【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
ジャスランは上機嫌で、自室にしている大天幕に戻ってきた。
ついに、スクルドを捕らえたのだ。
あの生意気な人間族の女が泣いて、ジャスランに哀願した。
ジャスランの自尊心は、大いに満足した。
ここは、天幕とはいっても、ジャスランの魔道で亜空間に繋げている特別空間であり、空間の外からここに関与することはできない場所になる。
いわば、この人間族の陣地の中に作った絶対の
「ああ、お帰りなさい、ジャスラン様」
すると、天幕の中央にあるソファに横になっていたアルオウィンが、ジャスランの姿を見て破顔した。
エルフ族特有の美しい裸身に薄物一枚をまとっているだけの扇情的な格好だが、その首には、ジャスランが装着した金属の首輪が嵌まっている。また、首輪には鎖が繋がっていて、地面に差している鉄杭に鎖の反対側を固定していた。
一応は、念のために、アルオウィンに刻んでいる洗脳球によって、首輪にも鎖にも触るなと命令しているので、こいつはソファーから離れることはできない。
無論、一切の抵抗も、ジャスランに攻撃するような行動も禁止していた。
まあ、そんなことはしなくても、実際には問題なさそうだが……。
「腹ごしらえよ。おお、お前も少しは食べたのね?」
拘束はしているが、このアルオウィンを飢えさせるつもりは毛頭ないので、飲み物のほかに、瑞々しい果物などを手の届く場所に置いている。
それなりになくなっているので、口にしたのだろう。
「ありがとうございます。さあ、ジャスラン様も……」
アルオウィンが媚びを売るように、果物の皿を差しだす。
「ああ」
ジャスランは、アルオウィンが座っているソファに身体を沈めて、皿の果物をとってそのまま齧りついた。
アルオウィンが柔和に微笑んで、ジャスランを見つめている。
肌もほとんど接するほどだ。
その視線がくすぐったい。
ジャスランも思わず、笑みを誘われる。
このアルオウィンは、エルフ族の王女ガドニエルに直属する部下なのだが、ロウが淫魔術によってガドニエルに洗脳魔術をかけられてしまって以来、ロウに従う素振りをしながら、虎視眈々と、その状況を奪回する機会を伺っていたのだそうだ。
そして、今回、ジャスランが洗脳球で、アルオウィンとともに、エリカ、シャングリア、イライジャというもともとのロウの女たちを無力化したことで、これこそ、絶好の機会と考え、ジャスランに協力するから、エルフ族の危機を救って欲しいと自ら訴えてきたのだ。
そんなことは、俄かには信じられなかったが、アルオウィンの話に耳を傾けているうちに、彼女の本気は伝わってきた。
エルフ族はエルフ族で蔑むべき種族なのだが、確かに、森エルフ族というのは、実に選民意識の強い種族だ。
特に、短命で好戦的な人間族を下等に見る傾向がある。
ジャスランは大の人間族嫌いを自負しているが、エリカのような町エルフではない、森エルフが人間族と一緒に共同しているというのは、ジャスランにも違和感があった。
ところが、ジャスランの耳にも入ってきていたが、その森エルフ族の象徴ともいえるガドニエル女王は、あのロウに恋心を抱き、あろうことか世界通信という女王の広域魔道によって、英雄式典という催しの最中に、人間族のロウとエルフ族の女王の口づけの光景が配信されてしまったのだという。
このハロンドール王国の国境沿いのナタル森林の一角にあるこの陣営にいたジャスランは、その世界通信というのは直接見てはいないが、この男爵隊に食料などを定期的に運んでくる男爵が雇っている人足などを通じて、その情報には接していた。
それについて深くは考えてはいなかったが、アルオウィンによれば、彼女のような由緒正しいエルフ族にとっては、エルフ族の女王が人間族になびくなど、信じられない暴挙であり、なんとかして正しい状況に戻そうと画策を続けていたのだという。
だが、肝心のガドニエル女王をロウが洗脳により確保しているので、いまのところ、状況を打開する方法が見つからなかったのだという。
しかも、ロウは、ガドニエルを卑怯な方法で言いなりして、ガドニエルを人質状態にしたまま、エルフ族の女兵を奴隷兵にしてハロンドールに戻ることになってしまった。
アルオウィンもどうしていいかわからなかったが、たまたま、先行隊として派遣され、ジャスランがロウを無力化する方法を準備していたことを知り、是非とも協力したいと申し出てきたのだ。
