   ・トリア=アンジュー[男爵家令嬢]

   ・ノルエル[商家の娘]

   ・オタビア=カロー[子爵家令嬢]

   ・ダリア[カロー家家人の娘]

   ・クアッタ=ゼノン[子爵家令嬢]

   ・ユニク=ユルエル[子爵家令嬢]

   ・セクト=セレブ[男爵家令嬢]

   ・デセル[商家の娘]

   ・モロッコ=テンブル[騎士爵の娘]

  〇クロノス聖騎士隊(30)

   ・ドルアノア[聖騎士小隊長]

   ・エルミア[聖騎士小隊長]

   ・ジェネ[聖騎士女兵]

   ・グロリナ[聖騎士女兵]

   ・ナギト[聖騎士女兵]

   ・ブラム[聖騎士弓手]

     他24名

  〇支配眷属(5)

   ・クグルス[魔妖精]

   ・シルキー[屋敷妖精]

   ・サキ[妖魔将軍]

   ・ピカロ[サキュバス]

   ・チャルタ[サキュバス]

  特殊能力

   淫魔力

   魔眼

   ユグドラの癒し

   亜空間収納

   粘性体術

   仮想空間術

   性感帯移動↑

   五感操作↑

  使徒(2/6)

   イット[勇者]

   ラザニエル=ナタル[魔女]”

 

 *

 

 

「うーん」

 

 一郎は腕組みをして唸った。

 ハロンドール王国への帰還を前にして、改めて自分のステータスを覗いたところ、随分と派手なことになっていたのだ。

 まあ、身に覚えがないとは言えないが……。

 

「どうしたんですか、ご主人様? 溜め息なんて珍しいですね?」

 

「わたしにできることがあれば、なんでもおっしゃってくださいね。スクルドは、ご主人様の奴隷ですので」

 

 すると、さっきから一郎の身体の両側にいたコゼとスクルドが一郎の両脇にしがみついてきた。

 ふたりとも、薄物一枚でほとんど裸に近いような恰好である。

 髪も乱れていて、薄っすらと汗もかいており、顔は赤くなって息もちょっとあがっている。

 たったいままで、このふたりに性の相手をしてもらっていたところなのだ。

 いまは、ちょっと一息を付いているという状況である。

 

 ここは、水晶宮の中でも、ガドニエルにあてがわれている一郎の部屋だ。

 パリスとの対決が終わってから、しばらく水晶宮に滞在していたが、それまであてがわれていたのは、ここではなかった。

 最高級ではあるものの、水晶宮の中では客室にあたる場所であり、水晶宮ではガドニエルなどのいる王族の居室側とは反対側になる。

 しかし、あの英雄式典が終わった直後に案内されたのが、ここだったのだ。

 つまりは、水晶宮の奥側になるガドニエルのプライベート空間になる場所であり、そこに新たな一郎の部屋が準備されていたのである。

 

 英雄式典では、世界中に配信される魔道通信で、女王のガドニエルの恋人を宣言したのだが、それに応じるように、ガドニエルの居室の隣に一郎の新たな部屋が作られていたということだ。

 いや、隣というよりは、女王の寝室とは鍵のない壁の扉で繋がっていて、完全に女王の夫の待遇である。

 ガドニエルは、一郎の態度に関わらず、最初からそのつもりだったみたいであり、式典での一郎の行動がそれを後押ししたみたいになった感じだ。

 水晶宮に反対する者もなく、こういうことになったということだ。

 

 だが、そのガドニエルは、いまはいない。

 まだ昼間なので当然なのだが、副女王と呼ぶ者も多くなったアスカ、すなわち、ラザニエルとともに公務ということだった。

 もっとも、パリスに繋がっていたことで身分を剥奪されて更迭されたカサンドラという太守夫人に代わり、事実上の施政責任者のラザニエルはともかく、ガドニエルが公務というのは珍しいことなのだ。

 

 なにしろ、一郎と出会ってから、ほとんどの時間を一郎と一緒に過ごしていて、ガドニエルが女王業務をしているのにまったく接したことがない。

 エルフ族だけではなく、他種族を含めたすべての者の尊敬と憧憬を集めているガドニエルは、一郎にぞっこんなマゾっ気の強い雌犬様なのだ。

 ただ、よくわからないが、昨日の英雄式典の後始末で、どうしてもガドニエルが出なければ収まらないようなごたごたがあったらしい。

 

