【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「ふぎゅうううう」
わたしは、あまりの衝撃にその場に崩れ落ちてしまった。
お兄ちゃんが本当に、手に持っている花に電撃鞭を打ったのだ。打ったのは茎の部分で、ちょっと鞭先と距離をとって掠らせる感じで電撃を流したみたいだが、わたしの股間には、ものすごい衝撃になって、襲い掛かった。
わたしは、肩先からやっとのこと片腕を引き抜いているだけだったが、その格好でひっくり返った。
「寝ている暇はないぞ、享ちゃん。また、二十をかぞえる。それまでに間に合わなければ、今度はどうしようかなあ? 尿道にしてみるか? 尿道はクリトリスの芯に近いからね。ちょっと尋常じゃいられないと思うぞ」
「お、お兄ちゃん、このドレスって、簡単には脱げないのよ──。ひ、ひとりじゃあ、脱ぐことができないようになっているの」
わたしは、しゃがみ込んだまま必死に言った。
もちろん、そのあいだも、強引に服から身体を抜こうとしているのだが、背中の後ろの部分が完全に紐で閉じているし、留め具で固定もしてある。そこには手が届かないし、届いても背中に手をやって外せるような簡単なものじゃない。
「ほら、これを貸してやる。どこでも切断すればいい。さて、二十……十九……」
「ま、待って──」
お兄ちゃんがまたもや宙からなにかを出した。
それをわたしの足元に放ってきた。
一本のはさみだ。
それにしても、魔道遣いでもないはずのお兄ちゃんは不思議なことをする。
さっきからのこれは、収納術のようだが、かなりの高位魔道になるはずだ。
考えてみれば、そもそも、ここは、このテーブルと椅子しかない空間だ。つまりは、魔道で作った人工の世界だということだ。
お兄ちゃんがなにかの能力で準備したものだろう。
おそらく、とんでもない能力だ。
あのときの雰囲気から、ガドニエルやラザニエルが魔道を遣った感じはしなかった。
だとしたら、お兄ちゃんは、この異世界にやってきて、どれだけの能力を身に着けたのか……。
淫魔師としての能力に目覚めたというのは、ケイラ=ハイエルの情報には引っ掛かっていたが、淫魔師というのは、女を快楽で支配し、奴隷として使役する能力のはずだ。
言ってみれば、それだけしかない。
支配を跳ね返せる魔道具は準備してきて、魔道具にしてアンクレットをしていた。だが、それが効果があったのか、なかったのかもわからない。
しかし、あんなこともできるとは、聞いていない。
「待たないよ。享ちゃんには、俺の奴隷妻だったことを、しっかりと身体で思い出してもらわないとならないからね……。十六……十五……」
「お、覚えているよ。わたしは、お兄ちゃんの奴隷妻なんだから──」
はさみを持つ。
胸元に刃を差し込んで、じょきじょきと下に向かって切断していく。
ほっとした。
これなら、服を脱げる。
「だが、さすがにエルフの女長老様に着てもらうような衣装はないからね。服を切断してしまえば、ガドたちのところに戻るときには、裸で行くしかないな……。十三、十二……」
お兄ちゃんが笑う。
やっぱり、意地悪だ。
とりあえず、忌々しいドレスが身体から外れた。
次はコルセット……。
これは完全に紐が背中だから、はさみで断ち切るしかない。
だが、ボーンが堅い。しかも、しっかりと身体に密着しすぎて、うまく刃が通せない。
どんどんと、お兄ちゃんのかぞえる数字が小さくなる。
「き、切れない。切れないよ、お兄ちゃん」
わたしは泣き言を言った。
やっと刃が入ったが、布の部分は切れるが型枠のために入っている筋のボーンを切ることができない。
「……四……三……」
だが、お兄ちゃんは、花と電撃鞭を手にして、椅子に座ったまま、かぞえるのをやめない。
やっと、下着とコルセットになったが、それ以上、なにもできない。
「い、いま、脱いでる。脱いでるから」
わたしは必死に言った。
「これに懲りたら、そんなに脱ぎにくい服を今後は着ないことだ。俺の女は、全員、そんな不調法なことはしないぞ」
「ご、ごめんなさい。もうしないから、お兄ちゃん──。だから、許して──」
「だめだ。ゼロ──」
手元からはさみが消滅した。
呆気にとられたが、次の瞬間、股間にものすごい衝撃が襲い掛かった。
「ひごおおおおおっ」
わたしは、獣のような絶叫とともに、股間を両手で押えて悶絶する。
なにが起きたのか、認識することもできなかったが、すぐに、お兄ちゃんが花に電撃を流したのだろうと確信した。
あまりの激痛に、わたしは倒れたまま脱力していた。
気がつくと、股が温かい。