もしも、本当であれば、ロウに関する情報に乏しいジャスランとしても都合がいい。
そもそも、洗脳球による身体支配は、実のところ信じられないくらいに魔力を消費する。
ジャスランが持っている洗脳球は五個だが、おそらく、その全部を同時に使用する魔力をジャスランは持っていない。現在は四個を消費しているので、随分と無理をしている状況だ。
また、支配をしても、逃亡をしないように行動を封じるのではなく、なにかの行動を能動的にやらせようと思ったら、洗脳球を手で握りしめる状態にしておく必要もある。
おそらく、スクルドやエリカに、ロウを襲撃させる際には、この結界空間に閉じこもってここに座り、極力魔力を消費しないようにしながら、あいつらに行動を起こさせることになると思う。
だから、アルオウィンが自らの意思でジャスランに協力するのであれば、その分、魔力を節用できるから、ジャスランにとっても有利になる。
だから、試すことにした。
もともと、スクルドへの伝言を持たせてロウのところに戻すつもりだったエルフ族の女兵の処置を任せてみたのだ。
すると、アルオウィンは、あのふたりはエルフ族のくせに自らロウになびいた恥知らずであり、だから、今回の先発隊に選ばれたのだとジャスランに説明すると、ジャスランから傭兵たちを借りて、手酷く殴らせたのである。
しかも、自ら兵を連れていき、女兵のふたりには、一切の抵抗を禁止すると命令も与えていた。
それで半死半生にすると、首に炸裂環まで嵌めて追い出した。
伝言を持っていかないと、爆死するように調整をしてである。
ジャスランは、それらに隠れて接していたが、アルオウィンの徹底ぶりに感心してしまった。
あれだけ、味方のはずの女兵に惨く接することができるのだから、アルオウィンがロウを憎いを考えているのは真実なのだろうと思った。
「かなり魔力を使いましたのね……。さあ、そこにお座りになってください。補充したしますわ、ふふ……」
「魔力の補充か……? それを口実にお前が愉しみたいだけではないの?」
ジャスランは、二個目の果物を口にしながら笑った。
洗脳球を操っているという行為のために、かなりの魔力を消費しているジャスランに対して、エルフ族の秘法としての魔力の補充法を教えると媚びを売るように言ってきたのは、アルオウィンからだ。
エルフ族の女兵を手酷く扱ったことで、ジャスランはアルオウィンを少し信頼する気持ちを抱きかけていたが、アルオウィンはジャスランが魔力を大量消費しているという事実に気がつき、向こうから魔力快復手段を申し出てきた。
それは、なんだと訊ねたら、性愛によって魔力を回復するという。つまりは、アルオウィンがジャスランを性的に気持ちよくすることで、淫気と呼ばれる魔力と同等のものが身体に充満して、比較的簡単に魔力が回復できるのだそうだ。
つまりは、ジャスランが性的に興奮していい気持になることで、魔力が早く回復できるのだという。
エルフ族の中では種族の秘密として比較的知られている手段であり、人間族でも神殿界などでは、神官同士の同性愛などを秘法として奨励しているという。
馬鹿なことをと思ったが、エルフ族を慰み者にして愉しむのは、そもそも、最初からジャスランはやろうとしていたことだし、やってみろと応じた。
おかしなことをすれば、洗脳球を使ってで殺せばいいし、本当に魔力回復に通じるなら、いまのジャスランには、なにをおいてもありがたい。
とにかく、洗脳球は魔力消費が激しいのである。
そして、やらせて見たところ、本当に効果があった。
驚いてしまった。
エルフ族の中では、これを「好色術」といい、エルフ族の中でも女王に近い高位階級にあるアルオウィンは、お互いに性愛を高め合う行為を秘法として習ったということだった。
その通り、かなりの性技でもあった。
「その通りかもしれません……。これまでエルフ族の中だけで生きてきましたが、魔族というのは素晴らしいのですね。逞しいし、強いし、魔力は高いし……。いにしえのエルフ族が魔族を恐れて、ナタルの森から遠ざけたのがわかる気もします。魔族がナタルの森に残っていれば、支配族になったのは魔族に違いありませんもの……。さすがに、ジャスラン様……。魔族の中の魔族……」
「まあね……」
ジャスランは嬉しくなった。
