※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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642 嘘つきの女

「あっ、あっ」

 

 ジョン、いや、男に変身しているゼノビアに膝をかかえらたまま股間を愛撫されているシズは、すっかりと脱力して忘我状態になっていた。

 股間を抉る指は二本から三本になっていて、シズの熱く熟した股間の内側に激しく刺激を送り込んでくる。

 だが、シズの頭は混乱しかない。

 

 どうして、ここにゼノビアがいて、しかも、可憐なゼノビアとは似ても似つかない無精ひげの男なんかに化けているのか……?

 なぜ、シズをこのクルチザンの闇娼館の組織に捕らえさせ、雇われ調教師を名乗って組織内に潜伏しているのか……?

 そもそも、ここでなにをしているのか……?

 だが、こうやって愛撫を続けられた状態では、なにも考えることもできない。

 シズは、ただただ熱っぽく喘ぎを繰り返し、甘い嬌声を漏らし続けるだけだ。

 しかし、改めて認識すると、シズを責める指は、ゼノビアのものに間違いない。すっかりと身体で覚えさせられているシズの身体が、それを確信させている。

 外観は変化していても、シズを翻弄させる手管は、ゼノビアに間違いなかった。

 

「ほら、じゃじゃ馬、恥ずかしがらずに思いを遂げな。そうすれば、本格的に調教に入るからな」

 

 ジョンという男の姿のゼノビアが指の抽挿に加えて、舌でシズの乳房を舐めはじめる。

 知っているゼノビアの舌がシズの小さめの乳房を這い回り、乳首を強く繰り返し弾く。

 

「ああっ、だ、だめえええ」

 

 がくがくと身体が震える。

 すっかりとシズの快感の場所を覚えきっているゼノビアだ。シズから絶頂を引き出すなど造作もない。

 あっという間に、シズはのっぴきならない状態に追い詰められてしまった。

 だが、それがわかっているのか、すっと刺激を小さくして、ゼノビアは絶頂寸前の状況から一度八合目くらいまで落としてしまう。

 しかし、すぐに間髪容れずに九合目以上に引き上げられて、また落とされる。

 短い時間でそれを何度も繰り返された。

 

「ああっ、だめええ、もう許してええ」

 

 シズは絶叫した。

 

「ほう、口だけじゃないようだな……。さすがはヴィトー様が認めた調教師だけある……」

 

 そのとき、耳に別の男の声が入っていた。なんとなくだが、揶揄いの響きがある気がした。

 忘れていたが、この牢にいるのはゼノビアとシズだけでなく、ブレイドという闇娼館の幹部らしき男が同席していることを思いだした。

 一瞬だけ顔をあげると、石牢の壁に背もたれ、腕組みをしてこっちを観察している。

 淫らに快感に乱れる姿を凝視されていると思うと、一瞬だけシズは鼻白むような気持ちになった。

 しかし、すぐにねっとりとしたゼノビアの愛撫で思念が吹き飛ぶ。

 

「いやあ、ああっ、あああっ」

 

 またもや崩壊直前まで一気に快感をもちあげられ、シズは全身をそりかえらせて悶えた。

 

「お転婆冒険者のあんたじゃあ、一度や二度、気をやらされただけじゃあ、隷属の首輪を刻むほどの屈服はしないだろうさ。だけど、この後もたくさんのお愉しみが待ってる。やめて欲しければ、心の底からの奴隷の誓いをしな。そうすれば快感地獄から解放できる」

 

 ゼノビアが指で膣の入り口付近にある内側の膨らみをぐいと揉み動かした。しかも、空いている指で肉芽も刺激される。

 さらに、一度離した乳首を口に含み直して舌で転がされもした。

 

「ううっ、んくうううっ」

 

 こんなの耐えられない──。

 一瞬で、目がくらんだかと思うような衝撃が走り、限界まで喉をあげた。

 腰から背中に鋭い快感が貫き、太腿が激しい発作を起こす。

 

「あああっ」

 

 シズはついに絶頂を極めた。

 そして、衝きあげるものを一気にはじき出すようにがくがくと素裸の身体を震わせた。

 やっと抱えられていた脚が解放され、ゼノビアが身体を離す。

 しかし、まだ絶頂の途中だったシズは、力を入れることもできずに全身をがくり垂れさせる。

 

