【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「じ、実はわたしも、ご主人様に告白することがあります……。そ、それは、とてもとても、大切なことを黙っていて……」
突然にガドニエルが妙なことを言い出したと思った。
とりあえず、一郎は視線を向ける。
だが、ガドニエルの顔が赤い。
しかも、しきりに唾を呑み込んだり、内腿をそわそわと揉み合わせるような仕草をしている。ちらりちらりと、一郎に首輪をかけられて正座しているスクルドに目をやったりしていることから考えると、どうやら、自分も同じように扱われたいのだろう。
しかし、さすがにガドニエルを雌犬として引き回すのは問題がある。
スクルドは、神殿長としては王都で死んだことになっているのでどうにでもなるが、ガドニエルはそうはいかない。エルフ族の女王なのだ。
この世界で最も権威のある王族のひとりなのである。
まあ、「欺騙リング」などの魔道具もあるが、絶対にガドニエルの場合は、ぼろを出しそうな気がする。
「大切なことって、なによ、ガド?」
すると、エリカが不審そうな顔で口を挟んだ。
「そ、それは、とても大切なことで……。だから、わたしもご主人様に罰を受けるべきかと……」
「だから、その大切なことってなによ?」
「で、ですから、エリカさん……。大切なことなのですよ」
ガドニエルが慌てたように言った。
「呆れた。ご主人様の相手をしてもらいたいのはわかるけど、せめて、嘘つくなら、中身考えてから口にしたらどうなの」
すると、コゼも横から口を挟んで鼻で笑う
「う、嘘などとは……」
ガドニエルが慌てた感じになる。
一郎は笑いそうになった。
「へえ、嘘じゃないのね? いまのスクルドとのやり取りは聞いていたでしょう? ご主人様は嘘は嫌いよ。嘘なんてついたら、ご主人様はガドを嫌いになるかもね」
明らかにコゼはからかいの口調だ。
しかし、ガドニエルがびっくりしたように目を大きく見開く。
「い、いえ──。ご主人様、いまのはなんでも……。わ、わたしは嘘なんて……。いえ、嘘……とは違うんですけど……。嘘というか……、嘘じゃないというか……。そ、それは……」
急にガドニエルがしどろもどろになる。
一郎は今度こそ、噴きだしそうになった。
「まあ、ガドはエルフ族の女王だからな。当然に、俺に言えない王家の秘密もあろうだろう。王家の秘密は、さすがに俺にも、おいそれとは言えないさ。そういうことだろう?」
とりあえず、助け舟を出してやった。
すると、ガドニエルがはっとした顔になる。
「はい、ご主人様──。あっ、でも、王家の秘密くらい、いくらでもお教えしますわ。ご主人様に隠し事などしませんもの──。ええ、それはもう、喜んで……」
ガドニエルが急に満面の笑みを浮かべる。
「へ、陛下──」
さすがに慌てたように声をあげたのは、アルオウィンだ。
だが、ガドニエルが眉をひそめて、そのアルオウィンを睨む。
「なんですか、アルオウィン──。ご主人様に隠し事などあろうはずもありません。ご主人様がお知りになりたいことは、なんにせよ、お教えして問題ありません」
ガドニエルが厳しい口調で言い放った。
ほかの者には遠慮気味なところもあるが、アルオウィンとブルイネンについては、態度だけは毅然としている。
まあ、中身は大概だが……。
「だったら、結局なにを秘密にしてたのよ」
コゼが言い放って、全員がどっと笑った。
ガドニエルがどうして笑われたのかわからないような感じで首を傾げた。
「知らなかったわね……。わたしたちの女王がこんな愉快な人だったなんてね……」
するとイライジャが微笑みながらぽつりと言った。
「はっきりと、ぽんこつって、言いなさいよ」
コゼが鼻で笑う。
「コゼ、口を慎みなさい──」
すると、エリカがぴしゃりと言った。
「まあまあ、そういう無邪気なところがあるガドが好きだぞ。今夜はちょっと先約があるけど、明日以降にたっぷりと遊ぼう。ぽんこつ女王でも、なんでも、俺たちの愛すべき女王様だ」
一郎は笑った。
「ま、まあ──。だったら、ガドはぽんこつで十分ですわ。ご主人様、ありがとうございます」
ガドニエルが嬉しそうに言った。
再び、全員が笑った。
だが、ガドニエルは、やはり、なぜ笑われるのかわからないみたいで、きょとんとしている。
一郎は微笑んだ。
「さて……」
とりあえず、一度落ち着いたところで、一郎はスクルドを見る。
