※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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651 女冒険者拷問

「んぐうううっ、ふぐうううっ」

 

 頭を下にして宙吊りになっているゼノビアが必死になって、口をつぐんでいる。

 情けない悲鳴をもうあげたくないのだろう。

 しかし、無理だ。

 その口からは耐えることのできない苦痛の呻き声が、またもや漏れだしてきた。

 

 もちろん、ゼノビアは全裸だ。

 その身体のあちこちには、鞭や棒で打った傷や、火傷の痕がある。今日の拷問でできたものだけではなく、治療せずにずっと残っているものもある。

 致命傷以外は、弱らせるために、あえて治療してないので、まあ、傷だらけといっていい。

 

 今日の拷問においては、両腕は背中で束ねて胴体に密着させていて、両足首に革枷をつけて少し股を開かせて天井から吊っている。

 ゼノビアの頭は床に落ちており、髪が床を掃く感じだ。

 もうこの状態でそれなりの時間が経っているので、かなりの疲労困憊の状態である。しかし、意識と気力はしっかりしている。

 

 ブレイドは部屋の隅に準備させた食事をしながら、ふたりの若い衆たちに仕置きをさせているゼノビアの姿に目をやった。

 そのゼノビアの乳房にひとりの若い衆が電撃棒を当て、もうひとりは下腹部の陰毛のある場所に、やはり電撃棒を押し当てている。

 

 娼婦を折檻するときに使うものだが、主目的は脅しのためであり、実際に使うことは少ない。

 なにしろ、威力が強いのだ。

 一瞬当てるだけで、全身が引き千切られると錯覚するほどの激痛が流れる。しかも、あまりにも強い電撃のために、やり方を間違うと電撃棒を触れさせている部分が火傷のようになって、傷痕が残ってしまうのだ。

 それは娼婦としては価値を低めることになる。

 従って、実際には使わずに、脅して恐怖に染まらせるために使わせることが多い。

 

 だが、このゼノビアに対しては容赦なく使用させている。

 若い衆も使い慣れていないようであり、やはりゼノビアの身体から離すことなく、ずっと密着するように置いている。

 そのため、ゼノビアの肌が焦げる匂いとともに、陰毛が熱で焼け匂いまで漂ってきた。

 電撃棒の表面も、すでに真っ赤になっている。

 

 ブレイドは指導しようと思ったがやめた。 

 どうせ、今日は徹底的に痛めつけることに決めている。最終的には、高額の治療薬を駆使すれば、傷ひとつない状態に戻すことができるのだから、今日についてはやり過ぎくらいでちょうどいい。

 さすがに手足をもぎ取るまでしてしまっては戻せないが、全身を火傷させた程度であれば、最後には無傷の状態に戻せる。

 問題はない。

 

「んごおおおっ、がはっ、あがあああっ」

 

 ついにゼノビアは雄叫びのような声をあげて。後手に拘束されている逆さ吊りの全身を突っ張らせた。

 同時にじょろじょろと股間から小便も流れ出す。

 失禁により噴出したゼノビアの尿が下腹部に当てている電撃棒に当たり、じゅうという音もした。

 

 若い衆たちがやっと電撃棒を離す。

 案の定、その場所は焼けただれて肌が焦げ、表面の皮膚が破けて血が流れ出していた。

 

「ははは、今度は応えただろうが、娼婦め。生意気を言いやがると、今度はおまんこに棒を突っ込むぜ」

 

「それとも尻の穴かな」

 

 拷問をさせている若い衆ふたりがげらげらと笑う。

 その眼は血走っていて、かなりの興奮状態というのがわかる。

 どうやら、若い女に拷問をするという行為で、少し頭が飛んでいるみたいだ。

 だから、ああやって、あっさりと傷をつけてしまうのだろう。

 やはり、ブレイドは、一応の注意をしておくことにした。

 

「性器そのものを毀すな。尻穴もだ。最終的にはそいつに稼がせる商売道具になる。肌を焦がすくらいならいいが、身体の一部を抉るのもだめだ。切断するのもな。回復薬で戻せなくなる」

 

 ブレイドは口の中のものを咀嚼し終わると言った。

 部屋の中央でゼノビアの相手をさせているふたりが、我に返ったように身体を真っ直ぐにした。

 

「は、はい、ブレイド様」

 

「すみません」

 

 ふたりがブレイドに向かって頭をさげた。

 ブレイドは首を横に振った。

 