 すると、足首に冷たい感触がして、小さな金属音が鳴ったと思った。

 慌てて視線を向けると、男に変身しているゼノビアがしゃがみ込み、金属の足枷をシズに嵌めたところだった。

 足枷には鎖がついていて、気がつかなかったが石牢の壁の端にある金具に繋がっている。

 いつの間に足枷が牢に入れられたのかわからなかった。

 だが、そのときには反対の足首にも同じような鎖付きの足枷が嵌められてしまっていた。

 

 ゼノビアが鎖の長さを調整して、シズの脚を大きく開く状態に固定する。さらに、後手縛りの縄尻に繋がっている鎖を引きあげた。

 どうやら、どの鎖も自在に長さを調整できるようだ。

 シズは脱力して下がっていた上体を強引に真っ直ぐに伸ばされてしまった。

 

「ずっと、そこで見張っているんですか、ブレイドさん。隷属の首輪を刻むの期限は明日の朝までですよね。そんなにはかかりませんけど、もうしばらくはかかりますよ。この気の強い女冒険者の心を本当に折るんですから」

 

 ジョンの姿のゼノビアがブレイドに向かって振り返る。

 それとともに、ゼノビアが男の声で、牢の外の廊下に向かって声をかけた。すると、鉄格子が開いて二個の木箱が差し入れられる。

 ゼノビアがそのうちの一個を開いた。

 

 中から小壺を取り出して、シズの背後に回ってくる。

 横を通り過ぎるときに小壺の中身が見えてぎょっとした。

 肌に塗るとすぐに恐ろしいほどの痒みが走る掻痒効果のある油剤だ。それを使おうとしている。

 ゼノビアのすることとはいえ、シズはぞっとした。

 

「こいつとふたりきりにしろと言っているのか?」

 

 ブレイドだ。

 無表情でゼノビアが化けたジョンを睨むようにしてい

 

「そうですね……。廊下に見張りを置くらいなら問題ありませんけど、女を堕とすときには一対一になるのが、俺のやり方なんで」

 

「わかった……。だが、大言壮語に見合う成果はあげろ。明日はヴィトー様が直々にお越しになる日だ。そのときに、この女のお披露目式をする。現役の(ブラボー)ランクの性奴隷など、この店の目玉になるだろう。美人だしな。だから、間に合わなければ、お前の身体を切り刻んで、カルタ河の魚の餌にしてやる」

 

 ブレイドが凄みを聞かせた声で言った。

 カルタ河というのは、このカロリック公国を南北に走る河であり、公都ファンゴルンも貫いているカロリック人には馴染みの河である。

 

「肝に銘じます」

 

 シズの後ろに立っているゼノビアが男の声で戯けたような口調で言ったのが聞こえた。

 ブレイドが石牢の外に出ていく。

 廊下でブレイドが誰かに話している気配があったが、それも立ち去っていく足音がした。

 牢内が束の間、静かになる。

 

「さあて、この薬は特性でな。これを愉しい場所深くに塗り込んでやるよ。女冒険者様がどんな風に泣くのか見物だな。痒くて痒くて、気が狂いそうになると思うけど、繰り返せば、それもやみつきになる」

 

 ゼノビアの指がシズのお尻の穴を微妙にまさぐり、粘っこいものを塗りたくり始める。

 

「ひんっ」

 

 シズは思わず声をあげてしまった。

 

「……その調子で声を出して、シズ……。外に見張りがいるから……。声を出し続けててね……。とにかく、事前に説明できなくて悪かったわ……。計画では潜入はもう少し調べてからと思ったんだけど……」

 

 一瞬だけシズの耳元に口を近づけたゼノビアがシズにささやいた。

 はっとしたが、すぐにゼノビアの口がシズから離れる。

 だが、それで気がついた。

 さっきブレイドという男はどっかに去った感じだが、言われてみれば、まだ石牢の外には誰がいる気配がある。

 ゼノビアの言葉のとおり、まだここを見張っているのだろう。

 だが、とにかく、やっとふたりだけになる状況ができて、ゼノビアはシズにこの状況の説明をしてくれるつもりなのだろう。

 とにかく、怪しまれないように、廊下の見張りに聞こえるように声をださないと……。

 

「いやあ、そこは触らないで、この悪党──」

 