 そして、エリカとシャングリアとイライジャもいない。

 実は、この三人は、いま国境沿いに展開して一郎を待ち構えているというシャングリアの実家のモーリア男爵軍と接触するために、ひと足先に水晶宮を出立していったのである。

 今朝のことだ。

 

 スクルドの情報によれば、サキの手配によって一郎の身柄を拘束すべく、サキの部下だというジャスランという女妖魔が待ち構えているということだった。

 だから、ガドニエルがつけてくれた一郎の「クロノス親衛隊」を加えた全員で強引に突破することも考えたのだが、イライジャの働きによって、出発ぎりぎりになって、国境に展開している一隊の指揮をしているモーリア卿に連絡をとることができたのだ。

 

 魔道通信によるものだが、モーリア卿はシャングリアの保護者である男爵家の当主だ。無駄な騒動を起こす必要がなければ、それがいいに決まっている。

 それで、話し合いをするために、ひと足先にシャングリアたちに出発してもらったというわけだ。

 そして、シャングリアは当然ながら、さらにエリカとイライジャに同行してもらった。

 さらに、親衛隊からのふたりのエルフ族に加えてアルオウィンも一緒だ。

 アルオウィンは、ガドニエルの親書も預かっていて、モーリア卿と交渉するのは、一郎たちを無条件で国境を通過させることだ。

 

 シャングリアは、大叔父は自分には甘いから問題ないと太鼓判を押していて、また、アルオゥインは、恩のある一郎に命じられた初仕事だとして、随分と気合も入っているみたいだった。

 スクルドが言及したジャスランという女妖魔のことは気になるが、まあ、彼女たちなら問題はないだろう。

 

 最初は、一郎も一緒に行くことを考えた。

 だが、それはみんなから反対された。

 敵対する可能性のある勢力と会うのに、一郎がのこのこと向かうべきではないというのだ。

 みんなの言葉によれば、エルフ族女王であるガドニエルの恋人を宣言した一郎は、すでに小者ではないそうだ。

 あまりにも、全員が強く主張するので、さすがに一郎も忠告に従うことにした。

 

 そして、一番の当事者に近いスクルドなのだが、スクルドがモーリア家との話し合いに向かうことは、イライジャが反対した。

 モーリア隊の展開について、一番情報を握っているのはスクルドなのだが、話を聞く限りにおいて、そのジャスランとスクルドは、かなりの諍いを起こしている。

 スクルドが姿を見せれば、まとまる話し合いも、まとまらないというのがイライジャの判断だ。

 一郎も当然と考え、スクルドは一郎と大人しく待機となった。

 本人は、悪びれる様子もなく、こうやって一郎に貼りついている。

 

 とにかく、そういうわけで、シャングリアやエリカが戻るまで、数日間はこのまま待機することになると思う。

 ハロンドールの国境から、ここまで半月ほどの旅だったが、「女王の道」とかいう移動術を連ねて長距離跳躍できる魔道設備があるらしく、一日もかからずに、向こうまで辿りつくはずだ。

 早ければ、明日の朝にはシャングリアやエリカも戻って来るかもしれない。

 一郎の出発は、その後ということになるだろう。

 

 出発が遅れ自由時間が得られたことで、ミウとマーズとイットは、エルフ族の街に買い物に出かけた。

 折角だから、物見遊山をしたいということだった。

 これまでずっとエルフ族の都で逃げ隠れる生活だったが、ガドニエルの「親政」の開始により、他種族もかなり安全になったことで、観光をしたいと思ったみたいだ。

 何気に仲のいいあの三人は、なにか買いたいものがあるらしく、今日は朝から出掛けていった。

 

 そういうことで、いま一郎のところにいるのは、コゼとスクルドとユイナの三人ということだ。

 だから、一郎は淫気の充電という名目で、この三人を相手に朝から愉しんでいる。

 親衛隊の連中も呼べば応じるが、エリカたちが戻ればすぐに出立なので、ブルイネン以下、その準備もしている。

 一郎の退屈凌ぎの相手をさせて、邪魔をするのは申し訳がない。

 