股間からおしっこが垂れ続けているのだということに気がついた。
「痛かったか? だが、これで、享ちゃんも、ケイラ=ハイエルも、俺の奴隷妻だったということを身体の底から思い出しただろう?」
気がつくと、お兄ちゃんがすぐそばに立っている。
もう、花も電撃棒も持っていない。
わたしは、倒れたまま、涙目でお兄ちゃんを見あげた。
「わ、わたしは、お兄ちゃんの奴隷だよ。いまも、昔も……」
「そうだな。魔道を遣って脱いでいい。許してやる」
お兄ちゃんが言った。
また、やっと、おしっこがとまって、身体の力も戻ってきた。
わたしは、半身だけをあげて、上体だけ起きあがらせる。
失禁のために、股間はびしょびしょだ。
もっとも、お兄ちゃんの久しぶりの調教で、すっかりと股間が濡れているので、もう下着の役に立ってないくらいに、股間は布から透けていたが……。
「陰毛があるな」
はっとした。
「剃る──。すぐに永久脱毛する。二度と生えないようにするよ、お兄ちゃん」
お兄ちゃんの女である証として、高校生のときから、股間の毛は毎日剃っていたが、永久脱毛処置をしたのは大学生のときだ。それ以来、わたしの股間には、一本の毛もなかった。
お兄ちゃんは、無毛の股が好きなのだ。
そういえば、祥ちゃんが離婚して、住み込みの家政婦として家にやって来たとき、お兄ちゃんは、祥ちゃんにも剃毛することを命じた。
そのときには、セックスパートナーの復活の記念として、お風呂場で祥ちゃんをM字に縛り、石鹸ではなく祥ちゃんの愛液で濡らしながら、ふたりがかりで祥ちゃんの毛を剃った。
あのときの祥ちゃんの顔は可愛かった。
そんなことをふと思い出した。
「まあいい。とにかく、魔道を遣ってみろ。仮にもエルフの女長老だ。それなりの魔道知識はあるんだろう? 風魔道でいいんじゃないか? それを小さく圧縮して、風の刃にする感じで切断してみるといい」
お兄ちゃんが言った。
わたしは、首を横に振った。
「……わたし……、ケイラ=ハイエルは、魔道はうまく遣えないの。せいぜい、魔道具を使うくらいで……」
エルフ族の王族の血を持ち、魔道に長けるエルフ族のもっとも高貴な血を持つ一族のひとりでありながら、生まれながらにして、ケイラ=ハイエルは魔道能力が低く、低級魔道を辛うじて遣えるくらいでしかなく、実際的な意味では魔道を遣えない。
だから、魔道が必要な実生活においては、常に補助具としての魔道具を使っていた。
それは、原点となる元々のケイラ=ハイエルの劣等感でもあったが、その劣等感が禁忌の魔道研究への強い動機になり、そして、異世界との接触の成功と招魂術の取得に繋がったのである。
しかし、お兄ちゃんが首を横に振った。
「いつから、俺の命令に逆らったり、俺の言葉が信じられなくなった? やっぱり、もっと調教が必要か? 躾が終わるまで、その指輪を返してもらおうかな」
「い、いやよ──」
指輪を返す?
冗談ではない。
恐怖が全身を襲う。
そんなことは絶対にいやだ。
これは、わたしのものだ。
わたしの一部だ。
必死に指輪を手で押える。
すると、お兄ちゃんがしゃがみ込んで、わたしの肩をそっと片手で抱いた。
優しい手……。
それで気がついたが、いつの間にか、垂れ流れていたおしっこがどこにもなくなっている。べっとりと濡れている下着はそのままだが、床に落ちた部分は消滅していた。
お兄ちゃんの仕業かな?
やっぱり、不思議だ。
「ごめんよ、享ちゃん。これは意地悪すぎたな。だけど、俺を信じろ。もう魔道がかなり上達しているはずだ。俺の調教はだてじゃない。あんなに長く愛し合ったんだ。たくさんの精も注いだ。俺の精は女の持っている力を向上させる。もう、享ちゃんは高位魔道遣いだよ……」
お兄ちゃんが微笑みを浮かべた。
信じる……。
お兄ちゃんの言葉なら、わたしは信じる。
嘘でも信じる。
「や、やってみる……」
わたしは、お兄ちゃんに言われたままに、風魔道を遣おうとした。
初級術の手前の基本術だけはやっているので、魔道の遣い方だけはわかっていた。
だが、次の瞬間、自分でも驚いた。
あるはずのない魔力が全身に漲り、頭で思ったように魔力が動いたのだ。また、指先をコルセットに当てたら、簡単に魔道がそこに集中する感覚を作れた。
魔力を流す。
呆気ないくらいに、簡単にコルセットが身体の前で真っ二つに裂けた。
「ええ──?」
思わず声をあげる。
自分でも目を見張った。
「ほら、俺の調教を受けてよかっただろう? 俺は、俺の女を泣かせもするし、苦しませもする変態だけど、女の力を向上させる力もある。淫魔師の能力は飾りじゃないのさ」
お兄ちゃんが笑った、
女の能力を向上させる?