 シズは声を出した。

 すると、シズのお尻の穴の深い部分に、油剤を塗り広げようとしていてたゼノビアが小さく笑った。

 

「……やっぱり、事前に話しておかなかったのは正解のようね。あんたの芝居は下手すぎるわ。いいから、痒い痒いって喚いていて……。それなら演技はいらないでしょう。実際に痒いんんだし……」

 

 ゼノビアが再び耳元に口を近づけて、ほんの小さな声でささやく。

 演技が上手ではないというのは、以前からゼノビアに揶揄われていたことでもある。だから、クエストなどで情報集めが必要なときには、ゼノビアが前に出ることが多い。シズだと、相手に警戒を解かせるようなうまい演技をすることができずに、相手からうまく口を開かせることに失敗することが多いからだ。

 シズ自身も、シズの下手な演技でだませるのは、直情的な真っ正直な性質の幼なじみのエリカくらいだと思っている。

 だから、今回のクエストでも、情報集めは専らゼノビアがやっていた。

 

「そらよ。後ろの穴にたっぷりと油剤を詰め込んでやったぞ。今度は前だ。愉しんでくれ」

 

 ゼノビアが大きめの声で言った。

 廊下の見張りに聞かせるためだろう。

 また、ゼノビアの指がシズのやっと生え伸びた陰毛を撫でつけるようにしながら、ゆっくりと肉襞をくつろいで、油剤をじわじわと塗っていく。

 妖しい甘美感がシズの全身に拡がっていく。

 

「ああっ、あああっ」

 

 シズは吠えるように大声をあげた。

 薬剤を塗られた場所が溶けるように熱くなり、そこが指で刺激されることで、またしても全身が快感に包まれたのだ。

 しかし、その気持ちよさが痒みに苦しさに変化するのにいくらの時間もかからなかった。

 

「痒い──、痒いわ──」

 

 シズは悲鳴をあげた。

 演技でもなんでもない、心からの声だった。

 あっという間に、シズを錯乱状態にするほどの痒みが前後の穴から襲ってきたのである。

 

「ははは、そうかい、痒いかい、あんた。あんたの名はシズだったな。しばらく、そうやって尻と腰を振っているいい。奴隷の誓いをしたくなったら、大声で叫ぶといいぞ。それが心からの屈服だったら、すぐに隷属の魔道がお前に刻まれるさ」

 

 ゼノビアが男の声で言った。

 それととともに、シズの後ろ側から前に回ってくる。

 だが、なにもしない。

 シズを見張るように腕組みをしてじっと見ているだけだ。

 しかし、一瞬ごとに、どんどんと痒みが増大していく。

 

「いいいいいっ、痒いいいいっ」

 

 シズは狂乱した。

 

「……その調子よ……。だけど、奴隷の誓いは、しばらく待ってね……。とにかく、奴隷の誓いをさせ終わったら、あのブレイドに引き渡されるわ……。明日にはクルチザン教会の首領をしているヴィトーがたまたまやってくるみたいだけど、そのときに輪姦されると思うわ……。連中はそうやって、捕らえた女の心を折って、隷属だけじゃなく心まで砕くらしいわ。とにかく、隷属されないと闇娼館には入れないから、最終的にはあたしに屈服してよね……。でも、まだ話が終わるまでだめよ……」

 

 シズの悲鳴に隠すように、ゼノビアがシズの耳元でささやき続ける。

 だが、正直、シズもゼノビアの言葉に、大人しく耳を傾ける状態ではない。耐えられない痒みが急速に込みあがる。

 全身の肉が千切れるような痒いみだ。

 しかも、無数の虫が這うような快楽の疼きも襲っている。

 シズは髪を左右に激しく揺すり、悲鳴をあげ続けた。

 

「……いいわねえ……。シズの悲鳴が大きくて、わたしの声を隠してくれそうね……。もっと泣き叫んで……」

 

 ゼノビアが一度離れて、すぐに戻る。

 戻ったときには、絵筆の刷毛を手に持っていた。

 それで、陰毛を柔らかくくすぐり始める。

 

「あああっ、いやああ、もっと、ひと思いにやってええ──、ああああ」

 

 シズは大きく身体をのけぞらせて叫んだ。

 

「だったら、隷属の誓いをしな──」

 

