※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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638 御曹司と女王様

「うう、く、あっ、ああ……」

 

 クリスチナは直立不動のまま、イライジャという女の愛撫を受けていた。

 最初は隠すつもりだったが、すでに胸元の苦しい動悸も、身体を襲う痙攣も隠すことはできない。

 

 わからない……。

 逆らおうとすればできるし、貞操帯の内側にある二本のディルドがクリスチナの自由を少しばかり奪っているといっても、この目の前の女程度の女を叩きのめすことなど、造作もないはずなのだ。

 だが、どうしてもその気にはならないのだ。

 いや、むしろ、この女に侮辱的に扱われれば扱われるほど、身体の力が失われて、抵抗の気力が失われてしまう。

 どうして、そんな風に考えてしまうのかわからないが、どうしてもそうなってしまうのである。

 いずれにしても、クリスチナは、このイライジャという女にどうしても逆らうこともできないし、抵抗するという感情そのものを一時的に削ぎ取られている感じになっている。

 

「ふふふ、こんな風に惨めに虐められるのがよく似合うわね。わたしにはわかるわ。あんたは、やっぱり犬の素質があったのよ。それをロウに引き出してもらったのね」

 

 イライジャは、ねちねちと侮蔑的な言葉をささやきながら、クリスチナの後ろからひたすらに乳房を愛撫していた。

 クリスチナは、両手を体側に付けたまま、それを無抵抗に受ける。

 そんな時間が随分と続いていた。

 かなりの時間がすぎているのは、クリスチナの足下にたまっているかなりの汗の水たまりが物語っている。

 とにかく、クリスチナの身体はすっかりと充血して汗びっしょりになっていた。

 

「な、なに言ってんのよ……。わ、わたしが……い、犬とか……。こ、殺しちゃうわよ……。い、いまは、そういう遊びよ……。そういう決まりだから……そ、そうしているだけよ……」

 

 この食事会が終わるまで、“犬”として過ごす……。

 それがロウから言いつけられていることだった。

 だが、どうして、そういうことになっているのか、実はクリスチナにはさっぱりとわからないでいた。

 覚えていないのだ。

 記憶にあるのは、数ノス前に、テーブルで食事をしているロウとともにセックスをするつもりでふたりきりになった。

 しかし、いつものように、ロウをしっかりと躾けて調教してやろうと思ったのに、思わぬ逆襲に遭い、今日はクリスチナの方がロウに躾けられることになった。

 まあ、それはいい。

 滅多にそういうことなどないが、ときにはそういうこともある。

 責める方が好きなクリスチナであり、自分が主導権をとらない性交などやったことはないが、機会さえあれば責められる側になってもいいとは、心の奥底では考えていたからだ。

 

 ところが、それから先が漫然としている。

 拘束をされて、得体の知れない掻痒剤を塗られて追い詰められた気はするものの、なにをされ、なにをしたのか、どうしても思い出すとができない。

 数ノスのことだったはずなのに、数日のことのような気もするし、そもそも場所はどこだったのか?

 調教部屋のような大きな場所だったはずなのだが、はっとして気がついたのは、小さな書庫のような部屋だった。

 本当にわからない。

 

 だが、なによりもわからないのは、素裸に二本にディルド付きの革の貞操帯だけの姿で、ロウとシモンとロウの女たちが集まっている食事会に参加することを了承して、しかも、そこで余興としての“犬”として過ごすことを抵抗なく了承してしまったクリスチナ自身だ。

 そんなことあり得ないし、なによりも、ほかの者が服を着ているのに、自分だけそんな破廉恥な格好で参加するなど、激しいクリスチナの気性で耐えられるわけがない。

 強引に連れ出されれば、怒り狂うどころか、あまりの恥辱に間違いなく発狂さえすると思う。

 ところが、ロウに言い渡されると、反感を覚えながらも、拒否の言葉さえも口にせずに、ロウに首輪をされることを受け入れ、言われるまま四つん這いになって、鎖で引き歩くことさえした。

 なぜ、ロウに命令をされると、そうなってしまうのか、まったくクリスチナにはわかたない。

 それどころか、いまは、最初こそ、抵抗の意思が合った気はするが、ロウがイライジャという女の躾を受けろと言い渡されると、今度はその女の言いなりになっている自分がいる。

 これは、本当のことなのか?

 クリスチナは、こうやって責められながら呆然とする気持ちだった。

 

「あら、そうなの? だったら、しっかりと犬を演じてね。みんなのことなら、気にしなくていいのよ。こういうことには慣れているから」

 

 イライジャがクリスチナの乳房を揉みしだきながら言った。

 その言葉でいやでも、自分の置かれている立場を思い出す。食事をしながら、こっちを見ている者もいるし、逆にまったく興味のないように視線を向けない者もいる。

 どっちにしても、クリスチナには屈辱だ。

 どうして、こんなことを受け入れないとならないのか……。

 一番、視線をしっかりと向けているのは、ちょうど正面の位置にいるシモンだろう。ほかに、スクルドという女やブルイネンというエルフ女は比較的しっかりとこっちを見ている。

 逆に、まったく見ていないのは、ロウの横にいるコゼという女やミウという童女だ。イットという獣人少女も完全に背を向けたままだ。

 ほかの者はちらちらと視線を向けたり、向けなかったりというところか……。

 