そんなことができるとは知らなかった。
だが、それが本当なら、淫魔師というのはずごい。わたしだけじゃなく、世界中の女がお兄ちゃんの精を求めてかしずくだろう。
わたしは、びっくりしてしまった。
「だけど秘密な。俺の女の一部は知っているけど、あまり拡げないでくれ。これが世間に知れれば、異常に面倒なことになりそうだ」
「も、もちろんよ」
わたしは懸命に首を縦に振る。
お兄ちゃんはにっこりと笑った。
「さて、じゃあ、女長老様はいつになったら、俺の命令に従ってくれるのかな。まだ、一枚残っているぞ」
わたしは肝を冷やした。
確かに、まだコルセットの破片と腰の下着が残っている。
急いでそれを取り外して、やっと生まれたままの裸になる。
「四つん這いになれ」
「は、はい」
お兄ちゃんの命令に、急いで四つん這いの恰好になる。
だが、身体が震えた。
お兄ちゃんに犯される。
命令される。
改めて、それがこんなにも嬉しいことなのだと思った。
紛れもない、お兄ちゃんの調教……。
お兄ちゃんの躾……。
わたしは目頭が熱くなるのがわかった。
「前戯がいらないくらいに、もうびっしょりだな。電撃でいじめられて興奮したのか?」
お兄ちゃんがお尻の側に回ってきた笑った。
「お兄ちゃんだからだよ。わたしは、お兄ちゃんに苛められると興奮するの──。だけど、お兄ちゃんにだけだよ」
「そうだったな……」
お兄ちゃんが言った。
そして、振り返って気がついたが、お兄ちゃんはいつの間に素っ裸になっていた。いつの間に……と思った。
また、お兄ちゃんの股間には、隆々と怒張が勃起している。
わたしは、かっと身体の芯が熱くなるのを感じた。
お兄ちゃんが跪き、後ろから覆いかぶさるようにして、わたしの乳房に手を伸ばしてくる。
両手でふたつの乳房が揉みしだかれる。
「あううっ」
あまりの気持ちよさに、わたしは悲鳴のような声をあげてしまった。
強烈な歓喜が全身を貫く。
胸が溶けそうなくらいに気持ちいい。
やっぱり、お兄ちゃんの愛撫はすごい──。
ものすごい──。
そして、思い出した。
お兄ちゃんの手は、昔から魔法のようだった。たった、ひと撫でされただけでも、とんでもない快感の波が襲い掛かり、揉まれたり、連続で指で擦られたりしようものなら、たちまちに絶頂の高みに押しあげられた。
お兄ちゃんとのセックスは、いつもそんな感じだった。
それを身体で思い出す。
「ほああっ、あああ、ほあああ、き、気持ちいい──。気持ちいいよおお、お兄ちゃん──」
わたしは背を反らせながら叫んだ。
ただ胸を揉まれているだけだ。
それなのに、早くもわたしは、快楽の頂点に達しようとしていた。
「いまも、昔も変わらないな……。相変わらず、感じやすい身体だね、享ちゃん」
「ああ、そ、そうよ。お兄ちゃんの奴隷だもの──。ね、ねえ、来て。もう我慢できない。犯して──」
「仰せのままに、長老……」
お兄ちゃんがお
次の瞬間、熱い怒張の先端がお尻の下から伸びてきて、わたしの股を擦ってきた。
「くふううっ」
一瞬の興奮のうねりがわたしを包む。
すぐに、お兄ちゃんの肉棒が身体に入ってきた。
突き抜けるような快感──。
深々と突き刺さる。
ついに、どんと子宮の入口がお兄ちゃんの股間に圧迫された。
「ふああああっ」
わたしは、一気に絶頂に駆け昇った。
「おっと、そうは簡単じゃないぞ」
しかし、お兄ちゃんはすっと怒張を抜いてしまった。
ぎりぎりのところで、快感が寸止めされる。
そして、ちょっと先端を入れ直しただけで、またもやとまり、再び胸を柔らかく揉んできた。
「ああ、あああっ、だめええ、お兄ちゃん、意地悪しないでえ──」
わたしは泣き叫んだ。
凄まじいほどの嘉悦が全身を駆け巡る。
おっぱいだって、死ぬほどに気持ちいい。
だが、お兄ちゃんはわたしがいきそうになると、愛撫をやめて快感を逸らせてしまう。
股間だって、先っぽを入れただけで、なかなかに奥に突っ込んでくれない。
やっぱり、意地悪だ。
お兄ちゃんは、とても意地悪だ。