 ゼノビアが男の声で笑いながら、刷毛を動かす。

 しかし、一瞬後に、耳元で「まだ誓わないでよ」とささやき返す。シズは痒い痒いと泣きじゃくった。

 一方で、ゼノビアは少しずつ、シズに対して小声で状況を説明をしていってくれた。

 

 それによれば、やはり、これはすべてゼノビアの計略なのだそうだ。

 今回のクエストに際して、シズよりも多くの情報に接していたゼノビアは、本物のテレーズ母娘が奴隷として売り飛ばされた先として、カロリック公国内に多くの店を抱えているだけでなく、表に出せない女を抱かせる闇娼館まで経営しているという噂の“クルチザン教会”が怪しいとは思っていたのだそうだ。

 それで、まだシズには言っていなかったが、ミランダから密かに渡されていた変身リングという魔道具を使って、「調教師のジョン」という架空の男を作り出し、クルチザン教会の組織に近づく工作をしていたのだそうだ。

 そして、いよいよ、テレーズ母娘がクルチザンの闇娼館で監禁されているという確証を抱かせる情報に接して、クルチザンの闇娼館に潜入する決心をしたということのようだ。

 つまりは、シズはクルチザンに接触する「餌」にされたということである。

 

「……ごめんね、シズ……。でも、あのシャロンで放置攻めにしたとき、そのままここにさらわせる予定ではなかったのよ……。ちゃんと説明してからと……。だけど、ジョンに変身して、シズを怯えさせようと思ってたら、本当に偶然にブレイドと会ってね……。それで、とっさに計略を実行に移して、シズをここに誘拐させたのよ……。あたしが調教師として、シズを躾ける係になる代償にしてね……」

 

 ゼノビアが耳元でささやき続ける。

 そのあいだも、シズは全身を蝕むような痒みに狂わされて、悲鳴をあげ続けている。

 相手がゼノビアだから、もう屈服の言葉を口にしてしまいそうだ。すでに心も屈服している。

 しかし、それはゼノビアから禁止されてもいる。

 

「ああ、痒いいい──」

 

 “お姉さま”と口にしそうになるのを必死に耐える。

 

「……それに、これはあたしたちには、いい試練かもしれないしね。あたしたちは、男を知らなすぎるのよ……。だから、あんな男のことが忘れられなくなってしまっているのよ……。もっと大勢と……。もっと汚れれば……。そうすれば、あたしもシズも、あいつのことなんて忘れられて……」

 

 ゼノビアが刷毛を操りながらシズにささやく。

 だから、痒みが肉芯にまで貫き、腰を激しく動かしてしまう。

 つらい……。

 痒い──。

 苦しい……。

 

「ああ、許してえええ──。解いて──。縄を解いてえええ──」

 

 シズはまたもや絶叫した。

 

「そうそう……。演技が上手よ……。それでね……」

 

 演技などではない──。

 シズは思わず言い返しそうになったが、なんとかそれを耐える。

 

 とにかく、痒みに狂っている股間とお尻の穴を代わる代わる刷毛でくすぐられながら、ゼノビアが説明したことは、まずは、クルチザンの闇娼館に潜入するための策は、前から計略を考えいたということだ。

 そして、シズを性奴隷に仕立てて組織に捕らえさせ、ゼノビアも男の調教師として同時に潜る込む工作を、ちょっと前から進めていたこということだ……。

 だが、クルチザン教会に接触していたものの、シャロンの廃墟でそれをすることは考えておらず、まったくの偶然であるというものだった。

 

 いずれにしても、このままうまくシズは闇奴隷の娼婦として、地下娼館に潜り込めそうなので、なんとか、そこでテレーズ母娘を見つけて欲しいと言われた。見つけてくれれば、とにかく娼館で騒動を起こせとも……。

 そうすれば、なんとか脱出させると……。

 

「……あんたには悪いけど……。多分、尊厳を失うような目に遭わされるわ……。だけど、ちゃんと、あたしも最後にはあなたに償うから……」

 

 ゼノビアが申し訳なさそうな口調で言う。

 シズは「痒い、痒い」と泣きながら、顔だけは激しく縦に振る、

 目的はわかった。

 これが必要だということも理解した。

 危険だが、おそらく、これ以外にテレーズ女伯爵を見つけるために有益な手段はないのだろう。

 だったら、なんでも受け入れる……。

 ゼノビアに陥れられるのであれば、本当に性奴隷として売りとばされても構いはしない。

 汚れろというなら汚れる。

 男に抱かれろと命令するなら、いやだけどそうする。

 シズはゼノビアの性奴隷だからだ。

 