「そ、それよりも、いつまで胸ばっかり……。い、いい加減に……」

 

 おそらく、胸ばかり揉まれて、半ノスは過ぎていると思う。

 胸だけ責められて、これだけ追い詰められた感じがあるのは、股間にある異物の違和感が大きいからだ。

 クリスチナは、食事会に参加する直前に、ロウに施されて二本のディルドを股間とアナルに押し入れられているのだ。

 しかも、いまさらながら気がついてきたのは、奇妙なむず痒さが襲ってきていることだ。

 おそらく、なにかの媚薬を塗られているに決まっている。

 この数日間の調教で、ロウの扱う掻痒剤のえげつなさは、身にしみている。この痒み責めの末に、クリスチナはロウの言葉に逆らえない人形にしっかりと躾けられてしまったのであるから……。

 いや、数日間?

 そんなはずがない。

 ロウと書庫にこもったのは、せいぜい半日のことであり……。

 

「ふくううっ」

 

 そのときだった、

 突然に股間に埋め込まれていたディルドが震動を開始したのである。

 

「うう、くううっ」

 

 大きな声を出してしまったために、テーブルにいた全員がこっちに視線を向けてきた。

 視線を感じて、クリスチナは耳たぶまで上気してしまった顔をしかめて、禁止されているにもかかわらず、思わず下腹部を両手で押さえてしまった。

 がくりと両膝が折れる。

 

「手は身体の横って言ったでしょう、クリスチナさん」

 

 イライジャが笑うように言った。

 乳房を揉んでいた手を伸ばして示した手には、ロウから渡された貞操帯のディルドの操作具が握られていた。

 電撃だけでなく、こんなこともできるのかと悟った。

 

「や、やめてっ」

 

「これが犬の躾よ。しっかりと立ちなさい」

 

 股間の震動がとまった。

 クリスチナは脱力しそうになるのに耐えて、身体を真っ直ぐにする。

 やはり、なぜか、この食事会については、一切の命令に逆らってはないらないという衝動が襲う。

 

「おほっ」

 

 ところが次の刹那、今度は菊座を貫くディルドが激しく動き出した。

 

「だ、だめええっ」

 

 クリスチナは天井を仰ぐように全身を硬直させてから、その場にうずくまってしまった。

 一瞬にして大きな絶頂感が貫いて、この場で気をやってしまったのである。

 

「あらあら、まだまだ躾ができてない犬ね。立ちなさい」

 

 震動がとまったが、クリスチナはすぐには立てないでいた。

 すっかりと息があがってしまっているし、なによりも腰に力が入らない。

 すると、いきなり電撃が股間で炸裂した。

 

「ふぎゃあああああ」

 

 クリスチナは絶叫して悶絶し、その場にひっくり返った。

 

「立つのよ、犬」

 

 イライジャが冷たく言った。

 

「ええ、イライジャさんって、こんな性格なの?」

 

 声をあげたのは、ユイナだ。

 こっちを見て目を丸くしている。

 

「こんなのよ──。あたしも、エリカも、このイライジャには何度も、泣かされたんだから──」

 

 すると、ずっとロウに構っていたコゼがなぜか真っ赤な顔になって口を挟んだ。

 

「まあ、そのくらいでいいかな、イライジャ。じゃあ、その操作具をシモンさんに渡してやってくれ。婚約者をお返ししますよ。しっかりと、マゾに仕上がってますから、後はよろしくお願いします」

 

 ロウが笑いながら言った。

 

「あら、もういいの? じゃあ、これで終わりだそうです。ご苦労様でした、クリスチナさん。立てますか」

 

 イライジャが一転して口調を丁寧にして、手を差し出した。

 クリスチナは呆然としてしまった。

 

「……いや、今度は俺が預かろう。今夜はこれで失礼しますよ。明日の朝、辺境侯領のことをは詳しく話しましょう」

 

 シモンだ。

 気がつくと、食事のテーブルを立って、こっちにやってきていた。

 イライジャと交替するように、クリスチナのそばに立つ。イライジャはテーブルに戻る前に、貞操帯の操作具をシモンに渡していた。

 すると、シモンが床に落ちていた鎖をクリスチナの首輪にかけ直した。

 

「えっ、シモン殿?」

 

 驚いてクリスチナはシモンを見上げた。

 

「いつものように強い君もいいけど、今夜のように従順な君もいいな。久しぶりに興奮してきたよ。続きは寝室だ。ついてくるといい。犬のように歩きながらね……。その貞操帯を外す鍵はもらっている。だけど、それを外すのは、今度は俺の躾を受けてからだ。俺の婚約者なのに、他人の躾ばかりでは我慢できないからね」

 

 シモンが興奮した口調で言った。

 クリスチナはちょとだけ驚いたが、すぐにぞくぞくするような性的衝動に襲われて、頬をほころばせてしまった。

 

「どうか、躾けてください、ご主人様」

 

 クリスチナははっきりと口にして、四つん這いの姿勢になった。

 

 

 

 

(第5話『混沌の王国情勢』終わり)






 *


 中途半端ですが、とりあえず、本エピソードは終了です。次話は少しロウたちから離れて、少しだけカロリック国に舞台を移します。

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