「叱っているわけじゃない。いまのところはな……。その女が生半可なことじゃあ屈服しないのはわかっている。痛めつけるのも想定内だ。いいから好きなようにしろ。お前たちがそいつの首輪の隷属を刻むことができたら報奨金を出す。特賞レベルだ」

 

 特賞というのは、部下たちの士気を鼓舞するために、ブレイドが功績に対して臨時に支給する報償金の額のことだ。

 功績の度合いに応じて、三級、二級、一級、特級と額を変えており、特級ならば半年以上は酒代に困らないだろう。

 ふたりが歓声をあげた。

 

「よし、やるぜ──」

 

「そうと決まったら、容赦しねえ──。せいぜい苦しんでもらうぜ、ゼノビア」

 

 ふたりがゼノビアに向き直る。

 

「けっ、そ、そんなもんでかい……? だったら、腹に刻まれている紋様のところが痒くて仕方ないんだ。そこも黒焦げにしてくれるかい?」

 

 逆さ吊りのゼノビアがせせら笑った。

 ブレイドは苦笑した。

 大した女だ。

 

 拷問を続けて三日……。

 

 さすがに、ブレイドも疲れてきたが、このゼノビアには三日間、一睡もさせずに、様々な拷問をしてきた。

 徹底的な鞭打ち、爪剥ぎ、痒み拷問、くすぐり責め、寸止め、連続絶頂責め……。

 考える限りのことをやったが、いまだに音をあげる気配がない。

 

 すでに体力などないはずだし、なによりも眠らせていない。

 そろそろ、意識は保っていても、思考することができない朦朧状態になってもいいだのだが、なかなかにしぶとい。

 いまもゼノビアの首には「奴隷の首輪」をさせているが、それが効果を生んで、ゼノビアに隷属が刻まれることはない。

 ブレイドも、かなり焦れてきている。

 

「言いやがったな。じゃあ、やってやるよ。その代わり、今度は声を出すんじゃねえぞ。お前の望みでやってやるんだからな」

 

「もしも、声を出したら、宙吊りの身体をさげるぜ。意味はわかるな」

 

 ふたりは、大きな水桶を逆さ吊りのゼノビアの真下に持ってきた。

 どうやら、本気でゼノビアを堕とす気になったみたいだ。

 ブレイドは見守ることにした。

 

 まあ、もしかしたら、これで奴隷の刻みに成功する可能性もある。

 眠らせていないので、気力も底をついているはずだし、深く屈服してくれれば、これまでのように、あっさりと奴隷の首輪が割れて外れてしまうということにならないかもしれない。

 何度も首輪が割れて失敗するのは、すでに高位魔道遣いに隷属されているからと考えていたのだが、そうでない可能性もでてきたのだ。

 屈服の度合いの問題なのかもしれない。

 

 実のところ、ゼノビアが墜ちないとはいっても、実は何度も屈服はしていた。

 奴隷の首輪をさせているのだが、この三日間でそれが割れるということが三回あったのだ。首輪が割れるのは、ゼノビアに刻まれかかった隷属魔道がなにかに反発するからだと考えられるが、少なくとも、ゼノビアの心自体は屈服したのだろう。しかし、なにかの理由により、それか発動しなかったということだ。

 

 首輪が割れると理由については、ゼノビアがもともと隷属されているか、あるいは、ゼノビアの魔道遣いとしての能力が高くて、首輪の隷属を仕掛けた術者の能力がそれに比して低い場合であるはずだと考えていた。

 だから、ブレイドはかなりの大金をはたいて、カロリックの公都で手に入れることができる最高レベルの「奴隷の首輪」を準備させた。

 手を回して、教会の高位魔道遣いに隷属を刻ませたものであり、常識的な隷属であれば、これを上回ることなどないはずだった。

 

 しかし、とっておきの首輪をあっさりと壊されてしまった。

 ゼノビアの中にある何かが、それすらも弾いたのだ。

 だが、現実的な話として、手に入れてきたのは、三公国でもっとも高位の神官の施した魔道の首輪なのだ。それを上回る術者などあり得るのだろうか?