身体の半分に人間族の血が混じっていることは、ジャスランにとって恥辱でしかなく、大きな劣等感だった。魔族の仲間の中でも、人間族との相の子のジャスランは、事あれば差別され、そのたびに群を抜く魔力の強さで相手を圧倒して、強い者こそ正しいという魔族の中で、いまの地位を確保したのだ。
ジャスランは、自分こそ魔族の中の魔族のつもりだ。
だが、魔族の中では、いまでもジャスランを片輪者としか見なさない者もいる。
そんなジャスランを、アルオウィンは、魔族の中の魔族と言ってくれる。
当然だと、ジャスランの心が満足する。
「ご奉仕いたします」
アルオウィンは薄物を自分から剥ぎ取って、素っ裸になった。
どうやら、アルオウィンはすでに興奮しているようだ。その乳首はぴんと勃起して固くなっている。
そのアルオウィンが、ジャスランの具足を外し、上衣を拡げてきながら、口づけを迫った。舌が口に中に入ってきて、ジャスランの気持ちのいい場所を舐めまわしてくる。
快感が沸き起こり、アルオウィンの甘くて柔らかい舌が粘っこく動いて、ジャスランの身体をかっと熱くさせてきた。
「おっ、おお、き、気持ちいいな……」
「わ、わたしも……。む、胸を舐めさせてください。ジャスラン様のような強い人に奉仕できるなんて幸せ……」
アルオウィンがいつの間にか剥き出しにされていたジャスランの乳房に吸いついてきた。
「ほおっ」
ジャスランは背をそらせながら、胸をアルオウィンに押しつけるようにしてしまった。
この舌技の上手なエルフ族は、毎回あっという間に、ジャスランから快感を湧き起こす。
そして、快感に束の間の忘我を味わってから我に返れば、確かに魔力が回復しているのだ。
確かに秘法だろう。
そんな秘密を惜しげもなくジャスランに教えるということは、アルオウィンがジャスランに本気で寝返ろうとしている確たる証拠だろう。
そもそも、これにより、ジャスランは、実際に魔力を回復している。もしも、アルオウィンがなにかを企んでいるなら、ジャスランに利することを教えると思えない。
「ああ、見てください、ジャスラン様──。ジャスラン様にご奉仕できて、こんなにアルオウィンはこんなにも欲情しています。あああっ」
アルオウィンがジャスランの手を自分の股間に導いてむせび泣くような声をあげた。
彼女自身は、なんの愛撫も受けていないのに、アルオウィンの股間はびっしょりと濡れていた。
強い者に焦がれるというアルオウィンの感情が本物であることは、このことでもわかる。
「さあ、ジャスラン様も服を脱いでください──」
アルオウィンがジャスランの胸を刺激しながら、興奮の声をあげる。
「わ、わかった……。ああ……」
ジャスランははだけられていた上位を脱ぎ捨てると、ズボンを下着ごと足首から抜いた。
すぐに、アルオウィンがジャスランの股間に顔を移動させて、ジャスランの敏感な場所に口づけをしてきた。
「ほあああっ」
強烈な快美感が下腹部に走る。
「ふふふ、こんなのはどうですか……?」
アルオウィンがジャスランの顔を見上げて、今度は焦らすように内腿に舌責めの場所をずらす。
切ないような焦燥感がせりあがる。
「ううっ」
ジャスランはアルオウィンの顔を内腿を挟むようにして、身体を悶えさせる。
「ああ、ジャスラン様、魔力をお使いになったのは、どうしてですか……。ま、また洗脳球をお使いに?」
「くっ、そこで喋るな、くく……」
股間にぴったりと口が接している状態でアルオウィンに話しかけられ、息がくすぐったくてジャスランは思わず笑ってしまった。
「あら、ごめんなさい。これでお許しを……」
アルオウィンがお道化たように、ジャスランのクリトリスをぺろりと舐める。
「くふうっ」
ジャスランは再び身体を大きくそり返してしまった。
「ところで、もしかして、洗脳球の支配をお増やしに?」
アルオウィンが舌でジャスランの股間を舐めまわす。
快感が脳天に貫く──。
「くほおおっ、そ、そうだ──。ス、スクルドが……、ああああっ」
ジャスランは渦巻く情欲に腰をうねらせた。
「えっ、スクルドを──」
すると、不意にアルオウィンが驚いたように顔をあげた。
その口調があまりに驚いたものだったので、ジャスランはちょっとびっくりした。
「あっ、すみません、ジャスラン様。ちょっと、ジャスラン様が心配だったので……。大丈夫だったのですか?」
顔をあげたついでのように、アルオウィンは今度は身体をさらにずらし、ジャスランの足に顔を持ってきた。