 もっとも、一郎のステータスがあがったことで、性欲を満たしたいという言い訳だけではなく、実際に、一郎はかなりの人数との性愛を繰り返す必要がある。

 一日でも女を空けると、たちまちに、身体の脱力を伴う飢餓感のようなものが襲う気がするのだ。

 食べても食べても満腹にならない飢餓の呪いを受けているような感じであり、一郎は常に女たちと愛し合うことが必要のようなのだ。

 

 一度、呼び出した魔妖精のクグルスも、数日くらいで倒れることはないが、パリスとの決戦の前に起きた淫気切れのようなことを起こさないためには、絶対に女を絶やすなと言っていた。

 一郎のレベルがあがったことも察したみたいで、レベルがあがればあがるほど、多くの女を抱かなければならないとも主張している。

 まあ、それを大義名分に、こうやって、飽きもせず、朝から女たちを抱いて愉しんでいるということだ。

 

 コゼも、スクルドも、ユイナも一郎にひと抱きされて、いまは四人でまどろんでいるところである。

 ユイナについては、数回気をやれば満足したみたいで、いまはちょっとだけ離れて横になっている。

 一方で、コゼとスクルドは、何度も絶頂をして、精を注いだところでしばらく動けなくなった。しかし、それでも一郎の隣から離れない。

 

 それにしても、ステータスだ。

 正直にいって、自分のステータスなど、普段は気にしてないのだが、改めて観察すると、いつの間にかとんでもないことになっている。

 

 我ながら慎みのないことで、支配女が七十人を超えているが、それはともかく、淫魔師としてのレベルがいつの間にか、“210”になっていて、よくはわからないが天井知らずの状態だ。

 支配女を増やせば増やすほどに、また、その女の能力や地位が高ければ高いほどに、淫魔師としてのレベルがあがるということはわかっていたので、エルフ族の女王姉妹を加えたのが理由と思う。ガドニエルが大盤振る舞いで指名した“聖騎士”三十人もいるし……。

 

 また、生命力も桁あがりで、“200”となっている。

 これについては、ガドニエルも口にしていたが、エルフ族の女王との“(つがい)の誓い”が原因だろう。

 よくは知らないが、エルフ族女王のガドニエルと“(つがい)の誓い”をするということは、人間である一郎がエルフ族並みの寿命になるということらしい。

 また、気がつくと、コゼやシャングリアのような一郎の女も、生命力があがっている。

 これは、一郎と同様に、“(つがい)の誓い”の影響が、一郎の女たちにも及んでいるということのようだ。

 

 それはともかく、能力として追加になった“性感帯移動”? “五感操作”?

 なんだこれ?

 

「こいつに悩みなんてないわよ。いまのは溜め息じゃなくて、なにかくだらない悪戯でも考えているだけの唸り声よ」

 

 ユイナが声をかけてきた。

 コゼとスクルドが一郎の独り言に応じたことに対する揶揄だ。

 しかし、その一方で、コゼとスクルドのふたり以上に気怠そうだ。

 うつ伏せになって、腰から下に掛け物を被っているが、その下はなにも身に着けていない全裸だ。

 下着も、身につけることなく、その横に放ってある。

 

「そうだな。じゃあ、実験台になってくれるか、ユイナ? ちょっと来いよ」

 

 一郎は笑って声をかけた。

 すると、ユイナがぎょっとした顔になった。

 

「ひっ、な、なによ、実験台って──」

 

 ユイナが警戒したように身体に敷布を巻いて起きあがる。

 新しい能力の試しに使おうと思ったが、勘がいい娘だ。

 しかし、こういう嫌がる相手に強引に仕掛けるのがお愉しみというものだ。

お愉しみというものだ。

 一郎は身を乗りだしかけた。

 

 そのときだった。

 ふと、目の前の半透明の球体が出現した。

 伝言用の通信球という魔道だ。

 指で弾くと、ラザニエルの声が響いた。

 

「ロウ、悪いけど、ちょっと小謁見室に顔を出してくれるかい? ガドニエルの危機さ。よければ迎えに行くけどね」

 

 言葉の内容のわりには、まったく危機感のない含み笑いまでこもったようなラザニエルの口調だ。

 また、小謁見室というのは、女王であるガドニエルが謁見をする部屋のことだ。大掛かりな儀式ばった会見をする場所ではなく、親しい身内で会うような面会場のはずである。

 

「はあ? あのポンコツ女王の危機?」

 

 ユイナが不審気な声をだした。

 一郎も首を傾げる。

 

 ガドニエルの危機?

 なんだろう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。