 さらに説明されたことによれば、驚いたことに、さっきのブレイドというのは、この闇娼館を仕切っている首領なのだそうだ。

 クルチザン教会そのものは、ヴィトーという男が頭領なのだが、傘下のクルチザン組織のうち、カロリックの公都にある闇娼館については、あのブレイドが責任者だということだった。

 

「……ふふふ、いい子ね……。ところで、この変身リング……。結構すごいのよ……。見た目だけが変わるだけじゃなく、本当に姿が変化するの……。つまりは、あたしの股間に、男のものが立派にあるってこと……。シズを犯すこともできるのよ……」

 

 ゼノビアが一度壁に向かい、石壁の一部に触れる。

 すると、足首に繋がっている鎖が緩んで、開脚されている脚に余裕ができる。

 

「こらっ、そんなに腰を使いたいなら使わしてやるよ。だけど、奴隷の誓いが先だ」

 

 ささやき声から一転して、比較的大きな声だ。

 外の見張りに聞かせているのだということがわかる。

 

「……もう、いいわよ……。いつでも屈服しても……。それとも、もっと苦しみたければ、黙ってれば……」

 

 ゼノビアが耳元で言って、刷毛を床に捨てると、自分のズボンを脱ぐ。

 紛れもない男の性器がそこにそそり勃っている。

 ゼノビアの身体ではないが、男に変身しているゼノビアに犯されるのだと思うと、身体の血が沸騰するかと思うような興奮が起きる。

 

「ああ、誓います──。奴隷になることを誓ううううう──。だから、痒みを──」

 

 シズは絶叫した。

 その瞬間、全身になにかが貫いた。

 同時に、目の前にいるジョンという男にやつしているゼノビアに対する得体の知れない恐怖心も発生した。

 隷属が刻まれたのだと悟った。

 

「ちょっとあっさり過ぎるかな……。まあいい。ご褒美よ……」

 

 ゼノビアはシズの後ろに回ってくると、後手縛りの縄を吊っている鎖も緩めて、シズの身体を大きく前に曲げさせた。

 そして、なんの前戯もなく、いきなりアナルに男根を突っ込んできた。

 

「んふうううっ、はああああっ」

 

 男根に菊座を一撃されて、シズは大きな嬌声をあげていた。

 準備なしに尻を貫かれて痛みもあるが、それでも油剤の潤滑のおかげで、あっさりとシズのお尻はゼノビアに生えている男根を受けれていく。

 奥に奥にと肉棒が進むにつれて、余りもの気持ちよさに、シズはがくがくと身体を震わせた。

 

「おほっ、これいい──。やみつきになりそ──」

 

 一方でゼノビアの興奮の声も聞こえた。

 ゼノビアもまた快感を覚えいるのが、肌や息遣いを通してわかる。

 シズはそのことでも興奮した。

 一気に快感がせりあがる。

 

「んぐうううう」

 

 シズが絶頂したのは、ゼノビアがシズのアナルに抽挿を開始して、三回目くらいのときだった。

 

「あへええ、出るううう」

 

 そのとき、ゼノビアもまた、快感に身体を震わせて、シズのお尻の中で射精したのがはっきりとわかった。

 

 

 *

 

 

 ブレイドは、闇娼館の地下牢の一角に作っているブレイド専用の部屋で、ソファにくつろぎながら、耳に入ってくる地下牢の会話に意識を向けていた。

 聞いているのは、あのシズという冒険者の調教を任せている“ジョン”という男と、そのシズが交わしている会話だ。

 あの部屋には特殊な仕掛けがあり、こうやってブレイドの魔力を地下牢の風に流すと、どんなに小さな声でも、ブレイドの耳に伝わり聞こえてくる仕掛けになっているのだ。

 

 それによれば、あのジョン……いや、シズという冒険者の相棒のゼノビアという女は、シズを隷属させることに成功したようだ。

 あとは、その隷属を取りあげて、シズの主人をゼノビアから、ブレイドに刻み直させるだけでいい。

 隷属の首輪は、最初こそ、心の屈服が必要で隷属化に手間が必要だが、一度隷属をさせれば、隷属の譲渡は、奴隷が認識できる言葉を耳に聞かせるだけでいい。

 言の葉に載せるだけで、簡単に奴隷の譲渡が完了するのである。

 いや、意思が通じさえすれば、文字でも、手振りであろうとも命令は通じてしまう。

 簡単なものだ。

 