 しかも、こいつは、それがエルフ女王から英雄認定を受けたロウ=ボルグだという。

 一応調べさせたが、ロウ=ボルグは魔道遣いではない。

 だから、もしかしたら前提が違うのかもしれないと考えている。なにかを隠していると思うのだが、なかなかゼノビアもしぶとく、それを白状しない。

 とにかく、ブレイドは困ってしまっている。

 

 このままでは、ゼノビアが持っているシズの隷属をブレイドに譲渡させられないし、ゼノビアそのものを店に出すことができないのだ。

 魔道を封じているとはいっても、こいつは危険すぎる。

 洗脳のようなやり方で、支配できればいいのだが、やはり、隷属の魔道が安全だ。

 

 だから、やり方を模索するつもりで、いまは、元通りに通常の「奴隷の首輪」を嵌めさせている。

 ゼノビアの屈服の度合いが進めば、それでも隷属が刻まれる場合もあるとも考えた。

 まあだめで元々だ。

 何度も繰り返していけば、なにが問題なのか、やり方もわかってくるだろう。なにかを自白するかもしれない。

 

「んぐううう、ふぐううう」

 

 ゼノビアの大きな呻き声が聞こえた。

 若い衆のひとりがゼノビアの下腹部近くの場所に、電撃棒を押しつけているのだ。電撃棒の表面は真っ赤になり、ゼノビアの肌もその部分が赤黒く焦げだしている。

 

 だが、はっとした。

 あの場所は……。

 

 ゼノビアに刻んでいる魔道封じの紋様をブレイドが刻んだ場所なのだ。

 そこを傷つければ、万が一において、紋様が無効になる場合がある。魔道紋様を使ってゼノビアに魔道をかけているのだから、紋様が傷ついて壊れれば、当然に魔道も無効になる。

 

「おい、ちょっと、待て──」

 

 ブレイドは叫ぼうとした。

 そのときだった。逆さ吊りのゼノビアと目が合ったと思った。

 

「ああ、やめてええっ、やめるのよおおお」

 

 ゼノビアが絶叫した。

 その瞬間、急に意識が朦朧となった。

 そして、なにをしようとしていたのかを忘れてしまった。

 

「ははは、声を出しやがったぜ。しかも、やめてときたもんだ」

 

「じゃあ、約束だ。そろそろ、水も飲みたいだろう。飯は食わせねえが、水は飲み放題だ。たっぷりと飲みな」

 

 若い衆がげらげらと笑うのが聞こえた。

 そうか……。

 このゼノビアを拷問している最中だったのだ。

 そうだった。

 

 若い衆が壁に向かって、ゼノビアを逆さ吊りしている鎖をさげていく。

 

「うわっ、いやっ、やめええ、んんんんっ」

 

 ゼノビアは抵抗しようとしたが、両腕を背中で畳むように革帯で束ねて拘束され、両足を天井から吊られている身では、なにもできない。

 水桶の中にゼノビアの顔が完全に浸かり、首まで水の中に潜った。

 

「んんんん、んんんん」

 

 ゼノビアが身体を暴れさせているが、木桶は小さいので、身体を起こそうと思っても縁にあたって頭をあげることはできないだろう。よく見たら、桶もしっかりと床に簡単な金具でとめている。

 暴れてひっくり返らないようにしているようだ。

 

 しばらくすると、ゼノビアの暴れ方が小さくなる。

 裸体が痙攣のような動きをしていたが、それもなくなった。

 若い衆がやっと壁の操作具でゼノビアの身体を引きあげる。

 

「ぷはっ、はあっ、はっ、はっ、はっ」

 

 ずぶ濡れのゼノビアが盛大に息をしている。

 その滑稽な姿にブレイドは噴き出した。

 

「もういっちょだ。今度は倍の時間にしてやる」

 

 だが、すぐにゼノビアの頭がさげられていく。

 

「いやああ、もういやああ」

 

 ゼノビアが絶叫した。

 しかし、その顔が桶の中の水に沈み、声も聞こえなくなる。

 逆さ吊りのゼノビアがまたもや暴れるが、さっきよりも動きは小さい。一回目で体力を失ったのだろう。

 びくびくと痙攣が続き、それもなくなる。

 少し待って、ゼノビアが引きあげられる。

 今度はかなり朦朧としている。息遣いも小さい。

 

 死にかけたか?

 まあ、死んだとしても、その直後であれば蘇生もできるが……。

 

 ゼノビアの全身からは、電撃棒で焼け破れた肌から血が滴り落ちてもいる。

 腹の紋様の場所もかなり黒焦げだ。

 

 なにか気になることがあった気がしたが、ブレイドはなぜかそれ以上の思考をすることができなかった。

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