ジャスランは、服は脱いだがまだ履物ははいたままだった。
それを手で脱がせて、足の指の汚れを舌で拭うように舌を動かしてくる。
「おっ、おおっ」
こんな場所で快感が走るなんて驚きだが、気持ちがいい。
ジャスランは甘い声をあげてしまった。
「そ、それで……スクルドは殺してませんよねえ……。あいつは、大切な切り札です……。ロウを捕らえるための……。絶対に殺さないようにしてください……。エリカも……シャングリアも……。もちろん、イライジャも……」
アルオウィンが足の指をしゃぶりながら囁くように言った。
「わ、わかってるよ……」
ジャスランは言ったが、感情に任せて、実際には殺しそうになったことは言わなかった。
こういう性愛の最中だったと思いが、アルオウィンがあの連中の使い道を解いてきたのは、前回か、それとも前々回だったか……。
そのときには、アルオウィンを信用してもいい気持ちに傾きかけていたので、耳を向けたが、まあ、成程とは納得した。
まず言われたのは、スクルドを捕らえるためには、エリカとシャングリアを人質として確保することが重要であり、まずはふたりを殺してはならないということだ。ジャスランは、人質はひとりでも十分でないかと言ったが、人質としての価値はロウに対してもあるので、絶対に生かしておいた方がいいとアルオウィンに諭された。
生かしておいて、いたぶればいいとも。
まあ、それもそうかとは思った。
ロウを確保する前に、スクルドたちを殺すことには確かに大きな意味はない。
洗脳球で支配している以上、いくらでも使い道はできる。
ジャスランはわかったと頷いたと思う。
結果的に、スクルドを捕らえるのに、エリカたちを人質として使うことはなかったが、とりあえず、ロウを捕らえるときに役立つのであれば、生かしておくつもりだ。
感情に任せてスクルドを殺しそうにはなったけど、まあ、なんとかぎりぎりで自制した。
「よかった……」
十本の指を舐め終わったアルオウィンが舌を這わせながら、またもや顔を股間に持ってくる。
そして、顔を再びジャスランの股間に密着させると、舌をジャスランの股間に押し入らせてきた。
「んあああああっ」
凄まじい快感に、ジャスランは声をあげてしまった。
まるで身体に肉が溶けていくような気持ちよさだ。
しばらくのあいだ、アルオウィンはジャスランの膣の中で舌を動かし続けた。
大きな愉悦が込みあがり、ジャスランはアルオウィンの頭を掴むようにして、がくがくと腰を震わせた。
「くうううっ」
峻烈な快感に、ジャスランは一気に快感を飛翔させていた。
大きなオルガニズムが全身に行きわたり、ジャスランは絶頂した。
だが、アルオウィンは信じられないことに、ジャスランが達したというのに、舌責めをやめようとしない。
両手でがっしりとジャスランの腰を抱くようにして、さらに激しく舌を膣の中で暴れさせる。
「くほおおっ」
ジャスランはさらに声をあげた。
アルオウィンの指がジャスランのアナルの中に入ってきたのだ。うねうねと指が動き、さっきの絶頂を上回る快感が飛翔する。
「はううううっ、ほおおおっ」
ジャスランはしゃくりあげるような声をあげて、二度目の絶頂をした。
しばし、脱力した。
すると、アルオウィンが上からジャスランに抱きついてきた。
「ふふふ、ジャスラン様、素敵でした……。ご褒美をいただいても……?」
アルオウィンが上目遣いでジャスランを見る。
「わかった……」
ジャスランは笑って、アルオウィンを抱きしめて、ソファの上で身体の上下を逆転させる。
手でアルオウィンの股間を愛撫する。
「んはあああっ」
アルオウィンの股間は信じられないくらいにびっしょりだった。
ちょっと刺激するだけで、簡単にアルオウィンは達してしまった。
「あああ、いぐうううっ」
アルオウィンが果てた。
ぐったりと脱力するアルオウィンに対して、ジャスランもまた、まだ身体のだるさが残っている。
そのままアルオウィンに被さるように、身体を横たわらせる。
しかし、かなり魔力は回復をしている。
ジャスランは満足していた。
これで、またスクルドをいたぶりに戻れる。
「ねえ、ジャスラン様、ロウは殺さないで、洗脳球で支配しましょうよ……。そうすれば、サキ様というお方も満足されるのでは? ロウを殺すよりもずっといいと思いませんか。わたしに秘策がありますし……」
「秘策?」
「ええ」
アルオウィンが頷き、そして、耳元でそれをささやいてきた。