 おかしな女二人組がハロンドール王国から流れてきた貴族女の行方を捜しているということには、かなり早い段階で情報を掴んでいた。

 いつもなら、放っておくか、あるいは、鬱陶しくなれば、部下を派遣して処分させるのだが、捜索をしているのが美貌の女冒険者たちだと報告があり、考えを改めた。

 捕らえて闇娼婦として売り物にしようかと思ったのだ。

 

 あえて女冒険者に接触させるように送り込んだ部下からの情報により、密かに顔を確認しにいけば、ふたりともかなりの美貌だった。

 あれだけの器量で、しかも、有能な冒険者だけあり身体も鍛えてあり、気性も荒いようだ。

 それを金を出せば、言いなりにして好きなように扱えるとなれば、かなりの好事家が集まると目算した。

 小柄な方は、実はハーフエルフで魔道はないらしいが、見た目はエルフ族だし、エルフ族の娼婦としてしまえば、さらに付加価値がつく。

 ブレイドは、ふたりを捕らえることを決心した。

 

 すると、こちらから罠を張る必要もなく、向こうから“シズ”という女冒険者を売りとばすから、調教師として雇えと接触してきた。

 そのジョンと名乗ったひげ面の男がゼノビアという美女だというのは承知しており、向こうの言い分を全面的に飲むかたちで、連中の思惑に乗ってやることにした。

 いまは、計略がうまくいっていると、ふたりでほくそ笑んでいることだろう。

 安心させるように、クルチザン教会の首領のヴィトーと“ジョン”との顔合わせまで仕組んでいやった。

 だが、本来であれば、クリチザン教会の頂点であるヴィトーに、新米の調教師ごときが面談できるわけがないのだ。

 ただ、ヴィトーもシズとゼノビアの姿絵を気に入り、客に出す前に味見をさせるという条件に、顔合わせの茶番に応じてくれたのだ。

 その条件となっているふたりの“お披露目”が明日だということになっている。

 ばかな女たちだ。

 ブレイドは、テーブルに手を伸ばして煙管を口にして、煙を吸い込む。

 

「ふう……」

 

 煙を吐いた。

 やはり、煙管はいいな……。

 組織の運営、奴隷たちの飼育、大ボスとの関係に疲労している心を癒やしてくれる。

 三公国のうち、退廃と堕落の国と称されているデセオ公国産のものなのだが、ブレイドはこれを気に入り、日に三度は必ず、煙管を吸って心身を癒やすことを習慣にしている。

 

 耳の中には、ゼノビアに責められているシズが後ろの穴に次いで、前も犯されだしたのがわかる声が聞こだしてきた。

 ブレイドは、その隠微な声を聞きながら、煙管の煙を再び大きく鼻から吸い込んだ。





 *

【作者注】

①ジョブの内容に関わらず、隷属を刻む術者のレベルが、隷属化しようとする者のレベルを下回る場合は、術を刻むことは困難である(絶対ではない。屈服の度合いが大きければ、レベル差があっても隷属が刻まれる場合もある)。

②原則として、すでに隷属している者を別の隷属にかけることは、隷属が反発するためにできない。ただし、新たに隷属させる者がかなりの高位術者であり、かかっている隷属をかけた術者とのレベル差がある場合は、かかっていた隷属を解消して、新たな隷属をかけることはできる。

③シズたちを隷属されたとき(最後に精を注いだとき)のロウのレベルは、“100”に近く、事実上、ロウが隷属させた女を新たに隷属させることは不可能である。

④③の例外は、隷属を刻む者もまた、ロウに隷属されている場合であり、その場合は、ロウの性奴隷間の隷属関係が妨げられることはない。

⑤④の場合に、ロウの隷属化にある女が隷属支配した別のロウの女に対して、「他者の命令に従え」と命令した場合は、隷属によって行動を支配しているのは、あくまでも、ロウの支配下の女の「命令」によるものであるのだから、当然ながら、命令をされた者は、他者の命令に従ってしまうことになる。
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