そうやって、しばらくのあいだ弄ばれた。
そのあいだに、やっともう一度奥まで股間にお兄ちゃんの性器を突っ込んでもらったが、今度はなかなか動いてくれない。
その代わりに、胸を刺激され、クリトリスを揉まれ、お尻も指で愛撫された。
しかし、全部が中途半端のままだ。
快感だけはどんどんとせりあがり、それでいて、最後の一打だけを焦らし、だが、あがったぎりぎりの絶頂感がさがってくることもない。
そんな交合が続いた。
わたしは、気が狂いそうになった。
「ううう、もう、お願い、お兄ちゃん──」
わたしは甘えるように、耐えきれずに腰を揺らした。
「上手にキスができたら、お預けをやめてやろう」
お兄ちゃんがわたしの股間に怒張を貫かせたまま、わたしを起きあがらせて、自分が胡坐に座り直す。
わたしは、股間を犯されたまま、お兄ちゃんの膝に抱かれた格好になった。
「ひいいい」
だが、ちょっと動くだけでも、股間が擦れて大きな愉悦に襲い掛かられる。
しかし、またしても絶頂できない。
お兄ちゃんは、わたしが欲しいものをぎりぎりでくれなかった。
「ほら、奥さん」
お兄ちゃんの口が近づく。
わたしは、夢中になって、お兄ちゃんの唇に自分の唇を密着させた。
“奥さん”……。
冗談めかした口調だったが、お兄ちゃんがそう呼んでくれたことが嬉しい。
ただ、嬉しい。
お兄ちゃんの舌を吸う。唾液をそそる。
なにもかも、気持ちがいい。
わたしは、しばらくのあいだ、お兄ちゃんの口の中を舌で舐めまわし続けた。
「合格だ」
お兄ちゃんがわたしから顔を離して、再びさっきの後背位の体勢になる。
もう、力が入らないので、わたしは腕を折りたたんで、そこに顔をつけて、お尻を高くあげた格好にした。
すると、お兄ちゃんがわたしのお尻を持って、激しく律動を開始した。
「いぐううっ」
あっという間だった。
わたしは最初の絶頂をした。
だが、お兄ちゃんはやめる気配はない。
やっぱり、お兄ちゃんだ。
わたしは、さらに早くなる抽送に、エルフ族王族としての慎みも高貴さも消え去ってくのを感じた。
わたしは、お兄ちゃんの前世の妻の“田中享子”でもあるが、八百年以上を生きたエルフ族の女長老の“ケイラ=ハイエル”でもある。
しかし、田中享子だけでなく、まだ完全に同化しきっていないケイラ=ハイエルの部分もまた、お兄ちゃんの与える快感に、完全に屈しようとしているのがわかった。
「いぐうう、いぐうう、お兄ちゃん、まだいくうううっ」
わたしは絶叫した。
二度目の絶頂は苛烈だった。
四肢はもちろん、指先から頭のてっぺんまで、身体がばらばらになるような鋭い快感だった。
「まだだぞ……。次は……許可なく……いくな。死に物狂いで我慢しろ」
お兄ちゃんが律動を続けたまま言った。
それどころか、逆に速度をあげて、股間を突きまわす。
一打一打が、全身が溶けるように気持ちいい。
とにかく、お兄ちゃんの意地悪な命令に、懸命に歯を喰いしばる。
「んんんっ、んぐううっ、んんんん──」
いきそうなるのを必死に堪える。
だが、無理だ。
お兄ちゃんの快感を我慢なんかできない。
「お、お兄ちゃん、無理いいいい──」
わたしは叫んで、三度目の飛翔をした。
目の前が真っ白になり、わたしはがくがくと全身を痙攣させて、信じられないようなオルガニズムに昇り詰めた。
「仕方……ないな……。じゃあ……、そのまま……気絶して……いい」
お兄ちゃんが腰を前後に動かしながら、優し気な口調で言った。
わたしは、我慢していたものを解放した。
すでに絶頂している状態に、さらに快感が重なる。
「お兄ちゃああーん」
あまりの気持ちよさに、一気に津波のような絶頂感が弾ける。
わたしは、薄くなっていく意識に、そのまま身を委ねることにした。
「うっ、締め付けるなあ……」
お兄ちゃんの力むような声……。
そして、最後に知覚したのは、お兄ちゃんが熱い欲望をわたしの奥深くに注ぎ込む感覚だ。
やっと……。
わたしは、心からの幸福感とともに、完全に意識を失った。