ずっと貞操帯だけの姿で地面に座ったままだったが、ふと見ると、貞操帯からはかなりの愛液が染み出ていて、大変なことになっている。
また、身体も火照り切って真っ赤であり、汗びっしょりだ。
かなり、息も荒い。
身体の汗は、さっきの石抱きのときにかいたものかもしれないが、見ている限り、こうやってじっとしているあいだも、次々に新しい汗が出ている。すべて、股間とアナルに押し込んでいる「女淫玉」のせいだろう。
さすがに、これは苦しそうだ。
一郎は、亜空間から水筒を出す。
それで自分の口いっぱいに水を含ませると、スクルドの首の首輪に繋がっている鎖を掴んで、スクルドの顔を引っ張りあげる。
「んぐっ、あっ、ご主人様、ああっ──」
スクルドが苦しそうに喘いだ。
一郎は腕のないスクルドの身体を抱きしめるようにして、口移しに水を飲ませる。
「んんっ、んんっ、んんんっ」
スクルドの口に水を流し込む。
さすがにこれだけ汗をかけば喉が渇いてたのだろう。
スクルドはむさぼるように、一郎が口で与える水を飲んでいく。
「もういっぱいだ」
口の中の水がなくなると、一郎は再び水筒から水を含んで口移しに水を与える。
スクルドはそれを飲み干していく。
同じことを四回やった。
「……スクルド、今日はこれで終わりだ。明日、気が向いたら雌犬の様子を見に来るかもしれん。もしかしたら、来ないかもしれない。とにかく、ほかの者に迷惑をかけるな」
鎖を引っ張って、天幕の一番隅の簡易寝台に連れていく。
そこに横たわらせると、上から毛布をかけて、首輪の鎖を寝台の脚に括りつける。
「もう寝ろ──。眠れるかどうかは知らんけどな」
一郎は意地悪く言った。
まあ、眠れるわけがないだろう。
それだけの激しい性の疼きのはずなのだ。
明日の朝には、それは解決してやるつもりだが、ひと晩くらいの放置は一連のことについての相応の罰だろう。まあ、エリカの言い草じゃないが……。
それに、いつも飄々としているスクルドがとことん追い詰められている姿が見たい。
ちょっと愉しみでもある……。
「は、はい……。あ、あのう……。ご主人様、今回のことは……」
「もういいよ。だが、今夜は少しきついぞ。頑張れ」
「あっ、はい……」
スクルドが虚ろな表情で小さく頷く。
だが、口元には笑みが浮かんでいる。
一郎の調教を受けて、悦んでいるのだろう。淫魔術で覗く感情でもそんな感じだ。
そして、ふと振り返ると、全員が赤い顔をして一郎たちを見ていた。
ちょっと羨ましそうな顔をしている者もいる。
しかし、一郎が視線を向けると、はっとした感じになる。
「さ、さあ、じゃあ、そろそろ休むわよ。ところで、ジャスランの見張りをマーズとイットとミウに行かせているから、とりあえず、ミウとはわたしが交代するわ。コゼは、夜中になったら、マーズとイットと交代して──。ほかの者は明日の朝まで休息──。それでいいわね?」
エリカがぱんと手を叩いて全員に言った。
「わかったわ」
すぐに返事をしたのはコゼだ。
すると、シャングリアが口を挟む。
「わたしも、もう大丈夫だ。寝ずの番でもいいぞ」
「あんたはせめてひと晩くらいは休息しなさい、シャングリア。ほかの者もよ。今夜の寝ずの番は、わたしがするわ。ミウはすぐに戻すわね。ちょっと彼女の年齢じゃあ、立ち合いだけとはいえ、負担だろうし……」
エリカは首を横に振った。
「でも、そうしたら、エリカがひと晩の見張りになるわね……。魔道遣いとしての交代は、わたしが受けるわ。わたしがあなたと夜中に交代するわよ」
アルオウィンだ。
だが、エリカはちらりと一郎を見てから、微笑んだ。
「それは無理ね……。だって、ロウ様のお相手するんじゃない。多分、夜中なんて、起きれないわよ」
よくわかっている一番奴隷だ。
一郎はほくそ笑んだ。
「そういうことだ。アルオウィン、じゃあ、約束通りにご褒美セックスだ」
一郎は、アルオウィンに近づくと、彼女の身体を横抱きにした。
「きゃっ、あっ、そんな……。ああっ」
いわゆるお姫様抱っこというやつだ。
アルオウィンは一郎の腕の中で真っ赤になった。
「エリカ、悪いがジャスランについては頼む。俺も朝までには一度顔を出す」
「いえ、ロウ様はゆっくりしてください。見張りなどという仕事はわたしたちの仕事です」
エリカははっきりと言った。
「あっ、わたしも見張りを……。魔道遣いですし……」
ガドニエルが口を挟んできた。
「まさか、エルフ族の女王陛下が、魔族の輪姦処刑などに付き合うわけにはいかないだろう。ここはエリカに任せておけ」
一郎は言った。